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デジタル法隆寺宝物館 [美術]

東京国立博物館に新たな展示室として「デジタル法隆寺宝物展」が開室された。先月2月18日に観に行っていたのだが、お腹の体調不良や北海道帰省など重なりなかなか日記にできなかったのだが、ようやくご紹介できる。


これは素晴らしいです。人間の心の持ちようとして、やはり美術・古典鑑賞というものは高貴で一気に自分を高みに持って行ってくれるような不思議な力がある。


とくに自分が惹かれたポイントは、保存上の理由で常時展示がかなわない貴重な作品をデジタルを活用した技術で復刻させようという試みである。


やはり歴史・美術作品の最大の問題点は、その保存であろう。美術館好きな方であればよくお分かりになると思うが、展示室というのはつねに照明は暗く、湿度もかなり厳密にコントロールされている。これはひとえに、何百年という時代が経過している作品を破損しないように細心の注意を払う必要があるからである。


時代が古い作品につれ、常時展示というのはまず無理である。何年間隔で展示する、そのときはもう大イベント、そういう配慮が必要なのである。


そういう美術界において、最近の流れとして、原画をデジタル技術で複製、復刻して常時展示を可能にする。そういう方向性にあることは間違いないようだ。


聖徳太子の発願で7世紀初頭に建立された法隆寺ゆかりの名宝を、先端技術を駆使したデジタルコンテンツや複製でくわしく鑑賞、体験する展示室が東京国立博物館に完成した。


新しい展示室は、東京国立博物館 法隆寺宝物館に設けられる「デジタル法隆寺宝物館」。


法隆寺宝物館は、同寺に伝来し、皇室に献納された宝物300件あまりを収蔵・展示することを目的として、昭和39年(1964)に開館(平成11年(1999)に建て替え)。


「デジタル法隆寺宝物館」では、保存上の理由で常時展示がかなわない貴重な作品を、デジタルを活用した最新技術で紹介する。


2023年1月31日(火)からは国宝「聖徳太子絵伝」をテーマに、臨場感あふれるグラフィックパネル(複製)と、大型8Kモニターで絵の詳細まで自在に鑑賞できるデジタルコンテンツを展示する。


自分は、この8Kで復刻というところに猛烈に反応。すごい素敵な試みで心揺さぶられた。まったくそんな情報を持っていなかったのだけれど、朝たまたまSNSで偶然にこのことを知り、もうすぐに即決。すぐに観に行こう!でその日に行ってきた。


法隆寺は、聖徳太子の発願により17世紀に建立された名刹である。その西院伽藍のうち、金堂・五重塔・中門・回廊などの建物は、現存する世界最古の木造建築物として知られている。明治11年(1878)、法隆寺に伝来した宝物300件あまりが皇室に献納された。


これらの宝物すべてを収蔵・展示することを目的として、昭和39年(1964)、東京国立博物館が開館し、平成11年(1999)の建て替えを経て今日に至る。


国宝「聖徳太子伝」は、かつて法隆寺の絵伝を飾っていた大画面の障子絵である。平安時代・延久元年(1069)、絵師・秦致貞によって描かれた。10面からなる横長の大画面に、聖徳太子の生涯にわたる50以上ものの事績が散りばめられている。数ある聖徳太子絵伝のなかでももっとも古く、初期やまと絵の代表作にあげられる。



この法隆寺宝物館には、その障子絵の原画があるのである。でも長い年月を経て、画面の痛みがひどく、肉眼で細部まで鑑賞することは難しいそうだ。


これが東京国立博物館にある聖徳大使絵伝の原画だそうである。保存上の理由により年間の展示日数が限られている。展示されるときは、このような感じなんですね。本物見てみたいです。


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これのデジタルコンテンツ<8Kで文化財 国宝「聖徳大子絵伝」>は、この本作品の高精細画像を、大型8Kモニターに映し出すアプリケーションだそうである。


デジタル法隆寺宝物館は、法隆寺宝物館の中2階にある。


東京・上野である。


上野の東京国立博物館の中の一角に法隆寺宝物館があって、その2階にコーナーという形で展示されているのである。


ここが法隆寺宝物館。

ガラス張りの近代的な建物で驚く。手前には水が張られていてとても素敵である。もちろん自分は初めて来る。


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中はすごく天井が高く、無駄なものはいっさいない。これこそ博物館の基本というような空間に思える。


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2階に上がると、ありました。デジタル法隆寺宝物館。

いわゆるコーナーという感じの展示ですね。


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館内はとても静謐な空間で、静かなクラシック音楽が流れておりました。この効果はまるで精神医療のようなセラピティがあって、このBGMが背後に流れながら、この美術鑑賞するときのこの精神的な穏やかさ、心地よさなどとても素晴らしいと感じました。


