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金沢の茶屋文化 [国内音楽鑑賞旅行]

金沢の伝統芸能の趣を表していると思われるものに、茶屋文化がある、と自分は思う。いわゆる”おもてなしのこころ”のお茶屋さんである。


橋場町バス停で下車すると、ひがし茶屋街、主計町茶屋街など、金沢観光を代表するそんな茶屋文化を象徴する観光スポットがある。ここも金沢観光として王道で絶対外せないだろう。


ここに来ると、いっきに江戸時代のお茶屋さんにタイムワープするような錯覚に陥る。


お茶屋さんというのは・・・


曲を披露し、客をもてなす一見さんお断りの遊興の場が、”お茶屋”。江戸時代は裕福な商人や町衆の社交の場で、武士の出入りは禁止されていたそう。お酒を飲みながら、芸妓の華麗な芸を鑑賞したあとは、ゲームスタイルのお座敷遊びも楽しんだ。


このような感じでしょうか。


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一見さんお断りなので、興味本位に体験することはできない。怒られてしまう。きちんとその宿に宿泊して、その上でお金を払って申し込む必要があるのだろう。


あくまで予想なんだけど、芸妓の華麗な芸の鑑賞は、素晴らしい~と感心するのだろうが、自分が実際参加するゲームスタイルのお座敷遊びというのは意外や笑っちゃうというか、芸妓さんは本当にプロフェッショナルなので、お客さんを楽しませたり、笑わせたりとかでそのゲームに興じさせたりするのが、すごいお上手なのではないかと思うのだ。


いまの時代、そんな江戸時代の当時のゲームスタイルのお遊びをやって楽しいか、とも誰もが思うかもだけど、意外やそれが笑っちゃって楽しいもんなんだと自分は予想する。


なんとういうのかな、そのときの間、というか、なんかふっと思わず笑ってしまう。。。そんな、あ・うんのかけひきが芸妓さんは上手なんだと思います。


そこは芸妓さんはプロフェッショナルなんだろうな。うまく誘ってくれるんだと思います。芸妓さんは、まさに16歳とかそんな年齢でその世界に入り込み、その道ひと筋。これもまたひとつの人それぞれの人生だと思います。


そんなお茶屋さんが並んでいるのが、金沢のひがし茶屋街なのだ。


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雰囲気あります。ここ歩いているだけで、なんか異空間というか、江戸時代にワープするようなそんな素敵な空間です。



このひがし茶屋街に来たら、ただその茶屋街を歩くだけではもったいなさすぎる。ぜひお茶屋さんの中を見学して欲しいのだ。これを体験するとしないでは、せっかくひがし茶屋街にきて、勉強になる、印象として残るという点では月とスッポンの違いがある。


ぜひお茶屋さんの中を見学してほしい。


ひがし茶屋街の中には、そういう茶屋を見学できるお茶屋さんがあるのだ。


懐華樓(かいきろう)、志摩(しま)、そしてお茶屋美術館。


この3つはぜひ中に入って見学してほしい。ここを体験する、しないで全然違うと思う。金沢の茶屋文化に対するイメージや深い見識が自然と体の中に入ってきて染みるように感じることができると思う。


それだけインパクトかなり強いです。


自分は3泊4日の金沢観光だったけれど、1番自分の印象にVividで鮮烈だったのが、この3つのお茶屋さんの中を見学したときの衝撃だった。


あの鮮やかな残像は、いまでの脳裏に深く焼き付いている。それだけ印象的だったです。


日本的、和風的に、美しくて綺麗だったです。


ではひがし茶屋街で体験したお茶屋さんを順番に紹介していこう。



懐華樓(かいきろう)


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1820(文政3)年築の金沢でいちばん大きな茶屋建築。畳まで紅色で統一した座敷や金箔畳の茶室、全面漆塗りの階段など華やかな装飾が非日常の世界に誘う。


懐華樓は、金沢ひがし茶屋街にある金沢で一番大きなお茶屋建築なのである。 金沢市指定保存建物として昼は一般に広く公開している。 夜は一見さんお断りを通して、今もなお一客一亭で華やかなお座敷が上げられているのだそうだ。(うわっ今度宿泊してみる?体験してみる?)

 

「懐華樓カフェ」では素材にこだわった高級甘味をご賞味いただけます。(あとで紹介します。)


もしひがし茶屋街で1軒だけ茶屋を体験する、というのなら、自分は文句なしこの懐華樓(かいきろう)さんを推薦する。もう圧倒的に素晴らしかった。他を追随しない素晴らしさがある。


懐華樓の素晴らしさは、いまも現役で使われているお茶屋だということである。昼はこうやって一般公開するけど、夜はちゃんとこの座敷で、芸妓さんとお客さんのお座敷遊びがおこなわれているのである。そう思うとなんかリアルな実在感があって緊張します。


まず、その懐華樓(かいきろう)さんの体験してきた写真をアップしていきますね。


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ひがしのお茶屋では珍しい十分な広さの主階段は、石川県の伝統工芸「輪島塗」の豪華な朱塗りで仕上げられている。黒と朱色、すごく配色のバランスとして美しい凛としたお洒落なイメージですね。



朱の間。


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金沢の芸妓たちによる、華やかで伝統的なお座敷遊びが今もおこなわれている客間なのだそうだ。驚きです。いまも現役だということです。鮮やかな朱の壁と、壁の色に合わせ赤で統一した畳縁で、お客さまをお迎えします。



群青の間


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群青色の落ち着いた雰囲気の客間。もともと武士にとって青は高貴な色であり、青壁は格式高い部屋で、貴賓室として使用されている。



