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DX時代のコンサートホール:ホール周辺のカフェ・レストランのポータル電子配信 [コンサートホール&オペラハウス]

コンサートホールに来たとき、いつもファンとして困るのは、どこかいいカフェやレストランがないかな、ということ。自分は、性格からして、いつも開演前ギリギリにホールに到着するのはいやなので、いつも何時間も前に到着する。そうするとホール周辺を散策することも好きなのだが、どうしても時間をつぶせるところも必要になる。


またそういうコンサートホール周辺のカフェやレストラン情報をいろいろ散策していろいろなスポットを開拓していくのが好きなのだ。ある意味、自分のホール通いするときのひとつの楽しみ、趣味と言っていい。


そしてなによりも自分の性格からして、何時間も前にホールに到着して、その周辺をぶらぶら散策して、そしてカフェやレストランでゆったり珈琲・紅茶をしてケーキでも食しながら、来たるコンサートについて瞑想し、そのときに向けて心を高めていく。そういう準備、ステップの時間が好きなのだ。開演前のこういう時間を過ごすのがなによりも好き。



どこにどういうお店があって、どんなメニューがあって、という情報は、自分でホール周辺を散策しないとわからない。馴染みのお店ができるまで時間がかかる。スマホでスクロールするだけでそれらの内容が全部俯瞰できるといい。


●地域密着型ビジネス

コンサートホール周辺にあるカフェ・レストランなど、ポータル的に案内できるHPアプリが開発できないか。電子チケットを購入したお客さんに対して、付帯情報としてその公演がおこなわれるコンサートホール周辺店舗情報サイト情報(URL)が閲覧できる。そのコンサートホールごとのアプリ。そのホール周辺のカフェ・レストラン情報。


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お店ごとの紹介があり、飲食店であれば、どういう名物メニューがあるのかなどの推薦、雑貨屋ならその商品などそのお店の看板となる商品などがそのHPに記載されている。もちろんそのHPは、SNS(FB,Twitter,Blog)に連携してその店のページに飛べるようになっている。


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こういうのは、いわゆる”るるぶ”などの旅行雑誌のWEB版といえばそうなるが、それを敢えて、コンサートホール周辺エリアに限定したコンテンツとしたい。コンサートゴア(コンサートに毎日通うほどのマニア)ならではのマニアックな意見を反映された情報が満載である。


クラシックファン、ジャズファン、ポップスファンなどそのホールのジャンル種別に応じて喜ばれるニーズのあるスポットを紹介していくマニアックなアプリ。


コンサート、ライブ通い愛好者によるプロジェクト推進が望ましい。


単なる”るるぶ”目線ではなく、コンサート愛好家目線によるディープでコアな情報満載にしてほしい。ひと味違う感じにして欲しい。たとえば、このカフェは、よく〇〇オーケストラの〇〇さんが通われている贔屓にしているカフェ、レストランなんです、とか楽器店なんですとか。そういうアーティストに所縁のあるお店だととてもコンサートホールに関連しているコア・ディープな情報だし、音楽ファンには喜ばれると思う。


そういうコア・ディープ路線まっしぐらな雰囲気のアプリがいい。



アプリは、いわばポータル機能。広告収入型。そしてポータル役割として手数料をもらう。昔、大学生が地域活性化ということで、町おこしということで、こういうアプリを開発してその町の飲食店の売り上げのアップ手助けしたというニュースを見たことがあり、それのコンサートホール版ということで応用しただけ。


ショップ紹介HPには、当然お店までのアクセス情報の掲載はもちろんナビ誘導できるようなナビアプリとの連携があるといい。


クーポンが活用できればいい。このアプリを使って、この日の公演を聴いてきた人は、その電子チケットをお店に見せれば、クーポン代わりとして割引ディスカウントがあるといい。


べつに飲食系に限定する必要はない。とても魅力的なお店があれば、どんなジャンルでも受け入れ可。判断はお客さん。


あるいは、首都圏から地方のホールに行く場合、その逆で地方から首都圏のホールに行く場合、観光を兼ねて、さらには宿泊、交通手段など、その一連のプランの作成をお手伝いする。


これはまさにオレだ!(笑)


海外・国内音楽鑑賞旅行で、このスタイルで、観光に行くのだけど、そこのコンサートホールでそこのフランチャイズのオーケストラを堪能するみたいなもの。そのときにそこの地域の観光スポット、グルメも紹介する。


まさにいままでオレがやってきたことだ。(笑)


自分の場合、まずどこのコンサートホールを体験したいか。そして、どこのオーケストラ楽団を体験したいか。これが第一優先。つぎにその街の観光スポット、グルメを徹底チェックする。それはるるぶのような観光雑誌で。そしてホテル宿泊、交通手段を決めて予約していく。


こういう音楽鑑賞旅行のお手伝いをしてくれるようなサービスがあるといい。MaaS込みで。(笑)

旅行会社にとってMaaSは重要な革命になると思う。


音楽所縁のスポットなどは、ふつうの観光雑誌には載っていないので、そういうコア・ディープ路線のマニアックな情報を音楽ファンは欲しがるものである。その所縁のスポットを体験できると、音楽ファンは嬉しいのである。





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DX時代のコンサートホール:AIを使ったコンサート企画立案 [コンサートホール&オペラハウス]

これはコンサートホールのお仕事というよりは、プロモーターのお仕事だと思うのですが、世の中のトレンド、クラシックファンの方がどのようなコンサートを望んでいるのか、あるいは、今年は、作曲家〇〇年生誕イヤーであるとか、そのコンサートを企画するのに、いろいろなファクターがあると思います。なにをトリガーにして、こんなコンサートを開催してみたい…
                                                   
そのような解析・予測をAIにやらせみてはどうでしょうか。解析・予測はAIのもっとも得意とする分野です。
                                                   
そこでこのAIの概念図です。
                                                   
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AIに学習させる判断材料として、
                                                                                              
世界中の
作曲家
楽曲
ソリスト(演奏情報含む)
オーケストラ(演奏情報含む)
プロモーターの嗜好情報(こんな企画が好きだ)
コンサートホール・オペラハウス
コンサートホール・オペラハウスの音響
その他、コンサートホール・オペラハウスの諸々の付帯情報
その他諸々の付帯情報。
                                                   
膨大な情報データ群ですが、これらを全部学習材料として全部AIにぶち込むのです。ソリストやオーケストラの音楽家の情報は、プロフィール情報、経歴、師事した人などはもちろんですが、実際の演奏している演奏パフォーマンスも全部、とにかく全部ぶち込みます。詳細なところに至るまで全部ぶち込むのです。
                                                   
そして、仮定条件にこのようなコンサートを企画してみたいということを入力するのです。それは企画コンセプトはもちろんのこと、こんな雰囲気、美しいメロディ重視うっとりさせたい、ハードロックみたいにガンガンに行きたい、そんな本当に漠然な概念検索的な条件で結構です。
                                                   
そうするとAIはすでに入力された膨大な学習データ群の中から解析をして、解を提示してくれるのです。膨大な学習データからAIによる解析化・見える化をするのです。こんなオーケストラ、ソリストでこんな楽曲で、こんなコンセプトのコンサートはいかがでしょう?ってな感じで。
                                                   
自動翻訳と同じで最初は精度がとんちんかんなのかもしれませんが、AIのソフトの開発もどんどん進んでいって精度がよくなっていくように思います。もちろん実施済みの過去実演データとそのときのコンサート企画コンセプトも都度AIに学習させるのです。もうどんどん学習させて、AIに学習させるデータ量が多くなればなるほど、それだけ得られる解は精度がよいものになっていくに違いありません。
                                                   
AIに学習させる作曲家、楽曲、ソリスト、オーケストラ、諸々の付帯情報、これは、本当に世界中にありとあらゆる存在する方たちの全部のデータです。全部入力させ、学習させるのです。
                                                   
そうすると、その入力した仮定条件に添った解を出してくれるはずですが、その解は、我々が想像していた以上にまったく新しいスターの発掘、発見があるかもしれません。AIはあくまで、その入力した仮定条件に添った解ということで、出力しているに過ぎないのです。その解を採用する、しないは、人間のプロモーターさん達の人間の最終判断に委ねればいいのです。
                                                   
最後は人間が判断します。
                                                     
そういうy=f(x)の機能を実現するAIの機能アプリ開発をすればいいのだと思います。
                                                   
もちろんこういったコンサートの企画書作成だけではありません。
                                                   
コンサート制作として予算組みから精算までのすべての工程において、その判断材料となる膨大な学習データをAIに学習させ、そのデータをうまく解析、分析してそのさきほど算出した企画に添った各々の工程においての適切な解を求めるという使い方もできるように思います。
                                                   
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DX時代のコンサートホール:アーティストのCD、関連グッズのEC販売 [コンサートホール&オペラハウス]

ECサイトで収益を上げている、成功しているのは、全体の10~30%くらいだということだそうだ。ECはいまの世に合った利便の販売手法、販売ツールだけど、意外や収益をあげるということが難しいのだそうだ。


でもいまさら従来の物販ルートに戻れるわけもなく、これからの時代はECで売っていくという以外に方法はないだろう。やはり単にECのサイトでモノを売りました、というだけではなく、どうある既存のビジネスに連携させていくか、どうお客さんの購買意欲をそそるかなどの戦略が必要であって、その結果、インターネットで買ってもらうという利便性が、そこに乗っかるという感じなのだろうと思う。


クラシックの世界で、お客さんが一番購買意欲が湧くときというのは、コンサート終演後のときのような気がする。


コンサートホールでは、ロビー、ホワイエのところには、今日の主役のアーティスト、オーケストラのCDが物販コーナーという形で販売されている。


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オンライン時代の到来ではあるけれど、この風景はなくさないで欲しいな、と思う。自分の心の安らぎですね。この風景を見かけると、あぁ~コンサートホールに来たんだな~と実感する。



今宵のコンサートで大感動したあと、あの曲、すごいよかったな~、あの曲初めて聴いたけど、すごい自分の手元に欲しいというのが一番購買意欲が湧いているときだと思う。そういう今宵のコンサートの主役のアーティスト、オーケストラのCD、ストリーミング、ダウンロード、関連グッズをEC販売する。


残念ながら、終演後って物販コーナーはもう閉まってますね。物販コーナーが開いているのは、開演前のときと途中の休憩、ブレイクのときでした。


だからポイントは、コンサートが終わったときに、全曲通しで聴いたときに、あの曲欲しい~、あのアーティストいいな~、あのオーケストラいいな~という気持ちに応えるということだと思う。


それにはやはり帰宅後、あるいは終演後から数日後、自宅で購入できるECサイトでの購入ということになるのではないか。


その公演の電子チケットを購入した人には、そのメールアドレスには、その日の主役のアーティスト、オーケストラのCD、ストリーミング、ダウンロード、関連グッズなどをEC販売するサイトが届く。


今日演奏した1曲目は、このアルバムに入っています。今日演奏した2曲目は、このアルバムに入っています。というナビゲート付きであること。(CD/各社のストリーミングのURL/各社のダウンロードのURL)


ただし、その公演ごとに、専用のECサイトを作るのは、かなり出費になり効率的ではないので、これはプロモーター側や、コンサートホール側で運営してくれるといいのではないか。そういう専用のECサイトを作って、今日の公演、ということで、その購買情報をどんどん累積で積み重ねていく感じ。(レーベルや各販売サイトに飛ぶ仕組みがいいですね。紹介料をもらう感じで。)


もちろんコンサートホールのHPにそういうECサイトがあってもいい。今日の公演ということで、アンコール曲だけでなく、関連促販物をECサイトで売っていく仕組み。それを公演ごとにそのECサイトに累積で積み重ねていく。


これからの時代のコンサート広告としては、ぜひ公演ごとにWebページが作成されるといいと思うが、そのWebページにその公演で演奏される曲のCDや関連グッズのECサイトのURLが掲載されていて、そのまま連携でそのリンクに飛べることができ、購入できるのが1番いいかもしれませんね。



電子チケットなどの電子媒体、あるいはポスター、チラシに貼られたQRコードは、アーティストのCD、関連グッズのEC販売、その日の公演で演奏した楽曲のストリーミングURL、これらを埋め込む絶好の場所で、それを埋め込むパターンが多いほど、ユーザーの目に留まる可能性も強くなり、そのまま販売に結びつく可能性が高くなるように思います。


ある販売ルートに連携させて、その関連グッズをEC販売するという事例は、


「ARTISTSTORE.JP」とぴあが連携、アーティストグッズ情報を「チケットぴあ」に掲載開始



チケットぴあと連携して、アーティストグッズをEC販売していこうというトライはあるようですよ。


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この「ARTISTSTORE.JP」、なんとチケットぴあだけでなく、ローソンとも提携しています。(^^;;


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チケット販売業者とEC連携して、アーティストの関連グッズを促進販売していこうという動きはすでに世の中にはあるということですね。


チケットと連携させるのが、1番関連グッズをEC販売するルートとしてはスムーズということですかね。


アーティスト関連グッズでひと言で一般呼称しているけど、クラシックのアーティストにとって関連グッズってなんだ?(笑)すぐには思いつきませんね。いろいろ出品するとしたら、やはりこれもアーティストにとって負担であることこの上ないかもしれませんね。






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DX時代のコンサートホール:プログラムと広告チラシの電子化 [コンサートホール&オペラハウス]

下は2020年度の日本におけるライブエンターティメントの市場規模なのだそうだ。


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音楽市場規模が589億円、ステージ市場規模が518億円。ステージというのは、音楽以外のステージのことでミュージカル、演劇、歌舞伎/狂言、お笑い・寄席、そしてバレエ、パフォーマンスなど音楽以外の俳優さんたちとかのステージのことです。


こうしみると、音楽とステージの規模って同じなんですよ。いままで音楽のライブストリーミングのことばかり言及していましたが、音楽以外のステージ市場でもネットワーク機能がついて、劇場に行けない人がご家庭や車で楽しめるようになると、これはすごいビジネスになるように思うのですが、どうでしょうか。



音楽の市場規模としては、84%がポップス。もう大多数がポップスなんですね。

これは想像してた通りである。


クラシックが12%。自分はこの結果に意外やクラシックって善戦しているんだなと思いました。クラシックのコンサートは、毎度ホールに行く度に客層を見てみると、本当に高齢者層という感じで若い人ってまずいないですよね。もう自分はそれでなんかクラシックのコンサートの将来ってどうなるのかなぁといつも不安になってしまいます。いまこのホールに来ている人が、世代的に、亡くなってしまう時代になったときに公演に来てくれるお客さんっているのだろうか。若い人がその歳になったら急に来てくれるようになる、ということなどあるのだろうか。すごい不安になります。


茂木大輔さんののだめコンサートは、もう圧倒的に若い客層ですよ。年配はほとんどいない。やっぱりコンサートの組み立て方、楽しませ方など工夫していますよね。


いまのクラシックコンサートは、やはり敷居の高い、高度な知識と、あの芸術の極至のような高貴な雰囲気を尊重する。。。これは大事なことだと思うけど、それだけでは若い人はついてこないんじゃないかな、と思ったりします。


でも自分もクラシックファンだけど、あの芸術的で、高貴な雰囲気がいいのであって、これを急に親しみやすく軽いノリにしてしまったら、なんか嫌だなという気持ちもあります。クラシックファンはコンサバですね。


難しい問題だと思います。


ともあれ、この市場規模の数値を把握すると、ライブストリーミングの需要は非常に大きいと思います。これが全部ネットワーク配信できて、それでその収益がきちんと拾えるようになったら大きいと思います。いままだネットが狭帯域で、課金システムもうまく運用できていない状況なので、まだまだ黎明期なんだと思います。これからですね。


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さて、クラシックのコンサートに行ったとき、いつも思うことは、公演のプログラムと、ホール前で配っている公演の大量の広告チラシって電子化できないのだろうか、ということです。


ホールに足を運ぶたびに、いつもそれを考えていました。


今回、DX時代のコンサートホールを書くにあたって、ここのアイデアはぜひ候補に挙げてみたいと思っていたところであります。


クラシックのコンサートに行ったとき、かならず手にするプログラム。自分もコンサート通い、ずいぶん長いこと通っていますが、そのプログラムはきちんと保管しておくという習慣がなかった。もったいないことをしたな、と思っています。


プログラムは、その公演の日の曲目、曲に関する作曲家や曲に対する音楽史的な知識情報、そして演奏家のプロフィールなどが書かれています。これは音楽評論家の先生方の寄稿であることが大半です。やはり専門知識のある投稿になります。公演の公式プログラムですから当然ですね。これらの寄稿文というのは非常に貴重なものなのではないかと思います。音楽評論家の方々が推敲に推敲を重ねて練り上げた文章。また数年後、何十年後に読み返すことがあったなら、それはそれで貴重な資料になる。


自分は、いままでプログラムは、公演前にひと通り目を通しますね。そして公演のコンセプトというのを頭に入れます。公演後はもうそれで終わりと言うことで、特に保管していなかったです。


でも去年の2022年から、自分も自分の行った公演のプログラムをきちんと保管しておこうと思い直しました。やっぱりそのまま破棄するのはもったいない。なんか努力の結晶でできあがったプログラム。それを捨てるなんてなんか失礼な行為にあたるような気がずっとしていたのです。


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プログラムの電子化を考えてみましたが、プログラムはやはり紙がいいかな?(笑)やっぱり自分の想い出・宝物。そのアーティストの情報、演奏目の整理。そのときの音楽評論家の寄稿は宝物の文章である。数年後に見返したときにしみじみと感傷に浸る。自分個人としては、プログラムは、やはり紙として残しておきたい人。案としては、


紙のプログラムにQRコードを記載する。

QRコードに埋め込む情報としては、

・その曲の作曲家に関する情報。(なかなかプログラムではそこまで書けない現状。補足的な意味も含めて作曲家の情報が欲しい。)


やはりプログラムは音楽評論家の寄稿文や作曲家、楽曲、オーケストラ、アーティスト情報など著作権の塊なので、やはり紙媒体での配布が望ましいと思います。


プログラムを電子化してしまうと、コピー複製やネット上での転送なんかが容易になってしまい、著作権保護が返って難しくなると思うんですよね。コピー複製禁止技術とか、転送不可技術なんかを開発してそれを装備するという考え方もありますが、なかなか大半な作業。


いまの時代、AIがあるんですよ。知ってますか。AIを使うと、あの画像に埋め込んであるWatermark(電子透かし)を簡単に除去できてしまうそんなアプリも出始めているのです。これであなたも簡単に著作権フリーの画像を得られます、みたいな。


著作権の世界は、もうこういう輩との永遠のいたちごっこなのです。そういうことも考えると、プログラムというのは、電子化しないほうがいいという自分の結論です。


またあの冊子というスタイルもいいですよね。やっぱり所有感や高級感があって記念になる。モノというのはこういう高級感、所有感という感覚を人間に持たせるという意味でも大事なことなのです。

 


プログラムに貼るQRコードに埋め込む情報を工夫することで、なにか付加的なサービスを展開できないか。


これは検討の価値あると思います。


またプログラムは、あくまでコンサートのチケットを買って、ホールに来た人のみがもらえる特権。もしプログラムの電子化を考えるなら、プログラムの電子化の一環としてPDFを有料販売してみてはどうか?コンサートに来なかった人に販売する。コピー防止機能と転送不可機能をつけないといけませんが。(笑) なんでも電子化すればいい、というものではない、ということ。著作権、著作物を扱うものは、逆に紙であることのほうがいい場合もあるということです。紙であることが、そのまま複製や転送などを防ぐ著作権保護にもなっているのです。


コンサートホール前で配布している大量の紙媒体のコンサート告知チラシ。



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あの大量の広告チラシは、自分の経験から、公演前や休憩時にパラパラ見て、自分の気になる公演だけ抜き出して、あとはゴミ箱行きですよね。(笑)


これはなんとかしないといけないような気がします。あういうフライヤーの形にするまで紙印刷などですごくお金かかっていると思うんですよね。それが見たら、そのままポイなんて、かかった分の費用回収ができていないように思います。



この広告チラシの部分を全部電子化できないか。

これを考えてみます。



電子チケット(ふつうにぴあなどで紙チケットを購入した場合でもいい)を購入したお客に対してメールアドレスを聞いて、電子広告チラシが必要な顧客については、各個人端末にダウンロードできるようにする。(個別配信)


要は当日コンサートホールの前でコンサート広告のちらしを入手できる人の権利と言うのは、その公演のチケットを買った人である。だから、どんな手段においてでもそのコンサートのチケットを購入した人だけにダウンロードできる仕組みを作ればいい。


電子広告チラシの場合は、そこから直接オンラインでその公演のチケットを即座に買える仕組みにする。(しかも電子チケットでスマホでホール入場。)あるいは、各楽団のHPやぴあやイープラスに飛べるようにでもいい。


いわゆるポータルの役割。後者が現実的でしょうか。ポータル機能は何パーセントの利益を還元してもらう。


あるいはその広告の中に、興味のあるコンサート、好きなアーティストのコンサートがあり、チケット発売日がまだ先の場合、そのチケット発売日を各個人のスケジュール帳にマーキングできる仕組み。そしてその前日にアラーム警告できる仕組み。チケット発売サイトも登録できる。アラーム警告と同時に、そのチケット発売サイトが表示される。広告をクリックした先で簡単に申し込みができるか、ユーザーが欲しい情報がまとまっているかを考えるのも非常に重要です。


コンサートホール前で配布されている大量の紙媒体のコンサート広告ちらしをなんとか電子化したい。一方で、コンサートホールに貼られているポスターはお客さんに対するビジュアル的なアピールとしてもやはり絶対必要。コンサートホール内に貼られているポスターにQRコードを貼ってもらい、そのQRコードを読み込むと、チケット購入サイト、個人のスケジュール帳にそのチケット発売日をマーキングする機能、その前日にアラームで知らせてくれる機能。


コンサートの電子広告と、ホールに貼られているポスターにあるQRコードから以下のことができるようになるといい。スマホやタブレットの電子スケジュール帳に以下の3項目の機能ができるアプリケーションを開発。Apple iPod/Android端末。


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①チケット発売日のマーキング

②前日(あるいは何日前か自由に設定できる)にアラーム機能で告知してくれる機能

③チケット購入サイトのURLのマーキング→そのまま開いてチケット予約できる。(電子チケットでもいいし、紙チケットでもいい~郵送やコンビニ発券でもいい)


スマホやタブレットの電子スケジュール帳は、家のPCのスケジュール帳と常に同期作業が行われること。(自分は家のPCのスケジュール帳でいつも自分を管理しているため。)


キーテクノロジーは、QRコードと、その中に含まれる情報①、②、③が含まれているということ。そして、それら3つの情報が、スマホやタブレットの各個人のスケジュール帳に書き込める技術。


でもここでも気づいた。(笑)フライヤーやポスターも著作物ですね。アーティストの肖像画・肖像写真やライターさんのキャッチコピーなど著作権の塊ですね。デジタルにしちゃうと、簡単に複写、転送、ばらまきができてしまいますね。だから紙なんですね。あるいはあってもPDFなんですね。


今さながらここに来て、業界の常識に気づきました。(笑)

であれば、広告ちらしはPDFを配布しましょう。


そしてそのPDFにはQRコードが貼ってあって、そこに情報を仕込むことで、なにか付加的なサービス、コンサートチケットの発売日、チケット購入サイトに飛べる、など電子スケジュール帳に書き込めるようにしてほしいです。


PDFそのもの原寸大をそのちらし枚数分を送るのが大変なら、一覧表のリストを作成して、PDFはサムネイルくらいの扱いで貼り付け、そのリストのURLをクリックしたら、その公演のWebページに飛ぶ。コンサート概要とチケット発売日、購入サイトリンク先が記されている。 その一覧リストをコンサートに来た人(つまりその公演の電子チケットを購入した人)に配信する。



これからのデジタル時代、DX時代は広告ちらしやPDFの時代ではなく、その公演のWebページを作ることではないか。いまのフライヤーの電子版みたいな感じと理解しています。そのWebページには、従来のフライヤーの内容をそのまま網羅していることはもちろんこと、その公演の電子チケット購入や他の購入サイトのページに飛べるようになっている。 またWebページに、アーティストのCD、関連グッズのEC機能を持たせてもいい。Webページだからこそ、こういう連携が容易くなりますね。


(でもあるひとつの公演で、その告知/広告用のWebページを業者に制作させるとなると結構なお値段するんですよね。(笑)いま現状はそうですが、早くそれが普及してあたりまえの世界になってコストダウン、普及価格帯になってほしいです。)



クラシックコンサートや演奏会の集客のために、どのような告知をおこなっているか?

ホールや楽器店などでのフライヤー配布やポスター掲示は従来からおなじみの方法ですが、近年ではWebサイトでの告知もぜひおこないたい集客方法の一つだと思うのである。


広告の電子化の最大のメリットは、チケット購買手段・自分の電子スケジュール帳のカレンダーにチケット発売日のアラームを設定しやすいことである。


コンサート広告用Webページ


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情報引用元

クラシックコンサートのコンサートマネージメント委託を行なっています  Salon d'Art




Salon d'Artでは、こんなことを請け負っているそうです。


当サロンが提供するコンサートマネジメントは、一般的な

・受付

・ステージマネージャー派遣


といったコンサート当日に必要なスタッフの手配に加え、


・プロフィール写真の撮影

・チラシデザイン

・Webチケット販売

・Webページ作成

・お客様情報の共有


いままでコンサートホールの前で大量の広告ちらしを手渡し配布していたのを、今後はその公演の電子チケット、あるいは紙チケットを購入したユーザに対して、各公演のWebページのURLの一覧リストをそのユーザーのメールアドレスに送ること。


→これですべて解決するのではないか。


紙の広告チラシやPDFでもいいので、そのときはQRコードを貼ってもらって、そこに公演のWebページのURLを埋め込んでもらう。


公演の要望に関するアンケートの電子化。チケットを購入するときにその購入者のメールアドレスを聞く以外にない。


アンケートは紙であるメリットは、ほとんどない。絶対電子化すべき。電子アンケートで、選択の該当番号をタップ、そして要望などをスマホ、タブレットでタイプして書くことができ、そしてそれをそのまま送信ボタンを押せば、事務局に届く。


デジタルなので、そのアンケート結果解析など、すぐにグラフ解析・集計・グラフ化することが用意で、マーケティング解析には圧倒的工数がかからず、効率がいい。


電子チケットを購入した人には、そのアドレス先に電子アンケートが届く。同時にアーティストのCD、関連グッズのEC販売サイトも届く。


従来、公演の宣伝としては、フライヤー配布やポスター掲示だと思うのですが、そこにもうひとつWebページというアイテムを追加すると、よりインターネットとの親和性が深くなり、そしてチケット購入サイト、電子チケット、ストリーミング、CD、アーティスト関連グッズのEC販売との連携性も容易になり、便利になると思うんですよね。


Webページ作成の費用の問題があるとは思いますが。。。






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YotuTubeは過激でエグイ! [雑感]

自分はあまり世の中の流れに敏感とか、寄り添おうと思わないというか、かなりマイペースな我が道を行くという性格なので、YouTubeというのもあまり真剣に見たことがないです。


なんか時折、噂になったYouTubeがあるときは、それを検索して見てみるくらい。(おもにクラシック関連ですね。)みんな、YouTubeを見る、というけど、それはどういう行為のことなのか、よくわからなかったです。


世間では、YouTuberなる人がたくさん現れて、広告収入で膨大な収入を得て、全国に大変な登録者数がいて、それだけで生活していて・・・。すごいですね。あの年収。YouTubeってそんなに儲かるものなんですかね?ただ、自分の動画に広告を挟むだけで、あんなにすごい額が転がり込んでくるんですか?


でもそうなるには、YouTuber側にもいろいろ課せられる条件があるみたいで、誰もがそうなれる訳ではないみたいです。(けっこう厳しいハードルみたいです。)


そしてYouTuberの生活も結構大変みたいですよ。チャンネル登録、アクセス数、再生回数がノルマのようになっていて、いかに面白い動画を作るかを毎日考えているみたいで、もうそれだけで神経すり減ってしまいますよね。


1年365日ずっとそんなノルマみたいに、どんな面白い動画作るか考えていたら、自分だったらとてもじゃないけど毎日なんて無理だし、1年も続かないと思います。


毎日怒涛のように動画発信し続けていて、あるときにピタッと止まり沈黙を守る。そうなるのがオチなのではないでしょうか。


自分の性格だと、とても無理ですね。


自分は、やはり自分の”好き”を、自分のペースで発信していく、というのが一番自分に合っていると思うしストレスなく楽しむ方法ですね。こころの健康にいいです。毎日が楽しいです。


文章を書くにしても、締め切りがあって、それに向かってテーマを書いていくというのは、自分には向いていないかな~と思うことがあります。性格的にも自分はプロの文筆家にはなれないだろうなといつも思ってます。まっそんな才能もないと思っていますし。やっぱりプロは文体もきっちり凄いし、テーマも彫りが深いですよね。さすがプロという感じです。


で、最近になってようやくわかってきました。今年に入ってからです。ほんとうに、世の中に対して遅れてますね。もう何年遅れだ?


YouTubeを見るということがどういうことなのか。


YouTubeを見るという行為は、スマホにYouTubeのアプリのアイコンがあって、それをクリックして、TL(タイムライン)に流れてくる動画で、面白そうなコンテンツを見ていく。。。そういう行為のことなんですね。


やっとわかりました。


スマホで見るのがコツですね。スマホの気軽さが重要ですね。なにげに、スマホでYouTubeのTLを眺めているといろいろな動画が流れてくるんですね。


自分は全然チャンネル登録というのはやっていないです。最近わかってきました。チャンネル登録していなくても、もう勝手に自分が好きであろう、というようなコンテンツを勝手にお勧めしてくるんですね。もうこれ気持ち悪いですね。なんか心を見透かされているみたいに、あたっていたりする。


DX時代のコンサートホールでWeb広告、デジタル広告のことを書こうと思い、いろいろネットで調べてみたんですが、その中に、リスティング広告というのがあるんですね。


リスティング広告とは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンの、検索結果の画面に表示されるテキストの広告を指します。


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出稿は検索キーワードを指定して行い、その指定したキーワードをユーザーが検索した時に、検索結果の広告スペースに広告文が表示される仕組み。広告費は、広告をクリックされた時に発生し、表示されただけでは料金はかかりません。


これですね・・・。


自分が日記にいろいろなテーマを書くじゃないですか。そうすると決まって、それに関する単語、フレーズに関連した内容がWeb広告で現れますね。


FBでもそうですね。なんか気持ち悪いな~といつも思っていたんですが、そういう仕組みだったんですね。Web広告の一種だったんですね。


TwitterやInstagramの最近のアルゴリズムは困ったものですね。自分のフォローしている人の投稿が現れるんじゃなくて、システムからのお勧めのコンテンツが現れるに変わってしまったじゃないですか?


これは酷いですね。


自分のフォローしている人のコンテンツがまったくTLに現れないなんて、なんのためにフォローしているかわからないじゃないですか。なにをつぶやいているのか、ときどき検索エンジンでその人の名前を入れてわざわざ検索しているんですよ。


いちいちそんなことしないといけないのか!システム改悪もいいところですね。ばかばかしさの極致です。


話がとびましたが、そうやってYouTubeをみる、ということがどういうことかわかってきました。スマホのYouTubeでなにげなく、自分にお勧めしてくる動画をザッピングして見ていくということなんですね。


これ、意外と楽しいですね。

みなさんの気持ちがようやくわかってきました。


そうやってYouTubeの世界のことがすこしわかってくると、見えてくることがあります。


それは、YouTubeの世界は過激でエグイ!


ということです。


YouTubeの動画、コンテンツは、みんなタイトル、そして内容がかなり過激で、悪ガキ、ブラック、ジョークな内容が圧倒的です。


なんか、FB,Twitter,Instagramとか全然その毛色が違います。FB,Twitter,Instagramは優等生的投稿、そしてなにより個人の承認欲求に溢れた内容が多いです。だからTwitterなんか、ときどき荒れるけど、自分から言わせると可愛いもん。基本は優等生的な投稿が多い。自分のTLに流れてくるのは・・・という意味ですが。


でもYouTubeはもうこれは過激なんですね。タイトルのつけ方からして、なんでこんなに悪ガキなんだろ、と思うくらい、かなりやんちゃです。(笑)


自分は考えたんですが、YouTubeの世界って、やっぱりチャンネル登録、再生回数が命じゃないですか。それによって広告収入の額が違ってくる。YouTuber側も必死。


だから彼らもう必死なんですよ。いかに興味を持ってもらうか、いかについついその動画を見てしまうか、そういうように誘導するように過激でキャッチーなタイトルをつけるんですよ。


で、いかにつまらない、なんでもないことを深く掘り下げてというようなニッチな投稿も多いですし、暴露系も多いですよね~。性的、エッチ的な投稿も多いです。(笑)


なんだよ、それオレに知ってほしいのか?というようにいつも思ってます。


脱毛エステで、なぜ男性患者は、脱毛の施術のときに、必ずと言っていいほど勃〇してしまうのか?それを見て女性エステシャンはどのように思っているのか?


とかをトクトクと語っているんですよ。(笑)


なんか、そんな動画多いです。


やっぱり笑っちゃうのは、システム側は、この動画はきっと自分が興味を持つだろうと思ってお勧めしてきているんだな~と思うことですね。そう思うと微笑ましいし、笑っちゃいます。


そういう意味で、チャンネル登録はしないほうが自分はいいですね。チャンネル登録すると、かならずその動画しかTLに現れないから。チャンネル登録しない方が、そのお勧め動画がいろいろ紹介されていて、バラエティあります。自分が思ってもいなかったような意外なコンテンツが。でも確かに自分の人生に関係してきているな・・・というような出会いがあります。


それではふだん自分のYouTubeのTLに流れてきて、よく見ている動画をいくつか紹介していきましょう。



①茂木健一郎


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茂木健一郎さんはもう人生の師匠。いつも勉強させてもらっています。茂木さんのチャンネルは登録しています。本当にいいこと言うんですよね。深いよね。人生達観しています。またいろいろいい紹介もしてくれます。いつも勇気をもらってます。やはりこういうこと言える人って希少だし、大切な存在だと思いますね。


そしていつも熱い男ですよね。これ大事なことです。


自分の部屋(?)で、カメラの前でただず~っと語っているだけ、ですが、内容は深く素晴らしいです。茂木さんは自分と同じ歳頃、年代なんですよね。1998年頃ですね。ソニーCSLに就任したときのことをよく覚えています。自分と同じ年代なのに、雲の上の別格な存在でした。


「脳とクオリア」をライフワークにしていらっしゃいますが、その1999年頃、”クオリア”という商品シリーズがソニーから登場したことを覚えています。とにかく採算度外視。マーケティング無視の徹底的に凝った商品シリーズでした。SACDプレーヤーとか、いろいろ。そのシリーズにクオリアとネーミングされていました。


それは茂木さんの影響が大きかったし、当時の社長の出井さんによるものでしょう。1999~2000年の頃ですが、よく覚えています。


茂木さんの最近の著書で、”脳は若返る”という本を読んだんですが、これは素晴らしかったです。自分も高齢者に差し掛かる年齢になったので、この本を読んですごく勇気をもらいました。



②ANA


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これもチャンネル登録してます。ANAの公式チャンネルで、Blue Sky Newsというのがありますね。これはいつも面白く見ています。ANA CAさんの1日ってどんな感じ?整備士さんのお仕事、パイロットの1日、CAさんってフライト中はなにをやってるの?CAさんがふだんクルー内で使っている業界用語の紹介、あとパッキングをやってみました、とかいろいろ企画があって、いかにANAのことを、みなさんにたくさん知ってもらうかの工夫がされていて、すごく興味深く拝見しています。


ANA Team HND Orchestraの動画も登録しています。新しいライブが上がってきた場合は、かならずそのステージを拝見しています。


これは公式チャンネルだから、優等生的なんですが、それ以外にもエアライン関係もいっぱい流れてきます。暴露系が多いですね。(笑)元CAの方がじつは・・・だった、という暴露するコンテンツもすごく多いです。


CAの給与体系・年収事情とか、CAの恋愛事情・趣味、CAの闇の世界(笑)、とかとにかくいろいろな暴露系。それをオレに知ってほしいのか?という感じです。。笑笑


外見の華やかさだけでなく、きちんと知ってほしいという意味なんだろうな、と思っています。CAの仕事は、本当にすごい体力勝負で肉体労働って言っていい。すごい大変な仕事だな~、ということが認識できました。たしかに国際線ではいろいろ国に行けますが、時差ボケふくめ体調管理が大変ですね。1日中飛行機の中にいて、世界中を飛び回っている訳ですから。


本当に肉体労働で、体調管理が大変な仕事なんですよ。

そのことがよく理解できました。


外見の華やかなところだけを見ていちゃダメということですね。


反面、現役CAさんの動画で、外資系エアラインの国際線CAなので、もう世界中のいろいろな国に行けて、その国でステイと言って短日間滞在するんですね。そのときにつかのまのバカンスを楽しむという動画もあります。それを毎日世界中の都市でやっているんですよ。今日はパリにいます、今日はニューヨークです。今日はオランダです。。。てな感じ。


いいな~。うらやましいわ。ってな感じでしょうか。


JAL系動画コンテンツも見てみたいのですが、流れてきませんよね~???