中に入るとまず圧倒されるのは、壁面としてコの字に10面の壁画が展示されていることだ。このコの字に展示されているというのは、法隆寺の絵伝にあった時と同じようにしている、という配慮なのだそうだ。


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自分は、これが聖徳太子絵伝の原画なのか、と思い、スタッフに聞いてみたら、これは複製画だそうだ。原画はとてもでないが、いまは展示できるような状態ではないという。


過去の展示の際には、国宝「聖徳太子絵伝」を紙に印刷した原寸大のパネルを掲示していたが、今回、美術印刷専門のサンエムカラーに依頼し、人工絹にカサネグラフィカと呼ばれる独自の特殊技術を用いた印刷を行ない、一級表具技能士の手による表装を施した、一層「リアル」な複製パネルに生まれ変わったものだそうだ。


つまり今回8Kのデジタルコンテンツのみならず、この複製パネルによるリアルな「聖徳大使絵伝」も観れるということなのである。


これは圧倒されますよ!なんせ、原寸大ですから。

正直言いますと、今回の70インチモニターでの8K静止画より、こちらの原寸大複製パネルのほうがずっと感動しました。(笑)自分の仕事柄、8Kうんぬんというのはあまり珍しくもなく、NHKの技術展示でもよく拝見しているので、インパクトとしてはもう断然こちらの複製パネルのほうが圧倒されました。これは素晴らしいです。


この聖徳太子絵伝というのは、いわゆる聖徳大使の生涯、事績、成し遂げてきた50以上の業績をこの10枚の絵画に全部絵巻のように描き連ねたということなんですね。


聖徳大使ってそもそもどんな人なの?

我々の世代ですと、子供の頃の1万円札が聖徳大使でしたね。


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聖徳太子は、飛鳥時代の皇族・政治家。


叔母の推古天皇の下、蘇我馬子と協調して政治を行い、国際的緊張のなかで遣隋使を派遣するなど中国大陸を当時統治していた隋から進んだ文化や制度をとりいれて、冠位十二階や十七条憲法を定めるなど天皇を中心とした中央集権国家体制の確立を図った。このほか仏教を厚く信仰して興隆に努め、後世には聖徳太子自体が日本の仏教で尊崇の対象となった。


・・・だそうです。小野妹子を遣唐使として唐に派遣したのも聖徳太子でした。


よく俗的な話では、いっぺんに10人以上の話を聞きとれた、とか、空を飛んだとか、いろいろ逸話あります。そんな逸話もちゃんとこの絵伝に描かれているのです。


こちらが、8Kのデジタルコンテンツバージョンです。

こちらが今回のメインの展示物になります。


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70インチのシャープのモニターです。

さすが8Kといえばシャープというところですね。どうしてもそこに目が行ってしまいます。


8Kの画質そのものは、思ったほど高精細、高画質という印象もなく、これはいつもの理論ですね。8Kの撮像素子のカメラで撮影した画像の8K再生画質はそれはすごいと思います。でも、もともとの原画の解像度に限界があるものを8Kで復元してもなかなかそんなに現代の画質並みという訳にはいきません。アップコンバージョン技術としてどこまで、というのもありますが、でも飛鳥時代の絵画です。


でもやはり国宝、文化財をデジタルコンテンツとしてアーカイブするなら、もう現時点での最高画質の8Kでアーカイブするのは当然のことですし、有意義なことだと思います。そんなうがった見方をしないで、純粋な鑑賞眼という目で見るならば、じつに原画のクオリティをそのまま再現できる最高の画質であることは間違いないです。


こういうデジタルコンテンツというスタイルであれば、常時展示は可能ですし、しかも原画同等、原画以上の画質クオリティ。これこそが、将来の美術展示の在り方、そしてそれに一石を投じた作品だと確信しました。


素晴らしいの一言です。



このようにモニターの下のほうには、ボタンを押す操作画面があり、これを操作することで、たとえば聖徳太子の事績が実際の絵画のどの部分に相当するのかを示してくれるようなナビゲーションがされるのです。


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これはものすごく重宝しました。

これが自分が一番感動した部分です。


つまり複製パネルはたしかに原寸大で感動しますけど、どこになにが描かれているのか、見ただけではよくわからないんですね。それで、いったんこちらの8Kデジタルコンテンツのほうで、操作パネルで事績と絵画の位置関係を確かめるという作業をやります。


操作画面の下の方に、聖徳太子の人生における事績があって、それで自分が興味のある事績のボタンを押すと黄色の矢印と枠が出てきて、この絵画のこの部分だよ、ということをモニターに映し出してくれるのです。


