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餃子の王将 [グルメ]

下北沢は、青春の思春期を過ごした忘れられない街である。甘酸っぱい想い出である。北海道から東京に出てきたばかりで、ホームシックにかかってばかりいて、夜になったら毎日会社の寮の公衆電話から実家に電話ばかりかけていた。


人生初の一人暮らしは、精神的にかなりきつかった。会社寮は小田急の新百合ヶ丘にあったのだが、そこから会社の品川、大崎、五反田に行くには、小田急→井の頭→山の手と乗り換える。


その小田急→井の頭の乗り換えのところが下北沢である。

当時は、新百合ヶ丘はいわゆるベッドタウンで新興土地であまり飲食店とか、コンビニとかスーパーマーケットとかなかったので、なにか夕ご飯を食べたり、部屋で食べるものを買うときは、かならず下北沢で用を足すのであった。


毎日、下北沢の街をぶらぶら歩いていた。

田舎者の自分にとって、都会すべてにおいて物珍しかったが、その中でぶらぶら散策して大都会・東京を身に感じていたのが、下北沢と新宿、そして渋谷であった。


上京したての自分は、本当に世間知らずというか、青い人間だったので、会社での仕事もバリバリというわけでは全然なく、すべてにおいて大学時代のような友人関係を築ける訳でもなく、同期などふつうに友人関係は広くあるのだが、なんか大学時代の楽しかった濃厚な友人関係とは違っていて、どこか表層的というか、やはり社会人としての仕事を抱えながらの友人関係ってこんな感じなのかな、とも思っていた。


親元を離れて、人生初の一人暮らし、そして友人関係、慣れない仕事、社会人生活そんなものがいろいろあった1987~1994年の7年間であった。


この7年間は、そんな社会人人生をかけだしたときのセンチメンタルで甘酸っぱい、自分の記憶の中で忘れられない想い出の期間である。


そんな想い出の街、下北沢であるが、後日、下北沢の街歩きや下北沢のスープカレー、そして下北沢本多劇場を体験して日記にしたく、それまでの楽しみにしていてほしい。


先日そんな下北沢に何十年ぶりであろうか、行ってみたのであるが、もう全然ガラ変で自分が過ごしていた街の面影はまったくなかった。


驚いた。


今回取り上げるのは、下北沢にあった餃子の王将である。

残念ながらもう自分が通っていた下北沢のあの場所にあった餃子の王将はなかった。


もうそうりゃそうだよな。


もう36年経つ。


下北沢の小田急駅を下車して階段を下りてきたすぐその場所にコンビニがあった。

そのコンビニで調達する。


そして下北沢をぶらぶら街散策をして(これが田舎者にとってはすごく楽しい。)、いろいろな飲食店で夕ご飯を食べるのだ。


下北沢という街は、都会の冷たさというよりは、ものすごいカジュアルな学生の街、雑貨店の多い街という感じで、若くて庶民的な景観だった。


そんな下北沢でかなりの回数、夕ご飯食べていたのが”餃子の王将”である。

いまや押しも押されぬ大チェーン店であるが、当時、それまで北海道には餃子の王将はなかったんじゃないかな?あったとしても自分はまったく知らず体験したこともない。


餃子の王将を初めて食べたときの印象は、これはウマい!餃子ってなんてウマいんだ!とやみつきになった。夢中になった。


それまで餃子というと、オフクロが家庭でよく作ってくれた”水餃子”のほうが圧倒的だった。焼き餃子がこんなに美味しいとは!!!


これは目に鱗であった。自分は焼き餃子のすっかり虜になった。


焼き餃子のにんにくの効いた香ばしさ、焼き餃子ならではのクセになる美味しさ、中毒性があって毎日食べてもまったく飽きなかった。


餃子の王将そのものが人生初体験だったので、そしてお値段も安いしお手頃。そして焼き餃子がこんなに美味しいものとは!!!


なんかあの7年間、毎日餃子の王将で焼き餃子を食べていたような記憶がある。ほとんど毎日である。


焼き餃子は定食にしていただく。焼き餃子とご飯の相性が最高で、餃子をほうばりながら、ご飯をかっこんでいく、こんなウマいものが世の中にあるなんて!という感じで夢中になった。


人生23歳~30歳になって初めて体験する焼き餃子であった。


店内の様子の想い出も鮮明に頭の中に刻み込まれている。もう毎日通っていたので、完璧なまでに覚えている。カウンター、テーブル、ケースバイケースだった。


そんな想い出の下北沢の餃子の王将、人生初の餃子の王将であったが、ぜひあの頃の想い出に浸りたいと思い、先日下北沢に行ってきたのであるが、もうあの場所には餃子の王将はなかった。


人間、歳をとってくると、若い頃の想い出の場所をもう一回再訪したくなる、そういう生き物なのである。


それ以来、自分にとって、餃子、焼き餃子は、そんなに珍しい食べ物ではなくなり、その7年間で徹底的に食べ尽くした感もあって、そしてグルメ体質の自分にとっては、もっと高級でいろいろな美味しい食べ物のほうに興味が移ってしまい、餃子の王将に行くこともほとんどなくなった。


ご飯食べるのに、わざわざ餃子の王将入るか?