③外人がはじめて日本食を食べてみた。


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これもすごい自分のYouTubeのTLに流れてきます。登録もしていないし、頼んでもいないのに。こういうの自分が好きだと思われているんでしょうね。


外国人の方が人生ではじめて日本食を体験して、そのあまりの美しさ、美味しさに感動する!というシーンを延々と生中継している動画です。


外国人は女性の場合がほとんどです。


司会進行の男性が、外国人を日本食を食べられるお店に連れていって、日本食を御馳走するんですよ。そして外人さんが、オーマイガー!これ美味しい~~~。すごい綺麗。日本食って本当にヘルシーという感じがする・・・など、その日本食をじっさい食べて見て、驚いて称賛するシーンを延々と撮り続ける。。ただそれだけです。(笑)


今日はお寿司、刺身、うな重、すき焼き。。。いろいろ変わってきます。


この動画すごい自分のTLに流れてくるんだよな・・。やっぱり自分がこういうの好きだと思われているんですね。

いや間違ってないです。(笑)たしかに好きです。


これワンパターンなんですけど、笑っちゃうというか結構面白いんですよ。もうこれはシリーズ化というか、決まっていますね。



④お江戸事情


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これもすごい自分のTLに流れてきます。いつぞや江戸時代の文化について熱く日記で連載したことがあって、その影響ですね。こういうの好きだと思われているんですね。でも当たってます。


江戸時代の食事情、江戸時代の屋台事情、江戸時代の銭湯・・・などなど江戸時代、それぞれどういう感じだったのかというのを江戸時代の風刺画を表示しながらナレーションで説明していく、というコンテンツです。


これも結構ハマってしまうんですね。面白いです。へ~江戸時代の〇〇ってこんな感じだったんだ~というふうで勉強になります。けっこう自分のお気に入りです。



⑤江川卓


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自分は子供の頃から野球大好きの野球少年でしたが、日本のプロ野球史で最高のピッチャーは?との問いには、間違いなく江川卓と答えます。その後松坂大輔とかいろいろな名投手が出てきますが、江川ほどすごいと思った投手はいなかったです。もう入団当時からずっとリアルタイム世代です。


当時の野球中継を見ていて江川が登板する日は本当に楽しみでした。もうバッタバタの三振ショー。江川のなにがすごいかというと、単なる速球、剛速球だけじゃないんですね。ボールが打者付近でホップするんですよ。単に速いだけの投手は、それがたとえ160kmの前代未聞の速さであってもプロの打者ってやっぱりすごいというか、絶対バットに当てて打てちゃうんですよ。どんなに速くても絶対打てる。それがプロ。


でも江川の球は、速いうえに手元でホップするので、もう絶対バットに当たらなかった。こんなすごいストレートを投げる投手はいままで見たことなかったです。自分の中で最高の投手です。江川の投球フォームは、ボールを投げる右腕が、あまり思いっきり大きく振り切るタイプじゃないんですね。どちらかというとこう押し出す感じで小振りで振り切るタイプだったので、打者から見ると余計にボールがホップしてくるように見えるんだと思いました。彼の投球フォームにもその秘密が隠されている、とずっと子供の頃から思っていました。江川の投球は、本当に見ていて気持ちがいいですね。ストレートとカーブだけでプロの世界でやってきたのは本当に凄いと思います。


江川の最高の投球シーンは、やはり初の20勝をあげたときの瞬間の、横浜大洋の最後の打者からとった最後のストレートですね。当時のスピードガンで150kmを計測しましたが、いまと当時のスピードガンの測定方法が違っていて、いまでは160kmに相当するとか。


あの打者の手元でぐ~んとホップする速球はもう生唾もんです。


江川以降ですごい投手と思ったのは、阪神リリーフの藤川球児投手ですかね。彼のストレートも超速いだけでなく、打者の手元でホップする感じで、こりゃ打てんだろうな~と当時思いました。藤川はすごいと思いました。


やっぱりプロの世界では速いだけじゃなく、さらにもうひとつその上をいかないと通用しませんね。速いだけじゃ全然ダメだと思います。


あの猛虎黄金時代の阪神の掛布、岡田、真弓の3人の動画もよく流れてきますよ。やっぱり自分がプロ野球に対してもっとも熱かった時代ですね~もうこの時代は。


3人が対談して、江川の球はいかに凄かったか、を延々と当時の想い出を語り合っているんですよ。やっぱりボールが打者の手元でホップすることを一番驚いていました。ボールが20cmも上に浮き上がるんだよ!ありゃ打てんよ。


江川さんは、引退して野球解説者になってからも、非常に頭脳明晰で野球理論がしっかりしている。彼の説明、解説は、非常にわかりやすいし、野球をよくわかっているな、という感じがしますね。あと語り口もすごく能弁ですし。


頭のいい男だと思います。


江川卓のたそかれ、のチャンネル登録しています。非常に面白いですよ。やっぱり自分の野球少年だった頃の世代の選手が一番感情移入しやすいです。




これ以外にもいろいろ紹介したいですが、またいつの日か。これら以外に、これをオレに知ってほしいのか、これをオレに見せたいのか、という動画コンテンツいっぱい流れてきます。


かなり過激でエグくてやんちゃな内容です。


ホリエモンなんかもそうですね。彼の動画も自分のTLにいっぱい流れてきます。ホリエモンは頭いいよね。すごい頭の回転が速いし、世の中のことをかなり知っている。すごい情報通です。もうめちゃめちゃ過激なこと言っているように世間では思われてますが、じつは真実を語っているんじゃないか、と思えるほど、言っていることに説得力あります。


すごい男だな、といつも思ってます。ホリエモンの動画は、なぜか自分のTLにはすごく流れてきます。


ほかにも、いろいろ暴露系をはじめとする過激でヤンチャな動画がつぎつぎと流れてきます。それをつまみ食いしながら見ていくのが楽しいですね。


やっぱり登録チャンネルの決まったルールで見るよりは、今日はこんなコンテンツが流れてきた。こんなお勧めがあった。システムは、自分がこんな動画が好きだと思っているんだな、と思うことが楽しいです。


YouTubeを楽しむ、ということはこういうことだったんだな、とようやくわかりました。







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DX時代のコンサートホール:業務委託契約書(電子契約) [コンサートホール&オペラハウス]

ソリストやフリーランスの現状踏まえ、今後はエンタメのコンサートに招聘される場合は、かならず主催者側と契約、および契約書の締結、取り交わしを必要とする。


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最近、さっぱり音沙汰がないですがどうなったのでしょうか。


去年の秋には、法案を秋の国会に提出する、という情報をちら見、ちら聞きした覚えがあるのですが、ニュースにもいっさいなっておらず、さっぱり音沙汰ないです。


いままで電話やメールでの非公式なやりとりでのみ、慣習的におこなわれてきたことを、きちんとした契約書として後々のエビデンスとして残す、というものです。


エビデンスがありますと、確定申告のときとか、コロナや主催者側都合で公演中止になったときの損害賠償やあるいは公的支援金の受け取りのための根拠提示が明確になり、アーティスト側にとっても有利になります。(いざとなったら費用掛かりますが、訴訟にだって持ち込める。)(またそのためには、いろいろ文句はありますでしょうが、マイナンバーカードをきちんと作っておいて口座と紐づけておくことも重要と思います。政府からの入金がスピードよくおこなわれます。)


ソリスト、フリーランスの方は公演中止になったら、そのまま泣き寝入りだったのが、保証された世界が実現できるようになります。自分はとてもいいことだと思いますが、主催者側にとってはじつはそのままグレーゾーンしておいたほうがいいような業界の都合というものがあるのでしょうか。(笑)


なかなか進まないのは、そういう見えない圧力だからなのでしょうか。


契約というのは、世の中にはその業種、ビジネスに応じてもう無数といっていいほどたくさんの種類の契約が存在します。


自分が会社で仕事としているのは、技術ライセンスのライセンス契約、使用許諾契約という種類の契約です。製品を開発して、製造して世の中に出すには、自前の技術だけで全部賄うことはとても不可能で、もうたくさんの他社の技術を利用するんですね。そうしないと、とてもじゃないですが製品として成り立たないです。ある他社の技術、たとえば音声認識,BT Stack,WiFi module,MPEG画像・音声圧縮・伸長,ナビの地図データ,スマホアプリ・・・などなど、もう累計400は優に超える技術ライセンスがあります。その中でもソフトウエアライセンスが多いように思います。


その他社の技術を使うには、ライセンサーにロイヤリティ,使用料を支払っていかないといけないのです。ランニングロイヤリティ(台あたりいくら、というピースレートで払いながら、毎月、あるいは四半期ごと、あるいは年間、ずっと払い続けること。)だとか、買い切り(一括払い)、イニシャル(初期費用)+ランニングロイヤリティの組み合わせ・・・などなど、いろいろな支払い形式があります。


そうやって技術を使用する我々ライセンシーは、権利者であるライセンサーにロイヤリティ、使用料を払って、その技術を使ってもいいよ、という使用許諾を得ることになります。


こういう技術ライセンスのライセンス契約、使用許諾契約は、かならず数年間隔でライセンス監査がありますね。ライセンサーが、監査を専門の仕事としているプロ集団である監査法人に頼んで、我々ライセンシーに対して監査をおこなうのです。


ちゃんときちんと払っているかどうか。。。〇〇年~〇〇年の5年間の監査期間というのを設けてです。


これがもうすごく大変なイベントなのです。

会社の各組織総動員という感じでしょうか。


フィールドワークといって、監査法人のメンバー立ち合いの面談、証拠(エビデンス)のデモ提示などの直接の打ち合わせもあります。昔は直接来社することがあたりまえでしたが、最近はWeb面談形式が多いです。


そしてうちの会社の場合ですが、もうその監査のたびにもう膨大な金を払い続けることになるのです。(笑)ライセンスの世界には、そんな世界もあるということです。


自分の仕事ですので、ここは流暢に説明できますので、紹介してみました。


文化芸術の世界に、このライセンス、ロイヤリティという発想は持ち込まない方がいいと自分は常日頃思っています。それは監査のときが大変だからです。やはり人間のやることですから、かならず間違えます。その間違いに気づかず、数年間そのまま放置されていると、どんどん過払金、未払金が累積されていきます。


そして監査のときなどに指摘されて、はじめて気づいて、そうしたら、過去の台数を全部累積するともう何千万、億単位という金額になります。それを利息、延滞金も含めて払え、ということになります。


こういうやりとりは、もううちの会社ベテランの領域です。(笑)


このライセンス監査というのは、そもそもアジアとか中国とか知的財産権に対して甘い国をターゲットにしてきちんと支払っているかどうかを検問するという意味合いでスタートしたのが始まりだったようです。


で、日本の企業はそこら辺はきちんとしているだろう。ちゃんと払っているだろう、というイメージがライセンサー側にもあったようです。


ところが試しに、日本の企業にも監査をやってみたところ、でるわでるわ、もうボロボロで宝の山だったそうです。(笑)まっうちの会社も含めてですが。(笑)


それ以来、ライセンサーは、日本の企業に対してもきちんと監査をおこなうようになった。そのような経緯を知財の先輩から説明を受けたことがあります。


思うんですが、これだけの金額を支払えるというのは、企業だからできることだと思うんですよね。何千億、兆売り上げがある企業だから、何千万、億でも支払える。でもだからといってそういうことがあっていいという理屈にはなりません。もうこういうことがあるたびに、顛末書、防止策を提出して反省させられることになります。


こういう世界を個人単位のアーティストや、事務所などに背負わせるのはとても危険なことだと自分は思います。確かにライセンス契約で著作物のロイヤリティは、労働なしにお金を儲けることのできる知的収入かもしれませんが、お金を稼ぐライセンス収入のほうならいいですが、お金を払うライセンス支払のほうは、そういう危険が潜んでいますので、あまり文化芸術の世界にそういう支払いに絡むライセンス契約という文化を持ち込まない方がいいと思っています。


普段自分が考えていることです。この分野はクラシック業界には向かないなって感じでいつも思っています。

監査リスクに備えて、つねに内部統制という考え方、注意が必要になります。ふつう企業では内部統制はかならず考慮に入れることが必須になっています。


・・・いやいややっぱり文化芸術の世界でもライセンス契約というのは山ほどありますね。たとえばオペラの世界でも舞台装置、演出なんかを日本に持ち込むとき、使用許諾権利についてライセンス契約を締結するのではないでしょうか。そしてそれに対する使用許諾のための支払いもその契約の中であって、実際払っているのではないでしょうか。もうそんな事例は、文化芸術の世界でも山ほどありますね。監査ってあるんですかね?技術の場合、台あたりのランニングロイヤリティという支払制度があるので、累積していって大変な金額になってしまうということはありますが、文化芸術の場合は、一括払いでの支払いですね。だからそういう監査リスクというのはあまりないように感じるのですが、どうなのでしょう?


ライセンス契約は、どの世界でもあたりまえのように必ずあるものですね。文化芸術分野に関しては、自分がよく知らないだけだと思います。


すみません、話がついそれました。


もとに戻しますと・・・


契約にはいろいろな種類がありますが、文化芸術の分野で主催者側がソリスト、フリーランスの音楽家に対してコンサートの出演依頼をする場合は、こういうケースの場合の契約は、”業務委託契約”になると思われます。


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海外のアーティストを招聘するときは、もう昔からこういう契約書を取り交わすということはあたりまえの常識ですでにやっていることだと思います。


今回対象となっているのは、国内であまりメジャーではないソリスト、フリーランスの場合、そういう曖昧な連絡手段のみでコンサートが実現しているケースが圧倒的で、そこをきちんと法律整備化しようということなのだと思っています。


でも全員必須化とした世の中になった場合、それはそれで大変というのも予想されますね。


契約書というのは、一種独特の文章スタイルですから、慣れない初心者の方が読んでもよく理解できなかったり、その契約書に潜む契約リスクを読み取れなかったりして、じつは不利な条件、予想外のアクシデントも網羅されてなくて困ったりすることもあると思います。専門知識が必要です。日本中のすべてのソリスト、フリーランスのアーティストにそれを強要するのは、なかなか運営面でも難しいということなのでしょうか。


いままで以上に弁護士が大活躍する時代がやってきそうですね。もし、契約書を交わすということになった場合、こんな感じになるということを考えてみました。


業務委託契約書って見たことありますか?

ちょっとコンサートの契約書とは違いますが、こんな感じの契約書です。


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業務委託契約書~これから主催者側、事業側がアーティストに演奏を依頼するときは、契約書を取り交わす慣習をつくる。そうなると、契約書って原本が神様という世界で、原本を紙で保管しておいて、実際のやりとりはそPDFでやる場合がほとんどです。でもこれからのインボイス制度、電子帳簿保存法などの時代、それはあり得ないことですね。


やはり以前説明した電子契約の世界になって行くことが予想されます。


まずアーティストが、自分の出演するコンサートのたびに業務委託契約を結んで契約書を管理していくということになると、もう膨大の数の契約書を自分の家に管理しておかないといけなくなりますね。


電子契約でもそうですし、いまの契約書文化なら、契約書原本と契約書PDFを膨大な数、自分の公演の数だけ管理していかないといけない。そしてそれはその年度の確定申告などで必要なので、その年度は絶対なくせないですし、またその期が終わっても廃棄することはできませんね。根拠、エビデンスですからとても怖くて捨てられないです。


訴訟、裁判などでいつ必要になるかわからないですし、大事に保管しておくことが必要になると思われます。


そうすると、アーティストの家の中、あるいは事務所は大変ですね。もうずっと永遠に増え続けていくことになります。そういう契約書管理という業務が増えていくとになります。膨大な契約書を検索しやすいように棚、ファイリングに管理しておく必要がある。必要になったときに、すぐパッと取り出せるように。


契約書管理。


これは重要なタスクになると思います。

思ってもいなかった業務です。


事務所に所属している音楽家であればいいですが、そうでないフリーランスの音楽家の方々は大変ですね。自分の家でその契約書管理をしておかないといけない。


契約書キャビネ(契約書の整理棚Filing BOX)が事務所やアーテイストのPC HDDに必要になると思われます。契約書の整理。検索しやすいように管理。契約書キャビネット。


もちろんHDDのBackUpは絶対怠らないように。HDDがクラッシュしたら、その契約書が全部アクセスできなくなり、エビデンス全消去になってしまいます。こうなったら、もう目も当てられないです。


契約書は非常に秘匿で重要な文書になりますので、その管理方法に十分気をつける必要があります。


以前日記でご紹介した法務業務DXのAI契約書レビューのLegalOnTechnologies(昔はLegalForceだった)がこういう契約書キャビネットの商品を用意していますね。契約書にはかならずTermという契約期間というのがありますから、契約終了日には、その数か月、数週間、数日前に自動告知してくれる仕組みがあって、気づないうちにいつの間にか契約終了日を過ぎていた。契約更新を忘れていた、というチョンボを防ぐ機能がついています。なかなか契約書を管理したことのある方特有の知識、経験がよく反映されているように思います。



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あと注意する点は契約書の秘匿性です。


契約書というのは、とても秘匿性の高い機密文書になります。当事者同士の取り決めを記載した文書ですから、契約書というのは基本第三者に開示するということはやってはいけない行為になります。


そういう契約書の重みと言いますか、秘匿性を理解していない方も多いと思いますので、ここはぜひ注意が必要です。


NDA(Non Disclosure Agreement)という秘密保持契約というのもあります。その情報、あるいは契約事項の内容を第三者に開示することを禁ずるという契約です。技術の世界では日常茶飯事の契約です。


文化芸術の世界で登場するかわかりませんが、可能性はあると思っています。


アーティスト、事務所が、主催者側とこのような業務委託契約書を交わしていくとなるといままで説明してきたことですが、このようなことが考えられます。


・インボイス制度によるフリーランス問題(これは一緒に戦いましょ)

・アーティスト側はPC操作できることが必須になります。(笑)

・WORD→PDF→原本(割り印,収入印紙)

・コンサート中止のなったときの公金受取。マイナンバーカードに紐づいた公金口座に即入金。

・確定申告の作業がスムーズになる。

・訴訟を起こしたりするときに、エビデンスになる。

・契約書を取り交わす慣習にすると、プロモーター側、ホール側の負担が大変になっていく。

・弁護士雇用が必要になってくる。


業務委託契約書というのは、大体こんな感じの契約項目だと推測します。


●業務委託契約

取引内容の把握/整理

対価(報酬)

中途解約

損害賠償


あの契約書独特の文体、甲乙は・・・とか慣れないと大変ですね。どっちが甲だったっけ?どっちが乙だったっけ?ってなりますね。いままでは電話やメールで簡単に済ませていたことですが、それをこういうきちんとした公文書で記載すると意外やビビッてしまうかもしれませんね。


こういう契約書スタイルで取り交わすということになると大事なスキルは、その契約書の中に契約リスクが潜んでいないかどうかをその契約書から読み取れる才能ですね。たとえば訴訟のように、あとで問題が起こったときに、いやこれは契約書のこの文言には含まれていないとか、この契約書のここのところにその意味合いが含まれているとか、そのお互いの解釈の深さで、お互いの行き違いというのが起こり得ます。


契約書の読み込みの深さの違いというのがでます。


また契約締結前に、こういうことを想定して、こういう文言を入れておいてくれ、とかの交渉。


そのためには、契約締結の前に十分、内容を揉む作業が必要になりますね。これは企業で言えば法務の仕事になります。


この契約書レビューは一緒独特のスキルが必要なのです。なかなかそういう経験のない一般の方には敷居の高い業務かもしれません。


業務委託契約書がクラシック界で一般化されていくとなると、そこら辺のスキル、契約書レビューの考え方をレクチャーしてもらう必要がでてくると思います。


これからは弁護士の存在が重宝されるかもしれません。

ただし弁護士を雇うということは弁護士費用高いですよ~。(笑)


以前日記で紹介しましたLegalOnTechnologies(旧LegalForce)は、そういう契約書レビュー、契約リスクの洗い出しをAIがやってくれるというサービスになります。


ソリスト、フリーランスの音楽家、もうピンキリですから、クラシック業界にこういう契約書文化を根付かせるのはなかなか大変なことだと想像します。


でも海外のアーティスト、それも大物アーティストとか、国内の大物アーティストの場合は、もうすでに出演交渉にあたっては、こういう契約書を取り交わすということはふつうに行っていることではないですかね。そんな新しいことでもないと思っています。


クラシック業界、あるいはそれに限定しませんが、コンサートの出演に業務委託契約書が必須な時代になりましたら、ぜひ紙の契約書ではなく、電子契約にしてほしいと思います。もういまや紙の時代ではないですね。紙の契約書の保管は、インボイス制度、電子帳簿保存法にも反します。


電子契約は、以前でも日記で紹介しましたが、契約のやりとりを電子的におこなうもので、クラウドで契約書を管理していくことになります。


暗号の技術、公開鍵暗号、ハッシュ関数、電子署名、認証局(CA)などの技術から成り立っています。でも利用者からするとそんな技術的な難しさを理解する必要もなく、簡単なUIですべて事足ります。




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これからの時代はやはり電子契約の時代だと思います。電子契約はいろいろなサービスが混在しています。民間ではなく、もっと政府間レベルでサービスを統一化してくれるといいな、と思いますが、民間でも有力なサービスのみが淘汰されて残っていくものと思います。


電子契約サービスを選択する場合は、やはり認証局(CA)がきちんとシステムに組み込まれているサービスを選ぶべきです。本人保証、本人担保がきちんと第三者機関である認証局(CA)のお墨付きではないと訴訟の問題になったときに、その裁判所側の信頼度が全然違ってきます。


なんのためにクラシック業界に契約書文化を根付かせようとしているのかは、そもそも訴訟になったときに、そのエビデンスとしての役割を期待している訳ですから、そのエビデンスの電子契約がきちんと認証局(CA)の傘下にあるシステムでないと裁判に有利にならないと思います。


電子契約サービスは、いろいろ複数のサービスが存在しますが、CloudSignとかGMOサインが二大巨頭という感じでいいんじゃないですかね。AI契約書レビューのLegalOnTechnologies(旧LegalForce)は、GMOサインと連携しているようですので、電子契約+AI契約書レビュー+契約書キャビネとしてGMOサインを選ぶのがいいと思います。


もうクラシック業界として、このサービスで統一というふうに決め打ちしていいと思います。







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DX時代のコンサートホール:電子チケット(e-ticket) [コンサートホール&オペラハウス]

DX時代のコンサートホールを語るうえで、システムアーキテクチャ、信号処理という重い部分は前回でひととおり終了である。今回からは比較的身近で親しみやすいテーマ、でもとても大事なことについて考えていきたいと思っている。


クラシックに限らず、コンサート全般に言えることだが、チケットはとても重要な役割でかならず必要になるアイテムである。


いままでは紙のチケット。もう長年の歴史がある。いまのクラシック業界も、ぴあやイープラスでも紙チケットでの販売が絶対的である。なにを隠そう自分も紙チケット派である。やっぱり安心するし、信頼度がある。紙チケットの入手方法は、郵送かコンビニ発券である。ぴあの場合はCloakという間にクッションが入りますね。


このチケットの部分を電子チケットにできないか、というお話である。


電子チケットは、欧州、ヨーロッパのほうでは数年前からかなりの頻度で進んでいる。欧州では電子チケットのことを、e-ticketと呼びますね。


自分が盛んにヨーロッパに海外音楽鑑賞旅行に毎年出かけていた頃、そのコンサートのチケットは大切な重要な公演、争奪戦が考えられるような失敗が許されないような公演のチケットについては、旅行会社にお任せしていた。でもそれ以外の軽いウエートの公演は、自分で海外のサイト(オーケストラのサイトであったり、ホールのサイトであったり。)で自分で取ることも多かった。


旅行会社にとってもらう大事な公演のチケットは、紙チケットである。

そして自分がとる公演のチケットは、e-ticketが多かったように思う。


というのは、海外のサイトは、チケット購入サイトにおいては、チケットを郵送するか、e-ticketにするかの選択ボタンがあるのだ。これは十中八九そうである。


紙チケットを選ぶと決済後、郵送で送られてくることになるが、郵送だと、海外、欧州からの郵送だから時間もかかるし、郵便事故がすごく怖い。だから自分は自分でチケットを取るときは、まず郵送は選ばなかった。かならずe-ticketにしていた。e-ticketにすると、買ったと同時にチケットが手元に持てるからである。


e-tikcetにすると、どんな感じに進んでいくかというと、そのe-ticketの送り先をスマホにするかPCにするかの選択を聞いてくるのだ。


スマホを選択すれば、スマホにe-ticketが送られ、ホールのゲートでは、そのスマホの管面に提示されているe-ticketのQRコードを見せて、レセプショニスト、女性スタッフはQRコードリーダーを持っていて、それで読み込んでOK、はい、どうぞ、となるわけである。


あるいは、ゲートのところにQRコードリーダーが設置されていて、ゲートを通るときに、スマホe-ticketのQRコードをかざして、OKではい、どうそ、てな感じである。


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もしPCを選択すれば、PCにe-ticketが送られ、それをプリントアウトして紙状態のe-ticketとして所有するのである。プリントアウトしたe-ticketには、QRコードがあって、それをQRコードリーダーで読む。あとはスマホのときと同じである。



これは幻となってしまった2020年にアムステルダムで開催される予定であった、マーラーフェスティバル2020のe-ticketである。


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e-ticketの転送先としてPCを選択し、送られてきたe-ticketをプリントアウトしたものである。だからe-ticketなんだけど、紙なのである。(笑)右上にQRコードが見えるであろう。レセプショニスト、女性スタッフ、あるいはホールのゲートのところにQRコードリーダーがあって、そこにこのe-ticketのQRコード部分をかざして、はい、OK,どうぞ、となるのである。


このように、e-ticketの利便性は、購入と同時にすぐに自分の手元にチケットを入手することができるという安心感である。


ここで大切なことは、海外、とくに欧州のチケット購入サイトでは、かならず紙チケットにするか、e-ticketにするかの選択肢があるということだ。そしてe-ticketにした場合は、さらにスマホに転送するかPCに転送するかの選択肢がある。


2016年にバイロイト音楽祭に行ったとき、ホールへの入り口のところにいる女性スタッフは、みんなバーコードリーダーを持っていた。


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バイロイト音楽祭のチケットは、紙チケットであるのだが、そのチケットの下端にバーコードが書いてあるのだ。そして入場するときに、そのチケットのバーコードを、女性スタッフが持っているバーコードリーダーでスキャンする。(赤い光でスキャンする。)


そうすると、そのバーコードリーダーには表示画面がついていて、そこにOKかNGかの結果が表示されるようで、はい、OK、どうぞ、という感じなのである。


これは紙チケットであるのだけど、さらにそのチケットが偽造チケットではないか、ちゃんとバイロイト音楽祭の発行したチケットなのかどうか、バイロイト祝祭劇場の座席情報とマッチングするかどうかの確認する機能がそのバーコードリーダーの中に組み込まれていると思われる。


けっして電子チケットじゃないんだけど、そういうセキュリティ機能がついているのである。


さすが難関中の難関のバイロイト音楽祭である。

自分は軽いカルチャーショックを受けたものである。さすがだなぁ・・・てな感じで。



そして日本にもそのようなe-ticket、すなわち電子チケットがお目見えするようになった。

東京交響楽団の電子チケットである。


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東響の電子チケットは購入サイトは東響サイトによる電子チケットオンリーの限定利用だったように記憶している。


東響の電子チケットは、スマホ転送型で、ホール側、ホールの女性スタッフ側でバーコードリーダを必要としない認証方式であった。スマホの電子チケットの管面を指で丸くなぞると、OKの表示がされるというものである。


もしそれが偽造の電子チケットであるならば、そのような行為をしてもOKの表示が出ないので、ちゃんと認証方式として成立している。ある意味、ホール側、女性スタッフ側にバーコードリーダーというツールを必要としないコストダウンな電子チケットであった。


その電子チケットが本物かどうか、ホールの座席情報と合致するかどうかの正確な照合としては、やはりバーコードリーダーをホール側、女性スタッフ側が持っているスタイルのほうが、セキュリティ面的にも精緻な保証付きという感じはする。


ここまでは自分の体験談であるが、その後電子チケット(e-ticket)のクラシック業界への浸透はなかなか素晴らしいものがある。



それが電子チケットteketである。



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自分は利用したことはまだないですが、これは凄いです。驚きました。

単にチケットがe-ticketである、というばかりではない。コンサートを開催する、イベント管理などコンサート主催者側の立場で必要な機能を全部盛り込んだようなアプリで、アーティスト1人でコンサートをやりたい、と思ってもそのまま開催できてしまう、それだけトータルソリューションなアプリなのである。



イベント・顧客管理

電子チケットの販売・管理

チケット販売数・売上管理

QRコードによる入場管理

入場数のリアルタイム確認

チケット販売履歴のダウンロード



●イベント作成に関するサポート


イベント集客に強い魅力的なイベントページ

安心で使いやすい、電子チケット

リアルイベント・ライブ配信のチケットを並行販売

座席指定、ライブ配信の不正視聴防止などの要望にも対応


マーケティング

チケット購入者へメール送信

公式HPやSNSとの連携

メール・SNS等のシェア促進

EC連携(BASE連携することで商品連携可能)

応援コメントやギフト(投げ銭)の収集

アンケート



・・・ここまで網羅した完璧なビジネスパッケージソリューションとしてのツールと言っていいと自分は思います。



チケット購入者側だけでなく、イベント主催者側の利便性も考えており、ある意味電子チケットビジネスの理想形に近いような感覚をもつ。


電子チケットteketは、大手プロモーターによる大規模なコンサート運営はもちろんのこと、もっと小規模な運営母体、たとえばアーティスト本人でも簡単にコンサート運営ができる、というところがメリット。そして電子チケットのみでの販売を前提としていて、顧客管理、マーケティング解析など、チケット購入者が全員電子チケットを購入するという前提で、こんなメリットがたくさん生まれるというコンセプトである。


この電子チケットのみで成り立つ世界、というところがミソのように思う。



自分はこれは素晴らしいな、と感心しました。

素晴らしいアプリケーションだと称賛の声をかけてあげたいです。


ちなみに、ホールへの入場は、チケット購入者側は、スマホのQRコードを係員に見せて、係員のほうも同様のスマホを持っていて、そのスマホで、そのQRコードを読み込んで、正しいチケットかどうかを判断するという仕組みである。


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スマホであれば、いわゆるパソコンと同じですから照合機能としては十分すぎるくらいですね。係員側のスマホには、その照合専用のアプリがインストールされているのでしょうね。



こういう現状の状況も踏まえ、紙チケット中心の大手チケット業者としてこのように進むといいなーというようなアイデアを考えてみる。いきなり全部、電子チケットteketのようには難しいと思う。



●大手プロモーターによるコンサート運営の場合は、チケット販売はやはり紙チケットと電子チケットの併用で段階的に進めていくのが無難である。(チケット購入者は、クラシックの場合、実際高齢者がかなり多い。)


●大手プロモーターによるコンサート運営の場合は、イベント作成などからの全部電子化というよりは、まずはチケット購入のフェーズだけでの電子化を考え、いきなりではなく、徐々にすべての電子化を進める段階的なステップアップのほうが望ましい。


●チケット販売の選択制:紙チケット(郵送・コンビニ発券)、電子チケット(PC印刷型・スマホ型)。海外(特にヨーロッパ)のチケット販売ページは、もう完全にこの4択ができるようになっている。



東響のように、現在は楽団が電子チケットの販売権を持っているような感じだが、やはり将来的には、電子チケットシステムの規格が標準化されて、ぴあやイープラスなどのチケット販売業者が電子チケットを売るような仕組みにしてほしい。


いわゆる海外のチケット販売システムのようなユーザによる選択制にする。そうすれば紙のチケットもなくならないし、すべてのチケット販売の選択肢が残る。


選択制:紙チケット(郵送・コンビニ発券)、電子チケット(PC印刷型・スマホ型)

ぴあやイープラスなどのチケット販売ページには、この4種類の購買方法が選択できるようにしてほしい。


いきなりすべてオール電子チケットというソリューションではなくて、このようにいまのビジネスに溶け込みやすいすんなり移行しやすい方向から入っていくべきである。



紙のチケットはなくさないでほしいです。たとえば、スイスロマンドのチケットホルダー素敵です。こんな文化もあるとやはりホッとします。また、やっぱり紙チケットのほうが安心するファンも多い。(高齢ファンも含め)


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チケット販売サイトは、この従来の販路だけではなく、これからの時代いろいろな可能性がある。


今後、DX時代の有効なコンサート宣伝・広告ちらしと思われるWebページ。あるいは、従来の紙でのフライヤーや広告ちらしにも、QRコードが貼ってあって、それをスマホのリーダーで読み込むと、そのチケット販売サイトに飛べるようにするのも有効と思われる。



電子チケットに付帯情報を設けるURLリンク、QRコードをつけて、


・そのプログラムに書かれているその日に演奏する曲のストリーミングURL。コンサートに行くまでの間のその曲の予習ができる。どのオーケストラやソリストの演奏曲を選ぶかは、その日の公演のアーティストの判断に任せる。~自分の曲が録音されている場合は、自分の曲。あるいはお勧めの曲とか。自分がこれを聴いてほしい、好きなアーティストとか。


・あるいは公演前のフライヤーやホールに貼るポスターに記載されているQRコードにも同様の情報が入っていて欲しい。~そのプログラムに書かれているその日に演奏する曲のストリーミングURL。コンサートに行くまでの間のその曲の予習ができる。


電子チケットの利用方法としては、以下のような付加的なサービスも付属しているとビジネスの拡販になっていいと思う。アンケートなどは紙である必要はまったくなく電子データで十分。電子データであるほうがアンケート結果も集計、解析しやすいしメリットは大きいと思う。、


・電子アンケート(チケット購入者の分析~マーケティング解析に活用する。)

・投げ銭ができるようにする。(イベント中はもちろんイベント終了後も)=アーティスト側の臨時収入。

・終演後のコメントを投稿できるようにする。(アーティストにとってとても大事な情報、演奏のファンの受け取り方を把握できる。)

・アーティストのCDや関連グッズのEC販売とのリンク。その日の演奏曲のCDであるとか、もちろんそれ以外にも。



電子チケットteketはもちろん素晴らしいのですが、いきなり全部なにからなにまでオールインのデジタル化というよりは、大手チケット業者が入ってこれやすいように、チケットの販売のフェーズのみ電子化を取り入れて、しかも紙チケットとの併用で販売。そして電子チケットには、諸々の付加サービスをつけてくれると、いろいろ拡販サービスできていいと思います。現実的だと思います。


まずはぴあやイープラスのチケット販売業者の購入サイトでは、紙チケット(郵送・コンビニ発券)、電子チケット(PC印刷型・スマホ型)の4択にしてほしい。欧州の購入サイトに追いついてほしい。


海外、欧州、ヨーロッパのチケット購入サイトというのは、海外からヨーロッパにやってくるお客さん、外国からの購入者もきちんと考慮しているため、こういうe-ticketの選択肢を設けているんだと思います。日本のチケット購入サイトは、海外からの購入者、外国から公演にやってくるお客さんという発想が前提に全くないですね。だから別に紙チケット(郵送・コンビニ発券)だけでいいんだと思います。外国の人から言わせれば、コンビニ発券とか言われてもそりゃ無理だろ!という感じなのでは。(笑)


日本のチケット購入サイトもインターナショナルになる必要があると思います。


もちろんコンサートホールの購入サイトやアーティストHPの購入サイトでも同様です。







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DX時代のコンサートホール:音響AI解析 [コンサートホール&オペラハウス]

これからのDX時代のツールとして、やはりAIは使っていかないといけないだろう。AIは次世代の社会を支える、とても重要な技術である。人工知能(AI)とは、人間の知的活動をコンピュータを使って人工的に再現したものであり、次世代の社会を支える主要技術のひとつ。


プログラミングとデータ解析を組み合わせて新しい価値を創造する、とても重要なクリエイティブツールなのだ。

 

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●AIにできること


AIには、できること(得意なこと)とできないこと(苦手なこと)がある。得意なことは、大量のデータ処理、ルールに沿った作業、共通点を見つける作業などである。


音声認識・応答

文章認識

画像認識

推論

機械制御



いまAIを使っていろいろな凄いことができてしまうのは驚きだが、自分はそのようなAIを使ってどういう機能を作るというよりは、なぜそんな凄いことができてしまうのか、AIそのものの構造に興味がある。まずそこを理解したいと昔から思っている。


まっおそらくAIのアルゴリズムとして、ニューラルネットワークとか機械学習、デープラーニングというアルゴリズムがあって、人間の脳の構造、思考回路をそのままコンピュータ上で実現する、そんなイメージである。で、実際おこなう処理は、いわゆる総当たり計算に近い、すべてのパターンを計算してしまう膨大な計算量で、AI将棋とかAI囲碁、AIチェスなんかもそうですね。愚手からなにからすべて総当たりの手を計算して全部選び出し、そこから最善手を計算する。AIとはそういう計算の仕方をするのである。


だから膨大な計算量が必要になり、昔はスーパーコンピューターでないと処理できないものであったが、昨今のPCのCPUの著しいハイパフォーマンス向上で、家庭用PCあるいはワークステーションでも充分AIを動かすことができるようになった、ということだろう。


AIはまずアルゴリズムがあって、そのアルゴリズムのおかげで、信じられないレベルのことが実現できてしまう,それだけの膨大な演算が可能になった、というのがAIの正体なのだと思う。そしてそれを実現するためにハードウエアが後から追いついてきた、ということなのだろう。


それで、AIを使って実際凄い機能を実現するフェーズになると、おそらくOSのAPIみたいなプログラミングライブラリがあって、通常ソフトエンジニアはそのAPIを使ってアプリケーションを開発する。


それはAIのニューラルネットワーク、機械学習、ディープラーニングのアルゴリズムを利用するために欲しい機能をプログラム開発するためのAPI相当のライブラリがあるに違いない。そういうものがあるのだろう。そういうAPIを使ってプログラミングしていて、欲しい機能を実現しているのであろう。


全部私の推測レベルです。古い時代の技術者のたとえですみません(笑) 

tackさんから教えてもらったところ多いです。(笑)

見当はずれのところもあるかもだが、まぁまぁ。。。


AIのシステム図みたいなものを作るとしたら、こんなイメージであろう。


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入力xのデータとして、まずAIに学習させるデータは、判断材料である。ある結果を導き出したいためにそれをおこなうためには、まずその判断材料をAIに学習させる必要がある。それは複数N個あっていい。(AIはそれこそ膨大な学習能力・処理計算ができる。)


AIは、プログラミングライブラリAPIを使ってソフトエンジニアが開発した欲しい機能(解)を出力するための機能関数みたいなものである。y=f(x)

出力させる前に、どういう条件下でという仮定条件を入力する。

その仮定条件に応じた形での解を出力する。それが出力yである。


つまり膨大な学習データを徹底的に解析して、その特徴を整理できる能力があり、その解析データに基づいて、その入力の仮定条件に適した解を導き出して出力するのである。


AIの機能ってこんなイメージなのかなと自分は勝手に想像している。あくまでAI機能を実現するイメージ図である。


最近のAIの開発で驚いているのが”ChatGPT”である。


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ついにここまで来たか!という感じである。

いつかChatGPTを自分でも試してみて、これひとつのテーマで日記を書いてみたいと思っている。


まだ自分もよく理解していないところもあるが、ある質問、テーマを投げかければ、そのまま文章を書いてしまうAIである。いろいろなAIの機能が出てもあまり驚かない自分ではあるが、このChatGPTはちょっと恐怖に感じてしまった。


文章、文体と言うのはある意味、人間の個性である。

その人の考え方、性格が、その個性を生み出している要因である。

その人々によってそれぞれの個性の文体が存在する。


でも判断材料として、その人の文章を大量に学習させれば、ある仮定条件、質問を投げかければ、新たに書くテーマもその人の文章になってしまうのか?


これは恐怖である。(笑)

自分の文体、考え方が、そのままAIで書けてしまうのか?


ChatGPTは、まだ出たばかりのAIだから、そこまでの精度はないと思うが、それも時間の問題だろう。


自分も含めて、文筆業の方々にとっては恐怖である。

ある小説家、作家が亡くなっても、続編の小説が読めるのである。(笑)


自分が最近興味があるのが、AIが創作したものに著作権があるか、というテーマである。その文献を見かけたことがあり、そのままお気に入りに保持しているので、後日読んで感想を書いてみたいと思う。


MicrosoftがChatGPTのオープンAIに複数年で100億ドル投資したニュース記事を読んだ。どんどん精度が上がっていくに違いない。



さて、話がそれてしまったが、AIの活躍する分野というのは、やはり信号処理(画像・音声)と解析・予測である。


コンサートホールといえば、自分はもう音響、ホール音響、ホールの響きである。この天がお召あそばされた深遠なる建築音響の世界。まさに数学理論の世界。建築音響の専門書を読んでも数式だらけでチンプンカンプンである。(笑)


でもコンサートホールが好きで好きで堪らないホール愛好家の自分は、この深遠なるホール音響の世界をなんとか素人の人にもわかりやすいようなイメージで説明できないか、をチャレンジしたことがあった。それが2017年に連載した「コンサートホールの音響のしくみと評価」の連載日記である。これで、普段コンサートホールのステージ上で奏者が奏でる音が、ホール内をどのように伝搬し、反射し我々聴衆の耳に届くのかを理解できた。ホール音響の世界は、神秘的でミステリアスである。


ホールの容積、形状、天井の高さ、壁、天井、床の材質、それぞれに凹凸をつけたりの工夫、反響板、座席に使うシートの吸音性、ステージ床の材質、ステージ床下の空洞、もうすべてにおいてホール音響の要因作りの一因である。


音の印象の違いを決めるのが反射音のバランス。


ステージ上の楽器からの音が直接届いた直後の0.1秒間に、どんな反射音がどれくらい続くかが、そのホールの音の個性になる。また反射音の後に続く響きが、聴こえなくなるまでの時間を「残響時間」といい、サントリーホールのようにオーケストラの演奏に向いた大きなホールでは2秒。その最初の0.1秒の反射音をどう設計するかで、そのホールの音のすべてが決まります。


直接音から0.1秒の間にどの方向からいくつ音がくるかで響きの印象が決定づけられるという。ホールの天井高や形、壁、天井、座席といった要素すべてで、バランスのいい響きを確保した音響設計をおこなっています。(永田音響設計事務所 小口恵司氏。)


・・・である。この世界懐かしすぎる。(笑)徹底的に解明したい神秘的なミステリアスであった。


コンサートホールといえば、このホール音響なのである。AIを信号処理に使いたいとしたら、この音響のところに使えないか、というのは当然思いつく。AIの得意な処理として、解析というのがある。つまり入力データを学習させて、その特徴を形にするのである。


音響分析では、入力された音声データの音の強弱や周波数、音と音の間隔、時系列などさままな特徴量を抽出し、音響モデルで扱いやすい(コンピュータが認識しやすい)データに変換する。それをどんどん発展させていき、ホール音響の次元までにあげていく。


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世界中のいろいろな国にあるコンサートホールの音響特性をAIで解析して、それを見える化できないか。そのホール固有の響きをAIで解析して、なにか形として残すのである。ホールによっていろいろな音響の形が測定されるであろう。


ただ、音響を解析するだけでは、ダメなのである。それじゃ実験に過ぎない。そこから我々のタメになることに応用したくなるのである。そこが最終形である。そのAIで解析した形から、音響補正できないか?自分はなにかできないか、ということを考えたとき、まず”補正”という言葉が思いついた。


音響補正である。


オーディオマニアならイコライザーとか、AVアンプの自動音場調整とか思い出しますね。それをひと回り大きく考えて、ホール音響そのものを補正できないか。


ホール音響は、もうそのホールを建ててしまったら、もう一義的に前述した条件下でホール音響、ホールの響きが決まってしまう。生憎条件が揃わなかったホールは、音響、響きが悪いホールとして烙印を押されてしまう。もうこの汚名はホールを解体するまで一生続くのである。


そのホールで音響をAI解析してその特徴を解析・見える化・データ化できたら、AIのデータの中には、音響の素晴らしいホールの音響の形という手本が蓄積されている。


そのお手本と比較して、その響きの悪いホール音響の形を、いい方向に補正していくのである。そうすると、どんなに響きの悪いホールでも、あら不思議、いい響きだわ、となってしまう。(笑)


デッドな響きで有名なイギリスのバービカン・ホールの中でAI解析をしてその音響の形を測定できたら、つぎに蓄積されているウィーン楽友教会の音響の形データを参考に補正をするのである。そうすると、あら不思議。バービカンホールの響きがまるでウィーン楽友教会のように豊潤で濃い響きに様変わり。。である。(笑)


この手法の欠点は、世界中どこのホールでも全部同じウィーン楽友教会の響きとなってしまうことである。(笑)


オーディオ製品では、部屋の固有の響きを自動で補正する機能が備わっている製品もある。部屋によって様々に変わる固有の響き、あるいはその欠点を補正して出力するのである。


オーディオの世界では、アンプ、スピーカーを通して出力するので、そういう部屋の響きの補正というのが実現可能である。


でもホール音響そのものを補正するとなると、やっぱり無理だろうか。(笑)アンプ、スピーカーが出力口ではなく、ホール全体の器で鳴っているものだから。


でもあきらめてはいけない。そんなことできっこないとバカにされていても、アイデアを出す側が偉いのである。ホール音響そのものを補正することは難しいかもだけれど、ホールの音響設計時にシュミレーションソフトで設計するとき、この音響AI解析という技術はプラグインで組み込まれているものではないのだろうか。


理想の音響の形にするために、どこをどう変えれば、その理想の音響の形に近づくのか、シュミレーション上で検討できるのである。手本に近づけるというアプローチであれば、どこそこの国のホールの響きと同じにしたい、というアプローチが可能になる。


ラトルがロンドンに新ホールを建設しようとしていたときに、ぜひミューザ川崎のような響きのホールにしたいと懇願した。そうすると、ミューザ川崎での音響をAI解析してその音響の形を測定する。そしてラトルのロンドン新ホール設計のシュミレーションのときは、その音響の形が、ミューザ川崎の音響の形のお手本に近づくように、ホール形状、材質、諸々のパラメータを変えていけばいいのではないだろうか。それはコンピュータシュミレーション上での検討段階では、簡単な操作のように思える。


現実問題、音響AI解析という技術は、現在存在するのである。

・音響AI解析による雨天時浸入水検知

・日立、音を解析するAIで製品や設備の異常音を検知

・AI音響解析サービス(下水道)に取り組む日本インフラ計測株式会社(産総研技術移転ベンチャー)