それから原寸大の複製パネルのほうで実際観てみる、ということをやるんですね。


そうすると、ものすごく理解できたような気がするし、この10枚から成る聖徳大子絵伝の聖徳太子の歴史と事績がよく理解できるのです。



ちょっとこの操作パネルで位置関係を確認してから、実際の複製パネルで確認した部分の写真をご披露しますね。

ちなみに、デジタル法隆寺宝物館は写真撮影は大丈夫です。



●こちらが10人以上の人の話をいっぺんに理解できた。驚異の記憶力の絵画です。


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●こちらが空中浮遊の逸話の絵画です。


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●こちらが十七条憲法制定の絵画です。


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これは素晴らしい試みだと思いました。まさにデジタル時代の美術鑑賞というスタイルですよね。デジタルにすると、いろいろな付加機能、操作の利便性が出てきます。そのデジタルドメインの中でコンテンツそのもの以外にいろいろなサービスがみんな同じ土俵上で実現可能になります。


絵画そのものをデジタル化するということは、保存の問題を解決して、単に常時展示を可能にするというだけではなく、このような同じドメイン上でいろいろな付加機能サービスが可能になるという可能性が広がることだと思います。


美術館賞は、その昔から保存されている展示物を鑑賞することに意義があるんだというご意見も出てきそうですが、もうそんなことに拘っている時代ではないですね。


お城の世界でも、タブレット端末をかざすと、VRでその当時の天守閣が浮かび上がってくるというのもあたりまえになってきますね。幻の安土城の天主なんかもそうです。


そういうデジタルの力を借りれば、本来かかるべきであろう費用もかなり抑えられるというメリットもありますね。歴史、美術は、本来の物に真の価値を見出すというほかにデジタルの力でもっと幅広い楽しみ方ができる、そういう時代になってきているのでしょう。



コーナーの外側も素敵な空間が広がっています。


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伎楽面〈呉女〉(飛鳥時代・7世紀)の複製です。



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デジタル法隆寺宝物館のパンフレット。多言語対応です。日本語、英語、中国語、韓国語ですね。


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デジタル法隆寺宝物館はいわゆる2階にコーナーというスタイルで展示されていますが、1階や3階には本来の法隆寺宝物館としての展示もたくさんあります。それもぜひお勧めです。素晴らしいです。


自分が心底驚いたのは、この3階からの入り口から入っていく暗室の世界。


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この阿弥陀如来像の陳列を観たときです。これは圧倒されます。もうびっくりしました。これ1体ごとに全部違うのです。まさに仏教芸術、仏教美術の極致といっていいのではないでしょうか。


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デジタル法隆寺宝物館、聖徳太子絵伝 ~7月30日(日)までやってます。

8月1日(火)~2024年1月28日(日)は、同じ8Kデジタルコンテンツ展示は展示対象が変わります。

「法隆寺金堂壁画 写真ガラス原板デジタルビューア」


ぜひお出かけください。







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サントリー美術館 shop × cafe [美術]

サントリー美術館には、3Fのエントランスのところに、ショップとカフェが存在するのだ。両隣で仲良く併設されている。


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まずショップのほうからご紹介。

美術館のショップということからミュージアムショップ。


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美術館の展示されている所蔵品をモチーフにしたオリジナル商品に加え、生活に彩りをそえるセレクトアイテムを取り揃えています。


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香合、ハードカバーノート、色鍋島小皿とか、本当に美しくて可愛らしい商品ばかりで、このショップ、しかも美術館ならではのアイテム、美術、絵画、芸術ファンが喜びそうなオリジナル商品ばかりである。


飲食のものはなかったように思う。


また最新の展覧会図録。今回の場合は、京都・智積院の名宝(いわゆる長谷川等伯一門の障壁画写真集)が販売されていた。図録というのは写真集という意味ですね。美術の世界ではきっとそういうのでしょうね。



この最新の・・・でわかるように、その期間、その期間に展示されている所蔵品をこうやって写真集という形にして美術ファンの方のお手元に、ということなのでしょう。これは優しいというか、気持ちが行き届いているというか、展示を観て回ってきた美術ファンの方々は、まさに興奮している訳じゃないですか。その直後ですから、猛烈に欲しいという欲求がでますよね。一番ビジネスになるところだと思います。すごくわかるような気がする。


自分も今回、京都・智積院の名宝の図録は、本当に欲しかった。思わず買ってしまおうか、ずいぶん悩んだものである。


サントリー美術館の展示の基本というのは、


①展覧会(所蔵品の展示)

②展覧会図録

③動画案内


この3本柱がつねにセットになっているのだと思う。毎回の展示ごとに、この3本柱を用意するのだと思う。


①を観るためにはまず6Fにある③で学習してくださいね。そして①を観終わったら、その興奮冷めやらないところで、もっとも購買意欲が沸き上がっているときに、ミュージアムショップで②の展覧会図録を買いましょう。