そんな感じである。


もういまや自分にとって、餃子は若くてお金がなかった頃の食べ物だった。


数年前に、いまのおらが街に餃子の王将が開店した。


行きつけの床屋さんで、”なんか噂によると、餃子の王将ができるらしいんですよ!すごい楽しみなんです。”と仰るのを聞いて知った。


なんだ、餃子の王将か・・・(笑)。すっかり飽食体質の自分にとってさほど驚かず、その程度にしか思わなかったが、もちろん若い頃のあの7年間の想い出が頭を過ったことは確かである。


そんなおらが街の餃子の王将に行ってみた。


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あの頃のリバイバル、36年ぶりの再会、ブーム再来という感じで、またすっかり餃子の王将に嵌ってしまい、最近また何回も通ってしまっている。


餃子、焼き餃子はやっぱり美味しいよ。

驚くのはその大人気ぶりである。


行く度にものすごい大混雑、特にお昼時。すごい劇混みでいつも行列で待たされたりする。餃子の王将は、いまや大チェーンなので、お店に寄りけりだと思うのだが、おらが街の餃子の王将は、大繁盛しています。いつもすごい混んでいる。


店内は敷地のせいか、そんなに広くない。下北沢の店内はすごく広かったです。


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超驚いたのが、そのメニューの多彩さである。


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36年前の下北沢の餃子の王将は、それこそ餃子専門店という感じで、どのメニューも餃子に特化したものが多かった。


でもいまやどうだ!


もう餃子だけじゃやっていけないのだろう。

これはもう町中華である。

町中華の豪華版といっていい。


ラーメン、麻婆豆腐、レバニラ炒め、天津飯・・・はじめ町中華で常連のメニューは全部入っている感じ。これはがっつり食える感じである。お腹を満たしてくれる感、満載である。


客層はやはり男性が多い。


おらが街では意外や、こういうがっつり食える感のお店、中華屋さん、町中華が少なくて、すごく重宝しているのだと思う。日高屋さんなんかもあるが、こちらの餃子の王将のほうが、全然美味しいと思う。


我々、ふつうに餃子の王将というと餃子を食べるのか、と思いがちだが、いまやこの時代の餃子の王将は違うのだ。餃子だけではない、がっつり食べれる系、中華ものであれば大抵カバーされている、町中華の豪華版、そんな感じなのである。


それがいつ行っても大混雑で混んでいる理由だと思う。


自分は何回か通い詰めているうちに、いろいろ餃子を食べてみて、やはりこれだな、と思うのが、にんにく激増し餃子2人前の定食である。


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これに凝っているというか、最近はこればっかりである。

にんにくの量が普段の2倍入っている。


やっぱり焼き餃子はにんにく次第である。


自分は大食漢なので、餃子定食だけでは足りず、ラーメンとかレバニラ炒めをいっしょに頼むことが多い。ラーメンはやっぱり町中華に来たら、純粋な東京ラーメン、正油ラーメンがいいです。ラーメンに関しては、いつも高級で一流のラーメンばかり食べているけど、やはり町中華に来たら、このしょうゆラーメンが無性に食べたくなります。


というか、いまや昔ながらの東京ラーメンは、町中華でしか体験できないのではないでしょうか。


・・・ということで、人生晩年になって、また餃子の王将の魅力にハマってしまい、またおらが街で、ガッツリ食べれる系のお店が少ないこともあって、この餃子の王将は重宝している、という感じである。


人生は繰り返すですね。(笑)


餃子の王将について、詳しく紹介していこう。


餃子の王将は、株式会社王将フードサービスが京阪神地区を中心に全国展開する餃子を売りにした中華料理チェーン。


単に「王将」と呼ばれることもあるが、後述の「大阪王将」と区別するために「京都王将」と呼ばれることもある。看板に「京都」と明記してある店舗も存在する。


2020年3月31日現在、直営店523店舗(うち海外3店舗)、フランチャイズ214店舗の計737店舗を展開している。なお、鹿児島県を除き、青森・岩手・福島・秋田・山形・島根・宮崎・沖縄の各県には未出店となっている。



餃子の王将 四条大宮店(直営1号店)


