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Englishman in Leipzig [クラシック雑感]

今年の6月、コロナ禍もあって何年ぶりになるのかな?


ライプツィヒ バッハ音楽祭

ライプツィヒ バッハフェスティバル

Bachfest Leipzig


バッハの故郷はいろいろあるけれど、聖トーマス教会でトーマスカントールを長年に渡り務めたドイツ・ライプツィヒで行われるバッハ音楽祭。


間違いなくバッハ音楽祭の中では最高権威の音楽祭である。


コロナ禍で、2020年から開催中止になって、その間、ネット配信での音楽祭という試みはあったにせよ、本当にリアルで音楽祭が開催されるのは、4年ぶりということになるのだろうか?


もういま音楽業界の方々、全員現地に飛ばれて、4年ぶりのリアル音楽祭を堪能されていて、いまもう旬です。(笑)音楽祭も、ここに来てようやく閉幕を迎えようとしている訳ですが、今年の聖トーマス教会でのラスト公演(ロ短調ミサ)は、鈴木雅明&BCJなのだそうです。


すごいですね~。ここ数年のBCJの立ち位置はどんどん上昇していていま最高潮なのではないでしょうか?自分も2014年に、このライプツィヒ バッハ音楽祭行きましたけど、そのときは、ケヴァントハウス大ホールで鈴木雅明&BCJ聴きましたよ。


あれから10年。やはり地道な活動の積み重ねが、そのアーティストの立ち位置を上へ上へと変えるものですね。


さて、そんな4年ぶりのリアル音楽祭となったライプツィヒ・バッハ音楽祭2023。


なんと!!!スティングがギタリストのDominic Millerとともに聖トーマス教会に現れて、この音楽祭のトーマス少年合唱団のコンサートを楽しまれたようだ。そしてひとこと。”バッハは偉大だ!”


Englishman in NewYork ならぬ、Englishman in Leipzigである。


Bachfest LeipzigのFacebookが伝えていた。


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聖トーマス教会に眠るバッハのお墓の前で。

コンサートが終わった後に、このバッハのお墓をじかに自分の手で撫でながら、”バッハ、我々はともにファミリーだ!”と思わず呟いたとか。


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そうだったのか~。まさに驚きである。でもスティングファンであれば、べつにそんなに驚くことでもない。


スティングは、ロック・ミュージシャンとなる前からバッハには特別の敬意を持っており、それはいままで当人たちの言葉で、いろいろ語り継がれている。


ポリスのギタリストのアンディ・サマーズが自叙伝で言うには、


「スティングと僕が音楽を一緒に始めたころ。共通の接点となったのがクラシックギターだった。彼はクラシックギターのファンで、僕はいくつかの曲を弾けた。だからバッハやヴィラ=ロボスを弾いてくれないかと彼が言ってきたのだ。ロックの世界でこういう音楽が好きな奴はめずらしいので、僕は嬉しかった。ジャンルが違っても音楽を好きな奴をみつけるのは喜ばしい。こうやって僕らの曲の方向性も定まっていった。」



スティングは2009年にDGから、J.S.Bachの無伴奏チェロ組曲第6番の「サラバンド」 “You Only Cross My Mind In Winter” をアルバム「ウィンターズ・ナイト」に入れている。


この「ウィンターズナイト」というアルバムでは、クラシックの原曲が3曲も入っている。それもベートーヴェン、ショパン、ラフマニノフといった耳あたりのいい曲ではなく、ヘンリー・パーセルの歌劇「アーサー王」から「コールドソング」を、シューベルトの歌曲集「冬の旅」から あろうことか「辻音楽師」(Huedy-Gurdy Man)を、さらに J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第6番から「サラバンド」(You Only Cross My Mind In Winter)をセレクトするという、スティングの選曲センスったら やはり普通じゃないないよね、という感じである。


スティングのアルバムがDGから出ること自体驚きだが、初回は、2006年のイングランドのジョン・ダウランドの歌曲集を出したことに発すると記憶する。これは日記にも書いたし、松本市音楽文化ホールで、川本嘉子&吉野直子デュオ・リサイタルで演奏もされ拝聴した。


スティングはもともとクラシックに造詣が深いアーティストなのだ。


スティングの音楽的ルーツが イギリス北部の出身と判るようなアプローチをすることも多く、もはやポップスでもロックでもなく、クラシック的要素もトラディショナル・フォーク的な要素も ジャズをも兼ね備えた、何か新しい音楽を創造したい、という考えにどんどん変わっていった、というように認識している。


まっいろいろ研究熱心でいろいろ考え抜くタイプの彼らしいと言えば彼らしいよね。

マンネリ、単調というのは彼が一番嫌うところではないかな。


音楽は最初の8小節を聴いて、驚きがなかったら、それでお終い。つまらい音楽である。。と言い切る人だからね。


そのためにはクラシックをはじめ、いろいろな音楽の要素を勉強し、自分の音楽に取り入れてきた。そういう音楽人生じゃなかったのかな?スティングのソロ時代というのは。


でもファンって単純だから、自分みたいな単細胞は、じつはやはりロックをやっていたポリスの時代が一番好きだったりする。(笑)


ファンなんて、そんなもんだ。


だからスティングはクラシック音楽に対して素養もあるし、また敬意も表している。とくにバッハについてはかなりの親交を表明していたインタビューも読んだことがある。


だから今回のライプツィヒ音楽祭参加のニュースはなんら驚かないし、すごく自然の流れだと思っている。

でもやっぱり嬉しいね。


ライプツィヒ・バッハ音楽祭、自分は2014年に行ったのですが、いまでも鮮明に覚えています。聖トーマス教会、聖ニコライ教会、ケヴァントハウス大ホール・小ホール、ドレスデン・ゼンパーオパー(ザクセン州立歌劇場)廻りましたよ~。


本場のカンタータ礼拝を体験して、モテットというのも体験しました。

これはやはり現地の宗教というか信仰という色合いが強いような気がしました。

やはり地元民の生活と密着しているんですよ。礼拝とか、毎週末のお祈りとか。


そういうお祈り、礼拝の中にカンタータという音楽が流れる。

だからバッハのカンタータというと特別なクラシック音楽なのではなく、ライプツィヒ市民にとっては、毎日、毎週末、教会でお祈り、礼拝する中で自然と耳にする音楽なのであって、別にそんな特別なものじゃなく日常的なものである。


だからバッハのカンタータを聴くなら、やはり現地の教会の礼拝で聴くべきである。


・・・・・・


なんかこんな感じではなかったでしょうか?(笑)

あれから10年も経過しているのに、まったく記憶が衰えることなく、完璧に覚えていますね。(笑)

それだけ自分にとって、新鮮だったのでしょう。


いまはヨーロッパはシュパーゲルの季節。

食べたいです~。


自分が2014年にライプツィヒ・バッハ音楽祭を訪れたとき、自分が撮影した写真を、懐かしいあの頃よ、もう一度!で再掲載しますね。今後もう一回この音楽祭に行くことはあるのでしょうか・・・。(笑)


●バッハフェスティバル No.54 @聖トーマス教会


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●バッハフェスティバル No.46 @聖ニコライ教会


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