これはビジネスの流れであり、とてもよく考えられていると思う。この図録以外にも、いろいろな美術関係の書籍が売られていた。


ミュージアムショップはECサイト、オンラインショップを持っているが、発送の難しさからか、主に書籍中心のようだ。



つぎにカフェ。


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自分はなにを隠そう、このカフェを1番楽しみにしていた。美術展覧会は行く前まではよく勉強していなかったので、ただ観るというだけかな、と思っていたのだが、実際6Fの動画案内で歴史が理解出来たら、猛烈に感動できるようになった。でも事前ではそんなことはわからないから、自分の1番の楽しみは、じつはこのカフェだったのだ。



カフェ 加賀麩不室屋。


不室屋は慶応元年創業の金沢の老舗。麩を現代的にアレンジした軽食や甘味が楽しめます。


やっぱり金沢なんですね~~~。なんか雰囲気あるところはあの金沢の古美術品、工芸の町という面影があるような素敵なセンスである。今回の展示の京都・智積院の名宝は、石川県七尾市出身の長谷川等伯一門が描いた障壁画の展示であるから、そんなところも金沢つながりなのかもしれませんね。


ひょっとすると、展示ごとにカフェがその展示に因んだお店が交代で営業するものなのかもしれません。


あるいは、加賀麩不室屋さんは永久にカフェを務めていらっしゃるのか。


店内はとてもコンパクトな空間で、美しい美術館らしい均整の取れた空間であった。店内はいかにも美術館を一回りして休憩している風のお客さんばかり。厨房が奥にあるが、フロアは若い女性2名で管理されている上品な店でメニューには所謂甘味が準備されている「カフェ」である。


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「加賀麩」って何と読むのか?いや、特に「麩」って何と読むのか?

これは「ふ」なんですね。そうあのお吸い物なんかに入っているあのスポンジ風の柔らかいふにゃふにゃした「おふ」です。


ですから、カフェに入るところの暖簾に「ふ」という言葉が書かれているんですね。


加賀麩は金沢を代表する食なんです。


加賀麩は藩政期から保存食として愛用され、その後時代の変化とともにさまざまな趣向が施されて金沢を代表する食文化のひとつとして発展してきた。


金沢は京都と並んで生麩・飾り麩の産地として知られる。生麩は元々中国から京都に伝来したが、金沢は古くから寺の多い土地柄で精進料理の食材として盛んに用いられた。現在も、治部煮に代表される伝統的な加賀料理に用いられるほか、菓子など幅広い用途で広く愛用されている。


麩の原料であるグルテンは、植物性タンパク質成分であり、低脂肪・高タンパク、消化吸収力が高いなど特徴があるため、健康志向の食品としても注目を集めている。


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加賀麩 不室屋は、慶応元年(一八六五年) に不室六右衛門が金沢・尾張町で麩づくりを始めてから百五十余年、開業当時の製法・味・技を伝承しながら一貫して加賀の麩をつくり続けております。


一方で、伝統をいかしながら、時代の変化のなかで新しい麩を創作することにも力を尽くしてまいりました。特に近年では、カフェなどの運営を通じて麩料理、および、それを食する環境や文化の提案にも力を入れております。


伝承する麩、そこから新たに創り出す麩。それぞれを大切にすることが不室屋の仕事です。厳選した食材を使った、職人の手に成る麩の数々を今後も金沢という地に根ざしながら、より多くの皆様にお届けしたいと考えております。


代表取締役社長

不室 康昭


・・・でございます。



●創業の地 金沢から 食文化を次世代へ


加賀百万石の城下町、金沢で生まれた加賀麩は、「すだれ麩」などで知られています。不室屋は、江戸時代末期に製麩業を始めて以降、金沢の地で開業当時の味と製法を受け継ぎながら、伝統の麩をつくり続けています。


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創業の店・尾張町店では、正月や上巳(じょうし)の節句、七夕、月見、冬至など、四季折々の商家の伝統的な年中行事を現在も大切に行い、店頭の飾り付けなど、行事を通じて、長い年月を重ね豊かに膨らんだ文化を伝える取り組みを行っています。


一方で、ライフスタイルが多様化し、食生活が変化するなかで、より多くのお客様に加賀麩に親しんでいただくきっかけ作りについても考えるようになりました。


金沢には歴史的な建造物が多く存在する一方で、金沢駅周辺は北陸新幹線の開業に合わせ大きく変わりました。伝統と変化が共生するなかで、郷土料理に端をなす加賀麩も新たな可能性に満ちています。


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近年では、新たな商品づくりに加え、親子で麩を使ったスイーツづくりを体験する地元のイベントに参加するなど、次世代の食育にも積極的に取り組んでいます。このほか、麩を用いた新しい料理レシピの公開、カフェの運営など、麩料理およびそれを食する環境や文化の提案にも挑戦しています。



加賀麩不室屋は、江戸時代の慶応元年(1865年)から百五十余年つづく老舗中老舗、名店なんですね。



情報引用元:


ふ 加賀麩不室屋




サントリー美術館のカフェは、そんな加賀麩不室屋がプロデュースしているカフェなのである。




自分は、加賀麩とりどり膳をオーダー。

おそらくこのカフェの一番人気である。

もうめちゃめちゃインスタ映えする膳である。

美しすぎます。


自分はサントリー美術館に来るのに、なにを一番楽しみにしていたかというと、何を隠そう、この加賀麩とりどり膳なのである。


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加賀麩というのは、本当にいろいろな商品の型というのがあり、それをとりどりに楽しもうというお膳である。この美しさ。刺身(風)、田楽、ちまき、フライ、炒め物、煮物(治部煮)、味噌汁全てに麩が使われている。全て作り置きかと邪推したが、口に入れて分かったのは、フライ等温かくあるべきものは、しっかりと熱い。


正直驚いたのが、どれも美味しいこと。


そして小皿が良い。出された瞬間に料理越しに見える絵柄が素敵。食べ終えた皿を改めて眺めると、ある種の調和を感じるのだ。この様な料理にはセンスと言うか美的要素も重要。間違いなく美味しさの一つとなっていると感じる。



料理の一品として麩を口にする事はあるかもしれないが、東京で麩を堪能しようと思うと、思いつく店は少ないはず。サントリー美術館に入らなくても、出向いて食べる価値のある「加賀麩とりどり膳」なのである。


ご飯はなんか栗ご飯みたいな炊き込み系で、お味噌仕立てのお吸い物には、もちろん麩や雑煮なんかが入っていて、美味しかった。



もうひとつどうしても食べたかったのが、


展覧会限定スイーツ くるま麩のフレンチトースト<バナナ&レーズン>

※販売期間:2023年2月5日(日)まで


である。まさにいまの展覧会に因んだスイーツなので、期間を過ぎたらもう食することはできない。


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フランスパンにも似ている車麩をフレンチトーストにしました。ドーナツのような見た目も楽しく、ふわりつるりとした新食感です。丸ごとのバナナとレーズンの蜜煮を添えて豊潤に仕上げました。サクッと軽いおやつ麩やさっぱりとした甘さの豆乳アイス、ホイップクリームと共にお召し上がりください。メープルシロップ添え。


これもインスタ映えする美しさですね~~~。

まさに見た目の通りの味がします。


車麩をフレンチトーストに。ドーナッツ型にしているものである。それに丸ごとのバナナとレーズンの蜜煮を添えて豊潤に。豆乳アイスやホイップクリームも添えている。


このメープルシロップがいいですね。本当によく合います。もう甘味党には堪らない味だと思います。


本当に見た目の通り、期待を裏切らないストレートな味がします。

美味しかった!


期間限定なので、ぜひいま食べましょう。


サントリー美術館 shop × cafe

見た目の客層は、やはり美術館で鑑賞した帰りに休憩という風情が多かったように思うけど、美術鑑賞をしないで、このショップ、カフェだけを体験するのもじゅうぶんありだと思う。


それだけ、単体として十分に独立採算がとれるような魅力があると思います。







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サントリー美術館 [美術]

東京・六本木にあるサントリー美術館は、かねてよりぜひ訪問してみたいとずっと思っていたのだが、ご存じのようにがさつな性格ゆえ、美術とは縁遠く、なかなか足を運べないでいた。


ところが、京都 東山総本山、智積院の障壁画が寺外展示されるということを、サントリー美術館のFBのページで認識し、そのあまりに精華な障壁画の数々に打ちのめされてしまい、これは絶対行かなきゃダメだ、インターネットのHPのデジタル画ではなく、自分の眼でしっかり観ておかないと絶対後悔する、と思った。


なぜか自分のセンスにピンと来たのだ。サントリー美術館にもぜひ足を運んでみたいと昔からずっと思っていたので、いい機会だと思った。


サントリー美術館は、六本木の東京ミッドタウンにある、日本の古美術が中心の私立美術館。運営は公益財団法人サントリー芸術財団がおこなっている。


1961年、サントリー社長・佐治敬三が「生活の中の美」を基本テーマとして千代田区丸の内のパレスビル内にサントリー美術館を開館した。その後、1975年に港区赤坂のサントリービルに移転した。2005年1月にサントリー東京支社がお台場に移転することに合わせて一時的に休館し、2007年3月30日に防衛庁跡地を再開発して建築された「東京ミッドタウン」に入居する新「サントリー美術館」として再オープンした。


2019年11月に一時的に休館し、改修工事を施し、2020年7月にリニューアルオープンした。


リニューアルのデザイン監修は、本館が入居する東京ミッドタウンガーデンサイトと本館の設計を手掛けた隈研吾が行った。本館と森美術館と国立新美術館と合わせて3館で「六本木アート・トライアングル」を構成している。


森美術館と国立新美術館は北海道の友人を東京でのおもてなしの企画のときに連れて行ってあげて体験していたので、自分としては、この「六本木アート・トライアングル」の中では、あとはサントリー美術館だけだったのだ。


だからこれはぜひ行かなきゃダメだとずっと思っていた。


美術館の規模としては、森美術館や国立新美術館と比較すると、やや小ぶりという感じで、コンパクトな印象を受けた。


一般的に主な収蔵品が日本の古美術である美術館は戦前の実業家のコレクションを母体としたものが多いが、サントリー美術館は収蔵品が戦後から1つのテーマをもって集められた点が特徴的である。


さっそく、六本木にゴーである。六本木に行くなんて何年振りだ?