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本チェーンの代表的な店舗の形態である。


1967年(昭和42年)12月25日に京都市の大宮駅付近(四条大宮)に一号店が開店。1970年代後半からは東京地区に積極的に出店している。



オープンキッチンスタイルでの店舗調理で、一部の店舗を除いて、各店舗で調理が行われている。これは、中華料理は出来立てが一番美味しい、調理の過程が見えた方が安心度が高い、という理念による物であり、2000年(平成12年)初めごろ、不況により外食産業全般が不調になった際に、餃子の王将もコストカットのため、他の大型外食チェーン店と同じように、セントラルキッチンの食材を大幅に増やしたが、餃子の王将らしさがなくなったと不評で、従来の方式に戻したという経緯もある。但し、食材の下拵えや製麺などは作業効率とコストダウンを考えて、セントラルキッチンで行われている。


店の看板である餃子については、過去、店舗毎の味のバラツキを無くすためセントラルキッチンで餡と皮を製造し、各店舗に配送し販売当日に包んで焼いていた。しかし従業員が総出で1日1000食以上も餃子の包みを余儀なくされる店舗も増え、次第に店内サービスや調理業務を圧迫し始めたことから、全自動成型餃子システムを導入したセントラルキッチンによる製造に移行。


2016年に東日本エリアをカバーする東松山工場が竣工し、東日本の各店舗へ配送を始めたことを契機に全国に拡大、2019年までに店内の餃子製造を取りやめている。なお、ラーメンに関しては、店舗で仕込んだ独自のラーメンを提供している店もある。



・・・これはすごい重要なことですね。

昔は、餃子は店内で餡の下ごしらえ、餡を皮つつみから焼いたりするまでを、全部店内でお店の人がやっていたんですね。いろいろな経緯を乗り越えて、いまや工場で作って、各店舗に配送なんですね。店舗間の餃子のバラツキもなくなる、という感じでしょうか。


確かにいま思えば、下北沢の餃子の王将は、すごく広かったのはお客さんのスペースも広かったですが、キッチンもすごく広かったです。いま思えば、あの当時は餡の下ごしらえ、皮つつみ、餃子焼きまで全部お店ごと、自前でやっていたんだと思います。記憶はそこまで定かではないですが、オーダーしてから結構時間がかかったと思います。


でもいまやおらが町の餃子の王将は、オーダーしてから出てくるのすごい早いですよ。


ちなみに、2014年に餃子の主要食材(豚肉・小麦粉・キャベツ・ニラ・にんにく・生姜)をすべて国産化したことを発表。また、麺料理に関しても国産の小麦粉を使用することを発表しました。



店舗のブランドとして「餃子の」と付けている通り、看板メニューは餃子である。


焼き方は、デフォルトの「普通焼き」以外に、皮のモッチリ感が味わえる「うす焼き」や、しっかりとした香ばしさが味わえる「両面焼き」や「よく焼き」など、焼き加減を裏メニューとして注文可能である。


2016年、餃子を食べたあとのニンニク臭が気になる人向けに「にんにくゼロ餃子」を発売。2019年7月8日より、そのアップグレード版とも言える「にんにくゼロ生姜餃子」を発売。


2021年3月19日、通常の餃子の2倍以上のにんにくを使った「にんにく激増し餃子」を発売。


・・・にんにく激増し餃子は、2021年の最近のメニューなんですね。


●餃子の王将に関する逸話


・フランチャイズ店の出町店(京都市上京区)では、苦学生を対象に「皿洗いを30分することを条件で無料で食事ができる」伝統が35年以上行われていた。2018年頃には衛生上の理由から皿洗いはなくなったが、苦しい学生には無料で食事を提供することは続けていた。店主の井上定博が70歳になり、年齢によるフランチャイズ契約終了のため、2020年10月31日をもって閉店した。



・『取締役島耕作』3巻では、同店をモデルにした「錦丸食堂」が登場する。京都での会議の途中に中国家電大手出発集団の孫鋭が、貧しかった留学生時代に世話になったその店を島と共に再訪し、二人は食後に皿洗いをした、というストーリーである。


・「週刊新潮」2006年(平成18年)11月9日号では、『取締役島耕作』作者の弘兼憲史が出町店を訪ね、皿を洗う写真記事「とっておき私の京都-餃子の王将出町店-弘兼憲史」が掲載された。




お金のない苦学生のために、皿洗いをすれば無料でお食事させるのは有名でしたね。店主の年齢により、このお店が閉店になり、この無料サービスが終了してしまったのは、ニュースになっていて当時テレビで拝見していました。


いまこういう美談はなくなってしまいましたね。


自分の青春の想い出、下北沢の餃子の王将。

ネットで写真を探してみたところ、ありました。


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そう!まさにここです。

あまりに懐かしくて、涙が出てきました。


自分の青春の腹満たし処でございました。



餃子の王将、これからも愛用していきたいと思っています。









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