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サントリー美術館 shop × cafe [美術]

サントリー美術館には、3Fのエントランスのところに、ショップとカフェが存在するのだ。両隣で仲良く併設されている。


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まずショップのほうからご紹介。

美術館のショップということからミュージアムショップ。


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美術館の展示されている所蔵品をモチーフにしたオリジナル商品に加え、生活に彩りをそえるセレクトアイテムを取り揃えています。


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香合、ハードカバーノート、色鍋島小皿とか、本当に美しくて可愛らしい商品ばかりで、このショップ、しかも美術館ならではのアイテム、美術、絵画、芸術ファンが喜びそうなオリジナル商品ばかりである。


飲食のものはなかったように思う。


また最新の展覧会図録。今回の場合は、京都・智積院の名宝(いわゆる長谷川等伯一門の障壁画写真集)が販売されていた。図録というのは写真集という意味ですね。美術の世界ではきっとそういうのでしょうね。



この最新の・・・でわかるように、その期間、その期間に展示されている所蔵品をこうやって写真集という形にして美術ファンの方のお手元に、ということなのでしょう。これは優しいというか、気持ちが行き届いているというか、展示を観て回ってきた美術ファンの方々は、まさに興奮している訳じゃないですか。その直後ですから、猛烈に欲しいという欲求がでますよね。一番ビジネスになるところだと思います。すごくわかるような気がする。


自分も今回、京都・智積院の名宝の図録は、本当に欲しかった。思わず買ってしまおうか、ずいぶん悩んだものである。


サントリー美術館の展示の基本というのは、


①展覧会(所蔵品の展示)

②展覧会図録

③動画案内


この3本柱がつねにセットになっているのだと思う。毎回の展示ごとに、この3本柱を用意するのだと思う。


①を観るためにはまず6Fにある③で学習してくださいね。そして①を観終わったら、その興奮冷めやらないところで、もっとも購買意欲が沸き上がっているときに、ミュージアムショップで②の展覧会図録を買いましょう。


これはビジネスの流れであり、とてもよく考えられていると思う。この図録以外にも、いろいろな美術関係の書籍が売られていた。


ミュージアムショップはECサイト、オンラインショップを持っているが、発送の難しさからか、主に書籍中心のようだ。



つぎにカフェ。


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自分はなにを隠そう、このカフェを1番楽しみにしていた。美術展覧会は行く前まではよく勉強していなかったので、ただ観るというだけかな、と思っていたのだが、実際6Fの動画案内で歴史が理解出来たら、猛烈に感動できるようになった。でも事前ではそんなことはわからないから、自分の1番の楽しみは、じつはこのカフェだったのだ。



カフェ 加賀麩不室屋。


不室屋は慶応元年創業の金沢の老舗。麩を現代的にアレンジした軽食や甘味が楽しめます。


やっぱり金沢なんですね~~~。なんか雰囲気あるところはあの金沢の古美術品、工芸の町という面影があるような素敵なセンスである。今回の展示の京都・智積院の名宝は、石川県七尾市出身の長谷川等伯一門が描いた障壁画の展示であるから、そんなところも金沢つながりなのかもしれませんね。


ひょっとすると、展示ごとにカフェがその展示に因んだお店が交代で営業するものなのかもしれません。


あるいは、加賀麩不室屋さんは永久にカフェを務めていらっしゃるのか。


店内はとてもコンパクトな空間で、美しい美術館らしい均整の取れた空間であった。店内はいかにも美術館を一回りして休憩している風のお客さんばかり。厨房が奥にあるが、フロアは若い女性2名で管理されている上品な店でメニューには所謂甘味が準備されている「カフェ」である。


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「加賀麩」って何と読むのか?いや、特に「麩」って何と読むのか?

これは「ふ」なんですね。そうあのお吸い物なんかに入っているあのスポンジ風の柔らかいふにゃふにゃした「おふ」です。


ですから、カフェに入るところの暖簾に「ふ」という言葉が書かれているんですね。


加賀麩は金沢を代表する食なんです。


加賀麩は藩政期から保存食として愛用され、その後時代の変化とともにさまざまな趣向が施されて金沢を代表する食文化のひとつとして発展してきた。


金沢は京都と並んで生麩・飾り麩の産地として知られる。生麩は元々中国から京都に伝来したが、金沢は古くから寺の多い土地柄で精進料理の食材として盛んに用いられた。現在も、治部煮に代表される伝統的な加賀料理に用いられるほか、菓子など幅広い用途で広く愛用されている。


麩の原料であるグルテンは、植物性タンパク質成分であり、低脂肪・高タンパク、消化吸収力が高いなど特徴があるため、健康志向の食品としても注目を集めている。


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加賀麩 不室屋は、慶応元年(一八六五年) に不室六右衛門が金沢・尾張町で麩づくりを始めてから百五十余年、開業当時の製法・味・技を伝承しながら一貫して加賀の麩をつくり続けております。


