東京音楽大学オーケストラ・アカデミー [クラシック演奏家]
東京音楽大学オーケストラ・アカデミー。
君らはいったい何者なんだ?(笑)
別府アルゲリッチ音楽祭の主役はもちろんアルゲリッチ。それは当然決まっていることなのだけれど、最初大学オケなので、まっそれなりで仕方がないかな、という印象を持っていた。そんなオーケストラまでスーパースターを揃えたら、それこそ大変なことになっちゃうだろう?という感じで。アルゲリッチを楽しめればそれでいいや、という感じである。
ローマの謝肉祭やシューマンのピアノ協奏曲は、なかなか素晴らしく粗も見つからず、自分はいい印象。いいオーケストラだな。。。とホッとしたところもあった。
本領を発揮するのは、トリのブラームス交響曲第1番、通称ブラ1である。
もうこりゃぶったまげた、というか、いやぁ大学オケとして軽く見ていて大変失礼いたしました、と平謝りである。
とにかくスゴイのである。こんな凄いブラ1を聴いたのは、いつ以来だろうか?安永徹さんが在籍していた頃のラトル&ベルリンフィルのサントリーホール公演のブラームス・ツィクルス以来であろうか。。。
それだけ衝撃であった。
ブラ1のあの冒頭の独特の出だしからして、ものすごい分厚い弦の音と半端じゃない定位感。精緻な精度を誇るアンサンブルと、もう超一流のオーケストラなみであった。このブラ1の冒頭のフレーズを聴いただけで、そのオケの実力がわかるというものだ。これは只者じゃないな、という予感がした。
そして第2楽章、第3楽章、そして最終楽章と聴き進めていくにつれて、あまりに完璧ですごい迫力なので、自分は感嘆の溜息をもらしてしまった。
特に最終楽章のコーダの部分のどんどん押し寄せてくる感覚など、もう逝ってしまう感じだった。
プロの在京楽団でもここまでのすごいブラ1は聴けないかもしれない。思わず、君らは何者?とパンフレットを確認した。
まさに恐れ入りました、という感じである。
金管楽器はまだまだ安定感がイマイチと思いましたが、弦楽器群のあの発音能力と色艶のある分厚いサウンド。只者じゃないです。大物のオーラたっぷりでした。
東京音楽大学オーケストラ・アカデミー。
正確には、東京音楽大学付属オーケストラ・アカデミー。
東京音楽大学付属オーケストラ・アカデミーは、オーケストラ奏者として国内外の職業オーケストラで活躍することができる演奏力を教授し、高度な演奏能力を持つ音楽家を育成することを目的としている。
東京音楽大学の教授陣および国内外で活躍する演奏家・指導者により、オーケストラ実習・室内楽実習・個人レッスン・演奏会等のカリキュラムを実施することで、演奏能力の向上を目指す新たなオーケストラ奏者養成機関である。
2022年4月に開講する東京音楽大学(東京都目黒区 学長 野島稔)付属オーケストラ・アカデミー。
東京音楽大学付属オーケストラ・アカデミーは、音楽監督に尾高忠明氏を迎えて東京音楽大学が新たに開設するオーケストラ奏者の養成機関であり、毎週行われるオーケストラ実習に加えて、室内楽実習と個人レッスン指導も併せて行われる充実したカリキュラムが特徴。豊かな経験と高い専門性を有する本学の教授陣が直接指導に当たるため、プロの世界に通じる技術と芸術性の修得を可能にする。
第一期生のお披露目の場が、世界的なピアニスト、マルタ・アルゲリッチが総監督する「第22回別府アルゲリッチ音楽祭2022」に決定しました。注目度の高い大舞台での演奏経験は、今後の音楽人生において貴重なものになることは言うまでもありません。
代表教員よりメッセージ
【水野信行】
オーケストラに入りたいと本気で思っている人たちのためにつくったのが、この付属オーケストラ・アカデミーなんですね。第一期生のはじめての仕事が「別府アルゲリッチ音楽祭」に決まり、大舞台に見合うような演奏をしようと我われも意気込んでいます。ぜひ東京で一緒に学びましょう。
【四戸世紀】
オーケストラプレイヤーになるには、まず専攻楽器を自由に操れることは第一ですが、オーケストラではそれに加えてオーケストラで通用する、音、アンサンブル能力が大切になってきます。オーケストラ・アカデミーでの本番をたくさん経験して、プラスアルファを身につけましょう。
指導教員(敬称略)
(音楽監督)尾高 忠明
(ヴァイオリン)荒井 英治、大谷 康子、木野 雅之、山口 裕之、中村 静香、横山 俊朗
(ヴィオラ)店村 眞積、百武 由紀
(チェロ)苅田 雅治、山本 裕康
(コントラバス)星 秀樹
(フルート)工藤 重典、相澤 政宏
(オーボエ)古部 賢一、宮本 文昭
(クラリネット)四戸 世紀、松本 健司
(ファゴット)水谷 上総、宇賀神 広宣
(ホルン)福川 伸陽、水野 信行
(トランペット)長谷川 智之、辻本 憲一、高橋 敦
(トロンボーン)呉 信一、新田 幹男
(ティンパニ/パーカッション)菅原 淳、久保 昌一
その他 適宜東京音楽大学講師陣が指導します
カリキュラム
・オーケストラ実習 週1回/4時間
・室内楽実習 春学期3回/各90分、秋学期3回/各90分
・個人レッスン 春学期8~10回/各60分、秋学期8~10回/各60分
・演奏会 年間を通じて複数回実施
・個人レッスンは、上記記載の回数内で希望によりダブルレッスン(2名の教員からレッスンを受けること)が可能
・ヴァイオリン専攻生は、ヴィオラも担当することがあります
2022年4月ってできたばかりじゃないですか!(笑)しかも一番最初のお披露目が、自分が体験した、そしてびっくらたまげた「別府アルゲリッチ音楽祭2022」だったとは!!!(笑)
いやぁ~~~すごいよ~。(滝汗) プロ並みでした。ブラボー!!!
オーケストラ養成機関だから、大学生とは限らないんでしょうね。アマオケで活躍している人とか、プロのオーケストラ要員目指して、いろいろ人が応募しているんですね。
東京音楽大学オーケストラ・アカデミー。
とにかくすごいです。
あのブラ1を聴いただけで、その隠れた潜在能力の大きさは計り知れないものがあります。只者じゃない者の集まりであることは間違いないです。
まだデビューしたて。ちょっとこれから注目してあげてください!
自分はあの晩、心底ぶったまげました。新たな宝石のように輝くスター達を発掘した感覚になりました。
2022-05-20 17:01
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