自分とは縁遠い街である。


都営大江戸線で、六本木駅に下車してから直結で繋がっている。


もうそこから別世界である。自分とは遠い距離の世界である。眩しいくらい輝いていて都会的だった。


六本木の東京ミッドタウン、ガレリア、ザ・リッツ・カールトン東京、ガーデンテラス・・・。さすが赤坂・六本木。東京の一等地である。


もう自分はその非日常感に舞い上がってしまった。住みたいとまでは思わないが、職場がこんなところにあって毎日通勤できれば貴族だな~なんて思ったりもした。


サントリー美術館は、この東京ミッドタウン、ガレリアの中の3Fにあるのだ。


東京ミッドタウン、ガレリア。


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サントリー美術館。


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インターネットでチケットを買うこともできるし、ここの窓口で直接買うこともできる。素敵な建物ですね~惚れ惚れ。。


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あら~、鎌倉殿の13人の大江広元役の栗原英雄さん。

京都 東山総本山、智積院の障壁画展の音声ガイドのゲストナビゲーターを務めていらっしゃるということで、歴史の荒波を越えて今日まで大切に守り伝えられた智積院の名宝について、解説なさっているようです。


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さすがです!

ドラマご苦労様でした。 



サントリー美術館の展示は、4Fに上がって、そこから3Fに下がって一連の展示を観るという進行である。自分はその通り順路で進んだのだが、あとで気づいたのだが、6Fに今回の智積院展の内容を説明してくれる動画がエンドレス再生されている部屋があるのだ。普段はイベントホールとして使われている部屋のようである。それを観れば、今回の智積院展の説明、意味が一発でわかるのである。非常に短い動画で10分もないと思う。


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美術にあまり詳しくない人にとって、こういう動画説明は本当に助かる。自分は智積院の障壁画に衝撃を受けたけれど、その歴史を事前にきちんと勉強しようとまでは思っていなかった。こういう動画案内は美術鑑賞、絵画鑑賞にとって最高だと思う。


この動画を見てから、展示を観ると、もう全然感動度合いが違うのである。だから自分は後でそのことに気づいたので、先に1回さらっと観て回ったが、6Fにこの部屋の存在に気づき、この動画を拝見し、その歴史を理解したらもう大興奮!そうだったのか~!という感じでもう一回2回観て回った。


サントリー美術館の智積院展をこれから観る方は、ぜひ先に4Fではなく、6Fまで上がって、この部屋で動画案内を視聴して歴史を理解してから展示を廻ることをぜひお勧めします。そっちのほうが断然感動します。


では、自分流に、この京都・智積院障壁画展の歴史について解説してみたいと思う。


情報引用元:


京都・智積院の名宝~サントリー美術館



特集 京都の初期障壁画 1「長谷川等伯の障壁画」

公益財団法人 京都市文化観光資源保護財団

成安造形大学教授 小嵜 善通



東山随一の名勝庭園と長谷川派の傑作

京都宝物館探訪記




京都 東山総本山・智積院のルーツは、真言宗の宗祖である弘法大師空海にある。平安時代9世紀初めに紀伊国(現在の和歌山県)で真言密教の根本道場となる高野山を開創した。


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●桃山絵画の精華 長谷川派の障壁画


豊臣秀吉は天正19年(1591)に3歳で夭折した息子・鶴松(棄丸)の菩提寺として、京都・東山の地に祥雲禅寺を建立する。祥雲禅寺の建築は鶴松の三回忌となる文禄2年(1593)には竣工したと考えられており、長谷川等伯一門が描いた金碧障壁画群も同時期には完成していたと推定されている。


長谷川等伯。この人、画家がこの障壁画展示の主役である。ここに展示されている障壁画は、この長谷川等伯、およびその子孫久蔵によるものなのである。


長谷川等伯とは?