一方で、伝統をいかしながら、時代の変化のなかで新しい麩を創作することにも力を尽くしてまいりました。特に近年では、カフェなどの運営を通じて麩料理、および、それを食する環境や文化の提案にも力を入れております。


伝承する麩、そこから新たに創り出す麩。それぞれを大切にすることが不室屋の仕事です。厳選した食材を使った、職人の手に成る麩の数々を今後も金沢という地に根ざしながら、より多くの皆様にお届けしたいと考えております。


代表取締役社長

不室 康昭


・・・でございます。



●創業の地 金沢から 食文化を次世代へ


加賀百万石の城下町、金沢で生まれた加賀麩は、「すだれ麩」などで知られています。不室屋は、江戸時代末期に製麩業を始めて以降、金沢の地で開業当時の味と製法を受け継ぎながら、伝統の麩をつくり続けています。


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創業の店・尾張町店では、正月や上巳(じょうし)の節句、七夕、月見、冬至など、四季折々の商家の伝統的な年中行事を現在も大切に行い、店頭の飾り付けなど、行事を通じて、長い年月を重ね豊かに膨らんだ文化を伝える取り組みを行っています。


一方で、ライフスタイルが多様化し、食生活が変化するなかで、より多くのお客様に加賀麩に親しんでいただくきっかけ作りについても考えるようになりました。


金沢には歴史的な建造物が多く存在する一方で、金沢駅周辺は北陸新幹線の開業に合わせ大きく変わりました。伝統と変化が共生するなかで、郷土料理に端をなす加賀麩も新たな可能性に満ちています。


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近年では、新たな商品づくりに加え、親子で麩を使ったスイーツづくりを体験する地元のイベントに参加するなど、次世代の食育にも積極的に取り組んでいます。このほか、麩を用いた新しい料理レシピの公開、カフェの運営など、麩料理およびそれを食する環境や文化の提案にも挑戦しています。



加賀麩不室屋は、江戸時代の慶応元年(1865年)から百五十余年つづく老舗中老舗、名店なんですね。



情報引用元:


ふ 加賀麩不室屋




サントリー美術館のカフェは、そんな加賀麩不室屋がプロデュースしているカフェなのである。




自分は、加賀麩とりどり膳をオーダー。

おそらくこのカフェの一番人気である。

もうめちゃめちゃインスタ映えする膳である。

美しすぎます。


自分はサントリー美術館に来るのに、なにを一番楽しみにしていたかというと、何を隠そう、この加賀麩とりどり膳なのである。


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加賀麩というのは、本当にいろいろな商品の型というのがあり、それをとりどりに楽しもうというお膳である。この美しさ。刺身(風)、田楽、ちまき、フライ、炒め物、煮物(治部煮)、味噌汁全てに麩が使われている。全て作り置きかと邪推したが、口に入れて分かったのは、フライ等温かくあるべきものは、しっかりと熱い。


正直驚いたのが、どれも美味しいこと。


そして小皿が良い。出された瞬間に料理越しに見える絵柄が素敵。食べ終えた皿を改めて眺めると、ある種の調和を感じるのだ。この様な料理にはセンスと言うか美的要素も重要。間違いなく美味しさの一つとなっていると感じる。



料理の一品として麩を口にする事はあるかもしれないが、東京で麩を堪能しようと思うと、思いつく店は少ないはず。サントリー美術館に入らなくても、出向いて食べる価値のある「加賀麩とりどり膳」なのである。


ご飯はなんか栗ご飯みたいな炊き込み系で、お味噌仕立てのお吸い物には、もちろん麩や雑煮なんかが入っていて、美味しかった。



もうひとつどうしても食べたかったのが、


展覧会限定スイーツ くるま麩のフレンチトースト<バナナ&レーズン>

※販売期間:2023年2月5日(日)まで


である。まさにいまの展覧会に因んだスイーツなので、期間を過ぎたらもう食することはできない。


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フランスパンにも似ている車麩をフレンチトーストにしました。ドーナツのような見た目も楽しく、ふわりつるりとした新食感です。丸ごとのバナナとレーズンの蜜煮を添えて豊潤に仕上げました。サクッと軽いおやつ麩やさっぱりとした甘さの豆乳アイス、ホイップクリームと共にお召し上がりください。メープルシロップ添え。


これもインスタ映えする美しさですね~~~。

まさに見た目の通りの味がします。


車麩をフレンチトーストに。ドーナッツ型にしているものである。それに丸ごとのバナナとレーズンの蜜煮を添えて豊潤に。豆乳アイスやホイップクリームも添えている。


このメープルシロップがいいですね。本当によく合います。もう甘味党には堪らない味だと思います。


本当に見た目の通り、期待を裏切らないストレートな味がします。

美味しかった!


期間限定なので、ぜひいま食べましょう。


サントリー美術館 shop × cafe

見た目の客層は、やはり美術館で鑑賞した帰りに休憩という風情が多かったように思うけど、美術鑑賞をしないで、このショップ、カフェだけを体験するのもじゅうぶんありだと思う。


それだけ、単体として十分に独立採算がとれるような魅力があると思います。







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