・音響診断AI化支援


コンサートホールの音響設計のときは、近い将来きっとそのシュミレーションソフトの中にAIはソフトプラグインとして組み込まれ、AIを使用しながら音響設計するという時代はそう遠からずそうなるに違いない。


でも自分は”DX時代のコンサートホール”というお題目で書いているので、ホール音響をAIでそのままリアル空間で変えてほしいのである。AIによる音響可変コントロールである。ホールによってはステージ上の反響板の高さを可変にすることで、演奏形態に応じて、その音響コントロールをしている。そんな音響可変コントロールをAIを使ってやってみたい。


どんなヘッポコホール音響設計でもあとで自在に音響修正できる。それをAIでできないか?そんなことを考えているのである。でもこんなことできるようになったら、ウィーン楽友教会のようなお手本になる音響をしたホールは、そんな計測、AI解析をさせたがらないですよね。(笑)みんなコピーされてしまうので。


ホール内でAIを使うケースとして、またもうひとつ候補がある。

それがレコーディングである。おそらくレコーディング、録音の世界では、もうすでにAI技術の導入は進んでいるに違いない。自分は最近全然ご無沙汰なので、まったくわからないがきっとそうに違いない。


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AIを使ってこんなことができたらいいなーと思うのは、レコーディングのときの最終段のミックスダウンのとき。録音エンジニアの技量により、空間の取り方、音質の煌びやかさ、低音の強調度、帯域バランス感覚、エコーのかけ具合、バランスエンジニアの作業。。。ほんとうに様々な録音テイストの作品にできあがる。この世界もずいぶんご無沙汰しています。懐かしいです。いまやスマホで音楽聴いています。(笑)


これはレーベルによって、あるいは録音エンジニアによって、随分変わるテイストになるものなのである。これはレーベルの録音ポリシーと録音哲学なので、彼らはそこに誇りをもって働いている。


PENTATONEなら温度感の高いサウンド、BISならワンポイント録音の空間重視の録音、Channel Classicsなら前へ前へと出てくるようなエネルギー感の大きいサウンド。(しかし懐かしいな~。(笑))もうそれぞれで哲学があって、サウンドにオリジナリティがある。


このミックスダウン、編集時の最後の音作りの嗜好をAIに学習させることができないか。AIに学習させ、あとは、どのようなアーティストがどのような楽器、楽曲を演奏しても、それがオーケストラであったり、室内楽であったり、リサイタルであったり、そんなこといっさい構わず、AIに学習させた通りのサウンド作りの最終形が出来上がるのである。


きっとそのエンジニアであれば、そう調理したであろう、そういう録音テイストで仕上がっているのである、どんな演奏形態であっても。


エンジニア不要論である。(笑)

スンマセン、怒らないでください。ペーパー上の極論です。


ライナーノーツの録音部のクレジットのところは人の名前ではなく、AIと記載されているのである。


たぶんレコーディング、録音の世界では、マイキングでのステージ上でのマイク設定のポジショニングとか、ミックスダウンの編集時とか、絶対AIの利用はあるはずだと思っています。


コンサートホールでのAIの利用はこんなところにもあるのだな、と思いついた次第です。








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DX時代のコンサートホール:配信ビジネスの本命・5G時代のライブストリーミング [コンサートホール&オペラハウス]

ライブストリーミング、ライブ配信の世界は、なにもコンサート、エンタメ業界のことだけではないのである。報道・ニュース現場配信、講演や会議配信、スポーツ観戦、遠隔医療・・・もうありとあらゆる数えきれないほどの日常生活、仕事現場での可能性があって、これから必須のビジネスになっていくものと思われる。


そのためには従来の有線以上に、無線インターネットである必要性があることがわかってきた。


安定したネットワーク品質はやっぱり有線という認識が古くから自分の頭の中にあるのだが、正直ショックである。IoT,遠隔医療など、自分の趣味のエンタメ業界のこと以外の分野でも、やはり無線じゃないと実現無理なのだということが、理解できてきた。自分の仕事のカービジネスの自動運転でもそうだ。無線であることが前提条件、そしてエッジコンピューティングである。そんな未来を語るうえで5Gをようやく今さながら自分で勉強した。


世間の流れ話を耳にするのではなく、自分で理解することが重要である。来たる5G時代にあわせて、未来のライブストリーミングを語ってみようではないか。



5Gの高速・大容量・低遅延の次世代移動通信のデータ通信を活用すれば、家庭でのライブ鑑賞だけでなく、コンサートホールやオペラハウスでステージ上で繰り広げられる演奏やオペラ演劇を楽しむライブ鑑賞の楽しみ方も拡張してくれる。


究極は、コンサートホールやオペラハウスをそのまま持ってきて自宅にその空間を再現して鑑賞することだ。

もう配信は実演より劣るとは言わせない。技術はかならず追いつくのである。


5Gで急成長するライブストリーミング配信サービス。ライブストリーミングというビジネスは、5Gの到来があって初めて本格的になっていくのではないだろうか。


もちろん5Gはビジネス黎明期。最初からそんなにうまくいくわけがない。なんだ!夢のある話ばかりしていたけど、こんなもん?想像していたほどでない、とかは日常茶飯事で山ほどあるに違いない。でも時間が解決するはず。


自分は、全国津々浦々とも全部無線の5Gで網羅されるとは思っていない。そうなるのは、なかなか現実難しいのではないか、と思っている。やはり幹線の中心経路は、有線の光ファイバでないとダメで、末端のエリアを5Gで網羅するなどのハイブリッドな使い方が、やはり現実路線なのではないか、とも思っていたりする。



5G伝送は、世の中では、まだ実験の域というステージだと思う。


5Gによる映像配信技術を活用し、4K/8K、低遅延を活かした自宅にいながらライブ会場やスタジアムにいるような体験ができるライブストリーミング。


そんな夢のような5G時代のライブストリーミングの在り方、視聴の仕方としてどんな楽しみ方ができるのか。各社の開発状況をピックアップしていくことにする。



まず5Gによるストリーミング配信実験は、2019年のサッカーW杯でも実験済みである。ロシアのサンクトペテルブルグにあるクレストフスキー・スタジアムで実施されるワールドカップの第一試合が、 約600キロ離れたモスクワの「5Gゾーン」内の観衆にストリーム配信された。


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また日本では、ソフトバンクとシャープが5Gでバスケ国際試合の映像を通信実験。ライブ映像を報道陣に公開・・・というのもある。


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8Kカメラで撮影したものを途中有線の専用線を通すが、そのあとコンテンツDBからは5Gで飛ばし、5Gで受信してシャープの8Kテレビで映すというものである。


まさに王道中の王道の使い方というか、高画質をそのままご家庭に送れるという基本中の基本である。そのためには伝送路は太くないといけないということを証明したというところであろうか。



そういう大容量の高画質・高音質のデータが送れるという王道以外にも、5Gにはいろいろな使われ方(VR/ARとの親和性、マルチアングル多角視聴化など)がある。その実験例として以下を抜粋する。




●5Gで8K映像と立体音響技術による没入感の高いオンラインライブ映像を配信


大日本印刷やアストロデザイン、シャープ、ソシオネクスト、輝日、ドルビージャパンの6社が連携し、高精細映像と立体音響技術を掛け合わせた没入感の高い映像コンテンツの制作や、5Gによる配信インフラの構築を進めていくと発表した。


・8K映像から自分が見たい映像を切り出す


こうした、オンラインライブ配信では、画面上で全体を鑑賞しながら自分の見たい部分だけを拡大して観る楽しみ方もいろいろと考えられている。8Kカメラで撮影した高精細映像ならば、映像の劣化なしに高画質の切り出し動画が作成できる。


例えば、実際にアイドルグループのライブ会場に行くと、グループ全員の歌やダンスだけではなく、自分が推しているメンバーの動きだけを個別に追うという楽しみ方が当たり前だ。韓国の公営放送局「韓国放送公社(KBS)」は、独自に開発したAI顔認識切り出し用ソフトとアストロデザインの8Kカメラシステムを組み合わせ、1台のカメラで撮影したK-popアーティストの映像から、切り出し映像を制作するシステムを構築した。




●ハロウィーンはオリジナルアバターを使ってバーチャル渋谷で楽しむ


今や、若者の街として世界的にも高い知名度を誇り、国内外から多くの観光客が訪れる渋谷では、KDDIが渋谷区観光協会らとともに、区が推進する創造文化都市事業への貢献を目的とした「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」に取り組んでいる。


渋谷5Gエンターテイメントプロジェクトが、渋谷区公認の配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」において「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2021 ~FUN FOR GOOD~」を開催。渋谷の街にいてもいなくても楽しめる、オンラインのバーチャルコンテンツを配信する。


バーチャル版のハロウィーンフェスでは、5Gの高速、大容量通信を生かしてスポーツや音楽、お笑いなどのライブをバーチャルステージで実施する他、リアルとバーチャルの融合体験として、自分自身のアバターを作成できるスマートフォンのアプリと商業施設に設置されたスキャナーから簡単に自分のオリジナルアバターを作成でき、バーチャルハロウィーン上で楽しめる。


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コロナ禍でなかなか渋谷のリアルハロウィーンは参加できないと予想される中のアイデアなんですね。でも今年のハロウィーンは、すごい人ごみで今まで通りでしたよね。(笑)


5Gの世界は、VR/ARとの世界との親和性も高そうなのも魅力である。




●あらゆるアングルからの映像が見られる! 「自由視点VR」



KDDI頑張ってるよ。やっぱりauは携帯会社だから、KDDIは5Gは自分の会社を飛躍的に爆発できる時代が来る、ということで、何年も前から狙って開発していたんだね。5Gの恩恵は撮影側の映像にも大きな進化を呼び起こさせるものみたいである。


同じく5G時代を見据えた映像技術として、KDDI総合研究所が長らく研究しているのが「自由視点VR」。スポーツの試合やコンサートなどを、スマホやタブレットを使って、文字どおり自由な視点で見ることができる技術である。通常の映像コンテンツはディレクターなど制作する側が選択したカメラアングルからしか見ることができない。


ご存知のように、現在のスポーツの試合やコンサートなどには複数台のカメラが設置されており、制作側がそれぞれのカメラを切り替えている。ところが自由視点VRでは、視聴者が指で画面をなぞったりコントローラを使って、画面に映っている映像を自分の好きなアングルから見ることができてしまう。


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こんな感じである。4Kカメラを16台、野球場に設置する。その4K映像×16本の画像データを自由視点映像制作サーバーを経由して、これまた専用の自由視点配信サーバーで配信する。それを5Gネットワークで配信して、5Gタブレット端末で受信する。おそらくその端末には、その自由視点専用のアプリがインストールされているのだろう。そうするとユーザーは端末側で自由にその視点を変えられるという仕組みである。専用の配信設備、専用のアプリが必要ということですね。


自由視点VRの映像は18~46秒あたり。タブレットに映し出された打者がバットを振り、一塁へ走る映像を、指でなぞることでアングルを変え、グリグリと滑らかに視点を動かしながら見ることができる様子がわかる。



このマルチアングルによる多角視聴化というのも5Gの大容量の帯域が可能になせる業である。何枚ものアングルの動画像をいっぺんに送れるだけのバンド幅があるということだ。


これはコンサートホールのステージ上の奏者のパフォーマンス、演奏ライブにも十分応用できるのではないだろうか。コンサートホール、ステージ上のいろいろな場所にカメラを設置し、いろいろなアングルで撮影した映像を5Gで送信。それを視聴する端末側で、個人の自由な操作で、自由なアングルで楽しめる。


自分のお気に入りのアーティストのみを追っかけたい場合、あるいは指揮者、もう無限の可能性がある。従来の制作者側の意図による画面のスイチッングではなく、視聴者の視点に任せるアイデアである。





あと、ドコモが、”5G時代に相応しい8KVR映像ライブ配信・視聴システムの開発”という記事もある。


その他にも、NTT Com、5G時代のライブ配信プラットフォーム「Smart vLive」--1秒未満の低遅延を実現。



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低遅延。高いリアルタイム性により、双方向コミュニケーションでも違和感のないレスポンスを実現。また、シンプルな操作で利用でき、エンターテインメントやスポーツイベントなどにおいて、さまざまな角度からとらえたマルチアングル映像や音声と、SNSなど他のネットメディアを、リアルタイムに同期させることが可能だという。 同社では、1秒未満の低遅延ライブ配信が可能となる特徴を生かし、


(1)低遅延ライブ配信

(2)低遅延マルチアングルライブ配信

(3)低遅延双方向ライブ配信/パブリックビューイング


という3つの利用シーンを想定している。



総務省は5Gを活用したスポーツ観戦のイメージとして、「どこでもスタジアム」という構想を提案している。そこには、どの方向からでも観戦できる「360°パブリックビューイング」や、プレイ中の選手の情報が取得できる「カメラで撮って情報取得」などといった楽しみ方が描かれている。



あと、ローカル5Gを利用した例としてパブリック・ビューイングがある。


パブリック・ビューイングは、祝祭的なコンサートの場合、あったほうが華やかでいい。コンサートホールの近くの野外で、大スクリーンを立てて、そこにホール内のコンサートを映し出す。パブリック・ビューイングをやろうとすると、モニターの設置、機材の配置、配線など一大イベントである。そのうち信号(画像・音声・文字)伝送をローカル5Gで無線化する。


実際、実験もおこなわれている。


KDDI、stu、渋谷未来デザイン 、NHKエンタープライズは、LINE CUBE SHIBUYA (渋谷公会堂) において、映像撮影用のカメラ配線をローカル5Gに置き換えるワイヤレス映像撮影システムの実証実験を開始した。


KDDI 5G.jpg


映像撮影用のカメラの配線をローカル5Gにするワイヤレス化ということなんですね。


こうしてみると、5Gのキーフィーチャーとなりそうなのは、大容量の動画(4K/8K)・音声(立体音響技術)の伝送、低遅延、マルチアングル多角視聴化、VR/ARとの親和性ということになるであろうか。


これをどうコンサートホール、オペラハウスに結び付けるかである。


もちろん基本中の基本である大容量、すなわち高画質・高音質の動画・音声の伝送も魅力である。それによってより臨場感あふれるライブ映像が楽しめるであろう。


でもそれだけではない、


ライブストリーミングを単なる実演の代替えとして捉えない。視聴者による新しい価値観のライブの見方を提供するという点でもいろいろアイデアが豊富につまっている宝の山のように自分は思える。


もちろん、ここでは述べなかったがカー空間でのエンターテイメントも一気に豊かになりそうである。





DX時代のコンサートホールというのは、つねに全国・全世界とつながっている、コネクトの状態ということと同義なのである。ホールで味わった感動と同じレベルの感動を、全国・全世界とシェアできないといけない。


カーの世界ではコネクテッドカーというが、まさにそれに倣うならDX時代のコンサートホールは、コネクテッド・ホールなのである。ホールのあの体全身に浴びるホールの響きを、全国・全世界中の家庭内で体験できないといけない。


ホールの中は常に最高に保障された空間で、ここはいつも不変の場所。実際コンサートホールに足を運ばれたお客さんは、その空間で、まさに実演そのもの、最高の興奮・悦楽を堪能できる。


DX時代のコンサートホール、コネクテッドホールは、その感覚を、クオリティを落とさず、そのままの状態で、みんなにシェアできる機能を持つのである。


そのためにはコンサートホールはネットワーク機能を持たないといけないのである。

いままではホール空間のみで楽しんでもらっていたことを、これからは全世界に同時にシェアしないといけない。それもクオリティを落とさず、である。


インターネットを通してホールの響きを再現するのである。


5G時代のライブストリーミングというのは、そういう理想に近づくひとつのステップなのだと確信している。



情報引用元:


・Stuら4社、ローカル5Gでライブ映像をワイヤレス伝送する実証実験 コンサートホールをDX化



・NTT Com、5G時代のライブ配信プラットフォーム「Smart vLive」--1秒未満の低遅延を実現



・「カメラマンなしのスポーツ中継」をAIカメラで実現 5G通信が起こす進化がすごい



・5Gが可能にする新しいエンターテイメントの形









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DX時代のコンサートホール:5G [コンサートホール&オペラハウス]

将来のライブストリーミングを語っていく上で5Gという技術がかかせないことがわかってきた。5Gは、携帯通信規格の4Gのつぎという感じで、大容量通信が可能で、世界が変わるということは認識していたが、自分でちゃんと調べていなかったので、なんとなく曖昧なイメージでしか捉えていなかった。
                                                                                                                                                
もちろん5Gは、自分の仕事分野であるカーの世界でも自動運転やカーでの双方向通信などでも大きな影響を及ぼすので、それなりに来るな、とは思っていたのだが、ライブストリーミングを語っていく上ではかなりキーテクノロジーになると思われる。
                                                                                                                                                
そこで、字数の関係もあって、5G時代のライブストリーミングの前に、5Gとはどんな規格なのか、ということで別途わけて、5Gだけで、ひとつの日記としたい。
                                                                                                                                                
5Gとはそもそもどんな技術なのか。5G時代が到来すると、どんなことが実現できるようになるのか。
                                                                                                                                                 
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まず、そこを紹介したいのだ。
                                                                                                                                               
情報引用元:
・5Gとは? 実用化でできることを簡単に解説
                                                                                                                                                
・もっと知りたい5Gのこと。「パブリック5G」「ローカル5G」「プライベート5G」
                                                                                                                                                
・「プライベート5G」とは?ローカル5G、パブリック5Gとの違いも徹底解説
                                                                                                                                                
                                                                                                                                                
                                                                                                                                                
5Gとは「第5世代移動通信システム」のことで、「高速大容量」「高信頼・低遅延通信」「多数同時接続」という3つの特徴がある。日本では2020年春から商用サービスがスタートし、次世代の通信インフラとして社会に大きな技術革新をもたらすといわれている。
                                                                                                                                                 
VR、遠隔医療、ドローン制御、自動走行など計74件のユースケースがあるそうだ。IoT,DX実現の基盤として注目されている技術なのだ。
                                                                                                                                                
まず最初に、携帯電話、つまり移動通信という技術の変遷、歴史を整理してみよう。1G~4G、そして5Gである。自分は1Gの時代から携帯電話使ってましたよ。自分が初めて買って使った携帯電話メーカーはNOKIAでした。(笑)でっかい端末でした。
                                                                                                                                                 
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●5Gの3つの特徴とその仕組み
                                                                                                                                                
①高速大容量
                                                                                                                                                
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「高速大容量」の鍵となるのは、「Massive MIMO」というアンテナ技術である。これは、複数のアンテナを使った無線通信技術「MIMO」を発展させたもの。高周波数帯において、数十から数百のアンテナ素子を使用し、データを送信する。これに、電波を細く絞り、特定の方向へ集中的に発射する技術「ビームフォーミング」を組み合わせる。電波の強度を上げ、遠距離での高速通信を実現するためである。
                                                                                                                                                 
国際電気通信連合による最大通信速度(下り)の目標値は20Gbps。2010年当時の4Gと比較すると約100倍、2019年春にスタートしたNTTドコモ「PREMIUM 4G」と比較しても約20倍の速さである。
                                                                                                                                                 
高速大容量の通信が実現すれば、4K・8Kなど高精細な動画のライブ配信、オンラインでの在宅医療、AI解析を用いた高精度の警備システムなどが期待できる。
                                                                                                                                                    
下り回線速度、20Gbpsですよ!!!4K/8Kの動画がすいすい送れるのを納得です。これが実現できればライブストリーミングの世界は夢の世界へと突入できますね。
                                                                                                                                                 
                                                                                                                                                 
②高信頼・低遅延通信
                                                                                                                                                 
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「高信頼・低遅延通信」の鍵となるのは「エッジコンピューティング」である。これは、デバイスとサーバーの物理的な距離を縮め、通信時間を短くする技術のこと。通常の通信は、デバイス→基地局→インターネット→クラウドサーバーの流れでコンテンツにアクセスし、逆の流れでダウンロードする「クラウドコンピューティング」が主流である。それに対し、エッジコンピューティングは、デバイス→基地局→基地局の近く(エッジ)に設置したサーバーと通信経路が短いため、リアルタイム性を確保できる。
                                                                                                                                                 
現在、欧州電気通信標準化機構(ETSI)が標準化を進めている規格が「マルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)」。これはスマートフォンだけでなく、IoTデバイスや自動車を含むマルチなモノとの通信を考慮した技術である。
                                                                                                                                                 
このように、高い信頼性が必要になる遠隔制御、遠隔医療の分野では、低遅延通信の技術がキーテクノロジーとなる。
                                                                                                                                                  
現状のライブストリーミングの最大の欠点は、遅延ですよね。生配信、生ライブストリーミングのときにタイムラグがありますね。これはいまのネットワーク事情では仕方がないことなのかな、とも思ってました。5Gの恩恵は、この低遅延のメリットは大きいですね、これは大きいです。
                                                                                                                                                 
エッジコンピューティングというのがキーテクノロジーです。トレンドと言っていいですね。カーの自動運転はこのエッジコンピューティングでないと成り立たないです。クラウドを通していては、瞬時のときの判断として危険です。
                                                                                                                                                 
                                                                                                                                               
③多数同時接続
                                                                                                                                                
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「多数同時接続」の鍵となるのは「グラント・フリー」という技術である。これは、デバイスと基地局の通信をシンプルにし、デバイスの同時接続数を多くするというもの。
                                                                                                                                                
通常、デバイスと基地局で通信を始める場合には、利用する周波数や利用時間のやりとりが行われる。その後、基地局が事前許可(グラント)を発行。デバイスは、基地局から許可された方法でデータを送信する。一方、グラント・フリーでは基地局の事前許可なしにデータを送信できる。これによって通信の混雑を回避し、1つの基地局に多くのデバイスが同時アクセスできることに。送信失敗のリスクも発生するが、再送信の仕組みも含めて設計されている。国際電気通信連合による同時接続の目標値は100万デバイス/㎢。4Gでは10万デバイス/㎢だったため、10倍のデバイスが接続可能になる。スタジアムやライブ会場でスマートフォンを快適に使えることはもちろん、身の回りのさまざまなモノがインターネットに接続するIoT時代には欠かせない要件なのである。
                                                                                                                                                 
  
これもライブストリーミングにとっては欠かせない条件ですね。野球場のスタジアムやライブ会場でたくさんの人のスマホやタブレットの端末にきちんとつながることがスムーズになるのですから、もう快適になることは間違いないです。
                                                                                                                                                 
現在の4Gと5Gの違いを整理してみました。
                                                                                                                                                  
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このほか、5Gを支える技術には、用途に応じてネットワークを分割する「ネットワークスライシング」が挙げられる。
                                                                                                                                                 
今後はスマートフォンやPCだけでなく、IoTデバイス、自動車などあらゆるモノがネットワークに繋がる。そのなかには、大容量が求められるもの、低遅延が重要なものなどが混在しており、すべてを同じように通信するのは非効率的である。そこで用途に合わせてデータを送る単位を変更し、ネットワークを仮想的に分割(スライス)するのがネットワークスライシングである。自動運転であれば高信頼・低遅延のネットワーク、4K・8Kストリーミングであれば高速大容量のネットワークなど、内容ごとに適切なネットワークを利用し、スムーズな通信を実現する。このように、5Gはさまざまな技術によって成り立つ。
                                                                                                                                                 
それが、人々の生活をより良いものへと変革するDXの基盤となるのである。
                                                                                                                                                 
  
国内の5Gの利用形態は、通信事業者がサービスを提供する「パブリック5G」、企業や自治体が独自にネットワークを構築する「ローカル5G」が主流でした。近頃では「ローカル5G」と「パブリック5G」の中間に位置する「プライベート5G」も注目を集めている。
                                                                                                                                                
●パブリック5G
                                                                                                                                                 
「パブリック5G」は、通信事業者が全国にサービスを提供する5Gネットワークを指す。一般的に5Gと呼ばれるのが、このパブリック5Gである。2020年3月からドコモ、au、ソフトバンクといった大手通信事業者によって、国内サービスが開始した。
                                                                                                                                                 
パブリック5Gは大容量のデータを高速通信で送受信できるのが、大きな特徴。5Gを導入することで、高画質な動画視聴やライブ配信などが可能となるであろう。
                                                                                                                                                 
通信の遅延も4Gの1/10まで抑えられるので、自動車の自動運転やロボットの遠隔操作などでも活用が期待されている。基地局から端末への通信の仕組みも、4Gに比べると非常にシンプルなので、多数のデバイスを同時接続できるというメリットもある。これらの特徴により、5G時代にはIoTの発展が加速すると期待されているのだ。
                                                                                                                                                 
   
パブリック5Gというのは、要は通信会社がそれぞれ5Gの基地局を全国に展開していって、全国的な通信網を設けていこうということなんだな。いままでの携帯4Gと同じ発想です。基地局を全国に設備するのは、やっぱり時間かかるし大変だけど、いままでは4Gの基地局に5Gの設備も一緒に、というハイブリッド方式から、5G単体の基地局へ、と新しいフェーズに進んでいるようだ。
                                                                                                                                                    
●ローカル5G
                                                                                                                                                 
「ローカル5G」は、企業や自治体が独自に構築する5Gネットワークを指す。非常にエリアが限定される反面で、パブリック5Gネットワークの混雑などの影響を受けない。また外部ネットワークとは完全に独立しているので、セキュリティ性の高いネットワークが構築できるのである。
                                                                                                                                                 
    
自分は、このローカル5Gにはとても注目していて、そもそもの発端は、自分のマンションの光ファイバの通信速度の遅さであった。全国のマンションなどの光ファイバは、建物の外までは100Mbpsの大容量で来ているのかもしれないが、そこから各部屋に分配されるときは、ADSLやXDSLなどの旧技術で配線されていることがほとんどなのだ。
                                                                                                                                                 
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だから外まで100Mbpsで来ていても、各部屋に分岐されたら、せいぜい30Mbpsくらいにダウンしてしまう。だからもうADSLやXDSLはやめて、光ファイバをDTTH(Direct To The Home)で直結してほしい。もうここからは大家さん次第なんですね。その工事には莫大な費用が掛かる。自分はそれにずっと悩んでいたのでした。
                                                                                                                                                
そこでローカル5Gの情報を知った。
                                                                                                                                                
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ローカル5Gは、建物の外まで100Mbps,1Gbpsなどの大容量の光ファイバで来ている回線を各部屋には5Gの無線ネットワークで送ろうという試みだ。そうすれば各部屋の工事はそんなに少なくて済む。こりゃいいや、と自分は思ってしまった。ローカル5Gはこのように局所的に5Gのネットワークを構築することを言う。
                                                                                                                                                
 
ローカル5Gは独自にネットワークを構築するので、まだパブリック5Gのカバーが追い付いていないエリアでも、5G通信が利用できるのである。5Gが持つ高速・大容量・低遅延・同時多接続といった利点を、自社専用のネットワーク環境で実現できるのである。主に製造現場や農業現場など、限られたエリアで役立つことが期待されている。
                                                                                                                                                
パブリック5Gとローカル5Gの違いはこのようにまとめることができる。
                                                                                                                                                 
パブリック5Gとローカル5G.jpg
                                                                                                                                                 
                                                                                                                                                
ここに来て、プライベート5Gというのができてきた。
                                                                                                                                                
「プライベート5G」は、企業や自治体の敷地内に必要な帯域、必要な容量の5Gネットワークを提供する通信事業者のマネージドサービス。ちょうど「ローカル5G」と「パブリック5G」の中間に位置すると考えていい。日本国内においては、2022年度にソフトバンクが提供を開始する予定となっている。ローカル5Gを構築するには、国が指定する無線局免許を取得し、自社で運用しなければいけない。しかしプライベート5Gは、ローカル5Gとは異なり、無線局の免許を取得する必要がない。通信事業者が企業・自治体の敷地内に基地局を設置し、保守運用を担ってくれる。手間やコストがかからず、5Gネットワークの構築に関する専門知識も不要である。
                                                                                                                                                 
                                                                                                                                               
これはいいですね。ローカル的なエリアに5Gネットワークを構築したい場合は、ハードル、敷居が低くなりますね。
                                                                                                                                               
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●5G環境で実現できることは?
                                                                                                                                              
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5Gが普及すると、これまで不可能だったことが可能になり、我々の生活やビジネス、社会に大きな変化が起きると考えられる。ここでは、5Gが活用されうるケースを紹介する。
                                                                                                                                               
①4K・8Kのライブ配信
                                                                                                                                               
5Gの「高速大容量」「高信頼・低遅延通信」は、4K・8Kをはじめとする高精細な映像のライブ配信を実現する。自宅で視聴しているユーザー、スタジアムのような広い会場にいる観客に、迫力ある映像を配信することができる。
                                                                                                                                                
②没入感の高いVR・AR体験
                                                                                                                                                
VRやARを含む「XR」は、大幅なクオリティアップが期待される分野。ヘッドセットを装着すれば、最前列にいるような感覚で音楽ライブを楽しめたり、任意のアングルでスポーツを観戦できたりする。圧倒的な没入感により、新たな視聴体験を生み出すであろう。
                                                                                                                                                
③スポーツ観戦の多角化
                                                                                                                                                 
5Gを活用したスポーツ観戦は、各通信会社がすでに実証実験済みである。KDDIはプロ野球公式戦で、NTTドコモはラグビーワールドカップ2019日本大会で、観客が多視点かつリアルタイムで試合を観戦できるサービスを提供した。総務省は、スポーツ観戦のアップデートによる経済効果は約2373億円にのぼると見込んでいる。
                                                                                                                                                 
④遠隔技術の活用
                                                                                                                                                
遠隔技術を要する分野では、5Gの「高速大容量」「高信頼・低遅延通信」が重要になる。医療分野では、遠方にいる医師が手術中に助言する「遠隔手術支援」が進むであろう。また、将来的には、現場の医師ではなく、遠方にいる医師が「遠隔手術」できる日がくるかもしれない。建築現場や災害復旧現場でも、ショベルカーなどを遠隔操作し、確実で安全な施工を実現することができるであろう。
                                                                                                                                                 
⑤自動運転の推進
                                                                                                                                                 
もっとも期待されている5Gの用途の1つ、それが自動運転である。ネットワークに繋がった「コネクテッドカー」は、車両の状態や歩行者の位置、交通状況、デジタル地図「ダイナミックマップ」などの情報を常時サーバーと通信。非常時のハンドル制御や隊列走行によって、交通事故・交通渋滞は低減すると考えられている。
                                                                                                                                                 
⑥IoT化の加速
                                                                                                                                                 
「多数同時接続」が可能な5Gによって、IoT化は加速していく。医療分野では複数の医療機器や院内設備が、農業では気象や土壌、生育センサーなどがインターネットに繋がり、膨大なデータを収集。それをAIが解析することで精度を上げる。商業施設では、客の導線分析をマーケティングに活用したり、リアルタイムの在庫管理・自動発注なども可能になる。
                                                                                                                                                
⑦働き方改革の推進
                                                                                                                                                
働き方改革の1つである「柔軟な働き方がしやすい環境整備」には、5Gの活用が欠かせない。「高速大容量」通信により、あたかも同じ空間にいるような感覚でビデオ会議を行ったり、大容量のファイルをスムーズに共有したりできるので、リモートワークが一般化していく。これにより、仕事と出産、育児、介護などを両立しやすくなるでしょう。
                                                                                                                                                 
まとめます。
                                                                                                                                                 
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5Gは夢がありますね。技術の世界の端くれにいる自分にとって、これはあまりに刺激的です。衝撃でもありました。
                                                                                                                                                
やっぱり自分で理解しないとダメですね。ただ単に世間で流れている話をそのまま耳にするだけでは、実感がわかないですね。
                                                                                                                                                
自分で勉強してみて、自分で理解してはじめて頭がPLLロックするというか、よっしゃ~という気になりますね。無線ネットワークがこんなに凄いことになってしまうと、いまの有線のIPインターネットはどうなってしまうんだろう?と心配してしまいます。
                                                                                                                                                
自分がなるほどなぁ~と思ったのは、5Gがあたりまえの世界になることで、IoTの世界も見えてくるということです。IoTの世界を実現させるのに、有線ネットワークじゃありえないですよね。(笑)IoT=無線インターネットが前提なのでした。
                                                                                                                                                
しかし、4K/8Kの動画配信、低遅延、VR/ARとの親和性、マルチアングルの視聴の多角化。こ~れは美味しいですね。まさに未来のライブストリーミングの姿はここにありますね。5Gの時代が到来して、はじめてライブ配信の世界は、普及するのではないでしょうか。
                                                                                                                                               
いまはまだ黎明期なんですよ、きっと。技術が普及するのに20~30年はまずかかりますから。技術はかならず追いつくのです。配信は、実演より劣る、臨場感がなくてダメだといって相手にしない人もいますが、どんどん差は縮まっていきますね。
                                                                                                                                                
自分が拘るオーディオの世界でも、5G時代が到来すると、立体音響技術、3Dオーディオなんかも配信で容易く可能になりますね。映像が8K/4K、そして音声がDolby Atmos/Auro-3Dなんて夢がありますね。
                                                                                                                                                
では、次章で、そんな究極の理想形である5G時代のライブストリーミングについて語っていきましょう。

                                                                                                                                               


ライブイベント.jpg

                                                                                                                                              

                                                                                                                                                 

                                                                                                                                              



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DX時代のコンサートホール:配信プラットフォーム [コンサートホール&オペラハウス]

これが配信プラットフォームのブロックダイアグラムである。


配信プラットフォーム-1.jpg




キープレーヤーは5人である。


●コンテンツプロバイダ

コンテンツの著作権を保有している者である。著作権者である。ライブストリーミングの場合、各オーケストラ楽団が相当する。NHK交響楽団、東京交響楽団、東京都交響楽団、新日本フィルハーモニー管弦楽団、日本フィルハーモニー管弦楽団、京都市交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢などなど。。。


●サービスプロバイダ

配信事業者である。従来はコンサートホール、オペラハウスに、ストリーミング事業会社が配信設備を持ち込んでいた。今後は、各コンサートホール・オペラハウスに、固有に配信設備を備えたコントロールルームを新設・建造する。配信設備常設である。サービスプロバイダは、いわゆるショップである。コンテンツプロバイダの商品の数々を自分の商品の棚(ブラウザ)に陳列して販売する役目である。サービスプロバイダに相当するのが、サントリーホール、ミューザ川崎、東京文化会館、東京オペラシティ、新国立劇場などである。


●第三者機関・クリアリングハウス

配信に纏わる権利処理、課金処理、暗号鍵処理を一気に請け負う権利に特化した機関である。通常、課金センターといえばわかりやすいと思う。JASRACが請け負うのがいいと思うが、彼らにそんな能力はあるだろうか。(笑)


ふつうは、課金系プラットフォーム(ぴあやイープラスなどのチケット販売業者)業者が担うと思われる。その場合、配信事業者とペアを組んでいる課金系プラットフォーム業者である。その配信サービスごとに、課金系プラットフォーム業者が存在すると思われ、つねに配信事業者のコンテンツ系プラットフォームと課金系プラットフォームとペアを組んで、ライブストリーミング配信をやっている。


●データセンター(アーカイブ)

配信したコンテンツを、アーカイブするサーバー、データセンターである。永遠に増え続けていくコンテンツをどのようにアーカイブ処理していくかがポイントである。


●ユーザーホームネットワーク

家庭内のエンドユーザー。ネットワークとのGatewayは、TV,PC,タブレット,スマホである。そこからさらにWiFiなどのホームネットワークなどで、いろいろな家庭内機器とコンテンツを共有できる。


〇コンテンツ系プラットフォームと課金系プラットフォーム

ライブストリーミングの配信プラットフォームは、大別すると、コンテンツ系プラットフォームと課金系プラットフォームの2つに分かれる。コンテンツ系プラットフォームは、いわゆるカメラ、マイキング、スイッチャー、編集、画像・音声コーデック処理(コーデック種類、サンプリング周波数、ダイナミックレンジ、圧縮技術など)、配信エンコーダー、配信設備などを担当する。暗号などのコンテンツの権利処理もおこなっていると思われる。信号処理に強い業者がやっている場合が多い。


課金系プラットフォームは、課金処理、利益分配、暗号鍵関連など権利処理を司る業者である。通常は、ぴあやイープラスなどのチケット販売業者が担っている場合が多い。自分たちの得意分野であるからである。本来であれば、コンテンツ系プラットフォームと課金系プラットフォームとぜんぶ完成形としてひとつの業者がやれれば、文句のつけようがないが、なかなか全部をカバーするのは大変である。それぞれの得意の分野でコンテンツ系と課金系とに分かれて分担してシステムとして配信プラットフォームとしてガッチャンコする形が現状の姿だと思われる。


・各キープレーヤーの役割・機能。

●コンテンツプロバイダ

コンテンツの保有者、著作権者であることを第三者機関・クリアリングハウスに登録する。


●サービスプロバイダ

それぞれのコンサートホール・オペラハウスの特別専用コントロールルームに常備設備された配信設備にて、インターネット配信する。ステージ上で演奏している各オーケストラ楽団を、複数の(業務用)カメラで各方面から撮影し、適宜適切なタイミング、箇所で、スイッチャーで画面を切り替えながらライブストリーミングする。リアルタイム生放送もあるが、ふつうはライブを撮影して、あとでゆっくり編集して丁寧なコンテンツに仕上げてから時差タイムシフトでストリーミングする場合もある。


オーディオマニア、AVファンにとって、この配信事業者で処理をする信号コーデックの部分が、どのようなコーデックを採用するかで、かなり配信サービスの魅力を醸し出すというか、そのオリジナリティを出す、高画質・高音質と謳う配信サービスであることをアピールできるところではないか、と思っている。自分的にはここ1番大事!(笑)


画像なら4Kであるとか、音声であるならPCM 96/24とか48/24とか。音声はDSDもありますよ。信号諸元だけではなく、音声であれば3Dオーディオなどマイキング(収録マイク設定)もとても重要なところである。やはりコンテンツ信号処理に強い、現場撮影・収録に強い手慣れた業者でないと勤まらないと思う。コンサートホールごとに技術者を育成・雇用するのは、なかなか難しい面もあって、やっぱり外注業者に頼むという形なのだろうか。。


そのコンサートホールごとにオリジナルな配信サービスを提供してもいいし、YouTubeなどの汎用サービスを利用してもいい。でもライブストリーミングは基本有料課金を原則としてほしい。音楽はただ、無料ではない。水道水の水のようにただで飲めるという先入観をユーザーが抱くようでは問題である。(課金スタイルはいろいろあってYouTubeのような広告収入型は意外やテクがあまり必要ない導入しやすいものなのかもしれない。)


そのコンサートホールごとにオリジナルなユニークな配信サービスということは、専用の再生ブラウザ、コンテンツプレイヤーを持っているということである。ユーザーはその専用ブラウザでユーザー登録をして、そのサービスを使えるようにしてその専用ブラウザでコンテンツをストリーミング再生する。


①コンテンツオーサリング

・カメラ

・マイキング

・スイッチャー

・編集

・信号コーデック処理(コーデック種類、サンプリング周波数、ダイナミックレンジ、圧縮技術など)

・暗号処理

②配信エンコーダー

③配信設備

④コンテンツID管理

⑤コンテンツDB

⑥メタデータDB

⑦再生ブラウザをユーザーに提供。

⑧コンテンツ検索エンジン(アーカイブ再生用)


●第三者機関・クリアリングハウス

ユーザーに対して、そのコンテンツの使用許諾の対価として課金処理をおこなう機関。ふつうは、課金系プラットフォーム業者が担っている場合が多い。顧客管理(ユーザーID:メールアドレス,パスワード)、課金処理(クレジットカード決済),そして配信で得られた収入を、権利者に利益分配する。


そのためには、コンテンツプロバイダ(オーケストラ楽団)、サービスプロバイダ(コンサートホール、オペラハウス)は第三者機関・クリアリングハウスに登録しないといけない。(名称、住所、担当者名、連絡先、振込先口座情報、入金タイミングなど)


配信収入は、通常のチケット購入で、そのコンサートを買い取る形や、サブスクリプション(少額決済)がある。その配信収入を、契約を締結したときに決められた配分率(契約書に書かれている)でそれぞれに利益配分する。サービスプロバイダの取り分は、コンサートホールのショバ代としての取り分と、その実際のオペレートをしている配信業者としての取り分に按分されるであろう。


配信収入は微々たるものだと思われるので、配信にかかる費用は、各オーケストラで予算計上している公的援助分で賄う。


①課金処理DB

②顧客管理DB

③鍵管理・認証DB

④利益分配計算処理DB

⑤個人嗜好解析DB


●データセンター(アーカイブ)

一度配信したコンテンツを時限コンテンツとして消去してはいけない。永遠にアーカイブするのである。その保管場所としてデータセンターを使う。アーカイブコンテンツの蓄積、そしてアーカイブ再生である。アーカイブ用のデータセンターとやりとりをするのは、サービスプロバイダの各コンサートホールである。


コンサートホールのそれぞれの配信サービスに応じてオーサリングされたコンテンツは、その配信サービスによって異なることになってしまうが、アーカイブするサーバーは1箇所のデータセンターである。アーカイブコンテンツ再生を実現していく上で大事な技術となっていくのが、それぞれのコンテンツに割り振るコンテンツIDの定義の仕方と、コンテンツ検索エンジンの技術である。脚光を浴びるであろう。


コンテンツIDの定義の仕方は重要と思われる。配信事業者(コンサートホール、オペラハウス)ごとに違った独自のID系統であるとデータセンターのアーカイブ管理・検索のときに統一性がない。できれば配信事業者間を横串するような統一的なIDの割り振りの定義が肝要なのではないか、と思う。


●ユーザーホームネットワーク

配信サービスを楽しむエンドユーザーである。インターネットとのGatewayは、TV,PC,タブレット,スマホであると思われる。特にタブレット、スマホなどのハンディ型ストリーミング再生機器のクオリティアップ、高画質・高音質化が望まれる。メーカーの急務である。自分もそうだが、ユーザーの大半は、ストリーミングをスマホやタブレットで観ている場合が多いと思われる。