(石川県七尾市の等伯野外像)


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長谷川等伯は、能登(石川県)の七尾というところに生まれ、30歳を過ぎてから京都に出てきた、いわゆる「成り上がり」の絵師であった。当時京都の画壇は、狩野永徳率いる狩野派の独壇場。御所や名のある寺院、そしてそれまで豊臣秀吉が建てさせた聚楽第や大坂城なども、狩野派が一手に引き受けていた。


等伯はそこにまさに真っ向勝負を挑んだのである。


狩野永徳。もうこれは障壁画としては最高峰の人でしたね。


もう若いとはいえない年だった長谷川等伯であったが、千利休をはじめとした文化人の理解や後ろ盾を得て、大徳寺や南禅寺、妙心寺といった名刹の仕事を少しずつ手がけ、名を上げていく。これに狩野派も危機感を募らせ、実際に長の永徳自らが等伯に仕事を与えまい、と妨害工作をしかけたこともあったそうだ。


ほどなくその狩野永徳が急死。それと同じ時期に、秀吉の長男の鶴松がたった3歳で亡くなり、その菩提寺として智積院の前身である祥雲寺が建立されることになる。そこで、気鋭の画家として注目されていた等伯に白羽の矢が立てられたのであった。


天下人、豊臣秀吉からの依頼に等伯は一門全員、全身全霊をもって望み、この一連の障壁画を描き上げた。秀吉の期待に見事応えた長谷川等伯とその一門の名は天下に知れ渡り、結果狩野派と並ぶ地位と名声を得ることとなるのである。


農民から成り上がり、天下人へ上り詰めた豊臣秀吉と、田舎から上京しに名だたる絵師となった長谷川等伯。どこか境遇の似たこの二人。その間には奇妙な縁のようなものもあったのかもしれません。


その当時の祥雲寺、いまの智積院で、長谷川等伯一門が描いた障壁画が、この『楓図』『桜図』をはじめとした金碧障壁画である。


『楓図』は長谷川等伯、そして『桜図』はその長男である久蔵の作品である。この『楓図』『桜図』を描いたとき、齢50を過ぎていた等伯に対し、久蔵はまだ24歳という若さ。事実上、これが画壇へのデビュー作であった。


『楓図』


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『桜図』


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桃山時代の最高傑作ともよばれるこの障壁画。

『楓図』は長谷川等伯の最高傑作とも言われている。



6Fの動画案内では京都の智積院の部屋の中の一部として、この障壁画が埋め込まれている図、つまり部屋全体が映し出されていて、おそらく京都・智積院の部屋の現場で撮影した写真・動画なのだろう。


自分はそれと同じ図が欲しかった。いわゆる障壁画はあくまで部屋の一部なんだよ、という図が欲しかった。でもネットで探したのだが、見つからなかった。あくまで障壁画そのものの単体の図しかなかったのだ。


自分は部屋付の全体の図が欲しいです。(笑)


長谷川等伯などの長谷川派一門の金碧障壁画は国宝に指定されている。智積院の宝物館は、この金碧障壁画が国宝に指定されたことを受けて造られたもので、言わば「障壁画のための宝物館」なのである。


もう京都に行きたいです~。サントリー美術館による寺外展示じゃ満足できないです。本物の京都の智積院に行ってみたいです。姫路城ツアーの際は、ぜひ京都にもう一回再訪したいと思っていて、東願寺とか三十三間堂とか、まだ未踏の地を足を踏み入れてみたいのである。その企画に、この京都・智積院で長谷川等伯の金碧障壁画を観るという新たなミッションを加えることにしたい。


もう大興奮である。


でも普段はこの文化財非公開なのかな?(笑)いつも公開しているわけではないですよね。保管の意味からして。何年かに1回特別公開という形なのでしょうね。



この障壁画自体も、実は描かれた当時とはサイズがかなり変わっているのだそう。現在はちょうど襖絵ほどの大きさになっているが、本来はより高さも幅もずっと大きく、まさに天井までの壁一面を覆うほどであったという。というのも、智積院は過去4度も火災の憂き目にあっており、その度に僧侶達は「せめてこの絵だけは!」と必死でこれらを壁から剥がし、持ち出して避難させていた。そのために人の手が届く高さと幅で切り取った大きさになってしまったのだそうである。


もし、本来の大きさでこの絵を見ることが出来たなら…



久蔵はなんと『桜図』を描き上げてわずか2年後に亡くなるのである。『桜図』はデビュー作であると同時に、彼の遺作となってしまったのである。


等伯は、息子に自分のすべてを教え込み、託していたのだが、自分より先に26歳という若さで亡くなってしまうとはもう悲しみにくれて立ち直れなかったようである。動画案内では、この部分が一番じ~んと感動しました。


長谷川等伯の他の作品も紹介。


『松に秋草図』


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もちろん国宝である。


智積院に残されている長谷川一門の金碧障壁画は、『楓図』『桜図』のほか、『松に秋草図』『松に黄蜀葵(とろろあおい)図』(いずれも国宝)、そして『松に梅図』『雪松図』『松に立葵図』などがある。