黄金畳の茶室。


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井草の代わりに、一本一本に金箔を巻いた水引を編み込んだ畳を使用した、黄金畳の茶室である。金箔の国内シェア率99%を誇る、まさに「金箔の街」金沢ならではのしつらえである。


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Shop(土蔵)


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建物の中から直接出入りの出来る「内蔵(うちぐら)」である。壁は火災の際も中の貴重品を守る漆喰づくり。現在は懐華樓オリジナル商品などが展示されている。



懐華樓のジオラマ


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懐華樓カフェ。


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これまたお洒落で雰囲気ある。囲炉裏がある和風カフェである。金沢ならではの金箔をふんだんに使った懐華樓オリジナルスイーツやドリンクなどで、上質な時間と洗練された空間をお楽しみいただけます。



●金沢金箔 全国シェア98%



金沢では日本で生産される金箔の約98%が生産されている。金沢は金箔文化といっていい。ここのShopの女性スタッフは、金沢は日本だけでなく、世界シェアでも金箔といえば、金沢とイタリアが独占的というようなことを言っていたような記憶がある。



金沢市内を歩いていると、金箔が施された装飾に出会うことがある。例えば金沢市民の台所「金沢近江町市場」の入り口で立ち止まり、上を見上げてみると、天井には金箔が施された格子柄模様が広がっていた。この街に住む人たちにとって、「金箔」は生活の一部に溶け込んだ身近な伝統工芸なのだと感心した次第である。



また金沢市内のお土産処では、金箔が施されたお皿や小物が購入できる他、オリジナル作品を作る体験もできる。お皿やお箸などに好みの模様の金箔を貼り完成させたりする。製品になる前の金箔に触れることで、1万分の1mmの薄さを通して、職人技を体感できる。1枚の金箔を贅沢に乗せたソフトクリームなど、金沢らしさを感じる甘味を味わうのも良いです。


金箔のソフトクリームといえば、金沢名物。これもあとで体験するのでお楽しみに。


この懐華樓カフェで、自分は黄金くずきりを頼んでみた。スタッフの女性が、名物はこれです!と推薦してくれたので、迷わずそれを選んだのである。


これが黄金くずきり。


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くずきりなんて、いったいいつ以来だろう?ところてんみたいなもの、と言ったら怒られる?左にとても甘いあんみつの上に金箔が張ってあるのだ。右のゆずきりを左の金箔入りのあんみつにひだして食べる。


これもひとつの珍味ですね。金沢ならではの珍味だと思います。


懐華樓にきたときは、ぜひこのカフェも体験してみてください。



志摩(しま)


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ひがし茶屋街が誕生した1820(文政3)年に建てられたお茶屋で、国の重要文化財。旦那衆が遊びを楽しんだ座敷、四季折々の表情を見せる坪庭、吹き抜けの階段などが、江戸時代そのままに残されている。


まさに茶屋街誕生当時の姿を今に伝える文化財なのだ。こちらはいまは現役ではなさそうだ。公開展示のみですね。


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懐華樓もそうだったが、なぜ、お茶屋のお座敷って朱色なんだろう?と思いますね。そして青。青は高貴な色。青壁は格式高い部屋だそうです。




お茶屋美術館


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金沢の茶屋文化、お茶屋のことをもっと深く知りたいと思うなら、このお茶屋美術館をぜひお勧めしたい。ここにきて茶屋文化、お茶屋とは、と大きくはっきりと認識できるようになると思う。いままで実際のお茶屋を見物してきたが、ここはその茶屋文化を知る総本山のような気がする。


建物は1820(文政3)年に建てられた当時のままのたたずまいを残し、芸妓をあでやかに彩どる櫛かかんざし、蒔絵をほどこした道具類が多数展示されている。


これは本当に圧倒されますよ。金沢の茶屋文化とはここにあり!という総括のような気の引き締まり方でした。


芸妓さんのじっさいつかっていたものですから、かなりリアルでとても貴重だと思いました。


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最後に、全国シェア98%の金沢金箔世界を堪能してお終いにしたいと思います。


このひがし茶屋街に、箔一 東山店という金箔ソフトを体験できるお店があります。金沢を代表する金箔ソフトは、この箔一 東山店がはじまりだったのだそうです。やっぱり金箔ソフトをもとめて大行列ができていました。女性ファンが多かったような気がします。



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もともとこのお店は、工芸品やコスメ、お菓子などさまざまな金沢金箔のアイテムが揃うショップだそうです。


お店の場所は、橋場町バス停からひがし茶屋街に向かって歩いていくじゃないですか。そうしてちょうどひがし茶屋街に入ったところの広場にあります。自分もまったく予期していなくて、メインはひがし茶屋街に向かって歩いていたんですが、偶然見つけた、という感じです。あら~なんだ、こんなところにあるじゃないの!わざわざ探さなくて助かったわ、という感じです。(笑)


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金箔ソフトクリーム、私も頼んでみました。(はい。もちろん大行列に並びました。)こうやってインスタ対応のように、金箔ソフトを立てかけて、名前札も用意してくれるお店側の配慮。優しいですね~。自分の金箔ソフトができたら、こうやってここに立てかけて、名札とともに自分のカメラで撮影するんですね。みんなやってました。


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食べてみたら、まっふつうのソフトクリームなのですが。。。さきほどのゆずきりもそうですが、金箔は味はしません。無味無臭だと思います。あくまで気もち的に豊かになれる、という視覚・精神の相乗効果ですね。


金沢の茶屋文化。


自分がこの3泊4日の金沢観光の中でヴィジュアル、色彩的にもっとも鮮烈な体験となりました。








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