次のシステム図が、第三者機関・クリアリングハウスを1箇所固定で決めて、コンテンツプロバイダやサービスプロバイダを一元管理する方法である。この場合は、第三者機関・クリアリングハウスはJASRACなどの権利処理の専門団体が管理するのが望ましい。


配信プラットフォーム-3.jpg


でもこれは大変ではないだろうか?JASRACのようなお役所団体がそんなサーバー管理マネジメントを管理するのは大変である。外注に頼むにしても。そして一元管理するということは、暗号鍵、認証関係と顧客管理の関係上やや重複する感じで、ちょっと混乱する。ユーザーは各配信サービスに対して登録するのであって、顧客管理DBはサービスプロバイダ側にないといけない。でも課金処理をする上で、ユーザーはクリアリングハウスにも登録しないといけないので、顧客管理がサービスプロバイダとクリアリングハウスで重複してしまう。暗号鍵・認証関係もしかりである。どうもここが考えていてスマートではなく、混乱する。いい解がない。



このシステム図が、一番いまの現実に近い形なのではないか、と思う。


配信プラットフォーム-2.jpg



各コンサートホールの各サービスプロバイダごとに課金処理を持っているパターンである。つまり配信サービスごとにコンテンツ系プラットフォームと課金系プラットフォームをガッチャンコしてペアで使っていて、それが配信サービスごとに存在するというパターンである。


コンテンツ系処理と課金系処理は、その配信サービス単位で完結する。これだとユーザーの登録は、クリアリングハウスであり、そこに顧客管理DBと暗号鍵・認証DBが存在する。サービスプロバイダ側にはない。これだとクリアですっきりする。これが現状に一番近い形で現実的である。


●やりたいこと。


結局なにをやりたいか、というと、

①日本全国のコンサートホール・オペラハウスに超ブロードバンドの光ファイバの直結DTTHを実現し、コンサートホール・光ファイバにおける全国情報通信スーパーハイウエイ構想を実現する。

②コンサートホール・オペラハウスごとに配信設備専用コントロールルームの新設・建造。(配信設備のホールへの常設)

③配信にかかる費用は、各オーケストラの公的援助の予算計上に含めてもらう。

④そのためには、配信することのメリットを明確化する。単なる実演の代替えではなく、実演の売り上げをさらに伸ばすためのツールとしての使用とか…

⑤配信設備をコンサートホールに常備することで、いままで配信に縁がなかった楽団も配信の恩恵を受けやすくなる。

⑥もちろんホール常備のシステムにさらにアドオンで本日は特別仕様(カメラ台数、アングル、使用コーデックなど)もフレキシブルに変えられる柔軟性を持つべきである。


もっと単純には、ベルリンフィルのDigiitalConcertHall (DCH)を日本の全国のコンサートホール・オペラハウスにも全部適用できたらいいなーと思っただけです。すごい単純です。出発点はそこです。


コンサートホールでのコンサートの収録、後日テレビ放送は、放送業界の分野でもおこなっており、そことの調整、役割の住み分けをきちんと考える必要がある。



●将来考えられること。

これは光ファイバのインターネットだけの問題ではない。いまはたまたま伝送路を光ファイバのIPインターネットで考えているだけだけど、近い将来5G,Beyond5Gが実現可能になってくると、伝送路として無線ネットワークが浮上してくる。伝送路が、光ファイバ・インターネットなのか、5G・インターネットなのかの違いで、ベースバンド信号処理の部分は基本変わらないのである。そのためには、いま現在のうちに、コンサートホール・オペラハウスにベースバンド信号処理に関する設備の常備は準備しておかないといけない。5Gがやってきた時代になれば、配信エンコーダー、配信設備の部分は、光ファイバから5G用設備をアドオンしていけばいいのである。


伝送レイヤー、物理層レイヤーが変わるだけの問題で、ベースバンド処理部は不変なので、その部分はしっかり専用特別ルームを建造して、近い将来に臨んでおこうという主旨である。いまのうちにライブストリーミングの基盤を構築しておきたいという感じです。









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DX時代のコンサートホール:ライブストリーミング [コンサートホール&オペラハウス]

DX時代のコンサートホールの在り方として1番キーになるのがライブストリーミングだと自分は思っています。配信は、コロナ禍の一時期の頃と比べると落ち着いてきて、正直いま頓挫状態のような気がしています。


それは、やはりコロナに対してあまりに過度な恐怖と対策を敷いていた初期の頃に比べると、いまや通常の感覚に戻ったということ。ふつうにライブ演奏ができるようになった。


それによって実演ができないから配信に頼るということではなくなった。つまり実演の代替えとしての位置づけが揺らいできた、ということだと思うんですよね。


でも違うんですよね。ライブストリーミングというのは、もういまや実演の代替えとしではなく、実演の売り上げアップ、そのアーティストのプロモーションを兼ねた重要な戦略として使われないといけない時期にあると思っています。


実演と配信の相乗効果というか、そういうもっと新しい戦略を考えていかないといけない。もう配信は、実演の代替えという考えは卒業するべきです。そして配信はやはり有料であるべきだと思っています。有料にすると視聴率がとれないのか、YouTubeのような無料であるケースが多く自分はすごく残念なことだと思っています。実演と配信のハイブリッドで収益をあげていくというのがやはり理想です。(というかYouTubeは広告収入型ですかね。)


たぶん5Gの時代が本格的に到来すると、動画配信というのはエンタメだけの世界だけでなく、オンライン教育、遠隔医療、Web会議、あるいはBtoCだけでなくBtoBの世界でも・・・などありとあらゆる分野でふつうに使われる技術になり、もうそれがあたりまえの世界になると考えています。


そうなると、いまのような限られた公演のみが配信をするというのではなく、全国にあるコンサートホールの演奏は、ほとんどインターネットで全世界で配信されるようになる時代もやってくるように思います。


自分は、全国のコンサートホール、それはクラシック音楽専用ホールはもちろん、ジャズやポップスのライブハウス、多目的ホールなど全国のホールで、コンサートのライブストリーミングがふつうにおこなわれることを希望したいです。


配信のもっと効果的な利用の仕方は、ここでは解は見つかりませんでした。

これからの課題としたいです。


そういうことを前提に考えました。


以下は、箇条書きスタイルで要点をまとめていく書式に変えたいと思います。技術の世界では、こういう箇条書きの書き方のスタイルのほうがわかりやすいためです。長文は頭にロックしません。


現状の配信の問題点、そしてどのようにあるべきか、を思いついた感じで書きだしてみました。結局、それを結論としてまとめてはいないので、尻切れとんぼみたいになってしまっていますが、それはまた次回の課題としましょう。


自分はライブストリーミングは、いまは過渡期というか暗礁に乗り上げているだけだと思っています。技術の世界は、安定に普及するのには、かならずいろいろ試行錯誤して、あっちこっちトライして、やってはダメ、やってはダメを繰り返して、ようやく落とし処というか、適切な形で安定して普及するものなのだと思っています。波があるんですね。それの繰り返しです。技術は、普及するのに大体10~30年かかりますね。最初からうまくいくことはほとんどないです。試行錯誤を繰り返します。そういう観点で捉えて、解を見つけ出していかないといけないと思っています。




●DX時代のコンサートホール・オペラハウスの在り方。


①ライブストリーミング設備の常設


(現状) 

配信業者がコンサートホールに入り込んで収録して配信している。


(問題点)

・費用が高すぎる。貧乏なアーティストは費用がなくて頼めない。

・配信業者マターなので、機材などをホールに持ち込むのが1大イベント過ぎるし、もっと気軽に配信があたりまえのイベントであるようにしたい。

・配信できる公演が、ある決まった公演に限られている。

・配信をやれる楽団が限られている。配信技術を親企業で持っている楽団は有利である。

・配信をやったところで、それによって得られる収入が少なくてトータルとしてPayしない。

・アーカイブ配信が期限限定再生であること。永久にアーカイブできない。著作権の問題もある?

・現時点では、実力のある配信業者は大体絞られてきている。淘汰されてきて実力のあるところだけが残っている。

・コロナ禍のときは、配信は救済策としてもてはやされたが、コンサートができるようになったら、また軽視されるつつある?


(目指すべき理想)


→目指すは、ベルリンフィルのDigital Concert Hallを、日本のコンサートホール・オペラハウス全部に備えさせるようにすることである。つねに配信設備がホールに常備されている状態である。これはクラシックホールだけの話ではない。ジャズのライブハウスも網羅する。あるいは多目的ホールもである。そのためには、各ホールに光ファイバがDTTHで繋がっている必要がある。


デジタル田園都市国家構想の一環として、全国のホールへの光ファイバー・スーパーハイウェイ構想をぶち上げる。回線の太さは、もちろん極上の超ブロードバンドである。


配信業者の選択、カメラ、コントローラー、スイッチャー、音声収録マイクなどの機材、PCなどの配信エンコードソフト、配信エンコーダ設備などの業者を選択をする必要がある。→コンサートホールに配信専用のコントロール・ルームを作ること。


半年間なり数か月間ホールを閉鎖して、工事をするべきである。

カメラはホール内の各場所に固定する。その映像をコントロールルーム内で多数のマルチモニタで確認できること。それによって画面のスィッチングの操作ができること。(生放送用)


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・納入までは業者の世話になるが、ホールに技術集団を雇用するべきである。導入後はホール内の技術集団で賄えるようにする。あるいは、公演の度に外注に頼んでやってもらう感じか。(レーベルの録音と同じで、こっちのほうが現実的)


・コンサートホール・オペラハウスに、配信設備がつねに常設されていること。

・カメラなどの撮像系、コントローラー・スイッチャー系、音声収録マイクをホールに常備、専用部屋にコントロールルーム建造してそこでコントロールできるようにする。

・ケーブルの引き回しもいまのような現場を汚くする仰々しいものではなく、隠して見た目わからないような仕組みにする。

・ユーザーはテレビ、PC、スマホ、タブレット、車載機器で閲覧することを想定する。



~最近、ソニーやパナソニックから業務用カメラで、放送はもちろん配信にも考慮したクラウド制作プラットフォーム(クラウド連携型のトータル制作ソリューション)が発売されて、実際お客様にも納入されているのを知りました。カメラで撮影した素材をクラウドに上げて、スィッチング、編集を遠隔でリモートでできるようなシステムで、いままで現場にきちんとした専用コントロールルームや人材が必要だったのを、そういう工事費用、人件費を不要にするというものです。


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「所有」から「利用」へ、というコンセプトで、初期費用とか設備管理費用とかも削減できますね。これだと全国のコンサートホール・オペラハウスを工事する必要ありませんね。


自分はすごい刺激を受けました。スィッチャー、編集も含めて、クラウド連携で、放送・配信のハイブリッド型が今後の業務用カメラのスタンダードになっていきますね。もちろんカメラだけの話でなく、映像制作にかかわるすべての要素について、放送・配信のハイブリッドで考えていくということなんですね。やっぱり狙うところは、きちんとポイントを抑えていると思いました。映像制作の業界でのひとつのトレンドというか流れなんですね。


普段日常では、自分はそこまで当然頭が回りませんから、やはり専門に仕事としている技術の方々は抜かりなく、さすがだと思いました。でもそりゃふつう考えるのあたりまえですよね。(笑)いいぞーいいぞー。


今後はこっちが主流ですね。ぜひ、こういうシステム・ソリューションを全国のコンサートホール・オペラハウスに納入してほしいと思います。



・ライブストリーミングの目標は、全公演で、実演と配信のハイブリッドで収益が上げられることである。

・ホールのない地方のファンにとって、憧れのアーティストを配信で観れるのは大メリットがある。マーケットはオール世界。


・配信をやっても収益としてPayしないのは、外注への経費費用が高いからではないか。

・まずかかる費用を、固定費、変動費とに分けて、支出はなになのか、収入、利益に相当するものがなになのかを把握し、限界利益、コア営業利益とか、企業の財務分析と同じように事前にシュミレーションしてから利益が出ることを確認してから動くべきではないのか。

・もちろん配信チケットは有料である。チケット価格帯の設定。実公演と同等にはできない。どうしても安く設定する必要がある。

・収入利益はチケット収入だけなのか。ほかに収入源となるものはないのか。

・ホールの座席数が決まっている実演と違って、インターネットだから無限の視聴者数の可能性がある。


2018年に「オーケストラの収益構造」という日記を書いた。日本のオーケストラは、Year Book、つまり年鑑を毎年発行していて、その楽団ごとの活動報告、そして収益構造などが記載されているのだ。2016年の年鑑でちょっと古いが、そこからデータを引っ張ってきて、当時は書いていた。(いまはだいぶ違うかもしれない。)


NHK交響楽団


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東京交響楽団


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東京都交響楽団


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新日本フィル


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京都市交響楽団


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・オーケストラの収益構造では、収入・支出の内容は、各楽団に応じて、違うが、収入は、チケット収入、民間支援のほかに、文化庁・基金、地方自治体、助成団体などの公的支援に頼っているところが多い。チケット収入、演奏収入だけでは賄えないのが実情である。

・当然配信についても同じことが言える訳であって、チケット収入だけじゃ、その準備にかかる費用に比べ小さく、Payしないのだろう。


・各楽団の収入源の中の公的援助、民間援助の中に配信にかかる費用も負担してもらうようにする。(どの公的援助、民間援助になるかは楽団に応じて違うだろう。)

・そのためには配信することでどんなメリットがでるのか説得する必要がある。

・集客・マーケティングのツールとしてもっと配信を上手に利用できないか。

・実演と配信はつねにペア、ハイブリッドなのだ、ということがクラシック業界で常識になるようにしたい。

・各楽団は毎年、公的支援として配信費用(それも全公演分)もかならず含む形で計上するべきである。

・ベルリンフィルのDCHも配信チケット収入だけではとてもビジネスにならないので、実質DeuschBankの支援があってビジネスとして成り立っているという話は聞いたことがある。ベルリンフィルはベルリン市が管理している楽団なので、手厚い保護が受けられるのであろう。日本のオーケストラの場合は、その楽団に応じて、その収支構造が違っているので、その楽団に応じての配信費用を計上した公的援助を受ければいいのだと思う。


・配信したコンテンツは、かならず永遠にアーカイブするべきである。いまのように期間限定で消去するべきでない。現にベルリンフィルのDCHはそれを実現しているではないか。なぜ日本ではできないのか。

・永遠にアーカイブすることは、サーバー、DBの容量が永遠に増えていくことを意味する。サーバー管理などの維持費で金食い虫になる可能性はある。

・技術的な問題と、費用の問題の両面がある。

・あと、たとえば外来オーケストラや外来アーティストの来日公演の場合は、そのライブ映像は、テレビ放映などで使われるが、ある一定期間が来たら必ず消去するという義務が契約書で書かれている。そういうコンテンツの著作権に絡む問題でもある。

・技術的問題は、ベルリンフィルを訪問して、じっさいどうやって増え続けるコンテンツのサーバー容量、DB容量問題を解決しているのか聞いてみるといい。

・デジタル田園都市国家構想の一環として、日本国中にデーターセンターを増設していくその一環として、配信用コンテンツのアーカイブ専用DBの構築も含めてもらう。


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もうどんどんDBを増設していくしかない。あるいはアーカイブ技術でもっと要領のいい方法があるかもしれない。またベルリンフィルのように、全部の公演をアーカイブしているか、というとそうでもなくて、ある程度公演を選別しているので、そういう譲与も考えるべきかもしれない。


・アーカイブ配信コンテンツが、永久にDBに保管されるようになると、一般庶民はもちろん音楽評論家などの音楽業界にとっても、史料価値として高まり、非常に貴重な歴史的演奏資料と同等と言える。いままではその演奏史を文章で書き綴ったものを過去から受け継いできた訳だが、それがいまの演奏史は、リアルな生映像素材として残ることになるので、証拠、エビデンスとしてレベルが上がる。音楽評論の在り方が変わってくるかもしれない。

・アーカイブDBのオペレートとして、コンテンツ検索技術(画像と音声双方において)が脚光を浴びることになると思われる。


~これもソニーのクラウド制作プラットフォームの一環として、コンテンツ管理システムというのがあって、これがかなり使えるというかグッと自分に来る。もともと放送局コンテンツ・アーカイブ用に開発されたものだと思うのだけれど、自分が欲しい配信コンテンツの永久アーカイブのコンテンツ管理・検索にすごく使えそう…



●まとめ

・全国のコンサートホールには、すべて超ブロードバンドの光ファイバーをDTTHする。

・そして配信専用のコントロールルームをホール内に建造する。

・全国中のホールでの実演が、全国中、いや世界中どこででも観れる、これはまさに日本の”新しい資本主義”のデジタル田園都市国家構想のコンセプトにも合致する。


~これは映像制作分野では、現在クラウド制作プラットフォームが開発されており、こちらが時代のスタイルに合っているように思う。


・実演と配信だと、やっぱり実演のほうがリアル感があっていいよね~という既成理論はクソくらえである。(笑)

・配信の使い方、メリット、マーケティング・集客・アーティストのプロモーションなどもっと配信ならではの使い方を提案する。

・配信を実演の代替えと捉えると、いまの状況でどんずまりなので、配信は、実演の売り上げを伸ばすためのひとつのツールである、という形で利用すると、上手に併用のメリットが出てくるのではないか。そういう提案がいい。

・実演と配信はつねにハイブリッドで、ペアなんだ、ということを業界の常識とする。もうこれからの時代の流れである。この流れは止められないと思う。


・YouTubeなどは普及度合いなど圧倒的だが、音楽コンテンツとしては、やはり高画質・高音質の世界を追求していきたい。配信よりやっぱり実演だよね~というには、その再生クオリティが低いのでそういう見解になってしまっているのだと思う。確かにあのステージの奏者と聴衆との間の張りつめた空気感、あの臨場感は全然敵わないのが現状である。その距離を縮めるのが、配信クオリティ、高画質化・高音質化である。ここが高画質・高音質になるにしたがって、実演との距離も縮まってくるに違いない。コンサートホールに導入する配信システムは、やはり高品質なクオリティに拘りたい。


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ユーザーは、テレビ、PC、スマホ、タブレット、車載機器で視聴すると思われるが、おそらくスマホ、タブレットで観ている場合が圧倒的だと思う。(自分がそうだから。(笑))ハンディ型のストリーミング再生機器の高画質・高音質化はメーカーの急務と言っていいだろう。画像は4K,音声は96/24 or 48/24(D-Rangeは24bit必須です。)が最低限必要だろう。オーディオに拘る自分としては、音声収録マイキングは徹底的に拘りたい。5.1サラウンドや3Dオーディオ大歓迎である。ユーザー側のコンテンツ・プレイヤーの再生品質も重要である。


この世界は、送信側だけやってもダメなのだ。必ず受信側とペアでやっていかないといけない。両方成り立ってはじめて普及した、と言える。送信・受信双方で、高画質・高音質化を進めていかないと普及しないのだ。


ライブストリーミングの現状は、費用的にPayしないし、その割にその利便性が発揮されていないから頓挫という形で停滞しているのだと思う。


あと、いまの放送ビジネスとのバッティングがあるかな?NHKをはじめテレビ放送でのクラシック番組、ライブ放送のビジネスとの衝突。


技術の進化、社会への実装の実現は、いつも20~30年かかるものなのだ。だから今できないからといって、溜息をつくんじゃなくて、先を見据えて着々と進めていけばいい。インターネット音楽配信と同じように、必ず20~30年後には、それがあたりまえの世界になっているに違いない。


日本中のコンサートホール、オペラハウスへの光ファイバーDTTH、スーパーハイウエイ構想、そしてDX化。間違いなくあたりまえの世界になっている。


カー空間でのライブストリーミング実現。


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カーは上り回線(Return Channel)が苦手。カーは基本双方向通信が苦手。カーは基本、放送などのブロードキャスト受信は得意だけど、ユニキャストやマルチキャスト受信は苦手なんですよね。双方向のインターネット通信は、スマホをカーナビやカーオーディオのH/Uに接続してできることはできるけど狭帯域。5G,Beyond 5Gの展開で、そこら辺が解消される。大容量の双方向の通信網がカーの世界でも可能になり、大きな夢が広がる。ライブストリーミングがカー空間で実現味を帯びてくる。


もちろんカー空間に限らず、スマホライフやタブレットライフでも、5G,Beyond 5Gの登場は、大変化を起こすこと必須で、ライブストリーミングを楽しむことが日常茶飯事になっていく。そのときキーワードになるのが、高画質・高音質のライブストリーミングが可能になるということである。いままでnarrow bandの狭帯域で、ネット動画はプアな品質というステレオタイプな伝説が滅びていく。若者や老人でも、スマホやタブレットで大容量の高画質・高音質のライブストリーミングをあたりまえに楽しむ時代がやってくる。


コンサートホールに行かない人や、配信は実演に劣るからと言っている人も、この高画質・高音質のライブストリーミングの時代の到来で、実演と配信の差が縮まり、より部屋内、徒歩、電車内、マイカー内でコンサート、ライブを楽しもうと思う人が今以上に増加する。ストリーミングの品質が向上するということはそういうことである。


そのためには、各メーカーは、ハンディ型ストリーミング機器のクオリティ・アップを急がないといけない。送信側・伝送路の帯域幅・受信側はつねにペアに同時進行で進めていかないといけない。




ライブストリーミングは、必要なときだけ業者によってホールに機材持ち込みじゃ絶対普及しないと思う。また財力、技術のある楽団しかできないんじゃダメだと思う。どんなオケでも簡単に配信ができる。もうホールに固定に配信設備が常備されていて、ライブ配信したいときにに簡単できるようにしたい。楽団側の公的援助も含め、そのためには、配信することのメリット、大義名分のシナリオを作らないといけない。


5G時代が到来したら、もうインターネット動画配信っていろいろなビジネス分野であたりまえの世界になる。そんな状態のときに、エンタメ業界のライブ配信だけ、その都度、業者に頼んでホールに機材持ち込みの大イベントをやってたんでは...もうそんな時代には、そういう配信設備は、ホールに常設の時代になると思う。


全国のコンサートホールにそういう配信設備常設の工事をするのは、やはり大変である。国のスローガンとしてデジタル田園都市国家構想に合致し、そこで決まられている重要業績評価指標KPIに基づいて光ファイバ、5Gが普及していく。これを文化芸術の分野にも適応してほしいと思うのである。歌舞伎とか、能とか、俳優さんの舞台だってそうだ。その劇場だけのお客さんしか見れないんじゃなく、全国、全世界に動画配信されればマーケット、ビジネスチャンスは格段に広がる。他の舞台芸術だってそうである。音楽界だけじゃない。国に理解してもらって一緒に構築できればと思うのである。


国に文句ばかり言っていて困ったときだけすがるのかよ、と言われそうだが(笑)、やはりこれは、ホール側だけ、音楽界だけで、できる話ではない。国の力はやはり絶大だ、目指すところは同じ、いい日本を造っていこう!という願いは同じだと思うのである。将来に向けての投資だと思って欲しいのである。








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DX時代のコンサートホール [コンサートホール&オペラハウス]

DX時代のコンサートホールとはどういう形態なのか。コンサートホールをデジタル化するということはどういうことなのか。


1年ほど前からこのテーマについて書いてみたいと思っていた。ようやく重い腰をあげて、去年のクリスマス休暇から年末年始にかけて、1人ブレスト(ブレインストーミング)をしていろいろアイデアを捻りだしてみた。(うちの会社では、山籠もりと言います。)


祈願成就である。


もちろんこの短期間での集中ブレストであるし、1人で考えていることもあって、大した内容ではないかもしれない。ゆくゆくは、その道のプロフェッショナルな専門家に方々によって、現実ベースのきちんとした実現化へと誘われるであろう。


それでいいと思う。

そうあるべきだと思う。


長年コンサートホール通いをしている自分にとって、こんなことができればいいのにな~と思っていたこと、そして最新の技術内容をネットで徹底的に調べて、それらをガッチャンコしたレベルのものである。


あまりこなれていない、というか洗練されたアイデアではないかもしれない。また現在の時点でこんな最新技術が開発されているんだよ、そしてこれってコンサートホールの今後に利用できるのではないか、という提案の域でとどまっているかもしれない。


この短期間で、そりゃ無理だ。(笑)そんな実現ベースの完成度の高い洗練されたアイデアを練り上げるのは無理である。ご容赦願いたい。


いままで単発で日記で書いてきたことを総動員させるつもりである。とにかくいままで日記で出てきたもの総動員、全員登場しました、という感じである。いままでの集大成といっていい。


2017年に連載した”コンサートホールの音響のしくみと評価”に次ぐ自分の代表作になるに違いと思っている。



サントリーホール


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ミューザ川崎


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東京文化会館


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"新しい資本主義" デジタル田園都市国家構想のコンセプトに合致したものとして国に支援を求めたい。コンサートホール、オペラハウスの次世代のあるべき姿(プラットフォーム)に向けての整備である。


すべてを電子化という意味ではない。紙文化も歴史的産物でありそれを尊重しながら、現存ビジネスを守りながら、お互いのいいとことをハイブリッドで運用していきたいという主旨である。


Beyond Xプロジェクト、スマートシティ、5G,Beyond_5G,AI,IoT,MaaS/SaaSの最新テクノロジーの技術ををいっさい料理せず、そのままコンサートホール、オペラハウスにあてはめただけです。(工夫して料理しろよ。。笑笑) 料理は、また時間かけてじっくりちょびっとずつ練り込んで蓄積していきましょう。



クラシックの文化、コンサートホール・オペラハウスというのは、歴史を尊重する、過去から伝えられてきたものを大切に後世に語り継いでいくという世界観ですから、そこが1番大事なこと。そこに最大の敬意を払う。そして、その中で技術の立ち位置は、その価値観を壊すことなく、その助けになる、利便性をよくする、縁の下の力持ちのような立場で、いままでと違和感なく溶け込むようにする、というのが理想の姿なのだと考えている。


技術ありき、の前へでる姿勢は、クラシックの場合、あまりよくないと思う。あくまでいままでのスタイル、ブランディング、イメージを継承しつつ、そのビジネス、収益をあげる意味合いという点で、じつはその技術が基盤となって下から支えている、というのが自分が描いている理想のポジショニングである。


ポイントは、”つなぐ”ということだと思っています。いままで塵じりに散らばっていたアイデアをサービスとして全体的に”つなぐ”イメージでまとめました。DXというのは、個々のエリアだけではなく、全体としてこの”つなぐ”というイメージが大事なのだと思います。



ずばりDX時代のコンサートホール・オペラハウスの在り方として、つぎの項目を挙げる。


1.ライブストリーミング

2.配信プラットフォーム

3.5G

4.配信ビジネスの本命・5G時代のライブストリーミング

5.音響AI解析

6.電子チケット(e-ticket)

7.業務委託契約書(電子契約)

8.デジタル広告とEC販売

①プログラム・広告チラシの電子化

②アーティストのCD、関連グッズのEC販売

③AIを使ったコンサート企画立案

9.ホール周辺のカフェ・レストランの電子配信(ポータル機能)

10.MaaS/SaaSサービスの活用

①ホールに向かうまでのMaaSアプリの活用。

②オフィスPC環境・スタッフ間通信・SaaSアプリの活用。

11.ロビーやラウンジでのキャッシュレス決済導入

12.ファンクラブ運営

13.メタバース,VR/AR,Web3,NFTをコンサートホール、オペラハウスに組み込めないか。

14.量子コンピューティング技術

15.統括



どこまで語れるかな~。(笑)

かなり短期間で、なんとか日記にしないといけないと無理やり形にしたものばかりだから、浅い感じで、お恥ずかしいです。


ここに上げるアイデアは、マネタイズまでは考えていない。これはビジネスにする段階でどこでお金を稼ぐのか、その都度考えることにする。


メタバース、VR/ARは、コンサート空間、ライブ空間のもうひとつの別次元での在り方として可能性がある。5G時代の到来で本格化しそうな感じである。


(Web3)NFTは著作権、課金システムに大きな影響を与える。デジタル写真データやアニメなどと同じように、ライブ演奏コンテンツをインターネットに流す際に、新しい権利保護、課金方式として応用できそうである。


量子コンピューティングはさすがにちょっと関連性がすぐには思い浮かばないかな(笑)。でもいま一生懸命勉強しています。


なんでもデジタル化、電子化がいいか、というとそうでもない。デジタル化することで、複製、転送が容易になってしまうので権利保護、著作権保護の観点から対応が難しい。著作物、著作権の有するものは紙媒体での配布が望ましい場合もあるのだ。


こんなことを書いていると、必ず自分のところに大きなブーメランが返ってきますね。じゃあお前がやれ!って感じで。(笑)でも実現性はさておき、まずはアイデアを出すことが大事です。そういうアクション、姿勢が大切だと思っています。


そしてなによりも夢がありますよね。

夢を語っていきましょう!夢を語るだけでも明るい気持ちになります。


もちろん、これで終わりではない。あとでいい案が浮かべば、またその都度アップデートしていくつもりである。もちろん、いや、もっとこんないいアイデアあるよ~の提案大歓迎である。


全部で15テーマありますので、毎日1テーマだけでも半月かかりますが、連日連載とまではいかないまでも、途中息抜きの日記もあると思いますので、長丁場になりますが、よろしくお付き合いいただけると光栄です。


よろしくお願い申し上げます。









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デジタル田園都市国家構想 [コンサートホール&オペラハウス]

DX,Digital Transformationという言葉が出始めた頃、政府は一生懸命説明するのだが、その内容が具体性に欠けていて、イメージが湧きにくく、どのような状態のことを示すのかいまひとつだった。


自分もネットでDXのことを読んでみるんだけど、なにを言いたいのか、その具体性がさっぱりわからんね、とボヤいていましたね、あの当時。(笑)


でもいまやDX,Digital Transformationとは、デジタル変革、単なるデジタル化という意味ではなく、デジタル化することで、ビジネスのやり方も変えてしまう、そういう統合的な変革であることは、もうみんなわかってきている。


企業で言えば、物流サプライチェーン、バックオフィス、もうあらゆる点でDX化が進行中だ。

やっぱり世の中時間が経つにつれて、いや言い換えると、ものごとが進んでいくとわかってくることなんですね。


で、最初に政府がDXとは、Digital Transformationとは、とのろしを上げるのは、やっぱり旗振りという意味で大事なことなのかもしれません。言っていること不明瞭で、曖昧で具体的でなくて、しかも専門的でないにしろ。そういうのろしを上げるという行為そのものが大事なことなのかもしれない。それが政府の役目なのかもしれない。


あとは技術的に詳しい専門家、技術者に任せるみたいな、実務ベース、現場に移っていくみたいな感じです。


それと同様の疑問が自分の中に最近ふつふつと湧いてきている。

それが「デジタル田園都市国家構想」である。


最初名前を聞いたとき、田園都市線のどこかの街づくりをデジタル化することで、スマートシティのようなモデルケースの街を作りたいのかなと思っていました。(笑)


なんで、”田園都市”なのだろう???

岸田首相が、しきりに、”新しい資本主義”という言葉を頻繁に使用する。

これも具体性がなく、いまひとつ内容が不明瞭だ。


でも、この「デジタル田園都市国家構想」を理解すれば、政府はなにをやりたいのか?が理解できてくると自分は思う。


DX,Digital Transformationばかり目が行って、マイナンバーカードがどうかとか、マイナンバーカードと健康保険証、運転免許証とかを合体させるとか、そんな目先の小さなことでなく、もっと大きなScopeで国がやりたいことを理解するべきだと思う。


結構自分はショックだったな~。


デジタル田園都市国家構想は、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局がコンセプトをまとめて、HPで公開している。


これを自分の日記で紹介して、デジタル田園都市国家構想とは?デジタル化、DX化として結局国はなにをやりたいのか?どういう目標でいるのか?を理解してもらえればと思う。



デジタル田園都市国家構想とは、つぎの4つのスコープから成り立つ。


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デジタルの力を活用した地方の社会課題解決


・地方に仕事をつくる

・人の流れをつくる

・結婚・出産子育ての希望をかなえる

・魅力的な地域をつくる


やっぱり東京、首都一極集中型ないま、過疎化、元気のない地方をもっと元気にさせたい、という意図があるみたいだ。テレワークがあたりまえになると、場所を選ばず働ける。デジタル化、DX化が進んでいくと、教育DX、教育分野でのオンライン授業とか、医療でも遠隔医療とか、国は地方をもっと活性化させたいのだと思う。あるいは子育ての補助など地方では優遇するなど。。。


でもこの問題はすごく難しい問題ですね。自分もそうだけど、東京から離れるのはイヤだ、という人もかなり多いと思う。なかなか難しい問題だと思います。すんなりはいかないと思います。



デジタル人材の育成・確保も大事だけど、世の中がデジタル化していくと、一番不安視されているのが、高齢者の方がついていけない、置いてきぼりになることではないだろうか。過激な人は、そんな高齢者層をいちいち心配していると結局なにも進まない、という強硬派もいる。でもやっぱり理想は、誰一人取り残されないための取り組みであろう。


そして自分の日記で詳しく取り上げようと思っているのが、構想を支えるハード・ソフトのデジタル基盤整備である。


ここは非常に興味がある。

今回はここを徹底的に取り上げたい。


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構想を支えるハード・ソフトのデジタル基盤整備は、つぎの5つの項目からなる。


・デジタルインフラの整備

・マイナンバーカードの普及促進・利活用拡大

・データ連携基盤の構築

・ICTの活用による持続可能性と利便性の高い公共交通ネットワークの整備

・エネルギーインフラのデジタル化


これをひとつひとつ紹介していきますね。


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総務省「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」に基づき、光ファイバ、5G等の通信インフラの整備を地方ニーズに即してスピード感をもって推進していく。


昔むかし、夢の次元で語られてきた全国情報スーパーハイウエイ構想というやつですね。

日本全国中に通信のネットワークインフラを張り巡らせるということです。

日本のDX化を実現するには、まずは通信インフラが整備されないといけないですね。

まずインフラがないと話にならないですよね。(笑)


具体的な物理ネットワークとして、光ファイバと5Gで進めていくということなんですね。光ファイバは有線、5Gは無線です。通信が大前提となりますが、それに伴って従来の放送の果たす役割というのも変わってきますね。放送と通信はつねにペアなのです。通信の発展にともなって放送の在り方もどんどん激変していきます。その議論も必要だと思います。


あと、自分はこの中でデーターセンターってこれから非常に重要な役割を担ってくると予想しています。いままでの日本にはあまりなかった分野ですが、これから大事になりますね。じつは後で述べますが、自分のこれから連載する日記で結構このデーターセンターって必要なのです。


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マイナンバーカードはもういわずとしれたDXテーマのひとつですね。欧州で国家としてDXに成功したフィンランドのように政府と国民の間に信頼関係が必要ですね。日本の政治家への信頼関係からするとなかなか難しい問題ですね。(笑)


自分は思うんですが、もっと政府は国民に説明しないといけないですね。マイナンバーカードを持つとどういうことができるようになるのか、健康保険証や運転免許証と合体化させることで、こんな夢のあるようなことが実現できるんですよ、という夢を語らないといけない。


医療費が何パーセント下がるとかくだらなすぎる。(笑)レベル低すぎですね。(笑)目先の普及のためのくだらない策を考えるのではなく、もっと夢のあるサービスの可能性を説明するほうがよっぽど効果あります。


そういう説明がないから、ただ合体化させて、その後考える・・・じゃダメなんですよね。もっと先を見通して、想像に想像を膨らませて、先に利便性のあるアイデアを考えちゃう、先に見識者あつめてアイデア会議をやってしまう。そういう仕事、苦労が必要なんではないのでしょうか?


国民に利便性を説明するということは、その説明する人の頭の中にそういうアイデアがないとダメだと思います。現状そこまで頭が回っていないのではないでしょうか。なんとなく合体化するといいよな~ぐらいの感覚なのではないでしょうか。



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これは自分的にはかなり大事なファクターでありながら、その実現性として技術的に一番難しい処なのではないかと思います。国と各地方間、そして公共機関と民間企業とのデータ共有とかデータ連携など。。って簡単に言うけど、これ一番大変じゃない?(笑)


システム全体のアーキテクチャ設計ですね。自分はここに一番痺れます。


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ICTとは、「Information and Communication Technology」の略称。日本語では、「情報通信技術」と訳され、コンピュータを単独で使うだけでなく、ネットワークを活用して情報や知識を共有することも含めた幅広い言葉である。


交通インフラ、交通ネットワークの整備ということなんだろうけど、交通インフラといえば、飛行機、車、電車、船などがある。それ以外になにがくるというのか。自分は正直この部分は、いまひとつそのターゲットが明瞭には理解できなかった。


最先端のデジタル技術を活用したリニア中央新幹線の早期整備は、とてもよく理解できます。ここは、まだなかなかどうやっていくかわからないところなんでしょうね。具体的なところに落とし込んでいくまで現場の意見、力が必要なんだと思います。


交通インフラのDX化ということでは、自分はMaaS(Mobility as a Service)を候補に上げたいです。要は、ある地点からある地点に移動する、旅行するときに、乗り継ぎ含め、どういう乗り物で行ったらいいかの情報を提供し、選択し、さらにその乗車チケットの予約、購入までをスマホやタブレットでできてしまうアプリのことです。


スマホ1台あれば、目的地まで行けるみたいな。。。感じです。MaaSは今後のカービジネス、モビリティ関連では重要なサービス・技術になって行くと予想しています。カー業界は熱いです。MaaSは、旅行業界にとっても大きな革命期になると思っています。


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エネルギーインフラのデジタル化は、ちょっと自分の専門外というか、門外漢ではありますけど、送配電インフラの増強やデジタル化による運用の高度化を推進。。ここでしょうね。ポイントは。



これはただ目標を立てたら、それで終わりという訳ではありません。

PDCAやらないといけないのです。PDCAというのはPlan Do Action Checkの略です。計画をたてて、実行して、それをチェックして反省、改良、軌道修正していくという意味です。


このデジタル田園都市国家構想では、KPIといって、重要業績評価指標というのを設けています。こういうゴール、達成感で進めていくということです。

この日記のメインテーマである「構想を支えるハード・ソフトのデジタル基盤整備」では各々の項目でつぎのようなKPIを立てています。


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そんな遠い世界のことじゃないですね。2025~2030年あたりで達成する日程感です。


どうですか?


デジタル化、DX化って簡単に言ってますけど、マイナンバーカードの目先の議論より、もっと広い見地、Scopeから結局国はなにをやりたいのか、ということがわかったのではないか、と思います。


自分は、この「デジタル田園都市国家構想」のHPを読んだとき、結構ショック大きかったです。


じつは、この日記の本当の目的はそこにはないのです。(笑)


なぜ「デジタル田園都市国家構想」を紹介する日記を持ってきたかと言いますと、そのあとに自分は、DX時代のコンサートホールとはどういう形態のものなのか、コンサートホールをデジタル化するってどういうことなのだろう?ということをかねてより1年前から日記で書いてみたいとずっと思っていて、なかなか実現できないでいました。


でも意を決して、去年のクリスマス休暇から年末年始の休みにかけて、自分1人だけのブレスト(ブレインストーミング)をやって徹底的に考えてみてアイデアを捻っていたのです。そりゃたった数週間、1か月だけ自分1人で考えたアイデアですからそんな大したレベルのものは考案できません。


自分が長年ずっとコンサートホール通いをしてきて、こんなことができたらいいな~と思っていたこと、そして最新の技術開発状況をネットで徹底的に調べて、それをいまのコンサートホールに無理やりくっつけたというレベルです。


全然洗練されてないし、こなれてないです。また単に今後これはコンサートホールに活かせる最新技術なのではないか、という技術の紹介、示唆にとどまっているところもあります。


でもいいんです。のろしをあげる意味でも、そういうことをぜひ書いてみたいと1年前からずっと考えていたので、それをようやく実現できただけでもいいと思ってます。自分にとっては、1年越しについに夢成就なのです。


実際の実現ベースの段階でのアイデアですと、もっと数年先(あるいは数か月先)にいろいろなその道の専門家のプロフェッショナルな方々によって練られていくに違いないと思っています。


それでいいと思ってます。

またそうあるべきだと思っています。


そんなバカなことできるわけないじゃないか!と言って現在の既成概念で最初から拒否する姿勢の人とか、現在の常識を掲げて、つねに全否定する姿勢の人よりも、バカにされてもいい、そういうアイデアを出す人のほうが偉いと自分は思っています。


それは・・・だからできない。。というのは簡単なことだと思います。


そんな経緯からDX時代のコンサートホール・オペラハウスの在り方として、どういうことがあるのか、を連載としてこれから語っていきたいと思っています。


このシリーズは、2017年に連載した「コンサートホールの音響のしくみと評価」に次ぐ、自分の代表作になると信じています。


よろしくお付き合いをいただければ、と存じます。


そのための序奏・プレリュードとして、そのデジタル化、DXの概念ということで、国が推し進めている「デジタル田園都市国家構想」を最初に持ってきたのでした。



デジタル田園都市国家構想









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NYタイムズが選ぶ「今年行くべき世界の旅行先」2位に盛岡市 [雑感]

NYタイムズが選ぶ「今年2023年度に行くべき52か所の旅行先」で、1位のロンドンに次いで、2位に盛岡市が選ばれたそうだ。


自分もこのニュースを知ってもうびっくり。すごいうれしいです。


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アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズは毎年、世界中の記者などの情報をもとにその年に行くべき旅行先として世界各地の都市や地域を紹介している。


1月12日、「2023年に行くべき52か所」が発表され、1位のロンドンに次いで2位に盛岡市が選ばれました。


ニューヨークタイムズのホームページには、秋の紅葉の時期に盛岡城跡公園で撮影したと見られる動画とともに盛岡市は「東京から新幹線で短時間で行ける距離にあり、人混みを避けて歩いて楽しめる美しい場所」などと紹介されています。


そして街の魅力として、東西の建築の美学が融合した大正時代の建物が残されていることや現代的なホテルや古い旅館があること。


公園になっている城跡や複数の川がまちを流れていることをあげています。


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また市内のコーヒーショップやわんこそばの店、40年以上続くジャズ喫茶などのほか、車で1時間ほどで素晴らしい温泉が楽しめることも魅力として紹介していて、今回の発表で海外からの注目がさらに高まることが期待されます。


「ことし行くべき52か所の旅行先」には、日本からは盛岡市のほか19位に福岡市が選ばれています。

もうこれはびっくりだよねぇ~。(笑)


東京や京都、北海道を出し抜いて、いきなり盛岡と来るところがすごくいいです。(笑)しかも2位というのがすごいです。世界の名だたる観光都市をごぼう抜きです。


NYタイムズってなかなか斜に構えるというか、あまり世評に素直でない玄人筋のメディアだから、やっぱり選択眼もすごい渋いですよね。


こんなランクインだから、確かにかなりマニアックな選択眼だと思います。

「歩いて回れる珠玉の街」


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「正直どうして?」 市民も驚く選出 NYタイムズの視点は?