智積院には、その後、堂本印象1891(明治24)-1975(昭和50)という画家がその襖絵を献上している。

それが「婦女喫茶図」。


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和服を着た夫人と洋服を着た夫人がお茶をしているという図である。長谷川等伯一門による精華な障壁画と打って変わって、淡いほのぼのとした画風である。



堂本印象は、古典を扱った日本画がメインだったが、戦後、ガラッと変貌して海外の生活を取材した洋画となり、 さらには、抽象日本画ともいうべくユニークな画風を確立した。京都の智積院の襖絵に描かれた抽象画は、これまた、他に例を見ないだろう。


堂本印象の絵画作品だけを扱った所蔵美術館というのもあるのだそうだ。


この「婦女喫茶図」。智積院の宸殿襖絵なのだが、これまで宸殿が公開されたことがあまりないそうだ。2019年に特別公開されたそうですよ。


こちらの図が、実際の智積院の部屋の襖に描かれている構図である。自分はこういう写真がリアル感満載で好きです。


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現在、サントリー美術館で展示されている京都・智積院展というのは、まさにこの智積院にある国宝、長谷川等伯一門による金壁障壁画を、寺の外に移動させて、東京でお披露目しようというコンセプトなのである。


そしてこの堂本印象の「婦女喫茶図」も京都から移動してお目見えである。


以上の内容を、自分は6Fの動画案内で10分間くらい勉強させてもらったのだ。これを知っているのと、知らないのとでは、実際展示を観て回るときの感動度合いが全然違うのだ。


もうまずぜひ6Fヘゴー・・・である。


では、歴史の知識習得が終わったところで、実際のサントリー美術館の展示を観ていくことにしよう。


残念ながら、サントリー美術館は館内撮影禁止である。(笑)まっ美術館はふつうみんなそうですよね。


撮影可能なところは自分のカメラで撮影した写真。撮影禁止エリアは、サントリー美術館のFBページからお借りしています。サントリー美術館の写真は、きちんとWatermark(電子透かし)が画像に入っています。


まず展示の4Fに行くとこんな感じです。


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「婦女喫茶図」が見えますよね。動画案内観てからだと、もう大感動です。


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長谷川等伯の楓図です。等伯の最高傑作です。もう圧巻です。自分は息が止まってしまい呼吸困難になりました。


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そして息子久蔵の桜図です。画壇にデビューと同時に遺作となってしまいました。


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もちろん京都・智積院展では障壁画だけではありません。いろいろな名宝が展示されていました。息を飲みました。



密教法具

智積院内の修法で用いられてきた密教法具一式は、緻密で華やかな装飾にもご注目ください。


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釈迦如来坐像

鎌倉時代の優品、《釈迦如来坐像》は第3展示室入口でご覧いただけます!


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英一蝶

智積院には歴代の能化(住職)や在俗の有力者を通じてさまざまな名品が集いました。京都所司代・牧野英成が寄進した本作は、英一蝶(はなぶさいっちょう)が学んだ江戸狩野派の様式による貴重な作品です。本作品の展示は12/26までです!いま観なきゃ。


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重要文化財 童子経曼荼羅図

鬼神から童子を守る乾闥婆が中央に描かれた、鎌倉時代の優品。鮮やかな色彩が残る貴重な本作。展示は12/26まで!鎌倉に拘る自分はどうしてもこれが観たくてフライングして今日行ってきたのです。


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十六羅漢図屛風

長谷川等伯最晩年の作。ユーモラスな羅漢の表情にご注目!


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ここが通常非公開の茶室「玄鳥庵」です。

残念ながら非公開でした。


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じつは1日違いの昨日。特別公開で、お抹茶と季節の和菓子が楽しめる呈茶席を開催したそうです。茶室の中はこんな感じなのだそうです。意外と広いんですね。


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サントリー美術館は館内撮影禁止なのですが、唯一撮影が許されている撮影スポットがあるのです。6階ホール入口にはほぼ原寸の《楓図》の巨大パネルが!こちらは自由に撮影可能なのです。


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この写真は自分のカメラで撮ったものです。(笑)まさに長谷川等伯の最高傑作の《楓図》。それを撮影可能のスポットにするなんて心意気が憎いですね。もう圧巻でした。



こんな感じでした。

どうでしたか?


3Fのショップには、展覧会図録が売っています。おそらくこの一連の金壁障壁画の写真集だと思います。これはぜひ欲しかったな~。いろいろカフェでたくさん食べたかったので、お金がないので見送りましたが、ぜひ欲しかったです。一生の記念になります。もちろんこのショップはECサイトもあるので、オンライン経由で買えますね。だからいつでも買えると思いましたので、見送りました。


智積院展の展覧会図録


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サントリー美術館 京都・智積院の名宝。

2022.11.30~2023.1.22までです。


ぜひ行かなきゃ。

事前予約不要です!








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