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violincase [クラシック演奏家]

コロナ水際対策の外国人入国規制の煽りを受けて、結局残念ながらヴァイオリン・リサイタルが中止になってしまったヒラリー・ハーン。


去年から延期になっていたリサイタルだから、ぜひリベンジで期待していたんだけど。。。


ハーン、本当に久しく実演に接していない。記憶を遡ると、バッハの無伴奏ソナタのアルバムを出したときの東京オペラシティでのリサイタル以来。あのときのハーンは本当に神がかっていた。すごかったです。


ぜひまた彼女の雄姿を目にしたい。彼女の切れ味は本当にすごいです。


ところでハーンといえば、クラシック界では、もう誰もが知っている、ずいぶん昔から有名なことなのだけれど、彼女のインスタ(Instagram)がすごいのだ。


インスタID(ユーザーネーム)は、violincase。


ぜひフォローすることをお勧めします。


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彼女の部屋、ホール、もういろんな場所で、ひたすら黙々とヴァイオリンを弾いている姿の動画をアップしているのだ。


彼女の場合、静止画、写真の投稿はまずない。ひたすら動画である。


それがすごいカッコいい。プロフェッショナルと思ってしまうし、同業者のヴァイオリニストにとっては、随分参考になるのではと思います。


なんかカッコいいんだよねぇ。すごい求道的で、プロだなぁと思ってしまう。


黙々と弾いているのだ。


本当にいろんな場所でひたすらボーイングしている姿なんだが、それが投稿のたびに、同じ場所ということがまずない。自分の部屋でもいろんなアングルを変えて、毎回違った背景で投稿する工夫がある。


で、ひたすら黙々と弾きまくっている、毎回ボーイングしているんだよねぇ。


とにかく勉強になるし、カッコいいです。


インスタにビジュアルな食べ物の写真ばかり投稿しているあなた!(笑)ハーンを見習ったほうがいいですよ!


ハーンのこの動画投稿をみて、いつも感動しているのが、ちゃんと、その投稿動画に”Hilary Hahn"とWartermark(電子透かし)を入れていることだ。


これは素晴らしい!


Watermarkって知ってますか?


電子透かし情報のことです。写真や静止画、そして動画に、これは自分のものですよ、という自分の名前などの著作権情報を透かし情報として埋め込む技術のことをいいます。


日本のお金(紙幣)にも透かしって入ってますね。紙幣を蛍光灯にあてて見てみると日本銀行の透かしが入っていることがわかります。これが偽札ではなく、本物の紙幣であることの証明になります。


デジタルコンテンツの場合、ネットで流布したときに、この電子透かしが入っていると、ネット上のどこに流布されても、これは著作権者のものですよ、ということが証明されるのです。


ネットワーク時代、デジタルコンテンツ時代の著作権情報を保護するキーテクノロジーとして、暗号と電子透かし(Watermark)は2大必須技術なのです。


昔、音声に著作権情報をWarermarkとして埋め込む仕事に関与していたことがあって、音に著作権者の名前などのデジタルデータを埋め込むなんて、なんと無茶な!と当時思ったことがあります。


画像に透かしを入れるならわかるけど、音に透かしを入れるなんて、なんか、感覚的に無理だろう、元の楽曲に影響を与えてしまうだろう!聴いていてブチっとかでわかっちゃうだろう!と思ったものです。


音声信号を時間軸から周波数軸にFFT変換した際に、その1本1本のスペクトラムには6dB octのマスキング領域というエリアがあって、そこはそのスペクトラムの音が大きいために、その音に邪魔されて、人間の耳には聞こえない領域なんですね。そのマスキング領域に、デジタルデータ(著作権情報)をQPSK変調して搬送キャリアを立ててあげる・・・そんな手法だったと思います。


ロッシー(損失系)な音声圧縮をかけちゃうと、そのせっかく立てたキャリアが削り落ちてしまうこともあって、ロッシー系の圧縮している音声には、削り落ちないところに挿入する必要がある、なんて感じだったかな。それも楽曲ごとに違うから大変。当時、この技術の先進国であった米国の企業の米国特許で、この音声のWatermarkの技術を片っ端から徹底的に調べました。だからよく覚えている。もう25年以上前のことですが。(笑)


いまのストリーミング時代で、いまやロッシーな圧縮を使っている技術なんてもうないですよね。もはやハイレゾ高音質な時代は、ロスレスの時代です。


いまのストリーミングで流れているデジタル音声信号にも、きっと暗号と電子透かし(Watermark)は入っていると思います。インターネット上で裸のコンテンツはあり得ないですね。


静止画や写真に自分の名前の電子透かしを入れて、著作権保護なされている方は最近増えていますね。お恥ずかしながら、自分は昔仕事で関与していながら、現在はその透かしの入れ方の経験がないのです。(笑)


いずれ習得しないとな、と思います。


自分のカメラで撮影した写真に、自分の名前の透かしが入っているとブログやSNSなどにアップしても安心度が全然違いますね。


静止画や写真に透かしが入っているのはよく見かけますが、投稿動画に透かしが入っているのはあまり見かけないですね。


YouTubeなどで、アーティストの演奏投稿動画で、電子透かし情報が埋め込まれているのを見たことはあまりないです。


静止画に埋め込むよりも、動画に埋め込むほうが、技術的に難しいからです。


アーティストの方は、ぜひ電子透かし情報(Watermark)を埋め込む技術を習得して、投稿するための自分が演奏するコンテンツを著作権保護することをお勧めします。


自分がヒラリー・ハーンのインスタ動画を見たときに、一番感動したことは、この電子透かし(Watermark)がきちんと入っているところでした。




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