(盛岡観光コンベンション協会 石橋浩幸専務理事)

「正直言うと『どうして?』という気持ちでした。見過ごされてきた観光地、歩いてみたい街みたいなところで良いところに気が付いてくれたのかなと思っています」


記事には「わんこそばやコーヒーを楽しめるのも盛岡の魅力」と記されていて、「NagasawaCOFFEE」という店名も。紹介されたコーヒー店 早くも記事で知った外国人観光客が。。。(^^)


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(ナガサワコーヒー 長澤一浩代表)

「記者さんらしき人が前に来てまして、(記事が)本当だったんだということが今改めて思っています」


(ナガサワコーヒー 長澤一浩代表)

「うちも10年ちょっと盛岡でお店やってますけれど、盛岡でコーヒー楽しむ人とかも増えている印象もあるので、そういうので選ばれたというのはすごくうれしいことです」


店内には記事を見てさっそく訪れた外国人観光客の姿がありました。


(ラスベガスからの観光客)

「仙台から盛岡に向かっているときに私のおばがリストに(ナガサワコーヒーが)載っていることをSNSで教えてくれた。コーヒーおいしい!」


(ナガサワコーヒー 長澤一浩代表)

「盛岡の良さ、ゆっくりした時間が流れている印象があるので、そういうところがすごくいいなって思います」


石橋専務理事もインバウンドを含むウィズコロナを見据えた観光の盛り上がりに期待します。


(盛岡観光コンベンション協会 石橋浩幸専務理事)

「最近、外国の観光客も増えてきて、もっとこの記事のおかげで観光客が増えることを期待しています」



記事の中では、ナガサワコーヒー、東家(わんこ蕎麦)、BOOKNERDなどのお店が紹介されている。あと、なぜか田沢湖。


Nagasawa COFFEE(ナガサワコーヒー)ってこんな素敵なカフェです。


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うれしいことだよね~。NYタイムズの記事が、こうやってもう名指しでご指名してくるなんて。ということは、NYタイムズの在日住記者が、ちゃんと日々日本全国を取材しているということなんですね。日頃ちゃんと目を光らせているんですね。すごいです。


自分も盛岡は縁がある都市で、昔、前職の会社の同期の友人3人といっしょに東北旅行に行ったことがあって、そのときわんこそばを初めて体験したことをよく覚えている。


わんこそば、すごかったね~。もういい!ってお茶碗の蓋を閉める前に、ぱっとそばを入れ込むんだよね。(笑)あの早業・・・。懐かしい想い出です。


つい最近、盛岡にふっと寄ったことがあって、そのとき盛岡駅の前をちょっと散策して楽しみました。まっ日記にするほどのことではないかな、とそのままにしていたんだけど、とてもめでたい、いい機会になりました。


ちょっと紹介しますね。


盛岡駅。東京から新幹線で3時間くらい。


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盛岡駅前。


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ずっと街中を歩いていると、遠くに岩手山が見えるのが雄大でした。写真ではその迫力がいまひとつ伝わりませんが。


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お昼時でお腹が空いていたので、自分の1番の目的は、盛岡に来たら盛岡冷麺を堪能したいと思っていたこと。盛岡冷麺を食するなら、やっぱり焼き肉屋さんでしょう!ということで、駅前の「盛楼閣」さんというお店に入りました。パチンコ屋さんの2Fにあるんです。Webで盛岡でグルメするなら、という記事ではかならず上位で、この「盛楼閣」さんがランクインしていたので、間違いないな、と思いました。


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店内はとても清潔感溢れて綺麗なお店でした。


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自分はロース定食を頼みました。ワカメスープ付きで。


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これが最高だった! こんなにうまい焼肉食べたことないというくらい。ふだん自分が東京で食べている焼肉なんて、せいぜい牛角ぐらいなもんじゃないですか。(笑)貧乏庶民だから。


もう、牛肉のレベルが全然違う感じ。もう肉厚ですごくボリューミー。

牛角なんて、もうペラッペラですからね。(笑)


東京でこの焼肉に相当すると言ったら、もう叙々苑くらいしかないんじゃないか、と思いました。それだけ美味しかったです。


このボリューミーなロースを焼肉の特製たれにまぶして、白いご飯といっしょに食べるのがなんとうまかったことか!!!


そして締めにお目当ての盛岡冷麺。


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これは本場はやはり最高ですね。麺がシコシコしていて、まるでゴムみたいな食感で、すごい歯ごたえ抜群で食べ応えがある。腹持ちがいい、というか。


盛岡冷麺ってつゆが、2種類あるんですね。あるとき頼んだときは、オレンジ色の濃い感じ。以前食べたときもオレンジ色だった。自分はこのオレンジ色のつゆがあまり得意ではないです。(見た目もあまり好きでない。)


でも今回は透き通ったつゆでこれなら最高にいけます。


これは美味しいな、やっぱり本場の盛岡冷麺は違うな、と思いました。牛角でも盛岡冷麺頼めるんですよ。(笑)でも全然ちがう別物でした、本場は。。


すっかりお腹いっぱいになって満足感たっぷりだったんですが、お値段のときにぶったまげました。結構高かったです。


盛岡に来たときは、この「盛楼閣」さんはぜひお勧めです。

上級の焼き肉が堪能できると思います。



そしてまたあるとき、今度は朝早かったせいかな。どこもお店が開いてなくて、でもお腹ペコペコで困っていたときに、駅ナカを歩いていて見つけたラーメン屋さん。


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岩手のらーめん

このひとことにググっと引き寄せられました。

「柿家」さんというラーメン屋さん。


「岩手のらーめん」ということで、「はやぶさ」と「こまち」というのがあるんですよね。


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これはまさに東京~盛岡の新幹線の名前ではないか。(笑)

なんか素朴でほっこりしました。


自分は「はやぶさ」にしたかな。


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まっ家庭らーめんというか、素朴な田舎らーめんで美味しかったです。


盛岡駅構内。


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「いわてのお弁当」にまたググっと引き寄せられます。


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牛タン弁当ありますね。仙台、盛岡はやっぱり牛タンですね。


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ほかにもこんないろいろ品揃えが・・・。


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最後は、待合室で時間待ち。


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盛岡いいとこです。自分はふらっと寄っただけですが、NYタイムズの記者がご指名するようなお店、今度来たとき訪問してみたいです。お洒落なナガサワコーヒーはぜひ行ってみたいですね。


じつは、今回のNYタイムズの投票で嬉しかったのは、第1位のロンドンでもありました。(笑)






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ロンドンで日本食材を求めて。 [街歩き]

1990年代のロンドンの日本食材屋さんといえば、もう圧倒的にヤオハンであった。ロンドンのみならずイギリスに住んでいる市民であれば本当に誰もが知っていた。それだけ圧倒的な存在だったのだ。


ヤオハンは1993年に開業して、1997年に閉業しているので、2000年代以降の年代の方々には、まったくその存在を知らない人が多いと思うが、我々の世代の1990年代の人にとってのヤオハンは凄いものがあった。


オフィスのイギリス人の同僚からも、ヤオハンにいけば日本の食材は大抵なんでもありますよ、とアドバイスを受けていたし、日本人赴任者からも同様だ。


ヤオハンがつくられて当時評判になった「ヨーロッパ最大」のショッピングセンター。ここの規模のデカさ本当に凄かった。ハンパなかった。


たぶん自分も東京でのスーパーマーケットやデパートを見て回ってきたが、これだけデカかったショッピングセンターはいまだかつてない、というほど広かった。


まさに体育館といっていい。


あの体育館の広さで、食品から、雑貨、書籍を始め、文字通りなんでもありで、キャッチフレーズ通り、「一つ屋根の下に日本がある」のだ。スーパーマーケットの他にフードコート、お弁当屋、ケーキ屋、日本系書店、さらには不動産屋、写真店(その頃はまだデジカメは普及していませんでした)までなんでもあったのだから。まさに日本パラダイムの世界だったといっていい。(日本食のフードコートは、あまり美味しくなかったです。。笑笑)


ネットで写真を探したんだが、いい写真が見つからないんだよね。あれだけ有名な日本専門ショッピングセンターだったのに、なんでこんなに写真が少ないんだろうと思ったのだが、よく考えれば、当時はデジカメがなかった時代でフィルムカメラの時代だからPCとの親和性がなかった時代。撮った写真をPCに取り込むということができなかった時代。


だからなのかな、と思った。


そんな中から敢えて探し出したのが、この写真。

自分とまったく同じ年代に、ヤオハンに行ったことがある方の日記のお写真をお借りした。だから自分が言及しているヤオハンとまったく同じである。


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でも自分の記憶のイメージにあるヤオハンは、こんな小粒な感じじゃなかったんですよね。もっとバカでかい感じ。


まさに体育館で、このように醤油、みりんとかの調味料だったら、もう膨大な数の展示があって、もうありとあらゆる日本食材が、その圧倒的な品ぞろえで、ずらーっと膨大な敷地に陳列されていたのである。


生鮮物からなにから、日本の食材に関するものは全部揃っていた。当時自分はこれはもう日本のスーパーマーケットやデパートどころではない。こんな巨大なショッピングモールは見たことないというくらい凄かった。


最寄り駅は地下鉄ノーザンラインのコリンデールにあって北ロンドンでかなり郊外のほうにある。バスの便も少ないし、幹線道路沿いなのだが、車で買い物に行く分には便は悪くはないのだろうけれど、この場所自体ロンドンの北のはずれに近いので、多くの日本人客を集めるにあまり適しているところとは言えなかった。


それが開業してたった5年目の1997年に経営破綻してしまった理由の一つであろう。


ヤオハンは、当時のロンドン、イギリスに住む日本企業の駐在員家族に依存する商売だったと言っていいと思う。


後から思うと、自分が住んでいた1995年当時がヤオハンの最後の輝きの時期であったと思う。熱海の青果商から出発し、世界中に店舗を構える巨大小売業にまで拡大したヤオハンであったが、1997年に経営破綻してイオングループに吸収された。ロンドン Colindale にあったヤオハンショッピングモールも、その後はOriental Landと名前が変わってしまった。そしてそのOriental Landも倒産。いまやあの区域にあの当時の面影なしのようだ。


日本に帰国した翌年には、ヤオハンが経営破綻したということを耳にしたのだが、あんなバカでかい日本パラダイム世界が倒産してしまうなんて、まったくびっくりしたものである。


ヤオハンにいけば、日本食材ならなんでも売っているという感じだったが、なにせ北ロンドンにあるので、車で行くにしても僻地である。BasingstokeからM3でロンドンに来る経路から外れて、いったん北に向かわないといけない。


自分は、ヤオハンには3~4回行ったのだが、なんか遠いな、そこまで行くの面倒だなと思うようになった。


そのあと発見したのがピカデリーサーカスの日本食材屋さんである。BasingstokeからM3でLondonに行くとWaterlooに出て、そこからすんなりとピカデリーサーカスに出る。そのピカデリーサーカスで日本食材屋さんを見つけることができた。


結局、経路的にすごく便利、自分の経路上にあるお店なので、そのまま寄れるということで、自分はその後、このピカデリーサーカスの日本食材屋さんを自分のお気に入り、アジトに決めた。


そのピカデリーサーカスの日本食材屋さん、ひょっとしてネットで載っていないかな?と淡い期待を寄せながらググってみたら、驚きの結果が待っていた。


ピカデリーサーカスの日本食材屋さんとして複数店あって、それを紹介していこうと思う。


日本人の多い地域に住む人にとっては、その地域にこじんまりとした日本食材店があったりしてそれで十分間に合っているのだが、おそらくそれ以外の人にとっては意外と重要な存在らしいピカデリーサーカス周辺の日本食材店たち。


ピカデリーサーカス周辺には、2013年までロンドン三越があった経緯もあるのか(そうだったんですね、これまた驚きです。)、日本食材店が豊富なのだそうだ。


●ジャパンセンター


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入口はこんなんです。ピカデリーサーカス駅から徒歩0分。日本人ももちろんお客さんとしてターゲットにしていると思いますが、どちらかというと東京にあるご当地ショップと似たような感じで、日本全体を宣伝する役割も担っている感じ。



品揃えはやはりロンドンイチ???


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お魚やデリ、霜降り牛も売ってます。高いけど。


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あとは小さいですが書店コーナーも。雑誌と漫画、旅行ガイドブックが充実してます。高いけど。


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自分が通っていたところはここではないような気がする。



●らいすわいんショップ


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ロンドンではいくつか日本食材を扱うお店があるが、チューブ(地下鉄)ピカデリー・サーカス(Piccadilly Circus)駅そばのRice Wine Shop(らいすわいんショップ)。ちなみに、ウェブサイトもあり、オンラインショッピングで配送もしてもらえます。


ピカデリーサーカス駅から本当にすぐで、出口によっては徒歩3分以内にある。お店自体はそんなに広くないですが、品数はかなり豊富です。



特に、日本のお米に近くてそれなりに値段がリーズナブルな欧州産こしひかり「ゆめにしき」はいつもこちらで買っています(10 kgで15ポンドぐらいです)。


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調味料も一通りそろっていて、しょうゆ、ポン酢、めんつゆ、オタフクソースなどお馴染みのものがあります。


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子供に必須のふりかけやご飯のお供もしっかりあります。


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インスタンスラーメンもあります。写真は出前一丁ですが、他にもいろいろあり、こういうのを買って食べると日本のインスタンスラーメンのクオリティの高さをあらためて実感できます。


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お味噌や豆腐などの冷蔵品も取り扱っています。


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カレールーもとっても貴重です。


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日本のお菓子(ここではハッピーターン)もあり、この手のお菓子は外国人宅に呼ばれた時に持っていくと歓迎されることが多いです。


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その他パスタソースなんかもあり、特にたらこパスタのソースはとても貴重です。ロンドンではたらこ自体を見かけたことがないので、たらこパスタはこのソースなしでは食べられません。その他、このらいすわいんは日本酒が豊富に揃っているので、こちらも手土産として活躍します。


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まず、自分が一番反応したのは、そのグリーン色した店の面構え。

これは・・・たぶん自分が通っていたピカデリーサーカスの日本食材屋さんってここかもしれない。

おそらく95%以上の確率で間違いないと思う。


自分の記憶のイメージとしっかりとPLLロックする感じで、その店面構えの風貌や、グリーン色であること、まさにこんなお店だったのである。たぶん間違いない。


25年以上も前のことだったが、まだやっているとは!!!驚きとしかいいようがない。


自分の記憶では地下1Fにあったお店だったと記憶しているのだが、この地上にあるグリーン色の店の面構えを見て、さらに記憶がグイグイ蘇ってくる。確かに地上1Fにもお店があって、そのお店は地下にも降りて行って地下にも展開している2階建てのお店だったのである。


これはたぶん絶対間違いないと思う。たまたま自分は地下のほうの記憶だけが断片的に残っていただけであって。。。いまスルスル~と記憶が蘇ってきた。地上1Fから地下に降りていく階段を下っているシーンが走馬灯のように蘇ってきた。


たぶん間違いない!この店だよ。


まさかネットでググったら、そのお店に出会えるとは!

ネットの時代、恐るべし!である。


もう大号泣である。


自分の時代では、このグリーンの玄関のところにお勘定するカウンターがあって、その横に日本の雑誌なんかも売っていたように思う。地下のほうにはカップラーメンや、生鮮食品とかお味噌や豆腐などの冷蔵品、お菓子類とにかくなんでも売っていた。


お勘定を済ませ、外に出るときに、このグリーン色の扉、玄関を通っていった記憶があるので、間違いなく自分の記憶イメージ通り。間違いなくこのお店ですね。


もうここピカデリーサーカスのらいすわいんショップに行けば、日本食材はもう十分なくらい完璧に揃っていて買えたので、自分はヤオハンよりもこっちのお店を重宝した。自分の経路上にあるお店だからである。



ピカデリーサーカス駅から本当にすぐで、出口によっては徒歩3分以内にある。お店自体はそんなに広くないですが、品数はかなり豊富です。


この情報も、まさに自分の記憶イメージとぴったし合致する。


しかし驚きました。25年以上も前のことなのに、ちゃんと営業が続いているんですね。

嬉しいのひと言です。


そして25年以上経ったいま、そのお店に出会えるとは!!!またロンドンに再訪できる日がいつか来るかどうかわからないが、ぜひこのらいすわいんショップ、再訪してみたいです。


大号泣することでしょう。


このように海外で毎日の食生活を営んでいくとなると、やはり日本の食材で調理することも必要になってきます。そういうときのために現地での日本食材店はきちんとカバーしておく必要があると思っています。


ブリュッセルに住んでいたときも、堀米ゆず子さんをよく見かけることで有名な日本食材のお店によく通っていましたよ。(笑)


これは経験値としてしみじみ思うことなのだが、海外に旅行するということと、海外に住むということでは、やはり次元が違うように思う。


ハードルはやはり住む方がいろいろ高いというか大変である。

自分が日本に住んでいて至極あたりまえのように出来ていたこと、たとえばちょっと具合が悪くて病院に行くとか、区役所に行って書類記入だとか、そんな日常生活に身近で些細なことは普段まったく気にも留めないというか心配しないじゃないですか。


でも海外に住むということは、そんな普段あたりまえに出来ていることから、それをちゃんとやれることから、もうすでにハンディが始まっているというか、大変なものなのです。自分もイギリスに住んで、区役所になにかの登録に行ったり、文書を提出したりとか、そんな事務仕事、意外や苦労するものなんです。これって日本に居たらあっという間に終わっちゃうことだよね~といつも思っていた。


自分が相手にこれこれこういう感じでお願いね!と区役所のスタッフにお願いして、自分はこれでこの事務作業も終わったと安心していたら、何日経っても音沙汰なし、なにも起こらなかったとかはしょっちゅうの出来事でした。(笑)


そんな日本に居たら、ちょっとついでに用事を足すというレベルな些細なことも、海外に住むと全力でやらないと進まないのです。そこにハンディがあるな~といつも思ってました。


海外赴任者にとって病院は非常に大事なことだと思います。海外で健康保険がどう利くか、海外で働いているなら、海外の医療費、健康保険負担はどうなのか、これをいろいろちゃんと勉強しておく必要がある。イギリスは、いま医療費は無料フリーでしたかね?


こんな日本じゃあたりまえのついでにやることも、見知らぬ海外の土地でやることになるとなかなか大変です。


自分は病院関係は、海外に駐在されている日本人医師による専門病院にお世話になっていました。これは大変助かりました。内科、皮膚科、精神科、眼科など、複数の日本人医師でまわっている日本人駐在者用専門病院みたいなところです。ロンドンの郊外にありました。


日本人医師ですので、日本語で思う存分症状など説明できるし、日本語で適切な指示も受けられる。やっぱり命にかかわることなので、病院関係はきちんと押さえたほうがいいと思います。自分はここは海外で生活するにはかなりキーになるところかな~と思ってます。


一度、歯が猛烈に痛くなったことがあって、仕方がなくイギリス現地の歯医者で治療してもらったこともあります。


やはりこういうのは、海外に住んでいる期間が長くなればなるほど、段々勝手がわかってきて、こういうケースのときはどこに行けばいい、どこにコンタクトすればいい、というのが段々経験値とともに蓄積されていくものなんですね。


自分はもう高齢者ですが、もう一回ぐらい海外で暮らしてみたいと思うこともあります。

特にクラシックに関わりながら。。たとえばベルリンに住めるようになって、ベルリンフィルの定期会員になって、ベルリンフィルハーモニーに定期的に定期公演に通いたい。ベルリン市内のコンサートホール、オペラハウスを自分の好きなときに自由に鑑賞できるようになりたい。それはやはりベルリンに住んでいるからこそ、という感じです。


でもいまや毎月定期通院が必要な持病をいくつも持った体。やはり無理なんじゃないかな~といまは諦めています。自分は今後はやはりあくまで旅行と言う形で関わっていくと思います。


自分は、人生の中ではやはりどんな形にせよ、海外で暮らす経験はぜひしておいたほうがいい、という意見です。その人の人生にとって無形ではあるけれど、その経験は、もうとてつもない自分の財産になると思っています。


だから若い人には、自分の体が健康体のときに、チャンスがあれば思う存分海外で生活することを経験しておくことをお勧めしたいと思っています。


間違いなくかけがえのない人生の財産になります。








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懐かしい郷愁漂う青春の街 後編 [街歩き]

今回、とくに驚いたのは、ロンドンとベイジングストーク(Basingstoke)の位置関係を表すための地図を探しているときに、その近傍の街を思わず認識してしまったことである。


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それがオックスフォード(Oxford)である。


自分はこの25年以上の間、オックスフォードという街を完璧に忘れていた。

あの頃から1回も思い出したことはないのではないだろうか。

それだけ完璧に頭の外に飛んでいた。


でも当時、Basingstokeに住んでいたときに、ロンドンに次いでよく遊びに行っていたのがオックスフォードだったのだ。もう数えきれないくらい。おそらく両手の数(10回)以上は訪れている。


地図を見てもらえばわかるように、オックスフォードはロンドンやBasingstokeとは、めちゃめちゃ近いのである。北側に1時間くらいか。


当時インターネットとかなかった時代だから、特にガイド本で意識でもしない限り、その街に行こうとは意識的に思わなかったのであるが、そもそもなぜオックスフォードを知ったかというと、マイカーでBasingstokeの街中とか、あるいはM3のMotor Highwayをぶっ飛ばしているときに、あの世界標準の道路標識、背景色に青色で、白字の道路標識。それでOxfordという文字を認識したことに始まる。


あれ?あの世界的に有名なオックスフォード大学のあるオックスフォードってこんなに近いの?じゃあちょっと行ってみる??


こんな程度のノリである。


それであっさりオックスフォードの街に到着して、大学はもちろんのこと、街を徘徊してみて、いかにも学生街というカジュアルな感じがして、しかもどこか歴史的な重鎮さという正反対な魅力もあって、自分はすっかり虜になって何回も通ったのである。なにせ車で1時間もかからないから本当にご近所さんなのである。



オックスフォードは、英語圏において最も古い大学であるオックスフォード大学の拠点であることから、大学都市として有名な街である。


オックスフォード大学(University of Oxford)は、現存する大学としては世界で3番目に古く、英語圏では最古の大学である。


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各種の世界大学ランキングで1位の大学に選ばれるなど(例えば「タイムスハイヤーエデュケーション」では2017年から5年連続で1位)、ハーバード大学、ケンブリッジ大学、スタンフォード大学などと並び、常にトップレベルの優秀な大学として評価される世界有数の名門大学なのである。


6人のイギリス国王が学び、日本からも今上天皇さま、皇后雅子さま、秋篠宮文仁親王さまらの皇族が留学している。


そのほかにも、多くの政治家や学者を輩出し、政治家では28人のイギリス首相、30人以上の各国元首、55人のノーベル賞受賞者、150人以上のオリンピックメダリストなどがオックスフォードの出身である。


オックスフォード大学は学科だけでなくカレッジというシステムがありますね。大学の運営は、学科(department)とカレッジ(学寮、college)が並列に行っており、カレッジと学科が複雑に相互依存している感じになります。


カレッジは寮なのです。学寮なのです。


オックスフォード大学のカレッジは39あり、大学への入学はカレッジに認められなければならず、授与される学位も、学科での審査とカレッジの認証によって大学から与えられる。カレッジは、学生を学科に送って講義を受けさせる一方で、3人以下の少人数制の個別指導や、4~15人程度の中規模のクラスを主催し、専門性が強くなると学科に委託する・・・。


日本の大学にあるような学生寮と違って、かなり大学の学業の中のカリキュラムとして組み込まれたシステムなんですね。オックスフォード大学に入学するということは、必ずこのカレッジ、学寮に入らないといけないということなんでしょうね?


自分は、オックスフォードに行くたびにこのオックスフォード大学のキャンパスに勝手に入り込んで散策など楽しんでいました。(笑)キャンパスの芝生に座り込んで、たくさん歩いているカジュアルな学生たちを横目に見ながら、自分はいまあの世界のオックスフォード大学のキャンパスの中にいるんだな、とかよく思っていたです。


あの雲ひとつない晴天の日のキャンパスのあの風景の想い出をネットで探してみましたが、いまひとつ自分の記憶に近いものはなかったです。


敢えて言えばこれかな~。。。でも違うな~。


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それ以来、オックスフォード大学のキャンパス内は、この街に行く度に必ず寄る自分の定番の場所となったのです。


オックスフォードの街並みもすごく素敵なのです。車をどこかに駐車させて、いろいろ歩き回りましたが、本当に素敵な景観で自分はあっという間にファンになってしまいました。なにせ大昔のことですから、ネットで自分の記憶のイメージに合う写真を探すのが大変でなかなかそういう写真はないです。


でも1枚だけ、これは間違いなく記憶にある。

この建物はよく覚えている。間違いない!というのがこれです。


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セントメアリー教会。

オックスフォード大学の創建当初に本部が置かれ、会合や式典が行われた教会です。127段の階段を登って塔の先端まで登ることができます。


オックスフォード大学はすごい広いですが、車でグルグル回っていると、かならずこの教会に出会うんですね。この建物は間違いなく覚えています。


自分の記憶のイメージあるオックスフォードという街は、とてもカジュアルな雰囲気であると同時に、とても歴史ある重鎮さというか重みのある風格があるんですね。


ちょっとこう暗めのくすんだ煉瓦色の建物が多いとか、いかにもイギリスという感じもして、すごく素敵なのです。重ね重ね思いますが、当時はインターネットもなかったし、ガイドブックで事前に気合を入れて、ここの観光スポットに必ず寄るというような根性もなかったですから、ただ街内をふらっと散策して回って雰囲気を楽しむという程度でした。


あえて、記憶のイメージに近いと言ったらこんな写真になるかな・・・???


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同時期に海外で働いていたアムスの同期の友人ともオックスフォードに行ったことがあります。アムスの友人が遊びに来てくれたときに、一緒にオックスフォードまで行こうということになって行ったものです。そのときにはっきり覚えているのは、オックスフォードで有名な本屋さんに入ったことです。


友人はなんでも知っていたので、オックスフォードに来たら、この本屋さんに行かないとダメなんだよ、と言って教えてくれたのです。その本屋さんの中の様子はいまでもはっきり覚えています。


その本屋さんがなんという本屋さんだったか覚えておらず、いまネットで検索してみました。


このBlackwell'sでしたでしょうか・・・


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とにかくオックスフォードに来たら、この本屋さんに来ないと絶対ダメという肝入りだったので。オックスフォードのサイエンスミュージアムの近くにある有名な書店でBlackwell'sという本屋さんです。オックスフォードの本屋さんといえば、このBlackwell'sというネット上の情報です。


二階建ての店内は広く、オックスフォード大学出版のクラシックシリーズなど、文学本がたくさん並んでいます。


書店内の蔵書数はとても豊富で、専門書も多くある。また、オックスフォードゆかりの作家の作品・・・たとえばアリス・イン・ワンダーランドなどは同じストーリーでありながらさまざまな出版社からのものを1冊ずつ取り扱っており、その品質の高さには感嘆とか・・・。


1846年にオープンしたBlackwell'sはイギリスでは歴史あるオックスフォードにある本屋なのです。イギリス国内に50店舗近くあるのですが、その本店がすごいのです。


入り口はいたって普通な本屋さんなのですが、地下に行ってみると物凄く広い!なんと「最も大きな一部屋の本売り場」としてギネス認定されており、そこにある本棚の長さは合わせると5キロにも及ぶとか。


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どうやらBlack Well'sは書店を開いた後どんどん売り場を増築していって、運よく地下に開いているスペースが見つかり、それがこの巨大なギネス記録にもなった本の販売スペースだったようです。実はここオックスフォードの有名なトリニティーカレッジの地下なんだとか。


自分が友人と入った本屋さんはこんなに広いスペースではなくふつうの本屋さんでした。それでもすごく大きな本屋さんでしたが。でもこのギネス認定されている広いスペースはあくまで地下のスペースのことなんですね。あのときは地下には行かなかったような気がします。


だから実際、Blackwell'sに入ったんだろうけど、地下には行かなかったということだったんだと思ってます。


あるいは本店じゃないお店のほうに入ったとか。とにかくオックスフォードというと、このアムスの友人といっしょに入った本屋さんのことをとても鮮明に覚えています。


あとオックスフォードの街には、会社の上司の方もお連れした記憶があります。


もちろんそんな歴史ある重鎮さ漂う街並みなんですが、意外やデパートみたいなところもあって、結構近代的なところもありました。


いまやオックスフォードといえば、ハリーポッター、ハリポタですっかり人気観光都市としてスポット化されていますよね。自分は当時そのハリポタのイメージ、記憶が全くないのです。


調べてみると、ハリーポッター・シリーズの1番最初のシリーズである『ハリー・ポッターと賢者の石』は1997年の作品ですね。自分はそれよりも前の時代になります。だからまったくハリポタの記憶がないんだということがわかりました。


今度いつ行けるかまったくわかりませんが、今度はきちんとオックスフォードの観光スポットはどこなのか、ということをきちんと把握したうえで臨みたいと思います。


オックスフォード以外にも、地図をみて突然思い出した、ずっと忘れかけていた街があります。


それがサザンプトン(Southampton)です。


ロンドンやBasingstokeよりもさらに南下したイギリス南部にあります。

これも車で1時間くらいでしょうか。


ここには、PhilipsのLabがありました。


Philipsは大きなメーカーですが、自分の仕事に関係してくるのは、半導体ICに関するPhilips Semiconductorsのほうの会社です。Philipsとはとても大切なパートナーで、自分のメーカーの製品、セットに搭載するICとして、Philipsはとても重要な候補だったのです。その情報収集という意味合いも含めて、このサザンプトンにあるPhilipsはよく訪れてました。


サザンプトンやさらにその南下したところにあるポーツマスはいわゆるイギリスの港町で、海沿いの街として、とても風情があっていい街だと思いました。忘れられないです。


イギリスの西側の最西端にあるペンコイドという街もテレビの工場があって、そこに出張ということで、日本から上司をお迎えしてお連れしたことがあります。これは車でもう何時間もかかります。懐かしい想い出です。甘酸っぱい想い出のひとつですね。



アムスの同期の友人が遊びに来てくれたときに、ちょうど休日を利用して、私の車で、ロンドンからずっと北上して、イギリスの北部のほうにドライブ旅行に行ったこともあります。どこに行ったのかは、もう覚えていないのですが、1泊で海辺あるいは湖辺のすごく雰囲気のいい風情のある、いかにもイギリスらしいホテルに宿泊して、とても素敵な想い出として記憶に残ってます。


あと、車でイギリス南部の港町まで行って、そこからフェリーに車を乗せて、ドーバー海峡でヨーロッパ大陸に渡り、フランス北部の港街に着いて、そこから車でパリに向かって、パリを楽しんだ後、オランダのほうに行き、オランダの港から再度フェリーでイギリスに戻ったという旅をしたこともあります。


イギリスは右ハンドル右車線ですが、大陸は左ハンドル左車線ですので、なんかよくわからなく混乱して危険なシーンになったことも何回かありました。


ナビなんかなかった時代。よくやったなと思います。とにかくあの頃の自分は無茶苦茶だった。恐れを知らなかったです。かなり若気の至りで無謀で、ガムシャラな人間でした。


なにげなく、昔住んでいた街をFacebookで検索してみたところ、思わず昔とまったく変わらない街景観の写真で思わず感動で泣きそうになったこと。そして地図を確認したところ、あの頃からまったく思い出すことのなかった完璧に忘れていた街のことを思いだしたこと。


基本はマイカーでの移動が前提の生活、旅行でしたが、結構自分は車だけど、イギリス国内だけでも、いろいろなところに行ってたんだな、とあの頃のバイタリティーには驚くばかりです。


ブリュッセルに住んでいたときも、毎週のように週末はアムスの友人宅に車で通っていたし、パリにも車で遊びに行っていた。アムスの友人とは、アムスからスタートして、ヨーロッパ縦断というか、ドイツをずっと南下して、オーストリア、ザルツブルク方面まで車でドライブしたこともあった。とにかく若かった。無茶苦茶だった。よくできたと思いますよ。




思うんですが、のちのクラシックがメイン目的の海外音楽鑑賞旅行をするようになって、初めて電車、列車というのを使うようになったです。仕事で暮らしているときは、移動手段は圧倒的に車がメインであった。出張のときは、原則飛行機とホテルからはタクシーだし。で、ふだんの生活、旅行は、完璧に車。距離がそんなに遠くない旅行はなるべく車で行ってましたね。遠距離の旅行は飛行機ですが。。


だから自分は欧州では列車を使ったことがほとんどなかったので、ヨーロッパ大陸間の列車移動にちょっと苦手意識がありました。でも音楽旅行をたくさん経験するようになって列車移動が楽しくなってきた。列車旅の魅力がわかってきた。


ヨーロッパの列車旅はほんとうに最高に素敵なのですよ。車窓の風景がもう最高なのです。列車旅の素晴らしさがわからないままなんて、旅人生にとってかなり損をしていると思います。そうやって自分は、列車苦手意識が払拭されてきたのです。


反面、仕事で暮らしているときは、圧倒的に車人生だったので、走行距離は相当凄いものだったと思います。その距離が長ければ長いほど、その反動というか当然なのだが、危険なことに会ったこともたくさんあった。これは大きな反省点でもあった。甘酸っぱい想い出である。(笑)


もう日本に住む限りでは、命が惜しいし、車の事故で人生や一生を台無しにしたら、自分がこれまで大切にしてきたものを一気に全部犠牲にしてしまうと思うので、もうこれから先は車は運転しないでしょう。


東京の首都高なんて怖くて運転できないです。(笑)


でも自分の仕事は、この16年間、カービジネス、モビリティ一色の世界に身を置いてきた人生なのでした。(笑)人生って面白いもんです。


ヨーロッパで車でむちゃくちゃやっていたことと同じことをやれ!と言われても、いまじゃとてもじゃないけど、そんな体力もないし、まず方向感覚、アンテナ感度がぜんぜんダメですね。


もうそんなことできないと思います。









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ラウンドアバウトとスピードハンプ [街歩き]

ロンドン郊外を運転して驚いたのは、ラウンドアバウトである。日本語でいうなら環状交差点である。


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これは衝撃であった。日本ではもちろん見たことがなく、また自動車教習所でも教習項目に入っていない。海外に来て、ロンドン郊外に来て、初めて見たし、初めて体験したのである。


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交差点なのに、日本のように、交差点が十字架の形状で四隅に交差点信号機がなく、円環状を走っている車を優先させて、その隙を狙って、自分の車も入り込んでいくのである。そして自分の好きなところで出ていくという感じである。もちろん後続車のためにどちら側に曲がっていくかは、円環状に入るときと出るときは、かならずその方向にウィンカーを出す。



これは面白いな~と思いました。信号機に左右される日本の交差点に比べると、もうドライバーの感覚でどんどんすり抜けていく感覚があって、面白い。意外や信号機の交差点と比べるとこちらのほうが事故少ないんじゃないか、と思いますね。


自分はもちろん日本で国際運転免許を取得していきましたが、現地でも自動車運転講習を受けさせられました。それは学科試験はなく、実技運転のみで、それも実際の街の路上を運転するという訓練です。もちろん教官はイギリス人です。


そのときに自分は、初めてこのラウンドアバウトの存在を知ったのです。

まさに衝撃でした。



このラウンドアバウトはイギリスが発祥のようだが、ヨーロッパの大陸のほうにもあるようです。一番大きい有名なラウンドアバウトは、パリの凱旋門のところですね。


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あそこそ最大のラウンドアバウトです。

あそこは怖いんだよね~~~。凱旋門周遊上の車が、もうびゅんびゅんすごいスピードで回っているので、その中に入り込むのはなかなか大変なのです。円環状を運転しているときもすごい怖いです。


ラウンドアバウトはイギリス発祥だが、フランスには1990年代後半の時点で約15,000箇所のラウンドアバウトが設置されるまでになったし、アメリカでも、諸外国での成功例からラウンドアバウトが見直されるようになり、1990年にネバダ州でアメリカで初めての現代的ラウンドアバウトが建設された。


以来欧米ではラウンドアバウトはメジャーな交差点となっていった。


日本には2013年に長野県飯田市の東和町交差点で信号機が撤去され、はじめてラウンドアバウト導入されている。以来、北海道とか、東京、大阪とかいろいろ見かけるようになった。日本はつい最近ですね。どうりで、と思いました。


でも当時の自分が住んでいた時代では、やっぱりラウンドアバウトというのは、イギリス発祥でイギリスのみの交差点、ルールだった。ヨーロッパ大陸やアメリカではまだまだだった。ヨーロッパ大陸を車で運転していても、あまり見かけなかった。


Basingstokeには、このラウンドアバウトが非常に多く、自分は初めてのカルチャーショックを受けたのである。



自分は、このBasingstoke Hatch Warren地区の住宅街でひとつのイギリスらしいというか、面白いものを発見した。当然車が移動手段ですから、気づかざるを得ないのである。


日本には道路にこういう仕掛けを見たことはないです。

ヨーロッパの大陸でも見たことないですね。


これはイギリスだけなのか、確信は持てないです。

かならず住宅街のところにある仕掛けなのだが、道路にこういう車道に対してその進行方向に対してこういう突起物が敷いてあるのである。


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自分の記憶にある突起物の写真はネットにはなかったのだが、代替えでこの写真を選びましたが、実際自分が体験したのは、もっと灰色で三角錐上で尖っている突起物です。それの棒状のものが道路の進行方向にこのような状態で置かれているのである。


住宅街にはかならずありました。


これは運転しながら理解できたのですが、おそらくスピード落とせ、徐行運転させるための仕掛けなんですね。ふつうのスピードでこの突起物を乗り越えようとすると、もうガタンとすごい車に衝撃が与えてしまいます。それを避けるには、この突起物を乗り越えようとするときに徐行せざるを得ないんですね。


住宅街は閑静なところですから、安全のために、こういう徐行させるための突起物が道路に敷いてあるんだな、と当時は理解しました。なんかヨーロッパらしい面白い仕掛けだな、と思いました。


調べてみると、スピードハンプ、減速ロードハンプ、道路減速帯という正式名称なんですね。


いまは日本にもあるようです。


海外では車がないとなかなか生活が大変で、車での移動が原則になる。道路事情は、基本世界共通とはいえ、やはりそこで遭遇する海外ならではのルールや道路事情があることは確かで、ずいぶん困惑したものである。








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懐かしい郷愁漂う青春の街 前編 [街歩き]

先日、なにげなく、まったく期待もせず、昔、ロンドン郊外に住んでいた街のことをFacebookで検索してみたら、思いも寄らず、いろいろなコミュニティが存在し、しかもたくさんの街の景観の写真の数々。


その街の写真を見て、思わず涙が出るほど嬉しいのとあまりに懐かしくて、自分を見失うほど興奮してしまった。もう25年以上も前だろうか。。。全然街の景観が変わっていなくて、すごい郷愁の念。


あ~こんな時代もあったなぁ...海外で生活するという体験をし始めた頃で、そもそも自分は海外でぜひ仕事をしたい、住むなら断然ヨーロッパという欧州に対して並々ならぬ憧れを抱いていた時期で、その願いが叶い、とにかく毎日が楽しくて興奮状態で未知との遭遇の連続。反面いろいろな大きな失敗も数えきれないくらいした。


自分にとって、かなり甘酸っぱい想い出でもある。後年、ヨーロッパにはクラシックという切り口で海外音楽鑑賞旅行としていろいろな国を行脚するようになったがその頃の明るい楽しい想い出とはまたちょっとひと味違った若い頃の甘酸っぱい想い出である。


やっぱり仕事を背負って、働くという環境下では、そういう単純に無邪気な想いにもなれず、つねに重圧というかストレスの中で生きていたように思う。


そして地図を見てみると、その街の周辺にある街の数々。おそらく地図を見なければ、まったく思い出さなかったであろう25年以上もすっかり忘れていた街の数々。あまりに懐かしすぎて涙ポロポロ。全く忘れていた街の景観が、次から次へと鮮明に頭の中に蘇る。25年以上昔のことなのに、その街の景観はじつにくっきり鮮明に覚えている。人間の記憶ってすごいです。


あの当時はデジカメってなかったんですよね。フィルムのカメラだった。自分は当時カメラはやらない人だったので。写真を撮るときは写ルンです、を買っていたぐらい。


写真を撮るという習慣があれば、あの頃の想い出もいっぱい現実の証拠として残っていたかもしれない。本当に勿体ないことをした。


もうすごく懐かしい郷愁の想い、ヨーロッパでの自分の原点。そんな懐かしい街の景観の写真の数々を眺めながら、そんな甘酸っぱい想い出をいろいろ日記で語ってみたいと思った。


ロンドンより車で1時間くらい郊外で、地図でいうならばちょうど左下(南西)あたりの都市、ベイジングストーク(Basingstoke)というところに自分は住んでいた。


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ベイジングストーク(Basingstoke)は、イングランドのハンプシャー州にあるタウンである。Basingstokeは、いわゆるロンドンの郊外のベッドタウンというような位置づけで、元は古いマーケット・タウンだったらしいのだが、1960年代にロンドンの過剰人口の受け皿として、拡張された街である。


基本ベッドタウンなので、マイカーがないと生活できない街である。バスなどの公共の交通機関ってあったであろうか。記憶にない。鉄道はある。ロンドン行きの鉄道は存在する。自分も現に1回使用したことがある。寒い冬のときで、駐車場に車をとめて、わざわざ電車でロンドンまで行ったことがある。電車を使ってみたかったという理由だけで。寒い冬のときだったので、夜遅く街に戻ってきたら車のエンジンをかけたとき、寒くてなかなかかからなかったことを覚えている。


街は車がないと移動できないようなタウンで、ほとんどが閑静な住宅街というような街である。みんなマイカー族なのである。自分も会社から車を与えられていたので、自分の足はマイカーだった。


Basingstokeは、またIT系の企業のオフィスが集中しているワーカー用のオフィス街、オフィスタウンであるともいえた。自分の会社もそうであるが、他にもCanonとかの日系企業もあったし、そのほかにもイギリスの企業のオフィスが軒並みたくさん集中してあるエリアに固まって建っているのである。


もうそこは企業オフィスエリア。アメリカでいうところのサンノゼのイメージに凄く近い。イギリスのサンノゼ版といっていいタウンだった。


もちろんロンドンのベッドタウンなので、オフィスがロンドンにある人もたくさんいるだろう。なにせ車で1時間くらいだから、車通勤でロンドンに通っている人も大勢いたに違いない。


Basingstokeは原則は、大半が住宅街なのだが、そこに住んでいる人はやはり生活していかないといけないので、もちろんスーパーマーケットもあったし、いわゆる飲食店含めたお店などが並んでいる繁華街エリアもあった。


車で行って、繁華街エリアの入り口にある大型駐車場(本当にバカでかい!)に止めて、そこから徒歩で、繁華街エリアに入っていくのである。


これが自分が今回FBで発見したBasingstokeの街の景観の写真である。繁華街というと正直大袈裟な言いようで、もっと質素で銀行とか、旅行会社とか、床屋とか、少なからずの飲食店など生活必需品、生活していくに必要な最小機能が集まっているエリアといったほうが適切である。こじんまりした規模の街なのである。


懐かしすぎる~~~。(笑)


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これがBasingstokeの街である。

もう全然あの頃と変わってない。

信じられないです。


自分はこの写真を見て、もうかなり心の動揺が激しかった。もう完璧に忘れかけていて、忘却の彼方、甘酸っぱい想い出のまま心の奥深くにしまい込んでいたもの。それがまさかいまになってあの頃の記憶が走馬灯のように頭を過るとは予想もしなかった。


イギリスならロンドンとか、ドイツならベルリン、フランクフルトとか、いわゆる観光都市を旅行してその街の写真を掲載するということはあっても、Basingstokeのようなほとんど誰も知らないような街の景観の写真はとてもレアで貴重だと自分は思います。


このなんのへんてつもない、ただの小さなこの街の景観に思いっきり反応する人なんて自分くらいしかいないでしょう。(笑)


だれも知らない、わからない無名の街だと思います。



Basingstokeのお店というのは、いかにもお店という面構えでなく、あくまでふつうの住宅の中がお店のように改装したような趣が多く、すごいこじんまりとした風情なのである。


出張のときは、会社のオフィスにある旅行課で航空チケット、ホテルを手配しますが、自分のプライベートの旅行のときは、この街エリアのところにある旅行会社でエアー、ホテルを手配するのです。本当にこじんまりとした旅行会社でその予約カウンター内の様子などいまでもはっきり覚えている。



銀行もこの街エリアにあった。イギリスはNational Westminster Bankだったと思います。そこの銀行カードとクレジットカード作りました。その銀行にもよく通いました。


あと、床屋もありましたね。現地人の方にカットしてもらいます。最初は自分はこの街エリアの床屋さんでやってもらっていましたが、その後、ロンドンに日本人がやっている床屋さんを発見して、そこに通うようになりました。


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この銅像はっきり覚えています。

まだあるとは!!!驚きです。


あとは、小さな雑貨屋さんというか、玩具さんとか、文房具屋さんとか、そして電気屋さん、そういう生活最低限に必要な規模のお店しかないんですね。文房具屋さんにはよく行きました。


だからBasingstokeの街での生活というのは、いま考えると、現在の自分の生活環境と比較すると、すごく禁欲的な生活でレジャー要素のお店がほとんどない、生活必需品のみのお店だけしかなく、仕事のことをしか頭にないというか、仕事中心に考える生活だったなーと思います。


自分は当時イギリス人はまじめなんだな~、こんな禁欲的なところで暮らしているんだな~と思っていました。いま考えればそれは浅はかな考えで、じつはみんな家庭を持っていて、家庭料理で、家族といっしょの時間を楽しむというちゃんとした自分の場所、自分の暮らしを持っていたということだけなんだと思います。


イギリス人にとっての唯一の楽しみはパブなんですが、この街エリアには1軒ありましたね。


あとは飲食店です。自分はこのBasingstokeの繁華街エリアでお世話になっていたのは、普段の食事に使う飲食店です。もちろんスーパーマーケットもありましたから、家庭での自炊もありますが、当時あまり料理が得意でなかった自分は、もっぱら外食専門でした。


この繁華街エリアにあった飲食店は、レストランと言えるほど豪勢ではなく、本当に古民家を改装してできた小さな街のレストランという装いです。非常に家庭的な趣で、家族経営のような感じで、家庭料理のイギリス料理メインで食べさせてくれるお店が多かったように思います。


自分は、この街レストランによく入り浸っていたのですが、壁に貼ってあるメニューを書いた板に、〇〇〇Served With〇〇というように、このServed Withという表現に当時すごく感動した記憶があります。


英語圏の現地ではこういう表現をするんだな・・・という感動です。いまではふつうになんともない表現ですが、経験の少なかった当時の自分は、この表記にすごく興奮したものです。


そして中華ですね。中華は、その後、自分の食生活の中心になっていきます。このBasingstokeの街エリアには中華屋さんが1軒ありました。ほどよく経ってから、自分はこの中華屋さんを毎日の食事処にするようになりました。


やっぱり日本人にとって1番美味しかった~、食べた~という満足感が得られて、日本人の味覚に合うのは中華です。日本人なら、外国の料理の中で、毎日食べてもいいと思うのは中華くらいしかないのではないでしょうか。中華はほんとうに偉大でヨーロッパではどこの国にも必ずありました。


Basingstokeの街エリアには、日本料理はなかったです。日本料理を食べたいならロンドンまで行かないとダメだったです。いまほど日本料理もメジャーじゃなかったので、当時は日本料理は非常に珍しく高級料理として扱われていました。



この繁華街エリアにあった中華屋さんは自分の毎日の食事処でした。店内は結構お洒落な装いで、薄暗い照明でした。このお店で自分は、以前日記でも紹介した甘辛スープ(現地語で、Hot & Sour Soup)の存在を知り(いまでいうス―ランタン(酸辛湯)に近い。)、それ以来この甘辛スープの虜になってしまい、ロンドンの中華街でもかかさず頼んでいたし、イギリスの中華レストランではかならず存在していました。


白い小さな容器に入っていて、オレンジ色のトロミのついた甘くてちょっぴり辛いスープなのです。その容器についているレンゲですくって食べるのである。


でも日本の中華レストランでは、ほとんど目にしないメニューなんですよね、この甘辛スープ。それが不思議なのです。


本当に生活していく上で必要最低限の機能、お店しかない街。それがBasingstokeでした。やはりロンドンのベッドタウンなんですね。遊びたいならロンドンまで行くしかなかったです。そしてIT企業のオフィス街でした。だからその会社で働いている方々がその街に住居を持ち、そこに毎日マイカーで通勤して働く。家庭持ちが大半だろうから、スーパーマーケットもあるし、家庭料理中心で家庭を大事にする。基本は閑静な住宅街。。。そんなイメージの街です。



IT企業が集まるオフィス街にある会社オフィスは、そんな街の中でもさらに郊外のほうにあるので、会社へ車で通う道は、もう田舎の草原の中を突っ切る道路という感じである。自分の記憶のイメージとはピッタリ合わないけれど、大体こんなイメージである。


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そうすると当然結構スピードを出して運転している訳だが、夜になるとネズミみたいな小動物がこの道脇からよく飛び出してくるんですよね。とうぜん急にはブレーキをかけれないので、そのままズブっとやってしまう訳です。(笑)他のドライバーもみんな同じ体験をする訳で、もう道路には、この小動物の死骸がゴロゴロ転がっていて、まさに壮絶な地獄図でした。(笑)


自分はこの街のさらにHatch Warrenという区域に住んでいました。いまも大事に保管してあるVOIDされたパスポートには、その頃の現地の住所が書いてあります。自分の住民票には、イギリス・ハンプシャー州から転入、という記録が必ず残ります。


まず、イギリスに渡ったときに、最初はB&B(Bed&Breakfast)みたいな民宿のようなところで過ごすのですが、そこに滞在しながら、自分の住居を決めないといけません。


いまでいう不動産屋さんみたいなところに通って物件探しです。

そのときに、イギリスには、その住居スタイルとして、


デタッチド・ハウス(1戸建て:2階)

セミデタチッド・ハウス(つまり1棟に2住宅は入っている。)

パーパスビルト・フラット (マンションタイプ)

バンガロー(平屋造りで建物の周囲にベランダを持つ)


とか複数のスタイルがあることを知ったのです。

どの住居スタイルがいい?と聞くのです。


いろいろ悩んで、結局デタッチド・ハウス(1戸建て)にしました。日本だと一戸建てとなるとマイホーム購入、借りても大変な家賃と思うかもしれませんが、当時のイギリスではそんなに高くもなかったです。


こと住居に関しては、日本とヨーロッパでは考え方というか相場が違うような気がします。ヨーロッパは人間らしい生活を標準としますから、住居もそれをスタンダードとします。日本のようなうさぎ小屋のような住宅事情、高騰した一戸建てという状況は理解できないのかもしれません。


Basingstokeの中のHatch Warrenという区域は完全な住宅街です。Hatch Warrenで画像検索してみると、自分の記憶の中にある自分の家やその周りの風景とドンピシャという写真はもちろんありませんが、大体こんな感じのイメージのところでした。


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いかにもイギリスのデタッチド・ハウス(1戸建て)ってこんな感じなんですね。家の造りもまさにこんな感じの家です。マイカーは家の前に置きます。日本の一戸建てとはちょっと趣が違います。いかにもイギリスの家という感じです。こんな風情をした住宅が一面に広がっているのです。


イギリス、ロンドンは夏はそれこそ夜の10時くらいまで外は明るく、冬になると午後3時になったらもう外は陽が落ちしてしまい真っ暗になってしまいます。そんな真冬の午後3時~4時頃に、すでに真っ暗な中を、この住宅街の通りを車で走りながら、国が位置する緯度が違うだけで、こんなに感覚が違うんものなんだな~と思ったことを覚えています。



Hatch Warrenにある自分の家は快適でした。外国の家ですから家の中も土足なんですね。(笑)でも自分はイヤだから土禁にして靴を脱いでました。


2階建ての一戸建てで、家具付きでした。やはり借りるときは家具付きの家を借りるのが無難ですね。拘り過ぎて家具まで自前で全部揃えようとしたら、大変な出費になってしまいます。寝室も大小で2部屋。大のほうは洋服ダンスがすごい大きかったです。トイレやお風呂が、1階と2階それぞれにありました。トイレはなぜかよく詰まったのを覚えています。(笑)


車は家の前に止めるのですが、夜中によくロンドンに遊びに出かけていたので、夜中に車で出発することが多く、それを見ていた隣人が、休日に家に訪ねてきて、「Youは、日本人だから働き過ぎだ。夜はちゃんと家でゆったり過ごしていないだとダメだ。日本人は働き過ぎなんだ。」と怒られたこともたびたびあります。(笑)


また隣人とも仲良くさせていただき、よくホームパーティに誘ってくれました。まわりの近所の人が仲良くて、その近所のお仲間みんなを1人の家に集めてやるホームパーティという感じです。たくさんの大皿にいろいろおつまみがあって、それを食べながらお酒も飲みながら団らんするという感じです。イギリスのホームパーティってこんな感じなんだな、と思いました。


基本は近所同士のパーティーなんですね。日本じゃ親しい人同士やりますが、近所同士でやることはほとんどないですよね。(笑)



BasingstokeからLondonへは車で1時間くらいです。

高速のM3で一直線です。


もうBasingstokeは退屈な街なので、若かりし頃で血の気が多く、刺激が欲しかった自分、そしてなによりも学生時代のブリティッシュ・ロック、パンク・ニューウエーブ時代のロンドンに憧れていた世代の人間ですから、とにかく時間があればロンドンに通っていました。できる限りロンドンの空気、街並みにじかに触れていたい。


土日はお休みですので、土日はかならずロンドンに出ていたような記憶があります。


BasingstokeからLondonをM3で車で行くと、ロンドンに出るところがWaterlooになります。ロイヤルフェスティバルホールのある街ですね。ここにかならず出ます。


そこからピカデリーサーカスに出ることが多かったです。ピカデリーサーカスは自分のひとつのブリッジというか分岐点のような街でした。そこからいろいろな街、方面に行って遊んでから、帰るときは、またこのピカデリーサーカスからM3でBasingstokeに帰るみたいな。


いまの自分でいうなら渋谷と同じですね。東横線でいったん渋谷に出て、渋谷を起点にして東京のいろいろなところに出かける。帰るときはまた渋谷から帰るみたいな。。。です。



2016年頃に再訪したときのロンドン・ピカデリーサーカス


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ピカデリーサーカスには、自分の御用達の日本食材専門店があったのです。当時のロンドンにはヤオハンという日本食材のみを扱った巨大スーパーマーケットがありましたが、郊外にあって車とはいえちょっと不便な所にありました。何回か通いましたが、これは遠いや、と思い、それ以来、ピカデリーサーカスに日本食材専門店を見つけて以来、こちらに通うようになりました。なんかビルの地下1階にある小さなお店で、もういま閉業して存在しないんじゃないかな?それだけちっぽけなお店でした。


でもカップラーメンとか、ちょっとした日本の食材はほとんど品揃えしてあり、すごく重宝していた便利なお店でした。


ピカデリーサーカスには、もうひとつあの頃よく通っていたドーナッツ屋さんがあって、夜にロンドンに繰り出したときに、夜遅くによくそこでドリンク、ドーナッツを腹ごしらえでよく食べてました。2016年にロンドンに行ったとき、まだそのお店があったことに大感激。涙が出てきました。


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M3に乗る前に、左側にハロッズを見ながら通っていくという構図はよく記憶に残っています。しかも夜、家に帰るときですから。


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後編につづく


PS:


当時住んでいていちばんショッキングだったのはサマータイム(夏時間)というヨーロッパ(というか欧米)特有の発想です。ヨーロッパでは夏は、日が長いからその分、1~2時間早めて効率的に時間を使おうというものです。


春頃に1日23時間の日があり、秋頃に1日25時間の日があることになったりします。これは日本にいるときから注意しなきゃと知っていましたが、実際現地で住んでいるときに、難しいと感じるのはそのサマータイムに切り替わる日時なんですよね。3月の第2日曜日にいっせいに1時間進めることになるんですが、そのことにまったく気づかないというかわかんないんですよね。


今日からサマータイム、今日から元の標準時間に戻りましたとか、ふだん気づかない。


自分はこれで何回も失敗したことがあって、サマータイムに突入したとき、大陸のほうに出張するときに、航空チケットに書いてある飛行機の離陸時間を見て、何時に自宅を車で出れば間に合うな、ということを計算する訳です。


ところが途中で今日もうすでにサマータイムに入っているんじゃ?ということに気づいて、ありゃ、やべっ、すでに1時間進んで考えないといけない!飛行機の離陸時間は、1時間前倒しだったんだ!


いかん、もう間に合わない、と思い、慌てて車で飛ばしてヒースロー(LHR)まで駆け込んだことありました。ギリギリ間に合いました。


反対の場合もありました。サマータイムから標準時間に戻ったとき、その切り替わっていることに気づかず、これまた飛行機です。(笑)空港に行ったら、実際のボーディングはまだ1時間後だったということもありました。


日本はサマータイムがなくてよかったと本当に思います。







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やっぱり六本木はカッコいい! [街歩き]

去年のクリスマスイヴ前夜にサントリー美術館に行ったときのこと。じつにひさしぶりに六本木界隈を訪れて、その洗練された街並みに圧倒されてしまった。


ギロッポン(六本木)はやはり都会だ!

東京、そして成功の象徴のような街ですね。


住みたいとまでは思わないけど、通勤で毎日この街に通えるんなら、なんか華の貴族社会人、世の中の大成功者になったみたいで憧れます。


まっ六本木は、自分とは縁のない街といえばそうですね。(笑)


六本木を歩いていてなにが違うかというと、なんというのかな~顔、体に吹き付ける風の冷たさ、そしてなんとも冷たくてクールな都会的ハイセンス、高層ビルが立ち並ぶ中を歩いているときのゴミひとつない清潔感あふれるストリート。その風景に都会的な冷たさを感じるというか・・・。


とにかくクール、冷たい・・・そういう都会的な感覚を味わうんですよね。

あくまで個人の感性です。


でもこれはサントリー美術館がある東京ミッドタウンのエリアの雰囲気のこと。

冷静に考えてみると、六本木ってやはりオフィス街と歓楽街の街ですよね。


六本木ヒルズを筆頭に多くのオフィスビルがある六本木は、外資系企業や大使館も集中しているため国際色豊かな街となっている。高級ブランド店や有名飲食店が多数営業してるエリアなので、高級感のある大人なイメージがどうしても先行してしまいます。


六本木は、昼はビジネス街、夜は繁華街・歓楽街と時間帯によって2つの顔を持つ街なのです。国際色豊かで高級志向の人たちが集まる。「六本木」という地名にはネームバリューがあり、このエリアにオフィスや住居を構えることに憧れる方が多い。大手企業や外資系・IT・コンサルティング・メディア関連の企業が主としてオフィスを構えているほか、海外企業の日本法人もある。


ランドマークである六本木ヒルズや東京ミッドタウンではショッピングやグルメを楽しむことができ、イベント開催時には参加目的の人も集まり賑わいを見せている。


六本木ってそんな街だ。


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自分は夜遊びに行くとか、酒を飲むとかは、まったく無縁の人生を送ってきたので、夜の繁華街、六本木に飲みに行く、遊びに行く。。。というのは遠い遠いとお~い、自分とはまったく無縁の世界だなと思っていました。また経験してみたいとも思わなかった。自分には向いていない世界。


演歌に代表されるように酒、女・・・いろいろな歌に六本木はでてくる。

まさに東京、日本を代表する夜の繁華街である。


そして六本木で遊ぶとなると、ベラボーに高いんですよ。もう福沢諭吉さんが一晩で何十枚も飛んでいくような。。銀座のママ、六本木のママ・・。そんな遊びをやってみたいとも思わないこともないが、自分には無理だ。(笑)


一般庶民の遊び場じゃないですね。

銀座、六本木とも水商売を代表する日本一の繁華街なのである。

そこで遊べるのはおそらく富裕層の方々。自分には無理ゲーの次元・・・。


夜の六本木の繁華街には、たぶん一生で1回しか行ったことがないと思う。

しかも夜に行ったんだが、カレーを食べてたと思う。(笑)


日本人なら誰もが知っている六本木交差点。


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ここは行きましたよ。この首都高速のこの風景、よく覚えている。六本木に来たら、夜の繁華街、そしてこの六本木交差点、首都高速、これはマストですね。


そして六本木いえばやはりこの六本木ヒルズを代表とするハイセンスで都会的なHigh Society。


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都内でも群を抜いて前衛的で国際的な街並みが広がっている。


六本木といえば名所は数々あるが、やはりポピュラーなスポットといえば「六本木ヒルズ」。森タワーを中心に、レジデンスやテレビ朝日、グランドハイアット、TOHOシネマズなど数々の施設・企業を含む六本木ヒルズは広大で、そしてリゾート地かテーマパークかと思うほど作りこまれた近代的な装い。


ショッピングエリアには、六本木の持つセレブなイメージそのままのハイランクな店舗が並んでいる。


六本木ヒルズも行きました。なんかあまりに広くて大きくて、見るところあり過ぎて、とても自分には消化できなかったです。


六本木はじつは外国大使館が多く存在する街でもあるのだ。サウジアラビア大使館、スペイン大使館、スウェーデン大使館、アメリカ大使館宿舎などなど。


あと、自分の人生に関係するスポットとしては、アークヒルズ、サントリーホール、テレビ朝日、J-Wave、森美術館。。。こんなところも六本木の住所である。


まさに上昇志向、高級志向の強い富裕層によって営まれているそんなオフィス街、繁華街なのだ、六本木というところは。はぁ~と溜息である。


日本一の繁華街、夜の六本木交差点でカレーを食べてた自分には、やはり無理ゲーな街である。


そんな六本木であるが、サントリー美術館に行くにあたって、東京ミッドタウンにあるので、美術館鑑賞を終えた後、あたりをちょっと散策して、いろいろ楽しんできた。


東京ミッドタウン界隈ということで、自分の六本木散策をお伝えできれば、と思う。


自分は東京ミッドタウンは初めての体験だと思っていたのだが、中をいろいろ歩いてみると、昔何回も訪れていたかのようによく見覚えのある景色が並んでいるのだ。


なんか見たことあるな~。何回も来たことあったっけ?

その種明かしはあとでまた述べよう。


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東京ミッドタウンは、三井不動産の複合施設である。都営地下鉄(大江戸線)六本木駅に直結している。東京ミッドタウンは六本木だけでなく、八重洲や日比谷にもあります。


東京ミッドタウンは、オフィスや高級ホテル、さまざまなショップおよびレストラン、美術館、レジデンス、医療機関、公園・緑地など、多様な施設から構成されている。


いわゆる本当の意味で複合施設なのである。


東京ミッドタウンに含まれる施設にはホテル ザ・リッツ・カールトン東京、赤坂見附から移転したサントリー美術館、アメリカのジョンズホプキンス・メディスンと提携する東京ミッドタウン・クリニック、「コンラン」ブランドのレストランなどがある。


オフィス部分のテナントとしては、コカ・コーラ ボトラーズ、シスコシステムズ、ジーユー (GU)、スルガ銀行、ソニー・ミュージックエンタテインメント (SME)、ナイキ、富士フイルムホールディングス、ファーストリテイリング(ユニクロ)などが本社や東京本部を移転・設置したのをはじめ、ゲーム大手のコナミも東京都内各所に分散していた拠点をここに集約した。


都営大江戸線で六本木駅下車なのだが、直結とはいえ、結構歩くんだな。

いきなりこんなオブジェが現れます。

さすが六本木と思いました。


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サントリー美術館はこちらの方面なんだな、ということで歩き進めます。


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東京ミッドタウンホールがあります。


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そうするとちょっとした広場のようなところに出ます。


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サントリー美術館は正確には、東京ミッドタウンの中にあるというよりは、その建物の横にあるガレリアとよばれる棟の3Fにあるのです。このガレリアというところは、いわゆる施設としては東京ミッドタウンの中に含まれるのですが、中をいろいろ歩いて散策してみると、いわゆるショップやレストラン街という感じですね。東京ミッドタウンの中でそういうテナントを集めたエリアがガレリアなんだと思います。


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このガレリアの3Fのサントリー美術館ありました。

十二分に楽しまさせていただきました。


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京都・智積院・長谷川等伯障壁画展、1/22までですよ~。お早めにどうぞ!長谷川親子画伯の寺外展示は初の試みで、なかなかお目にかかれないと思います。最高の美と思います。


ガレリアはこんな感じで吹き抜け構造になっているのです。


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このように道路を跨ぐ橋もかけられていました。


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さすが六本木!と思うような超お洒落なレストランもありました。思わず吸い込まれそうになり、入ってしまうところでした。(笑)


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そのレストランの前には、このような表面に薄く水を張っているような癒しの空間も演出されていました。


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VW(フォルクスワーゲン)の車が展示されていました。


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この日は、クリスマスイヴ前夜だったのです。

クリスマスツリーが展示されてました。


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このときは、あ~、クリスマスなんだな~と1年が経つのが早い~としみじみ感慨にふけっておりました。


お酒を売るお店も入っています。


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どうですか!!!この高級感溢れる通路。


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東京ミッドタウンもそうですが、特にこのガレリア。なんか自分は昔に何回も通っていたような感覚。なんか見覚えある景色ばかりだな~と思っていたのですが、その解がわかりました。


ここでした!

ビルボードライブ東京。


あのジャズのライブレストランで有名なビルボードライブ東京です。

この東京ミッドタウン、ガレリアの4Fにあったんですね。


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昔、若かった頃、と言っても20年前の2000年代ですが、ケイコ・リーさんやakikoさんのライブでここに入り浸って、湯水のようにお金つぎ込んでました。自分の人生軸は音楽でした。


あの巨額の投資は、今はもう無理です。経験は、若いうちに積むべし!



東京ミッドタウンは、とにかく壮大な複合施設で高層ビルで成り立っています。そこにガレリアのようなショップやレストラン街が横に繋がっているという感じです。


その前がちょっとした広場になっているのです。

その広場から、いろいろなアングルで東京ミッドタウンを撮ってみました。


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ザ・リッツ・カールトン東京。もう六本木の超高級ホテルです。

自分には一生縁がなさそうなホテルです。


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正面エントランスから入ろうと思いましたが、正面にガードマンさんががっちり目を光らせているので、とてもそのままスルスルとは入れなかったです。いかにも不審者という感じなので。(笑)ここのエントランスには、ひっきりなしに、豪華な車が入れ込んでいました。


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ザ・リッツ・カールトン東京は、東京ミッドタウンの中に併合されているホテルなのです。正面からは怖くて入れないので、いったん諦めました。そしてもう一回東京ミッドタウンの都営大江戸線のほうに戻っていくと、なんと!ザ・リッツ・カールトン東京の裏口のようなところを発見。


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これはホテル宿泊者で都営大江戸線を使うお客さんはこちらの裏口から直結している地下鉄を利用するという感じなのでしょうね。でもふつうこのホテルに泊まる富裕層は、豪華な車で送迎でしょうから、正面エントランスから堂々と出入りするんだと思います。


そうすると・・・おぉぉぉ~~~。ザ・リッツ・カールトン東京!その片鱗を伺うことができます。でも韓国人や中国人のアジア系の外国人のお客さんが多かったです。服装も汚いし。でも彼らは金持っているんだな~。(笑)


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これで自分の東京ミッドタウン散策記はお終いです。

すばらしい複合施設でございました。


東京ミッドタウンと直結の都営大江戸線の六本木駅に戻るべく、地下通路を歩いていると・・・

六本木のセブンイレブンはやっぱりカッコいいですね~。(笑)ちょっと普通の店舗とは違います。


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六本木の整体師マッサージのお店のようです。外から筒抜けで見えてしまいますね。(笑)


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六本木のカフェはなかなかお洒落で雰囲気ありました。


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今度は、六本木ヒルズや六本木交差点、そして森美術館を散策してみようと思っています。

街歩きの日記の一環でです。









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カフェでなく純喫茶・喫茶店 [雑感]

自分は、純喫茶や喫茶店とよばれる類が大好きである。なにせ昭和世代なので、あういうレトロな空間が堪らないのだ。これがカフェとよばれるようになると、またこれが雰囲気が違ってくるんだな。(笑)


結構いままでも旅先や知らない街を歩いていくと、自分の感性にくる、”あっいいな~”というアンテナにビビッと来るお店にはついつい入ってしまう。


レトロな喫茶店が趣味。

やっぱり落ち着くよね。

かなり好きです。

あの空間が好き。


昭和の自分の子供の頃、慣れ親しんだ、やっぱりあういう空間でないとダメなのです。もう何年前も前からFacebookのほうでは、”レトロ喫茶店と珈琲愛好会"を、Twitterのほうでは、”純喫茶コレクション”というアカウントをフォローしている。


毎回タイムラインに流れてくるなんともいえないレトロな空間。いいな~~~、と思いながらいつも眺めています。心のオアシスですね。自分が気に入ったお店はきちんとメモしておいています。いつか行けるように。


新しい日記のスタイルとして、”街歩き”というジャンルを開拓しようと思っている。取材にお金かからないし、その街歩きの中に、気になる喫茶店があれば紹介する、みたいなそんな感じでもとても片意地の張らないリラックスな雰囲気ができあがるんじゃないか、と思っている。


いま人形町を街歩きしてみたいんですよね。


最近BSテレ東で、コメディアンのずんの飯尾和樹さんの”ずん喫茶”というテレビ番組を知った。自分が喫茶店好きであることを知っての上か、最近よく勝手に自分のTwitterのTLに現れて(笑)、その存在を知ったのだ。


最初は、放映回数限定の番組だったようだが、2022年4月からレギュラー番組となった。まだほやほやである。喫茶店大好きの飯尾和樹さんが、気になるレトロな喫茶店を訪問して、お店のマスターやスタッフとお店の歴史、成り立ちを聞きながら、コーヒー含めた看板メニューをいただく、という非常にゆる~い番組だ。


”ずん喫茶=純喫茶”とかけているらしい。


まだ見始めて3回目くらいだが、いかにもテレ東路線というか、なかなか緩くていい番組である。これから毎週見てみようかな、と思っている。


自分はいままでいろいろなレトロな喫茶店を訪れてきたが、残念だと思うのは、きちんと写真に撮っておいて、そのノンノンの純喫茶コレクションを管理できていないことだった。いきあたりばったりだったのだ。


いままで訪れた中でも結構いい喫茶店たくさんありました。


その中でも自分が1番素敵だと思う第1位の喫茶店は、長野県松本市にある珈琲美学アベである。


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自分はゴローさんから教えてもらったのだが、その元々の情報ソース源はサイトウキネンのメンバーである。サイトウキネンのメンバーが夏の音楽祭のときに、かならず利用する秘密基地のお店のようなもので、昨日オペラで歌っていた日本人歌手が、翌日の朝のモーニングに来店なんて、しょっちゅうのことである。


ここのモーニングがいいのだ。しかもすごい安いし。ゴローさんもホテルでは朝食をとらず、ここでモーニングを取るのを常としていた。


ここは店名を”珈琲美学”としていることからもわかるように、珈琲に拘っている、珈琲にはかなりうるさい専門的な珈琲を楽しめる喫茶店なのである。



コロンビア(南米:甘い香りと独特のコク)

マンデリン(インドネシア:重厚な苦みが特徴)

ブラジル(南米:上品な酸味)

キリマンジャロ(タンザニア:強い酸味と上品な風味)

モカ(エチオピア:独特な香気と酸味)


2020年のとき、3日間通い詰めて、このすべての珈琲を楽しんだこともあった。そしてある日、マスターから、今日は”ゲイシャ・コーヒー”入ってるよ。ぜひ!と教えてくれた。


ゲイシャコーヒーというのは、世界で最も高価な珈琲といわれていて、幻の珈琲ともいわれている。ふつうの珈琲店ではまず飲むことはできないし、珈琲豆店でもまず置いていない。


ネットで販売されることもあるけれど、販売とともにすぐに完売になるプレミアで本当に幻の珈琲だそうである。

そのゲイシャコーヒーをその日たまたま本日のおすすめで提供してくれるというのだ。


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カップ、ソーサからして、すごいゴージャスで驚きました。

素晴らしく香りがよくて最高でした。


珈琲美学アベは、店内の内装もレトロ喫茶店の装いですごい雰囲気があって自分は最高に素敵な喫茶店と思うのである。


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悪魔のように黒く、

天使のように優しく

恋のように甘い

珈琲のひととき・・・



また松本行きたくなってきたな・・・。


我々は日常、喫茶店や純喫茶、そしてカフェという言葉をなにげなく使っていて、イメージで先入観を抱いているのではないだろうか。



・「カフェ」と言うと、オシャレで現代的な空間のお店。

・「喫茶店」や「純喫茶」と言うと、昔ながらのレトロな雰囲気のお店。


日常的には、なんとなく、そんな使い分けや認識をしている人が多いのではないだろうか?しかし、「カフェ」「喫茶店」「純喫茶」は、それぞれの店構えや店内の雰囲気の違いではなく、法律上のちゃんとした違いがあるのである。


じつは自分も最近知ったことで、そうだったのか~という感じで驚いているのである。


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●純喫茶の定義


純喫茶ではお酒の提供がなく、純粋にコーヒーを楽しむための喫茶店のことを言い、昭和の始め頃には登場していたようです。もちろん喫茶店はそれより以前、明治から登場しています。カフェが多くなった現代では、昭和レトロの香りが漂う懐かしいスポットにもなっています。


●純喫茶&喫茶店とカフェの違い


お酒の取り扱いについて触れましたが、法律上でもこの違いは、喫茶とカフェを区別するのに大きなポイントです。


というのも、純喫茶&喫茶店とカフェとでは営業許可の種類が異なります。純喫茶や喫茶店の営業に必要なのが喫茶店営業許可で、カフェ営業は飲食店営業許可が必要です。飲食店営業許可はお酒の提供が許可されています。


ただ、喫茶店の営業許可を受けていることと、店名や肩書をどうするかは別です。喫茶店営業許可でもカフェという名のお店もありますし、反対に飲食店営業許可でも喫茶店という名で営業しているお店もあります。


●純喫茶の歴史から見る喫茶店との違い


お酒の提供はできないものの、コーヒーや紅茶などのソフトドリンク、ケーキやお茶菓子、サンドイッチなどの軽食も味わうことができます。


では、喫茶店と純喫茶の違いはなんでしょうか。


日本に喫茶店が登場したのは1888年(明治21年)、東京下谷に開店した可否茶館です。こちらは4年後に閉店しましたが、1911年(明治44年)に銀座にカフェ・プランタンなどの名店が誕生したのを皮切りに喫茶店が急増します。


昭和初期には東京のカフェは7000軒にものぼり、多くの女給と呼ばれるスタッフが働いていました。そうした喫茶店ではサービスがどんどんと多岐におよび、お酒を提供していたほか、接待を伴うようなお店さえあったそうです。


そんな中で登場したのが、純喫茶。コーヒーと関連のないサービスを設けず、純粋にコーヒーを楽しむお店として、純喫茶と喫茶店が仕分けられるようになりました。純喫茶の"純"は、純粋の"純"からきているのですね。


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1.営業許可の違いが分かれ目


カフェは唯一、「飲食店営業許可」を取得しているコーヒー屋。カフェも喫茶店も純喫茶も、開業出店時には行政(保健所)に対して営業許可申請を出さなければなりません。


この営業許可には種類があり、カフェは「飲食店営業許可」を、喫茶店・純喫茶は「喫茶店営業許可」を取得することになります。


「飲食店営業許可」は「喫茶店営業許可」と比べて取得が難しい分、できること、出せる飲食品の種類も幅広いのです。


・アルコールの提供の有無がポイント


「飲食店営業許可」を取得しているカフェと、「喫茶店営業許可」を取得している喫茶店・純喫茶の大きな違いは、お酒などのアルコール類を提供できるかどうかです。


● カフェ→お酒を提供できる

● 喫茶店・純喫茶→お酒を提供できない


カフェか喫茶店かの違いを見極めるなら、コーヒーを飲みに入店した際、メニューを見れば一目瞭然!お酒がメニューに並んでいれば、飲食店営業許可を取得した「カフェ」です。




2.カフェと喫茶店は、できる調理レベルも違う


喫茶店、純喫茶では単純な加熱調理だけOK「飲食店営業許可」を取得しているカフェは、アルコール類の提供以外にも、手の込んだ料理を調理することができます。


一方、「喫茶店営業許可」だけ取得している喫茶店・純喫茶では、単純な加熱調理しか許されていません。喫茶店や純喫茶でコーヒーと一緒に注文できる調理品が、ケーキやお菓子などの軽食しか提供できない理由も、営業許可の違いにあります。


3.純喫茶は、朝から晩までコーヒーのみを提供するお店


文字通り、“純粋”な喫茶店かどうかでは、「喫茶店」と「純喫茶」の違いはどこにあるのでしょうか?


その線引きは文字通り、“純粋”な喫茶店かどうかです。

わざわざ「喫茶店」と「純喫茶」に別れている理由には、喫茶店が普及した歴史的背景と営業実態にあります。大正~昭和の喫茶店では過剰なサービスも「カフェ」という外国語が日本に定着する前の話です。


コーヒーが日本全国に広まり、ハイカラな男女が足を運ぶようになった大正時代から昭和初期にかけての喫茶店は、お酒の提供もあり、女性の店員が過剰なサービスを行うお店も多かったそうです。


単なる「喫茶店」と呼ぶに相応しくないお店が増える一方で、コーヒーや軽食だけを純粋に楽しめるお店が「純喫茶」と名乗り、提供するサービスを差別化しました。これが、純喫茶のはじまりです。


現在の「純喫茶」も、そのスタイルを崩していません。純喫茶を名乗る店舗は、大正ロマンや昭和レトロなど「古き良きヴィンテージ感」を味わえる喫茶店であることが多いのではないでしょうか?


情報引用元:


・純喫茶の"純"の意味は?定義や楽しみ方・各地の特長を紹介



・「カフェ」と「喫茶店」と「純喫茶」の違いは? コーヒー屋さんの見分け方




・・・どうですか?


自分は結構驚きました。自分達がなにげに使っていた喫茶店や純喫茶、そしてカフェという言葉。単なるお洒落なカフェ、レトロな喫茶店、純喫茶というレベルぐらいにしか思ってなかったですよね。誰もがそうだと思います。


でもこうやってきちんと喫茶店の歴史や、きちんとした定義分けを理解できるようになるとだいぶ世の中変わってくると思います。自分は大変勉強になりました。



●定番が生まれた街?大阪の純喫茶


大阪の喫茶店は、高度経済成長期の時代に増えたといわれます。当時はコーヒーを楽しむ場所であるとともに、商談や打ち合わせを行う場所でもあったようです。


喫茶店で当たり前のように出てくるおしぼりや、自由に読めるよう置かれている新聞のサービスは、大阪が発祥とされていて、定番メニューの一つであるミックスジュースは、大阪を代表する喫茶の名店「千成屋珈琲」が最初に作って提供したと伝えられています。


●モーニングが進化した名古屋の純喫茶


喫茶店文化が発展し根付いた街といえば、名古屋です。


サービスが充実した名古屋のモーニング文化は、名古屋を本拠地とするカフェの県外出店などもあって広く知られるようになりました。


名古屋の喫茶店では、コーヒーをオーダーするとゆでたまごやトースト、ナッツ類が一緒にモーニングというサービスで提供され、その味がお店のシンボルになっている喫茶店も豊富にあります。



・・・おしぼりや新聞のサービスは、大阪が発祥、そして喫茶店の朝のモーニングは名古屋が発祥だったのです。


なんだかオロオロ。(笑)我々が至極あたりまえと思っていた喫茶店の作法も、いろいろな地方の喫茶店の流儀が走りだったりしたのですね。大変勉強になりました。


ノンノンのずん喫茶ではありませんが、ここでおらが町にある喫茶店を紹介できれば、と思います。ヨーロッパから帰ってきて、この町に住み始めたので、もう27年住んでいることになります。東京でこんなにひとつの町に住み続けているというのは、もちろんいままでの最高記録更新中です。


この町が好きというよりは(最初はそうでしたが。)、引っ越しには莫大な費用がかかってしまうことやコスト対策含め、いまのままがいいかな、ということでずるずると来ているという感じです。


この町の特徴は、非常にお店の出入りが激しいところなんですね。新しいお店が開店したか、と思ったら、あっという間にお店じまいして、また新しいお店がそこに入る・・・なんかこういうお店の入れ替わりがすごい激しい町なのです。


27年間も住み続けていると、もう数えきれないくらいのお店の入れ替わりを見てきました。だから新しいお店開店というのを見かけると、このお店もあとどれくらいの寿命だろうか?(笑)などと皮肉めいた物の見方をしてしまいます。


逆に、最初に来たときから、ずっといまも営業を続けている老舗もあります。


やはりそういうお店は、過去から地元密着型というか、この町に根付いていて、昔からの常連さん、固定の馴染みのお客さん層をしっかり持っているお店なんですね。


これから紹介するおらが町の喫茶店「サガン」は、自分がこの町に住み始めた当初からずっと営業を続けている老舗でいまだにお客さんで毎日混雑している素晴らしい喫茶店です。


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もうこの喫茶店「サガン」は、もうこの27年間、いろんな想い出に溢れていて、ちょっとやそっとでは語り切れないです。もう毎日入り浸っていたときもあるし、要所要所のときにお世話になったり、自分はおらが町で喫茶店というとまずこのお店しか頭に浮かばないです。


ふつうに晩メシとしての食事処として利用することも多かったです。


ムサシさんが拙宅オーディオオフ会に来ていただいたときも、オフ会終了後の夕食や世間話で華を咲かせたのもこの喫茶店です。(覚えているかな~。(笑))


またオヤジが亡くなったとき、葬式代費用など含めて相当慌てたので(結局ご祝儀などで黒字でしたが。)、オフクロにも生命保険や医療保険掛けさせなければ、ということで、保険会社の方と相談の場に使ったのもこの喫茶店です。


自分一人でダベルときも相当使いましたが、そのほかにも友人とのおしゃべりや商談の場としても、もう数えきれないくらい使ってきた喫茶店なのです。ほかに適した打ち合わせ場所がなかったので、すぐ思いつく喫茶店と言ったらここしかなかったというところでしょうか。


この喫茶「サガン」は、ノンノンのずん喫茶認定です。


「悲しみよこんにちは」で知られるフランスの小説家「フランソワーズ・サガン」からとったといわれる老舗喫茶店『サガン』


その歴史は1980年創業というから今年で40年です。


1980年ですよ。まだ自分は北海道にて高校生だったんですよ。信じられますか?この入れ替わりの激しい町で、40年間も続けてきているのです。もう自分は驚きとしか言いようがないです。


どんなに入れ替わりが激しい町でも、やはり本物はきちんと残るということですね。お客さんはちゃんとわかっているのです。


もうおらが町を代表する喫茶店と言っていいと思います。


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喫茶「サガン」は、このように1階にメガネ屋さんや時計屋さんがあるその2階にあるのです。


もうメニュー展示からして、もう昭和~(笑)。


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サガンという文字のフォントが雰囲気あっていいです。


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店内は、かなり広いです。


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極端にお洒落という訳でもなく、そしてあからさまにレトロ~という雰囲気でもなく、いい塩梅で昭和の喫茶店のよい雰囲気を醸し出していますね。自分の時代の喫茶店の代表的なお店のように思います。



少し落ち着いた照明にソファに座ると膝があたるくらいの高さのコーヒーテーブル。

邪魔にならないくらいのBGMが実に心地よい。

昨今の外資系のカフェもいいが、やはりこの昔ながらの喫茶店は落ち着きます。


ある人は読書を楽しみ、またある人は友達との会話を楽しむ。

壁など無くても各々がこのノスタルジックな空間で程よい距離を保ち、好きなように時を過ごす。


これこそが喫茶店の醍醐味だと思う。



大阪の喫茶店がその発祥といわれる新聞のサービス。もちろん雑誌もありますね。コミックもあります。喫茶店の定番中の定番です。


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本宮ひろ志に、さいとうたかを・・・まさに喫茶店コミックの王道ですね。(笑)町中華でも王道中の王道。これらの筆者のコミックがあることが、そのお店の昭和レトロ時代を物語りますね。黒帯認定です。


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この「サガン」が喫茶店なのか純喫茶なのか、カフェなのか、どういう分類になるのか。さきほどの記載から判断したいのですが、自分は昔からお洒落な外資系のカフェではないと思っていました。これは決まり!みたいな。。。じゃあ喫茶店なのか純喫茶なのか。珈琲専門店の純喫茶でもない。やっぱり喫茶店というのが一番合うのかな、と思ったりします。


ここは、喫茶店メシが充実しているのです。

カフェ飯ではなく喫茶店メシなのです。


いわゆる洋食系メニューがかなり豊富で、ケーキなどのデザートも豊富です。お酒は置いてないです。このお酒が置いてないというところで、もうカフェでないことはわかります。


でも喫茶店や純喫茶は、調理も加熱だけということなんですが、そうでもないんですよね。店の奥には、きちんとした厨房もあって、ちゃんと洋食メニューを調理する専任のコックさんもいるのです。



・手の込んだ料理を調理することができるカフェ。

・単純な加熱調理しか許されていなく、原則ケーキやお菓子などの軽食しか提供できない喫茶店・純喫茶。


こういう定義を厳密にあてはめるなら、カフェなんですよね。(笑)


いやぁ、やっぱりカフェじゃないだろう?まぁ、そこはあまりキチキチにあてはめすぎて窮屈に考える必要はありませんね。珈琲専門店ではありませんから純喫茶ではないとは思うので、やはり喫茶店というのがいちばんしっくりくるところです。


自分はこの喫茶「サガン」で、もういろいろなメニューを頼んできましたが、ここに来たら、最近ナポリタンに嵌っていてよく頼みます。今回もナポリタンにしました。ここのナポリタンすごく美味しいです。


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セットにすると、サラダとデザート、珈琲がついてきます。


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おらが町の喫茶店というと、もうこの「サガン」なのですが、もうひとつとても雰囲気のいい喫茶店もあります。

オークラ珈琲店です。木村商事グループの系列のお店のようです。


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ここも結構自分のお気に入りなのですが、店内がとても素敵なのです。割と薄暗い方の照明度合いで、レトロ!良い意味で昭和な雰囲気満載のまさに純喫茶・喫茶店という感じでなのです。


接客の方もすごく丁寧で親切です。 


サイフォン式による香りも楽しめる美味しい珈琲屋さんで、厨房ではサイフォンでコーヒーを落としているのがよく見えます。


ただちょっと玉に傷なのが、お店の大部分が喫煙可能エリアとなっていることなんですね。

でも禁煙エリアは確保されているようです。

未成年入店不可なんですよね。


店内装がとてもレトロで素敵なので自分はよく利用します。夏の暑いときにこの喫茶店はよくクーラー冷房が効いているので、ここで休憩としてよく利用しています。


本能寺の変のとき、織田信長の遺骸はどうなったのか、というミステリー本をこの喫茶店で真夏に読んでいたのをよく思い出します。(笑)








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寒いときは、布団で我慢していると足がポカポカ。 [雑感]

東京は、冬は家の中がほんとうに寒い。いちばん困るのが、夜寝るときだ。足元がシンシンに冷えて寝れないのだが、でも長年の自分の経験からすると、とても不思議な事象が起こる。


今の時期とにかく足がシンシンに冷えて、相当つらい。自分の部屋の暖房クーラーはもうベテラン選手で、もう経年でかなり弱っている。部屋が暖かくならずに困っている。もうこの冬の時期はひたすら耐えるしかないのだ。半導体供給不足でなかなかブツも手に入らないだろう。出費も痛いし。


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もともと冷え性ということもあります。

ときどきやるのが、足湯である。


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熱いお風呂に入るのも手なのだが、確かにお風呂から上がったときは、体がポカポカでいいのだが、1,2時間ちょっと時間がたつと、すごい湯冷めしてしまう。

下手すると風邪をひいてしまう。かえって逆効果である。


だから足湯ぐらいが一番効果がある。でも寒くて動きたくないから、足湯をするだけのお湯を張るのも面倒です。(笑)

世の中には、こういう足元や体を寒さから守るための防寒着がありますね。写真は足元専用ですが。


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これはぜひ期待したいところなのですが、自分はこれ苦手なんですよね。以前トライしたことがあるのですが、こういう防寒着を体につけると呼吸困難に陥る感じでまったく体が拒否反応を示してしまう。すぐに脱いでしまう。


これを身に着けるなら、脱いで寒さを我慢していたほうがいいのです。まったくもって不便な体質なのです。

唯一救いだと思っているのは、寒いときに暖かい飲み物や食べ物を食べると、足元や体中がポカポカしてくること。たとえばコーヒー、カフェオレとかカップラーメンとか。(笑)


そういう点では、体質として代謝はいいほうなのかな、自分の冷え性は、そんな特別の病気じゃなくて誰しもが経験することなのかな、と安心したりします。


というわけで、どうにも手の打ちようがないのだが、でもたったひとつ救いというのか、不思議な事象というか、現象が起こるのである。


もうとにかく寒いので、下着を数枚重ね着して、厚着に厚着をして、そしてさらにはちゃんちゃんこまで着て布団にもぐり込む。文字通り寝る訳だが、最初はもう足元シンシンに冷えて、寝れない訳だが、ひたすらじっと我慢するのだ。


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そうすると、あら不思議、2時間くらい経ってくると、足元がポカポカして火照ってくるのだ。そしてそのうち体全体もポカポカ火照ってくる。そしてそこから素直に眠りに入れるのだ。


自分はなにもやっていないく、ただ厚着でふとんにくるまってひたすら我慢していると、かならず足元からポカポカ火照る。そしてそこから体全体も。


これはどういう現象なのだろう?

ネットでググってみるのだが、まったく情報なし。

ネットにある情報は、足元が冷えて眠れない人のために、という防寒対策が書いてあるだけだ。


まぁありがたいのだが。この事象のおかげで毎日、寒くて眠れないということもまず1日もない。でも我慢しているだけで、なぜかならず足元が火照るのか、そして体全体も火照るのか。


新陳代謝がいいのかな?


長年の謎なのだが、毎年寒い冬を、自分はこの摩訶不思議な現象でなにごともなく無事に乗り切っているのだ。(笑)


天に感謝するしかない。









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世界の朝食を食べさせてくれるお店 ルーマニアの朝ごはん [グルメ]

今回はヨーロッパのルーマニアということで、どうしようか?何を語ろうか?ずいぶん悩んでしまった。ルーマニアという国は、自分もそうだけれど、日本人にとってもあまり馴染みのない国ではないだろうか。


いろいろググってみると、確かにコマネチやドラキュラの国であることはわかった。これなら誰でも親近感が湧きますね。あ~それで有名な国なんですね。。という感じで。


自分はルーマニアには行ったことがないです。

自分には縁がない国。

でもいろいろ調べて勉強していくと、すごく興味深い国で、なんかワクワクします。


世界の朝ごはんの日記のいいところは、その国の朝ごはんを食べたり、その国のことを勉強してみると、まるでその国に旅行しているかのような楽しい気分になれますね。


そんな感じで、ルーマニアのことをよく知って、ルーマニアへの旅に案内できれば、と思います。


ルーマニアの地理感覚はこちら。


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黒海に接していて、ブルガリア、ハンガリー、セルビア、そしていま問題のウクライナと隣接する国。

首都はブカレストです。



協力


在日ルーマニア大使館 Embassy of Romania

Gabi's Cucina&Caffe Gabriella Dumitru

川上・L・れい子 Reiko L. Kawakami

一般社団法人中東欧ワイン・リカー文化協会

The Central and Eastern European Wine and Liquor Association


そのほかの情報引用元


・ルーマニアの伝統行事、豚の解体



・滅びつつあるルーマニアの豚ばらし



・ルーマニアの田舎で守られている伝統



・ルーマニアの風土が育むクラシック音楽



・田中泰の「クラシック新発見」“夭逝の天才ピアニスト”ディヌ・リパッティ



・ルーマニアベストシーズンは春~秋(5月~10月)避けるべき時期・年間天気・イベント徹底解説




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ヨーロッパの中央南部に位置するルーマニア。豊かな自然と、古くからの伝統を大切にする国民性があり、現在でも古き良きヨーロッパを感じることができる国です。その歴史や伝統、自然との繋がりは、ルーマニアの食文化からも知ることができます。


ルーマニアとは「ローマ人の国」の意味。西暦106年にローマ帝国の属州となったことが国名の由来の一つと考えられています。その後、何世紀にもわたって、オスマン帝国とオーストリア・ハンガリー帝国の交差点に位置していたことにより、ルーマニア料理にはトルコや旧ユーゴスラビア諸国、ブルガリア、ハンガリーなどの料理の影響が見られます。


ルーマニアは肥沃な大地に恵まれた、ヨーロッパで有数の農畜産国。主食の小麦やトウモロコシをはじめ、豊富な種類の野菜が生産されており、酪農も盛んです。新鮮な野菜と多彩な肉料理、サワークリームやチーズといった乳製品を多用することもまたルーマニア料理の特徴です。


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ルーマニアは新鮮な食材の宝庫。特に夏の時期のマーケットには、ありとあらゆる野菜や果物が大量に並びます。夏の時期に採れる食材は保存食にして一年を通して楽しむ。そのような昔ながらの暮らしの知恵がいまでも息づいています。


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12月6日の聖ニコラエの日から始まるルーマニアのクリスマス。クリスマスの晩餐のために豚を一頭さばき、冬のあいだ大切に食べるという昔ながらの慣習があります。冬の始まりに家庭で行う豚の解体は、減りゆくも貴重な儀式です。



ここで自分のアンテナにビビッと引っ掛かりました。ルーマニアのクリスマスは、晩餐のために豚一頭をさばくのです。いわゆる豚の解体ショーをやるのです。(笑)これってルーマニアのクリスマスの伝統行事なんだそうです。


お洒落な世界の朝ごはん日記に、このルーマニアの豚の解体ショーの写真を載せるのはかなりはばかれるので(笑)載せませんが、ネットには、この写真が結構掲載されてます。(もちろんさばいている最中の写真はないですよ。)


そこでちょっとこのクリスマスの豚の解体ショーについて、もう少し詳しく説明を試みてみます。


●ルーマニア、クリスマスの豚の解体ショー(写真なし。。笑笑)


12月のルーマニアの田舎で、クリスマスまでに伝統的に行われるのが豚の解体。もちろん年中を通して豚を普通に食べているので、食するためには解体が必要。でも、12月のこのクリスマス時期、長いあいだしっかり世話をして太らせた豚を、生命に感謝しつつ人々の食用にするのは、特別な行事なのです。


昇天した豚にバーナーの火を吹きつけ、体毛をきれいに焼き取ります。(残酷。。笑笑)

解体が始まります。


雪寒いの中だから出来る時間のかかる作業。命あっての豚からもらったこの素材、小さな部位をも無駄にしないよう、家族の保存食として、大切に手作業で行われます。


この伝統行事としての解体、EU加盟に際して「残酷だからやめろー。」という批判もありました。とはいえ、豚を食するのは、イスラム教徒以外、世界のあちこちで。豚の命をもらいながらの、人間の営みなのです。

 

豚の皮はソリチ(sorici)、しっかり燻したものをそのまま細長く切ってオードブルに。コリコリとした食感、脂っぽくもなく美味しくいただけます。そして油身はスラリナ(slănină)、これはすこし火であぶって口に含むと、トロ~リ、脂本来の甘みを味わえます。そして肉の部分は燻製やソーセージ・サラミにしたりして、長持ちさせる工夫を。



日本はアメリカからの文化が強く影響しているのでクリスマスになると七面鳥の代わりに鶏肉を食べますね。

ルーマニアでは豚を食べるのです。

田舎にいくと今でもクリスマス前に家畜として飼っていた豚を一頭さばきます。時折、小さい頃よく見た屠殺所に運ばれる豚さんや加工して吊るされた豚さんの姿がふっと頭の中を横切ります。


~ここで自分が把握できたことは、豚をさばく、豚の解体ショーは、ルーマニアのどこでもやっている訳ではなく、おもに田舎なんですね。田舎の伝統行事なのです。


でもいまやほとんどやっているところはないとか。

やっぱり残酷だからなんでしょうか。。。


そしてそのクリスマスの晩餐のときに豚を食べますが、ほかの部位でも保存食として貯えたりするということがあるんですね。


つぎはルーマニア人と思われる方の実体験記です。かなり残虐な描写で要注意!


ルーマニアの田舎で育った私は、ルーマニア国民の大勢がそうであるように、いつも豚に囲まれていた。何世代ものあいだ、田舎では、最も一般的に飼育されている動物が豚であった。


毎年、クリスマス前になると私の祖父母は、豚を解体した。ルーマニアの伝統行事だ。私の記憶では、田舎の拷問部屋のような小屋の中で、ふたりはバーナー、包丁数丁、針金を、豚の隣にきちんと並べ、解体の準備をしたものだった。豚の下には血を受ける藁を敷き、祖父母のどちらかが包丁で喉を掻き切るあいだ、私は縛られた豚の足を持って押さえていた。


しかし、豚の解体を手伝うと、「大人の世界に足を踏み入れた証だ」と祖父母にえらく褒められたので、誇らしい気持ちで儀式に参加していた。むごいのも承知していたが、ポーク・クラックリングを口にしたとたん、良心の呵責はほぼ消えていた。


祖父母も今では相当な高齢だ。伝統の豚解体儀式は、老人の加齢とともに、ゆるやかになくなりつつある。クリスマスの直前、毎年ブカレスト近くブラネシュティで開催される〈豚市〉に足を運べば、その状況は悲しいほど明らかになる。



・・・もうやめときましょうね。(笑)

これ、ルーマニアの田舎の伝統行事なんです。いろいろな国があり、いろんな文化があり、いろんな伝統行事がある。我々では理解できないようなことも。。。そう考えるといいでしょう。




ルーマニアと聞いて連想するのがコマネチ、ドラキュラなどだが、実は東欧唯一のラテン系の国であり、言語もイタリア語に近い。


ルーマニアは東欧の国であり、黒海に面する。ジョルジェ・エネスク博物館、アテネ音楽堂、ルーマニア国立歌劇場などは必見。日本では「ドラキュラ伯爵」として知られるヴラド3世は、ルーマニアではオスマン帝国の侵略から守った英雄と捉えられている。


●ルーマニアの音楽事情


ルーマニアの音楽家として一番に挙げるならジョルジェ・エネスク(George Enescu)である。作曲家・ヴァイオリニスト・指揮者であり教育者。ジョルジェ・エネスク博物館にはホールがある。もう一人、ディヌ・リパッティ。ピアノを学ぶ者にとってはピアノの神様と呼ばれる人物である。ジョルジェ・エネスク国際コンクールとフェスティバルは隔年ごとに開催され、世界中から4,000人を超える音楽家がブカレストに集合する。2016年には日本人で初めて石井琢磨氏(Mr. Takuma Ishii)がピアノ部門第2位を受賞した。


ルーマニア出身で現在活躍しているアーティストには、ラドウ・ルプ(Radu Lupu)、インナ(Inna)、アンジェラ・ゲオルギュー(Angela Ghoerghiu)らがおり、民族音楽で有名なのはゲオルゲ・ザンフィル(Gheorghe Zamfir)である。日本にまで彼らの名声が届いていないことを残念に思う。


ルーマニアといえばディヌ・リパティ。


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まさか世界の朝ごはん日記で、ディヌ・リパティと出会うとは思いも寄りませんでした。(笑)え~、自分がクラシックのことを勉強し始めたときに、一生懸命勉強したピアニストでした。自分はいつも世代的にアルフレッド・コルトーとペアで覚えていたというか勉強していました。CDも何枚か持っています。


もういまや彼の録音で彼のことを偲ぶこともなくなりましたが、クラシックのピアニストを勉強していく上ではディヌ・リパティは絶対避けて通ることができないピアニストなのではないでしょうか。


33歳で亡くなった“夭逝の天才ピアニスト”。その端正なマスクとハンサムないでたちは、いまその写真を見ても驚くのですから、1920~1950年代の方々にとってはなにをかいわんやでしょうね。


活躍した年数も少なく、演奏活動や録音も少ないことから情報が極端に少ないがうえの伝説の天才ピアニストとして崇められているところがありますね。


これでルーマニアも自分となにかしらの縁があることがわかりました。


ディヌの名付け親は、ルーマニアの音楽家として一番のジョルジェ・エネスクなのです。

ルーマニアの首都ブカレスト生まれです。


彼のピアノの特徴は、透明な音色でピアノを最大限に歌わせていることである。純粋に徹した、孤高なまでに洗練されたピアニズムは古今でも随一とされる。ショパンやモーツァルトなどを得意とした。ショパンのワルツ集は現在でも絶品とされている。


1917年3月19日、ルーマニアの首都ブカレストに生まれたリパッティは、優れた才能に恵まれ、11歳にしてブカレスト音楽院入学を許される。1933年に行われた第1回「ウィーン国際ピアノ・コンクール」において第2位となるが、審査員を務めていた名ピアニスト、アルフレッド・コルトー(1877-1962)がこの結果に抗議して審査員を辞任。まさにコンクールならではの天才伝説の始まりだ。


そのコルトーの薦めによってパリ音楽院に入学し、ピアノはコルトー、指揮をシャルル・ミュンシュ、そして作曲をナディア・ブーランジェに学ばせるという破格の英才教育を施したことからも、コルトーのリパッティにかけた期待の高さが窺える。1936年にパリで本格的なデビューを飾り、将来を嘱望されていたリパッティだったが、不治の病(ホジキンリンパ腫)に侵されて、1950年12月2日、33歳の若さでこの世を去ってしまうのだ。コルトーの落胆は想像にあまりある。


そのリパッティが遺した数枚のアルバムが存在する。1947年に録音されたシューマンとグリーグのピアノ協奏曲や、バッハ、モーツァルト&ショパンなどの名演奏、そして極め付けが、1950年9月16日にブザンソンで行われた最後のリサイタルのライブ録音だ。


病状の悪化によって医師からコンサートの中止を勧告されたにもかかわらず、死期を悟っていたリパッティは聴衆との約束を果たすためにリサイタルを敢行。当日会場に集まった人々は、目の前の若き天才が死に直面し、彼の演奏を聴くのはこれが最後であろうことを理解していたという壮絶なライブだ。



疲れ切り、息も絶え絶えのリパッティは、最後に予定されていたショパンの「ワルツ第2番」を演奏できなかったという事実に胸が詰まる。にもかかわらず、レコードに刻まれた音楽のなんと美しく生気に満ちていることだろう。リパッティは自らの生きた証をこの演奏に込めたのだ。そしてこの世に別れを告げたのだ。コンサートから約2ヶ月後の12月2日にリパッティは亡くなり、彼の生涯と最後のリサイタルは伝説となった。


・・・ちょっとこのディヌ・リパティ「ブザンソン音楽祭における最後のリサイタル」買って聴いてみます。自分は持っていなかったように思います。


これで無事ルーマニアと縁ができてホッとしたところで、そのほかルーマニアのちょっとした文化、特徴をあげていきましょうね。



ルーマニアのベストシーズンは春から秋にかけて。


ルーマニアと日本の気候はわりと似ていて四季がある

気候的には6~9月の春から秋が過ごしやすい

夜21時ごろまで明るいので観光しやすい



●治安


ルーマニア国内の治安はEU加盟後の景気の上向きもあり概ね安定して、東欧諸国の中でも治安のいい国と言えます。

ロマ(ジプシー)の人々が多いのもルーマニアやブルガリア、セルビアなどバルカン半島諸国の特徴です。

しかし、日常生活で出会ってもしつこかったり暴力的なこともなく、物乞いをしている人が通行人の服を引っ張ったり、財布をつかんだりするのを見たことがありません。


●通貨



通貨はレイ(Lei)またはルーマニアロン(RON)。

通貨が二つあるわけではなく、表記の方法が違うだけでLeiかRONの両方が使われています。(日本円でいうとYenとJPYの違いみたいなもの)


EU加盟後にはヨーロッパのユーロも導入されましたが、日常の支払いはレイのみでユーロは使えないため注意が必要です。


観光地でのクレジットカード普及率はかなり高い。


市場や小さな店などの多くが現金支払いのみなので、旅行中は必ずレイが必要になりますが、日本円をユーロやレイに両替できるところはほぼありません。


そのため日本で円をユーロに両替して持って行くか、現地のATMでキャッシングをしてレイを引き出す必要があります。


●物価


ルーマニアの物価は、日本と比較すると半分以下です。物価が高いと思われがちのヨーロッパでもルーマニアはリーズナブルに旅行できるのでかなりおすすめです。



●服装


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ルーマニア人はわりと見栄っ張りでお洒落好きな人が多いです。派手な洋服を好む人も多いので、服装についてはあまり気にしなくていいと思います。

アニマル柄、原色、キラキラ光る洋服など、かなりド派手な格好をしていても似合うのがすごい。


・・・いかがですか?


ルーマニアのことがすごく身近に感じてきたと思います。


それでは、ようやく本番のルーマニアの食文化について、です。

Following informations and pictures should be under the copyright of World Breakfast Allday.


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ママリガ


パンと並ぶ、ルーマニアの主食。粗めに挽いたトウモロコシに水、塩、時にはバターを加えて練って作ります。肉料理の付け合わせとして食べやすい、薄めの素朴な味わいです。


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チョルバ


具だくさんの、酸味のきいたスープ。中に入る具によってざまざまな種類のチョルバが存在します。一度に数日分のチョルバを作り置きして、一日を通して食べるのが習慣です。


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スムントゥーナ


ヨーグルトのようなサワークリーム。ママリガに添えたり、スープに入れたり、パパナッシュに乗せたりと、ルーマニア料理に欠かせない付け合わせです。ママリガには塩気のあるチーズと合わせたスムントゥーナが相性抜群。


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ファソーレ・バトゥータ


白インゲン豆をペーストにしたもの。味と食感はフムスに似ています。炒めた玉ねぎとトマトと一緒にパンに乗せて食べられています。


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ムラトゥーリ


料理の付け合わせにはピクルスも欠かせません。青いトマトやキュウリ、カリフラワー、パプリカなどが定番で、冬のあいだは特によく食べられています。爽やかな酸味とニンニク、ハーブの香りが食欲をそそります。


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カシュカバル・パネ


厚切りにしたカシュカバルチーズ(黄色いチーズ)をフライにした、老若男女に愛される一品。ルーマニアワインのお供にもおすすめで、フレンチフライやマッシュポテトともよく合います。


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パパナッシ


たっぷりのチーズとごく少量の小麦粉を練り込んだ生地を揚げた球状のドーナツ。外はサクサク、中はモチモチの食感が病みつきになる、ルーマニアを代表するデザートです。通常2つ以上でサーブされ、スムントゥーナとジャムをかけて食べます。


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ピエルシチ ウンプルーテ


ルーマニアでお正月に食べられている、伝統的な桃の形のお菓子。細かく刻んだくるみが入ったチョコレートクリームが挟まれています。


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ルーマニアワイン


夏が温暖で雨が少ないルーマニアは、6000年以上の歴史を持つワインの産地。ブドウの栽培に適した気候と土壌で育まれたワインは、世界で高い評価を得ています。



それではルーマニアの朝ごはんです。


今回もWorld Breakfast Alldayの銀座店でいただきました。

自分にとって銀座店が一番好きで自分に合います。


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こちらがルーマニアの朝ごはんのワンプレートです。


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ルーマニアの朝ごはんは、粗めに挽いたトウモロコシに水、塩、バターを加えて練ったママリガに、スムントゥーナ(サワークリーム)とソーセージ、目玉焼きを添え、酸味のきいた具だくさんのスープ「肉団子のチョルバ」、白インゲン豆をペーストにした「ファソーレ・バトゥータ」、ムラトゥーリ(ピクルス)を合わせたワンプレート。



美味しかった~~~。日本人の味覚にすごく合うと思います。ママリガとソーセージ、目玉焼きはもうふつうにアメリカン・ブレックファースト。


全世界共通の美味しさです。


スープ「肉団子のチョルバ」はちょっと酸っぱい感じで日本にはないテイストですね。

これはこれで美味しいと思いました。


ファソーレ・バトゥータやムラトゥーリ(ピクルス)もなんかデザートみたいな食感で美味であることこの上なし。ルーマニアの朝ごはんは、予想以上に日本人にフレンドリーで全世界でも共通の美味しさの朝食だと思いました。


ルーマニアの朝ごはん、1月末までやってます。

ぜひ!体験なさってください。


次回は、どこの国なのでしょうか・・・。また新たな世界旅行の気分が楽しめますね。

楽しみです~。










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折りたたみ式携帯電話のNECの名機 N504iS [雑感]

いろいろ懐かしいものを全部押入れの段ボール箱に放り込んでいました。段ボールの中からこんなものも出てきました。まさに宝の宝庫です。(笑)

自分が使っていた昔の携帯電話。


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自分は1980携帯規格1Gの時代から携帯電話使ってました。結構最先端には乗り遅れないようにしていました。最初に買った携帯電話はNOKIAでした。すごいバカでかい端末でした。


そしてソニーエリクソンとか、NECとか。

上の写真の真ん中のNEC N505iSは注意です。この頃の携帯電話はNTT docomoのi-modeが大全盛だった時代。広末i-modeですね。(笑)そのi-mode端末付きの携帯電話で、自分がお気に入りだったのが、NECです。


当時の携帯電話の主流のスタイルは、こういう折りたたみ式だったのです。普段は折りたたんでいて、使うときに開くみたいな。その折りたたみ式を最初に世に出したのがNECだったのです。だからNECの機種がそれはそれは大人気だったです。NECがこの折りたたみ式携帯電話のブームを牽引していましたね。


売り上げの上位は、いつもNEC機種だったような記憶があります。

そんなNEC機種で大ベストセラーだったのが、N504iSという機種です。


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とにかく街を歩いていて、みんなこのN504iSを開きながら、歩いているのです。いまでこそスマホを見ながら歩くのは危険ということで、あまりそういう人は見かけなくなりましたが、携帯電話普及の初めの頃は、携帯電話を見ながら歩いている人すごく多かったです。特に、このN504iSを持っている人が大半だった。


すごい確率でこの機種見かけました。


自分はすっかりこのN504iSに惚れこんでしまい、この機種が欲しいとドコモショップを探したんですね。ところが、この機種、もう新しい次世代のシリーズが出てしまって、それが先の写真のN505iSだったのです。


しかたがなく、自分はN505iSを買ったのですが(それが先述の写真です。)、やはりどうしてもN504iSが諦めきれない。デザインスタイルからすると、新しいN505iSのほうが最新の感じがするのですが、自分はなぜか旧式のN504iSに惚れこんでしまったんですね。


どうしてもあきらめきれない、どうしてもN504iSのほうが欲しいということで探しました。ドコモショップの人に頼んでどうしてもN504iSが欲しいので在庫として残っているところを探してくれないか。


じゃあ何日か待ってくれ。各ドコモショップ店に連絡して在庫として残っていないか探してみるから、ということになった。


数日後、N504iS在庫ありました!という連絡。

もう天に昇るような気持ちでやっほ~いいい!である。


そしてワクワクしながら、在庫を取り寄せてもらったドコモショップに行き、いま自分が持っている最新型N505iSからのデータ移植をお願いした。


お店の人はちょっと不思議に思いながら、N505iSからN504iSに移植するのですか???

N505iSのほうが新しい機種ですが、それを一世代前のN504iSに移植するのですか?


私、はい、そうです。(笑)

なぜかちょっと恥ずかしかったです。(笑)


そうやって苦労して入手できたNEC N504iS。

自分にとって幸せなひとときでした。


なぜ、そんなにN504iSが好きになったのか、自分でもわからないです。説明できないです。ただ言えることは、街を歩いている人は、ほとんどと言っていいほど、みんなN504iSを持っていたことです。それで自分も欲しいと思うようになったことです。


これだけは間違いないようです。


自分の折りたたみ式携帯電話のNEC機種にはそんな想い出があります。その後、あえなくN504iSはサポート終了となってしまい(笑)、写真の緑色のFOMAに変更。そしてついにスマホデビュー。いまのXperiaとなったということです。


自分は、iPhoneはいままで使ったことないです。

全部Androidです。


いまのスマホに対する夢は、ぜひ携帯を2台所有してみたく、1台は、iPhoneを使ってみたいです。

そして残りは、いまのXperiaからXperia Proにバージョンアップして、撮像素子の解像度、5G、配信用カメラとしても使えるなどなど、最新のプロ機材同様の性能を満喫したいことです。




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カセットテープ復刻 [オーディオ]

今年はカセットテープが静かに復刻するということで(本当??。。笑笑)、カセットテープについていろいろと。カセットテープは自分の青春ど真ん中の記録メディアなので、あまりに想い出ありすぎます。


この復刻の話、本当なのだろうか、とネットでいろいろググってみたのだが、どうもそうらしいことがわかった。驚きとしかいいようがないです。


いまアナログレコードが流行しているのをご存じの方は多いだろう。そんな中、実は同じくアナログのカセットテープも再注目されているそうなのだ。 


カセットテープが最も売れていたのは1980年代。ウォークマンやレコードレンタルショップの登場と共に、音楽好きがこぞってカセットテープに音楽を録音して楽しんでいた。


しかしCDの登場と共に徐々にカセット文化は衰退。2000年に差しかかるころには生産量も減少してしまった。


自分のカセットテープ熱がもっとも熱かったのが1983~1986年の大学4年間。もちろん1977~1982年の中学・高校生のときもカセットテープに音楽を録音してビートルズとかよく聴いてました。


でもそれはラジカセであって、本格的なカセットテープデッキが発売されて、カセットテープが一大ムーブメントになったのは、自分が大学生の1983~1986年の頃だと思う。


またカセットテープのブームに火をつけたのが、ソニーが1979年に出したウォークマン第1号。猿のCMとともに大変な話題となりましたね。


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外で歩きながら音楽を聴くという文化が初めて花開いた、まさに画期的な発明でした。これは衝撃でした。


そんなカセットテープであるが、2010年代中盤から海外のアーティストを中心にアナログレコードに加えカセット形態で新譜を発売するようになり、その結果カセットは新たに若者の支持を集めはじめているのだそうだ。


デジタル音源が普及し、サブスクリプションサービスで簡単に音楽を聴けるようになった世の中だが、カセットにはデジタル音源が普及した今の時代でも楽しめる特別な価値があるのだそうだ。


これまで日本においてカセットの需要を支え続けていたのは、主に60代以上の高齢者層。用途としては、カラオケや演歌の録音、再生といったものがメインである。


しかし2010年ごろから海外のアーティストが新譜のアルバムをレコードだけでなく、カセットの形態で発売するようになった。


サブスクの影響もあり、フルアルバムではなく聴きたい曲だけを聴く人が増えたため、「アルバム単位で自分たちの作品を聴いてほしい」というアーティストにとってアナログメディアは有効だからだ。


2016年には、あのmaxellで有名だった日立マクセルがあの1970年代の黄金期のカセットテープ maxell UDを復刻版で再発したとか。


日本においてブームの火付け役となっているのは、50代以上の既存ユーザーだけではなく、10代~20代の若年層がブームの火付け役として大きな役割を担っているのである。


つまるところ、カセットやアナログレコードが”シンプルにカッコいい”という一言に集約されるから魅了されているわけ。結構いまの若者、Z世代の人たちにとって、昭和のモノって逆にすごく新鮮に映るらしい。


オンライン、サブスク全盛の時代の無形のモノと比べて、有形、モノの所有というか、レコードやカセットが格好良く映るらしい。


ところでカセットテープって知ってますか?(笑)


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こんな感じの磁気テープに音楽を記録する記録メディアです。カセット型のケースに入っています。我々が手で触るのは、このケースのほうです。磁気テープに音楽を記録していくんですね。A面、B面というのがあります。A面まで来たら、B面にひっくり返すという作業が必要になります。


テープに爪があってそこを折ると録音禁止になって、そのすでに録音された音楽は永遠保存版として残せることになります。テープが、デッキのヘッドに絡まるトラブルもよく起こります。そのときは鉛筆をテープケースの丸穴に差し込んでクルクルと巻き戻す作業が必要になります。(よくやりました。)


カセットテープを売っていたメーカーは、ソニー,TDK,maxellとか王道だったですね。自分は、TDK,maxell派だったな。


カセットテープに録音できる分数は、46分、54分、60分、74分、90分、110分でしたね。録音する曲の長さによって選びます。だから、片面のA面、B面に録音できる分数は、その半分になります。 


その他にもカセットテープには、その磁気テープの品質でランクがありました。


ノーマルポジション

ハイポジション

フェリクローム

メタル


カセットテープを買うとき、そのランクで高音質用か、ノーマル用か判断して買うのです。やっぱり自分のお気に入りの曲は高音質のテープで録音しておきたいというのがあるじゃないですか。


メタルテープが最高に音がいいということだったけど、やはりお値段も高かったですね。またメタルテープとかは再生するデッキ側にもそれなりの対応がないと効果がないらしく、それを知らない子供の頃の自分は、ふつうのデッキでメタルテープを使ってそんなに音質って変わらないな~とよく思っていました。(笑)


でもこの音楽はぜひいい音で録音しておきたいと思ったときは、よくメタルテープを買ってました。TDKかmaxellだったな~。


カセットテープの音質って丸っこい暖かい音でしたね。いまのようなデジタル音源のようにドンシャリというか、高域や低域を強調するような加工をせず、低域、高域はそのまま減衰して中域が盛り上がるかまぼこ型で、丸っこい音で暖かい音だったと思います。いわゆる心地よく、聴き疲れしにくい音質。


アナログレコードが復活しているのは、よくわかっていますが、カセットテープも復刻しているとは驚きでした。2023年、本当にカセットテープも静かに復刻してくるのでしょうか・・・。


自分にとってまさに青春ど真ん中、思春期の大学4年の1983~1986年は、まさに自分のカセットテープ黄金時代のときでした。


カセットテープをどういう用途で使うかというと、2通りあります。


①アナログレコードからカセットテープにダビングする。

②FMエアチェックする。


①は、やっぱりこの時代はアナログレコードが最大のメディア。アーティストから新譜が届くときは、アナログレコードで新譜発売されます。我々学生は、アナログレコードを買う訳ですが、その新譜を聴くためにいちいちレコードをターンテーブルに乗せるとかというとあまりそういうことはしないんですね。


1度レコードを買ったら、もうすぐにカセットテープにダビングしてしまうのです。そしてそれ以降は、新譜は、全部そのカセットテープのほうで聴くのです。そのほうが利便性がいいから。買ったレコードはそのままレコード棚で終生大事に保管されるのです。


あと大学生だからお金がないから、そんなにレコードをたくさん買えないのですが、そういうときはそのレコードを持っている友達のところでテープにダビングしてもらうのです。


そうやって友達とシエアしながら分担して新譜のレコードを買っていたような気がします。だから、ふつうに音楽を聴くと言ったら、もうカセットテープで聴くことを意味していました。


②のFMエアチェックも流行りましたな~。


いまもそうかもしれませんが、我々どこから音楽情報、特に洋楽のアーティストの情報を得るかと言うと、FMのラジオから仕入れている場合が大半でした。そのFMでの自分のお気に入りの音楽案組やお気に入りの音楽DJから紹介のあった曲をカセットテープにダビングするのです。この行為をFMエアチェックといいます。


おこずかいをはたいて新譜のレコードを買うよりも、FMラジオだから、無料じゃないですか。だからFMエアチェックは絶好の音楽をダビングできるツールだったのです。


いまは記録メディアへの記録はデジタル録音なので、コピーしても品質が落ちないということで、それじゃまずかろうということで、FMのラジオ番組で流す曲は、初めから最後まで通しでかけることはなくなったような気がします。でも当時は、カセットテープへのアナログ録音なので、当時のコピーの解釈は、複写することで品質が落ちるならいい、ということで、FMラジオでの曲紹介も曲をまるごと通しでかけていたように思います。


自分は、この①と②で大学生時代の音楽ライフを楽しんでいました。

この頃は、自分は洋楽ロック専門でした。


これが自分が大学生のときに、一生懸命アルバイトをして買ったFMチューナーとカセットデッキです。


TRIO KT-1010


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Victor DD-V7


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Victor DD-V7のほうは、1982年発売で79800円。

Trio KT-1010のほうは、1983年発売で59800円。



いま見てもその洗練されたデザイン。カッコいいです。惚れ惚れします。昔はこういうメカニックなデザインが好まれたんですね。買う人は大抵男性だったので。いまも自分の部屋にちゃんと残っています。


FMチューナーのTRIO KT-1010は、いまも現役です。いまもFMラジオで聴くときはこのチューナーで聴いています。TRIO(いまのKENWOOD)の最高傑作といってよかったです。TRIOといえばチューナーでした、自分にとっては。


これでアナログレコードの新譜を買ったら、すぐにターンテーブルに乗せて、このVicotr DD-V7でカセットテープにダビングしてしまうのです。またFMエアチェックするときは、TRIO KT-1010でFMラジオで番組をチューニングして、そして同じくVictor DD-V7でカセットテープにダビングしてしまうのです。


そしてあとは、そのダビングしたカセットテープで普段は音楽を聴いている。これが自分たちの青春時代の音楽の楽しみ方でした。だから思春期の頃の自分はカセットテープとともに音楽生活をエンジョイしていたんですよね~。


このカセットテープへのダビングすることで、大事な儀式があります。

それがカセットテープへのラベリングです。


べつにふつうに手書きで自分の文字で書いてもいいですが、それじゃ味気ないじゃないですか?そこで自分はある雑誌についているカセットテープ用のインデックスカードを利用していました。


FM STATIONって知ってますか?(笑)


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まさにこの自分が過ごした1983~1986の大学時代の青春思春期に黄金期だったFM雑誌です。FMの各ラジオ局でどのような番組があるかのいわゆる番組表ですね。それ以外にもアーティストの最新情報とか、インタビューとか満載で、学生の音楽ファンにとってはすごく優しい雑誌でした。みんな愛読していたのではないでしょうか?週刊だったような気がします。


絶対みんな知ってますね。


この毎週発行されるFM STATIONにカセットテープ用のインデックスが付録としてついているのです。これが自分は毎回楽しみで楽しみで堪らなかったです。


鈴木英人さんイラストのカセットインデックス。懐かしすぎる~。(笑)


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カセットの背表紙の枠縁が赤、黄、緑、青、とかいろいろカラフルで、その中の白い部分にアーティスト情報や曲名を書いていくんですね。


そして表紙には、あの独特のテイストの鈴木英人さんのイラストが描かれているのです。これが最高に楽しみでした。


自分にとって、FM STATIONを買うということは、この付録についている鈴木英人さんのイラストインデックスをゲットするということを意味していました。


この鈴木英人さんイラストのインデックスにラベリングをする訳ですが、これもまさか手書きする訳にはいきません。今も文房具店にはあると思いますが、専用のレタリングシールを活用するのです。シールの文字はアルファベットです。いまでも文房具屋さんに売っていると思います。


アルファベットのレタリングシールを購入して、このFM STATIONのインデックスにそのシールを貼り付けていくのです。そうすると見栄えのいいカッコいいインデックスが出来上がり、カッコいいカセットテープのコレクションが出来上がるのです。


自分の場合、アナログレコードからカセットテープにダビングしたテープの管理に、このインデックス管理をしていました。


たぶんいまも大事に保管しているのではないか、と思い、押し入れの中でゴソゴソ探したのですが、ありました!大学生当時は、茶色の3段のテープ用ラックを保有していて、それにびっしりラベリング付きのカセットテープを収納していたのですが、いま押入れを探してもどこにも見つかりません。


廃棄してしまったのかな~?勿体なさすぎますね。財産だったのに。


でもその一部だけですが、テープはきちんと保管できていました。


これです!懐かしすぎる~。(笑)FM STATIONの鈴木英人さんイラストによるインデックスでラベリングした自分のカセットテープコレクションです。


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まさにカセットテープの黄金期に自分の青春時代があって、カセットテープとともに思春期に音楽を聴いてきたので、忘れようにも忘れられない記録メディアなのです。


その押入れの段ボールの中には、こんなものもありました。

MDって知ってますか?(笑)


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ソニーが開発したカセットテープの次の時代の音楽用記録メディアですね。アナログレコードからカセットテープにダビングして普段はテープで音楽を楽しむという時代から、アナログレコードからCDの時代に変わっていって、最初はCDからカセットテープにダビングしていましたが、もっと高音質で楽しむために次世代の音楽専用の記録メディアとしてMDが開発されたんですね。


MDというのはMini Discの略です。


要はいままでの磁気テープではなく、磁気ディスクですね。丸い円盤型のディスク型の記録メディアです。


MDはデジタル録音です。だからCDからMDへのダビングはデジタル録音ですので、そのままコピーしても品質が落ちませんのでCD品質のクローンがそのまま生産されてしまい問題になります。でもそれを可能にするために、コピーするときに音質が劣化すればコピーが許されるんですね、ということで、圧縮という技術を採用することになります。音声圧縮です。


音声圧縮は、データを間引いてデータ容量を少なくすることです。MD用の音声圧縮として、ソニーはATRACという音声圧縮方式を開発しました。


ですので、CDからMDへのダビングは、ATRACで圧縮されてダビングされるので、元ソースよりは音質劣化しているということで、ようやくコピーが認められたのです。そこから先のMDからMDへの孫世代のダビングは許されていなかったと理解しています。


ATRACは懐かしすぎる!


自分は、デジタル音声の音声圧縮をATRACで勉強しました。音声を圧縮するということは、どうやることなのか、その基本原理をATRACを通して学んだのです。その後、後世には、MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4 AudioとかMPEG-2/MPEG-4 AACとか世界スタンダードな汎用な圧縮方式が開発され世界標準になっていきますが、音声圧縮のやり方は基本そんなに変わらないです。


音声信号を時間軸から周波数軸にFFT変換して、1本1本のスペクトラムにはかならずマスキング領域というエリアが発生して、そのエリアは、そのスペクトラムのキャリアのレベルに邪魔されて、人間の耳には聴こえない領域なんですね。いわゆる冗長成分なのです。Watermarkなんかは、その特徴を活かし、そのマスキング領域に著作権のデジタルデータを埋め込んでいきますが、音声圧縮も、このマスキング領域の人間の耳には聴こえない領域のデータを削除していきます。原則人間の耳には聴こえない部分だから削除してもわからないだろう、という魂胆です。


音声圧縮って、時代が進むにつれてどんどん進化していきますが、ロッシーな圧縮については、根本原理はみんなそこなんだと理解しています。自分はその音声圧縮の基本原理をATRACで一生懸命勉強しました。


画像の圧縮もそうですね。いろいろ進化していきますが、その根底にある基本原理は、人間の眼ではわからない気づかないそういう冗長成分のところを間引いているのです。


そんなMD用に開発されたATRACは自分の音声圧縮技術を学ぶための大切な教材になったのでした。


MDもよく使ってました。ソニーのミニコンポを買って、CDからMDへよくダビングしていました。そしてMDウォークマンを買って歩きながら聴いていたと思います。


段ボールは古いものをみんな放り込んでいるようで、こんなものも出てきました。


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CDシングルです。8cmCDですね。ふつうの12cmのCDより小さいシングルのみ(正確にはA面1曲、B面1曲ということで2曲格納。もちろんA面B面なんてないですから、2曲連続再生です。)のCDです。


ふつうのCDプレーヤーで再生するのは、アダプターを装着して12cmCDのサイズにして再生します。こういうシングル専用のCDというのもあったんですね~。


よく買っていたような記憶があります。


左のピンクのジャケットがMISIAの”つつみ込むように”です。MISIAのデビュー曲です。MISIAはいまや日本を代表する大シンガーに成長してたくさんの名曲を歌ってきましたが、自分が一番感動するのは、やはりこのデビュー曲の「つつみ込むように」なんですね。この曲が最高で1番だと思っています。プロモビデオも出されたのですが、もう衝撃でした。なんてカッコいいんだろう!そしてファンキーというかプログレというかちょっと陰影のあるカッコよさというか。歌もうまいし。これは只者ではない新人が出てきたな、と思いました。


当時の自分の入り浸っていたHMV渋谷のお店の中を長時間にわたって歩きながら、ウォークマンでMISIAの「つつみ込むように」を聴いていた記憶があります。プロモビデオも格好良かったです。


このCDシングルを見た瞬間、五月雨式のように想い出が溢れ出てきました。1998年のことだったと思います。


右が、広瀬香美さんのシングル「ストロボ」です。14枚目のシングルでアルペンCMソングだったと思います。もうこの頃、自分は広瀬香美さんの大ファンで、当時彼女は冬の女王とか、ゲレンデの神様とか、冬、そしてスキー場にかかるというイメージキャラクターで売っていた大人気歌手でした。


広い音域をカバーする透明感のある声質と、ボーカル曲らしくない複雑なメロディーのボーカル曲が特徴で、とにかく張りのある声ボーカルで元気がでる曲ばかりで(しかもメロディアス!)聴いていてすごく気持ちがいいんですね。作曲家としてのセンスも最高、すごい才能があるシンガーソングライターだと思っていました。


もう大ファンになってしまい、結構CD買いまくっていました。そして片っ端からMDへダビングして、ミニコンポで自分の部屋でヘッドフォンで聴いていた記憶があります。これも1998年頃だったなー。


広瀬香美さんはこの時代の一大ムーブメントな歌手でした。懐かしすぎる。最近CMでもお見かけするので、元気そうでなにより。また広瀬さんの曲、ストリーミングで聴いてみたいです。


段ボールの中からこんなものも出てきました。

CDウォークマン。


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これも重宝しました。もうこの頃は立派なオーディオ機器を揃えていたと思いますが、なぜかこれでロックを部屋でヘッドホンで聴いていた記憶があります。どこかに旅行に行くときなど、つねに音楽が手元にないと、ということで、このCDウォークマン重宝しました。




なんか懐かしい、思い出話に終始しましたが、たまにはいいですね。

なんか楽しかったです。


明日からまた仕事の毎日が始まります。(笑)








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三舩優子×堀越彰 OBSESSION [クラシック演奏家]

2022/12/25の茂木大輔さんののだめカンタービレ・クリスマスコンサートは、本当に新鮮な出会いと驚きの連続だった。ちょっとショックだったといっていい。のだめコンサートだから、やはりのだめに拘わる選曲だろうから、自分としては馴染み深いもので、ゆったり楽しめるだろうぐらいにしか思っていなかった。


でもいざふたを開けてみたら、のだめとはちょっと離れてしまうけど、茂木さんぜひお勧めということでいろいろ新しい出会いがたくさんあった。


この路線はすごくいいと思います。のだめの選曲も大切ながら、これからもずっと続けていくには、やはり聴衆を飽きさせない新鮮な音楽的出会いがあったほうがいいと思います。


茂木さんのセンスに合うものは、どんどん取り入れていった方がいいと思います。もちろんのだめはのだめとしてやって、のだめとは一線画して、新鮮な曲もどんどん取り入れていく。


去年ののだめクリスマスコンサートは、自分にとってはかなりショックだったです。(笑)茂木さん、勉強されてるな~。若いお宝発掘の未来の音楽家を日頃YouTubeなんかで研究しているんだな、と思いました。そしてこれはいい!と思ったアーティストは、どんどん自分ののだめコンサートに参加させていく。とてもいいと思います。


その中で自分が一番衝撃を受けたのは、三舩優子×堀越彰 OBSESSIONのデュオであった。


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ピアノとドラムスだけのユニット。史上最小にて最大のオーケストラ。


確かにジャズの世界では、ジャズピアノトリオといって、ピアノとベース、ドラムスというトリオのサウンドがある。自分はジャズの中でも女性ボーカルと並んで、このジャズピアノトリオが大好きである。ビルエバンスWaltz For Debbyのように酒場、煙草の煙が漂う、グラスの鳴る音、人の話し声・・・そんなリアルな酒場の暗騒音がある中で鳴るピアノ、ベース、ドラムスのサウンドは最高に格好良い。


でもこのOBSESSIONのサウンドは、さらにベースを抜いて、ピアノとドラムスだけなのである。このユニットでのだめコンサートで最初に聴いたのが、ボロディンのダッタン人の踊りであった。


これは鳥肌が立ちましたよ。

ひさしぶりの感覚。


なんとカッコいいんだろう!!


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ピアノとドラムスでどのように曲を構成・進行していくのか。基本の主旋律はピアノが担当する。ドラムスは要所要所にリズムパートや効果音を盛り込んでいってサウンドを豊かにしていく、という絡み方。


単にピアノ1台だけで、主旋律を描いていくだけならふつうありだと思うが、これに要所要所にドラムスを挟んでいくというのは、かなり音楽としてのスケール感が大きくなるし、ドラマティックになり、音楽としての表現力がすごく豊かになると思う。


そしてちょっとアバンギャルドでカッコいい。かなりカッコいいです。自分の感性のセンスにピッタリ。これはカッコいいなと思いました。


ピアノとドラムスのユニットって誰のアイデアだったのだろうか。クラシックの世界では、ピアノとヴァイオリン、ピアノとヴィオラ、ピアノとフルートという室内楽はごくあたりまえのように存在する。


でもピアノとドラムスという組み合わせはあまりないのではないだろうか。ドラムスが入ると、ちょっとジャズ的なアプローチと思うかもしれないけど、あくまでクラシックの範疇なのである。ピアノとドラムスでクラシックを奏でるのである。こんなサウンド、音楽があるなんて最高にびっくりである。


自分の感性に合うと感じた一番の理由は、空間、隙間に語らせる妙である。ピアノとドラムスだけで音楽を紡いでいく、というのは、ある意味スカスカで、空間、隙間をうまく利用しながら語っていくという音楽進行なのである。


自分はこれが最高にカッコいいと思うのである。


手前みそで、全然ジャンルの違う音楽を取り上げて申し訳ないのだが、ブリティッシュロックの世界でスティング率いるポリスという3人編成のバンドがいた。


自分は最高にファンだったのだが、彼らのなにが格好良かったかというと、ギター、ベース、ドラムスというロックバンドとして考えられる最小の楽器編成で、それでいながら、彼らのサウンドは、空間、隙間をうまく利用するサウンドで非常に立体感、膨らみのあるサウンドで、かなり他のバンドとは毛色が違うユニークなサウンドだったことだ。


それが最高にカッコよかったのである。


みんな、ギター×数本、ベース、ドラムス、ボーカルとなるべく音をたくさん鳴らして音をどんどん重ねようとする。でもそれってまったくの逆効果なんですよね。音を重ねに重ねて厚いサウンドにすればするほど、べったり系というかのっぺりとした平坦なサウンドになってしまうのです。


あまり弾きすぎないこと、音をたくさん鳴らさないこと、音に音を重ねないこと。うまく空間、隙間を利用すること、空間、隙間にものを語らせるようにしたほうが、音楽やサウンドって聴いている側ではすごい膨らむというか、立体的で、ふくよかで、空間感のすぐれた音楽になるのです。


ホール空間にいっぱいに広がる音楽、3次元的に立体的に広がる音楽というのは、あまり楽器の音を重ねないサウンド、空間、隙間をうまく利用する、空間、隙間にうまく語らせる音楽なのです。


自分は、OBSESSIONの音楽、サウンドを聴いたときに、まず思い浮かんだことはロックバンド・ポリスのサウンドの作り方で、まったく同じ理論があてはまるな、と思ったのである。



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ピアノ主旋律で、要所要所にドラムスの効果音、リズムセッション的なサウンドは、ホール空間にふわっと広がっていくような立体感や3次元的な空間感があって、空間、隙間にうまく語らせる妙があって、アバンギャルドでかなりカッコいいのである。


クラシックのオーケストラサウンドとまったく逆のアプローチである。オーケストラは、まさにたくさんの弦楽器、管楽器、打楽器の集合体で音に音を重ねて壮大なスケール感を作り出す手法。OBSESSIONのサウンドは、まったくその真逆を行くやり方。スカスカのサウンドで、ホールいっぱいのスケール感を出す手法なのである。


かなりカッコいいのである。

自分は、ボロディンのダッタン人のあの異国情緒あふれるなんとも切ないメロディを、このユニット、楽器の組み合わせで聴いたときは最高に痺れてしまった。なんと美しんだろう!そしてなんとカッコいいんだろう!


ダッタン人の踊りは、自分の大好きな曲なのだけれど、いつも聴いているのはオーケストラバージョンなんですよね。それをピアノとドラムスだけのユニットで聴くバージョンは最高に美しくてカッコいいと思いました。


”史上最小にて最大のオーケストラ”というのは最高に言い得ているキャッチコピーだと思います。


あと、茂木さんが仰っていたのは、ドラムスはいわゆるジャズ的な即興的な入り方ではなく、どのタイミングでどのような手数が入ってくるかをきちんと計算し尽くされたドラムセッションであること。


これは確かにそうですね。ドラムスというとどうしてもジャズのセッションのような即興的な入り方を想定する人が多いと思いますが、OBSESSIONは非常に計算され尽くした入り方である、ということですね。


いやぁ~最高にいけているカッコいいデュオだと思います。

2017年に結成なんですね。全然まったく知らなかったです。もっと宣伝してください。(笑)少なくともFacebook Pageは作ったほうがいいと思います。


それではメンバーの三舩優子さん、堀越彰さんの紹介をしていきますね。


三舩優子(ピアノ)


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幼少時代をアメリカ・ニューヨークで過ごす。ジェローム・ローエンタール、井口秋子、奥村洋子、安川加寿子に師事。桐朋学園大学在学中、第57回日本音楽コンクール第1位。同大学首席卒業後、文化庁派遣研修員としてジュリアード音楽院に留学、マーティン・キャニンに師事。91年にロス・アンジェルスにおいてアメリカデビューを果たし、LATimesにて絶賛、クラシックラジオ局WQXRにて全米放送、高評を得る。同年フリーナ・アワーバック国際ピアノコンクール、ジュリアードソリストオーディションで優勝。


帰国後は、リサイタルはもとより国内外の主要オーケストラとも共演を重ねる。海外公演も多数。これまでにCDも多くリリース、いずれもレコード藝術特選盤となる。ラジオパーソナリティー、NHK-BS2「週刊ブックレビュー」の司会を各6年間に亘り務めるなど、メディアなど多方面で活躍。マスタークラスやアウトリーチの教育活動にも力を入れる。


古典から現代音楽に至る幅広いレパートリーにも定評があり、華のあるダイナミックな演奏で聴衆を魅了しつづける、日本を代表するピアニストのひとりである。


京都市立芸術大学准教授。

HP:yukomifune.com





堀越 彰(ドラム)


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海老沢一博氏、村上“ポンタ”秀一氏に師事。’90年、「山下洋輔ニュートリオ」でデビュー。国内を始め、ヨーロッパツアー、南米ツアー、ベルギーの野外コンサート、日本全国縦断88ヶ所サバイバルツアー等に参加 。’94年新たに「山下洋輔デュオプラス」として活動を開始し、10年に及びレギュラーユニットとして活動。日舞家の父の影響から、ジャズのみならず邦楽、民俗音楽とのセッションなど、幅広いジャンルにおいて国内外で活動。伊藤多喜雄、チェンミン等とも共演し、イベント構成・演出も手がけ、楽曲提供も行なう。


「The WILL」「東方異聞」「SOLO-ist 」などを主催した後、’12年尺八奏者小濱明人と「LOTUS POSITION」結成。’15年、山下洋輔も加わり、国際交流基金主催でチェコ・スロヴァキア四都市ツアーを成功させ、アルバム「LOTUS POSITION with山下洋輔」リリース。 デヴィッド・ルヴォー演出舞台「ETERNAL CHIKAMATSU」「黒蜥蜴」「道」に音楽メンバーとして連続参加。


シルク・ド・ソレイユで活躍したパフォーマー、フィリップ・エマールらと組む「INSTINCT」でも活動。都内に2カ所のドラムスクールのほか、日本工学院でもクラスをもつ。 


Canopusエンドーサー。

HP: akirahorikoshi.com



三舩優子さんは自分はよく存じ上げているピアニストでした。ミューザ川崎のホール設計をなされた建築家の小林洋子さんの自由が丘の建築事務所で小林さん主宰のサロンコンサートで川本嘉子×三舩優子のデュオでのヴィオラ・リサイタルの実演に接したことがあります。ブラームスの室内楽でした。あの東京・春・音楽祭でのブラームス室内楽の走りとなったコンサートだったと思います。もう何年前でしょうか。たぶん2013年か、2014年だったと思います。


三舩さんは全然変わってませんね。あれから10年も経っているのに、容姿、スタイルまったく変わらずお美しくて素晴らしいです。先日の小山実稚恵さんのときもそう思いましたが、やはり演奏家の方の日頃のプロとしての容姿スタイルの維持の努力は素晴らしいと思います。



堀越彰さんは、茂木さんの息子さんがおもちゃのドラム・セットを買ったときに、そのセッティングや叩き初めで茂木さん宅を訪れた間柄だそうです。茂木さんとの親交も深いジャズの山下洋輔さんのトリオでも活躍なされたベテランのドラマーですね。やっぱり男としてビジュアルがハンサムでカッコいいです。


OBSESSIONは、美男、美女のデュオなんです。


こののだめクリスマス・コンサートで自分は大ショックを受けて、さっそく家に帰ったら、ストリーミングで確認してみました。OBSESSIONとしては2枚のアルバムを出しているようです。



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『OBSESSION』三舩優子(ピアノ)、堀越 彰(ドラム)




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『OBSESSION II』三舩優子(ピアノ)、堀越 彰(ドラム)





いまSpotifyでヘビロテで毎日聴いています。(CDでも買いました。いまお取り寄せ中で時間がかかるようです。)のだめコンサートが12/25でしたから、今日まで10日連続して1日中OBSESSION聴いているのです。まっご存じ自分の性格ですから、嵌りだすともう徹底的に聴き込まないと気が済まない性格ですので、当然の結果です。


やはりピアノとドラムスというシンプルなサウンドが、非常にBGMとしては最高なんですね。ヘビーじゃなくて、ちょっと室内楽的でリラックスできるというか。。。


やっぱりボロディンのダッタン人の踊りが一番最高にいいです。美しいし心揺さぶられます。この曲は自分は大好きなので。でもいまダッタン人の踊りという曲名じゃないんですね。いまの時代での新しい曲名(”ボロヴェッツ人の踊り”)を聞きましたが、なんかまったくダメですね。(笑)心に全然響いてこないです。改名にはなんか理由があるのでしょうか。


ボロディンのダッタン人の踊り、3つのジムノペティ、ラプソディ・イン・ブルー、ラフマニノフの前奏曲”鐘”からパガニーニ・ラプソディの第18変奏、シベリウス フィンランディア、そしてバッハのカンタータ、コラール主よ、人の望みの喜びよ。。。


決してマニアックな選曲というアプローチではなく、若いクラシックファンにも受け入れやすい名曲ぞろいで素晴らしいと思います。


とくにラフマニノフの前奏曲”鐘”からパガニーニ・ラプソディの第18変奏の流れが感動しました。パガニーニ・ラプソディの第18変奏は誰しもが愛する甘美でせつないメロディ。でもこの第18変奏がより引き立つのは、その前の厳しい冬を思い起こすような第17変奏があるからなんですよね。だから第18変奏が、春の訪れのように際立つ。


その第17変奏の代替えとして、同じラフマニノフの有名な鐘を持ってくるのがさすがなのです。鐘~第18変奏もこれまたよく合うというか絶妙なつなぎ方なんですね。驚きました。自分の好きなところです。(すみません、いま聴いたら第17変奏入ってますね。。笑笑)


ピアノとドラムという異色のデュオ。

でもいざ聴いてみると、その予想だにしないカッコいいサウンドに驚くと思います。

ぜひ聴いてみてください。









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クライマックスシリーズ (CS)は必要なのか。 [スポーツ]

日本のプロ野球のクライマックスシリーズ(CS)について、これ必要なの?と思っている野球ファンは多いのではないろうか。自分もかねてより、CSについては、どうなのかな?と思っているところがあった。


それは米大リーグのプレーオフの模倣から入っているということは薄々わかっているが、MLBと日本のプロ野球(NPB)とではチーム数など根本的に違う。


それを無理やり日本のプロ野球界にあてはめても、そこは無理があっておかしんじゃないか、と思っていたのだ。


でも自分は子供の頃から大の野球ファンで、高校野球はじめプロ野球もずっと熱心に観てきたファンだが、あるところからもういまはほとんど観なくなった。巨人でいう松井とか、MLBでのイチローとかの時代が夢中になっていた最後だったかな。


だからそんなに関心もなくなってきた。CSがどうだとか、どうでもいいという感じである。


でも正月暇なので(笑)、ちょっと日本のプロ野球のCSについての是非について語ってみたくなった。その一番の動機がじつは大リーグMLBのプレーオフてそもそもどんな仕組みなの?ということを明らかにしたかったからだ。自分もじつは大まかには知っているのだが、意外やきちんとわかっていない部分でもある。それが今回の日記を書こうと思った一番の動機かな。


昔、自分の子供の頃は、セ・リーグは1シーズン制、パ・リーグは前期・後期リーグと分かれていたのだ。パは前期優勝と後期優勝とで最後に決定戦をおこなう。その勝者が日本シリーズに出場できるのだ。


パ・リーグは人気に困っていたから、いかに興味を持ってもらうことに必死だったのだ。セ・リーグは巨人を中心に人気があったので、そんな小賢しいことをせずに1シーズン制を貫いていた。


その後、パ・リーグも1シーズン制に。そして2004年頃かな。パ・リーグが最初にクライマックスシリーズ(CS)を導入。そしてセ・リーグも2007年からCSを導入。


そして現在に至るという訳だ。


クライマックスシリーズ(CS)というのはどういうことをいうのかおさらいしよう。セ・リーグ、パ・リーグとも長いペナントレース143試合を戦う。


そこからそのペナントレースの結果に応じて、さらに各リーグの上位3チームでトーナメント試合をおこなう。ペナントレースを優勝したチームがそのまま日本シリーズに出場できないのである。(笑)


これがクライマックスシリーズ(CS)である。


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セ・パ・リーグそれぞれ、トーナメントをやる。2位、3位とで戦い、勝者と1位と戦う。5戦で先に3勝したほうが勝ちである。1位はアドバンテージとして1勝を与えられる。いずれもペナントレースの成績がよいほうがホームグラウンドでのゲームである。


だから下剋上があるのだ。


2010年、千葉ロッテがCSを勝ち上がり、日本シリーズで中日を破って日本一に輝いたときは「史上最大の下剋上」と呼ばれ、大いに沸いた。リーグ3位のチームが日本シリーズを制したのは、このときのロッテが初めてだった。


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一方で、シーズン143試合の長丁場を制したチームが必ずしも日本シリーズに出場できないことに、当初から疑問を呈する声もあったのだ。その声がひときわ高まったのは、2017年。首位・広島に14.5ゲーム差をつけられての3位だった横浜DeNAが、日本シリーズに進出したためだ。今季もセの3位・巨人が勝率5割を切る成績でCSに進んだことから、再び「CS不要論」が沸き起こっている。


なんのための長いペナントレースなのか?

なんのためにいままで戦ってきたのか?


長い長い143試合も戦ってきて優勝して、この短期決戦に負けたら、それでいままでの苦労がいっさい水の泡である。


これって観ているほうでうれしい、と思う?

思いっきりしらけるんじゃないだろうか?


下剋上したチームも、じつはそんなにおおっぴらに喜べないのではないかと思うのだ。

どこか後ろめたいというような気持ち。

本物のチャンピンではないというような世間の冷たい視線。


自分は、このCSが、ペナントレースの価値を下げていると思う。


自分が、CSがダメだと思うのは、もうひとつ理由がある。それは短期決戦に対するエネルギーの瞬発力が分散されてしまうことだ。ある天王山の短期決戦に対して、一気にエネルギーを集中して、そこに向かってどんどんエネルギー、気運を盛り上げていってそこの頂点で爆発する。それが日本シリーズなのである。


ところが間にCSが入ってしまうために、そのエネルギーが分散されてしまうのだ。CSが余計なのである。間にCSが入ってしまうため、日本シリーズに対するエネルギーの爆発がゆるいものになってしまい盛り上がらないのだ。CSと日本シリーズが同じくらいな感じである。


自分は、クライマックスシリーズ(CS)の導入が、日本のプロ野球をダメにしたと思っている。


長いペナントレースを勝ち抜いてきたセ・リーグの王者とパ・リーグの王者とまさに日本一の決定戦をおこなう。そこに一種独特の緊張感、胃がキリキリするくらい。。セ・リーグとパ・リーグは昔からライバル意識があって、人気のセ、実力のパとか言われ、お互いライバル意識があって、この日本シリーズに向かって一気にエネルギーの興奮を持っていってそこで一気に爆発する。。そういうライバルがお互いのプライドをかけて戦う。そういう短期決戦への気運の高まりがあったものである。


だから名ドラマも生まれた。自分は子供の頃からプロ野球の日本シリーズには、もう数えきれないくらいの信じられないドラマを経験してきた。


いまはCSの導入のおかげで、その日本シリーズの気運の盛り上がり方があくまで、CSも含めたOne Of Themに成り下がってしまっていると思うのである。


これは全部CSのせいである。


はたして、日本のプロ野球にクライマックスシリーズ(CS)って必要なものなのか?不要なのではないのか?そこを議論したいのだ。


自分はCS不要論者である。元に戻してほしいです。


やっぱり長いペナントレースを勝ち取ったチームは最大限の敬意を表するべきである。たかが1勝のアドバンテージじゃダメである。たかが1勝のアドバンテージで、143試合のペナントレースの代替えとなるか、である。


日本シリーズは、セ・パともペナントレースを勝ち取ったチームが戦うべきである。そうすることで、日本シリーズに対するエネルギーの爆発、気運も一気に盛り上がるというものである。


自分が1番問題だと思うのは、日本のプロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は米大リーグMLBのプレーオフのシステムをそのまま拝借しているということである。


自分は当時からそれは無理があるだろう、MLBとNPBではまず根本的にチーム数が違っていて、事情が違うのだ。MLBはそうせざるをえない事情があるのだ。だからプレーオフというシステムを導入している。


それをNPBがそのまま拝借してきても無理があるのだ。なんかNPBにMLBのプレーオフを無理やりあてはめて、なんとかこじつけたのか、いまのクライマックスシリーズ(CS)なのである。


だから変なことになってしまう。


そこで、米大リーグMLBのプレーオフ、別名ポストシーズンのシステムについて解説しよう。

米大リーグMLBは、米国はすごい国が広大なので、ご覧のように大変なチーム数があるのだ。

メジャーリーグは、

「アメリカン リーグ(ア・リーグ)」と

「ナショナル・リーグ(ナ・リーグ」の2リーグからなり、


2リーグ内にさらに「西部」,「中部」,「東部」の3地区に分けられるのである。


大リーグの仕組み-1.jpg


大リーグ.jpg


ア・リーグに14チーム。

ナ・リーグに16チームが所属しており、計30チームが、年間162試合のレギュラーシーズンを戦うのである。


西部、中部、東部それぞれの地区ごとに、その地区に所属しているチーム間で162試合戦うということである。


彼らの場合、世界一、いわゆるワールドシリーズを決めるには、これらのそれぞれの地区優勝者からさらにそれを勝ち抜いていくというシステムを作らないといけないのである。


ア・リーグの西部・中部・東部でそれぞれの地区優勝チームがある。

ナ・リーグの西部・中部・東部でそれぞれの地区優勝チームがある。


合計6チームいるわけだ。ここからさらに世界一を決めるシステムを作るにはどうしたらいいか。


まず、ア・リーグの1位のチームを決めないといけない。

そして、ナ・リーグの1位のチームを決めないといけない。


そのために考え出したシステムが、ディビジョンシリーズ、リーグチャンピオンシップシリーズなのである。それで、ア・リーグとナ・リーグのチャンピンが決まって、最後の世界一のワールドシリーズが戦われるというシステムである。


MLBポストシーズン.jpg

これだとわかりずらいだろうから、さらに詳しく説明すると、米大リーグMLBのプレーオフとはこういうシステムなのだ。


MLBポストシーズンの仕組み-1.jpg


ア・リーグの地区優勝者、いわゆる西部・中部・東部の3チームをさらにその勝率で分ける。

ナ・リーグの地区優勝者、いわゆる西部・中部・東部の3チームをさらにその勝率で分ける。


そこにさらにワイルドカードと言って、地区優勝できなかったア・リーグ、ナ・リーグの優勝チーム以外の勝率1位,2位,3位のチームを参加させて敗者復活戦をするということである。


このようにトーナメント方式で、地区優勝者以外にもワイルドカードで敗者復活戦も交えトーナメントをおこなう。それがディビジョン・シリーズであり、リーグチャンピオンシップシリーズなのである。5戦して最初に3勝したチームが勝ちである。


そうやってア・リーグ、ナ・リーグのそれぞれのチャンピンが決まり、両リーグのチャンピン同士で世界一を争うワールドシリーズを戦うのである。ワールドシリーズは7戦で最初に4勝したほうが勝ちである。


これがメジャーリーグMLBのプレーオフ(ポストシーズン)の仕組みなのである。


自分も昔から大リーグが国土が広いからチーム数が多くて、複数の地区に分かれてペナントレースが行われて、その地区優勝者でのトーナメントがプレーオフなのかなというレベルの認識だったのだが、こうやって改めて勉強するとなるほどである。


日本のプロ野球(NPB)のクライマックス・シリーズ(CS)は、この大リーグMLBのプレーオフのシステムをそのまま持ってきているのだ。考え方含め、そのまま拝借しているだけなのだ。


なるほど考え方、そっくりだ。(笑)


でもやっぱりチーム数など事情が全然違うだろう。MLBは地区ごとに分かれていて、チーム数がすごい多いからこういうシステムで世界一を決めざるを得ないけど、日本のプロ野球のように、たかだか両リーグで12チームくらいで、このシステムを導入するのは無理があるのではないか、意味ないんじゃないか、と思うのである。


ところがNPB側でこのCSを導入した理由など拾ってみると、なるほどな、と思う意見もある。


「CSは短期決戦の面白さがある」

「興行面、ファンから見ても消化試合を少なくするため必要。ただし上位チームのアドバンテージはもっと多くすべき」

球界全体にメリットがあり、ファンもリーグ戦とは違った野球を楽しむことができる。これはCSの存在意義として、非常に大きなウエイトを占める部分だ。

「長いリーグ戦を戦い抜く力と短期決戦を勝ち抜く力を兼ね備えたチームが称賛されるべき。消化試合が減る」


自分は、この意見はすごく納得する。


自分は日本シリーズ当日、パ・リーグの数チームがまだ消化試合を淡々と戦っていた時代を知っている。昔はドーム球場がなかったため、雨天中止試合の数が多かったのだ。スタンドではファンが日本シリーズのラジオ中継を聴いていた。そのスタンドは当然のように閑古鳥が鳴いていて、実にむなしい光景だった。


消化試合をなくす、というのは確かに言い得ている意見だ。

ペナントレースであるチームが独走が決まってしまうと、ペナントレース自体がダラダラ消化試合みたいになってしまい、興行的にもかなりよろしくない。優勝できなくてもCSにさえ出れればチャンスがあるんだよ、といことで頑張りがいが出てくる。消化試合を減らすという意味ではこれは興行的に見ても確かに正しい意見だと思う。


つまりCS実施により、たとえレギュラーシーズンの優勝チームが早々に決まってしまっても、2位、3位争いへの興味・関心が維持され、いわゆる“消化試合”が激減する。チケット、グッズ等の売り上げにもつながり、興行的にも上々のコンテンツとなるというわけだ。


この意見はプロ野球のビジネスサイドからすると至極真っ当な考え方で、自分は納得せざるを得ない。まさにその通りだと思う。


ちなみに、Web誌のスポーツナビが、CS不要論?クライマックスシリーズは必要?不要? プロ野球ファンの意識調査結果を発表!という興味深いアンケートを実施した。


それによると、


CS不要論アンケート.jpg


「CS不要論に賛成=CS廃止派」が22.2%、「CS不要論に反対=CS続行派」が35.7%という結果になった。「賛成」「どちらかといえば賛成」を合わせると33.1%、「反対」「どちらかといえば反対」を合わせると50.2%。半数近くのファンはCSを継続してほしいと考えていることがわかった。


さらに年代別に見ると、


アンケート-1.jpg


アンケート-2.jpg


年齢が若いほど「CS不要論に反対(=CS続行派)」するファンが多いということだ。この傾向はとりわけ10代、20代で顕著で、「反対」「どちらかといえば反対」に投じた10代のファンは65.6%、20代は59.9%となった。



年齢が高くなるほど「CS不要論」への賛成派(CS廃止派)が増えていく傾向にある。特に60代以上のファンの48.7%は、「賛成」「どちらかといえば賛成」に票を投じている。酸いも甘いも知った世代は、143試合の重みをより強く感じているのだろうか。


CSが不要か、必要か、というと、すごい拮抗している結果だけど若干CSは必要と考えている人が多く、若い人ほどCS必要と考えている人が多く、高齢な人ほどCS不要と考えている人が多いということだ。


CS不要、必要という点では拮抗しているので、やはり今後もいろいろ問題とされることは間違いないだろうし、そのたびに、CS不要論、必要論で議論になるんだろうな。


そして高齢な方ほどCS不要と考えている人が多く、ペナントレース143試合の重みを尊重しているという結果に自分は納得するような感じである。


まさにオレだ(笑)という感じである。

昔のプロ野球を知っている人は、やっぱりどうしてもCS不要論、ペナントレースの価値下げるな、という意見なのだろう。


自分もこの日記を書こうとしたときは、もう徹底的にCS不要論でガンガンに主張してやろうと思ったけれど、こうやってつぶさに調べていくと、それなりの事情、経緯もわかってきて、いまはなんか複雑な気持ちである。(笑)








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謹賀新年2023 [雑感]

あけましておめでとうございます。

昨年は拙ブログを読んでいただき、誠にありがとうございました。


昨年は、大病で入院をして、そこからカムバックしてリハビリ生活の1年でありました。幸い在宅勤務中心の勤務形態でやらせていただけたこともあり、すこぶる快調、体調はもちろんのことですが、仕事のほうでもおそらくここ数年間でもっとも忙しかった年だったと思います。


ライセンス監査をはじめ、軒並み大きな問題を抱え、とにかく大変な1年でした。体調のほうは、残念ながらこの病気の場合は、もとのクリーンな感覚に戻るということはありませんので、その点、ハンディを背負いながら人生を生きていく感じではありますが、痺れなどの内なる違和感はありますが、外見上ではふつうに外出できて、ふつうに歩けて、いろいろなところにも出かけることができるということで不幸中の幸いだったと思います。


もしコロナがなくて、毎日出勤の日があたりまえの環境だとどうだったんだろう?と恐怖に思うこともあります。その点このいまの環境に助けられたことは間違いありません。


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思えばですが、1987年に東京から上京して、はじめて社会人生活をスタートさせたとき、最初の1か月で軽いホームシックにかかってしまい、精神的に大変だった時期があります。


こんな状態だったら、とてもじゃないけど、会社人生活、それも定年までなんて、とても勤めあげられないな、と思いました。


これからどうやって生きていけばいいのか。

いったい自分はどうなってしまうんだろう?

そんな不安の中で生活してきました。


それがいまや36年目。よく自分みたいな人間が会社人生生活をちゃんとやってこれたな、と思います。自分みたいな優等生とは程遠い欠点だらけの人間でも、ちゃんと企業人生活を全うできるんだな、と思います。


同じように社会人1年生のみなさん、大丈夫です。人生なんとかなります。自分のような者でもなんとかやってこれたのですから。


前職時代の19年間では、技術者として技術一辺倒。そしていまの会社では知財・ライセンスの世界で16年。自分のキャリアプランでは若いうちは一生懸命技術の世界で頑張っていきたい。そしてそのキャリアをバックグラウンドに人生晩年は、知財・ライセンスの世界で身を立てていきたいと思っていましたので、まさに自分の計画通りのキャリアプランを描けていて幸せな会社人生だったと思います。


特にここ16年は知財・ライセンス、そして原価管理業務を、まさにその道まっしぐらのプロといっていいくらい経験を積ませていただき、そこにさらにここ数年では会社の経営・財務分析などの部署に身を置かせていただいている関係上、会社の経営についても日々勉強させていただている昨今です。


いまの自分は非常に恵まれた環境にいると思っています。ひたすら感謝しかありません。


知財・ライセンスの業務は、いまの会社で1から教え込まれたといっていいです。ときどき思うのですが、もし違う会社に行ったら、ずいぶんその考え方、カルチャーも全然違うのではないかなと思うことです。とくにもっと大きな会社に行くと、知財訴訟、ライセンス渉外などの訴訟対応の対応の仕方なんかもすいぶん違うのではないか。またライセンス管理の世界でも、ライセンスイン、ライセンスアウトで、いまは支払いが非常に多いですが、収入も多いとなるとどんな感じになるのかな、と思うことがよくあります。ライセンスイン、収入をやってみたいなと思うこともあります。(笑)


こういうのってその会社によっての考え方、文化、カルチャーがずいぶん違うんではないかな、と思います。でも自分は、いまの会社で1から学んで、すごく誇りに思っていますし、これからもその教えを糧に、胸を張って生きていきたいと思っています。


知財・ライセンスの業務は、ちょっとふつうの業務と毛色が違い、特殊な考え方や専門性が必要で、大変面白いですし、好きだし、自分の適性にあっていると思っています。


仕事のことを言及することなんて、この年始の挨拶のときくらいしかありませんね。(笑)


これから新しい技術の時代、カーの世界でいえば、自動運転,EV,5G,IoT,AI,MaaS/SaaS,いろいろな最新テクノロジーがいよいよ実用化のフェーズに入ってきます。うちの会社もいよいよそんな時代に適応した新しい製品像に向けてどんどん邁進していきます。


そんなことも影響していましょうか、長年カーの事業所であった八王子事業所を閉鎖して、新子安に技術部隊を結集して新しい組織体系・新しいオフィスで新しい出発となります。詳しいことはまだ未定ですが、身が引き締まる思いがあります。


八王子事業所は、まさに私が2007年に中途入社してからずっと通勤していました事業所で、まさにカービジネスの総本山でしたので、すごい感慨深いです。


まっ、今後はハイブリッドワークを推進していくようですので、私は在宅勤務中心、ときたま出勤というスタイルではないか、と思っています。


前職を大病で退職して、そのあと、なんとかご飯を食べていかないといけない、生きていかないといけない、そのためにはなんとか再就職先を見つけないといけない。そんな切羽詰まった中で出会った会社です。


でもいざ住み着いてみると、すでに16年。社風はおとなしく、物足りなさを感じることもありますが、そして統合合併など苦労を重ねてきた会社でありますが、私にとっては、非常に居心地のよい、ストレスのすくない、なによりもコンプライアンス、道徳観、内部統制、そしてなによりも開発プロセスをきちんと規定したうえで製品を開発しているという驚き、そのほか含め、非常に優等生の企業だと思います。


これからも自分の会社をもっとよく知る。自分の会社の経営をよく知る。会社がどのように製品を開発して、部品調達などのサプライチェーンを通して販社に受け渡し、どのように売り上げを上げて、それでその利益の中から、新しい開発への投資、そして自分たちのお給料が作り出される・・・そのために、いまの自分の仕事である原価管理から販社面での利益収集の仕組み、そんな製造業の全体の流れ、会社ってこういう仕組みなんだということを勉強していきたいと思っています。いま勉強しておかないと。せっかくいまの環境にいる訳ですから、これを勉強しないと勿体なさすぎます。


この姿勢は今年も心掛けてやっていこうと思っています。


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さて、趣味の世界のほうですが、こちらは予算の関係上、あまり豪勢な羽振りのいい遊びはできないと思います。(笑)オーディオなどの物欲はまず不可能なのではないでしょうか。


自分としては、今年もクラシック音楽会、そして国内旅行を中心に据えて自分のもうひとつの世界を堪能していきたいと思っております。コンサートは、まだどんなアーティストの公演に行くかは決まっておりません。近々では東京・春・音楽祭で、N響ワーグナーと川本嘉子さんのブラームス室内楽には見参します。これはいつも通りですね。


あとはまだチケット未発売ですが、今年も諏訪内晶子さんの国際音楽祭NIPPONと小山実稚恵さんの以心伝心シリーズには足を運ぼうと思っています。あと茂木大輔さんののだめコンサートもですね。また今年もクリスマスコンサートなのでしょうか...茂木さんののだめコンサートは、去年びっくりしましたが、本当に刺激を受けます。


あとは来日の外来スターや日本のスターに合わせて、選ぶという感じでしょうか。楽しみです。


国内旅行のほうは、3月に3年ぶりに北海道に帰省します。オヤジの墓参り、施設に入っているオフクロとも面会(可能であれば),ずっと放置にしっ放しにしている実家の対応など、結構大変です。


でも息抜きも忘れません。念願の夢だった札幌コンサートホールKitaraで札響を聴くことができそうです。その他にも、かねてより”北海道らーめんへの愛を語る”として自分が愛してきた北海道のらーめんについて総当たりのおさらいと言う感じで全体験して日記にしたいと思っています。高校時代に通っていたらーめん屋さんも。。。


北大の学生食堂も体験してみたいです。学生といっしょにランチしてみたいです。北大散策も。

北海道の3月はまだ雪が残っているので、あまり楽な旅にはならないと思います。まず、これを実現したい。


あと後半、秋に至っては、ノンノンの日本最強不滅の城ライブ、姫路城ツアーをぜひやってみたいです。そのとき、新大阪、京都にも寄って、いろいろまだ未消化であったところを巡ってみたいと思います。


2023年への抱負。


こんな感じでしょうか。

あまり例年と変わりませんかね。(笑)


健康第一ですね。また再発して再入院とかなると人生狂ってしまいますので、こればかりは普段の食生活、運動などつねに健康に留意していきたいと思っております。


それでは、ノンノンのブログ、2023年度、本年もまたよろしくお付き合いお願い申し上げます。



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