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SONY CLASSICAL SACD シングルレイヤー [オーディオ]

ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタとこれば、やっぱり第5番「春」。通称、スプリングソナタ。自分は樫本大進氏のデビューアルバムが大好きだった。もう何年前だろうか?1999年頃だと思う。これは有望な大型新人だと期待して、まさかそのまま安永徹さんの後任としてベルリンフィルのコンサートマスターに就任するとは夢にも思わず、本当に嬉しかったことを覚えている。


ベルリンフィルのコンマスが日本人という、いわば日本人の名誉のような安永徹さんが築き上げてきた伝統を、樫本氏が継いでくれる、というなんともいえない頼もしい、日本人として名誉であることこの上ない、本当に彼には期待したものだ。


そんな樫本大進氏のデビューアルバムが、このベートーヴェンのスプリングソナタだったのだ。自分はこの曲が好きすぎて、いろいろなアーティストのものを買ってみるのだが、やはりいちばん自分の感性に合うのがこの樫本氏の演奏解釈だった。理由はシンプル。すごいスタンダードなフレージングだったからだ。


この曲で樫本氏の演奏を超える演奏は、自分の鑑賞史上出てこなかった。


それほど、のめり込んだ樫本大進のベートーヴェン スプリングソナタ。

SONYのSACD草創期のシングルレイヤーSACDで当時は発売された。

その後にはハイブリッドSACDになり、いまはもうSACDはなくて、ふつうのCDではないだろうか。


自分は、もちろんこの一番最初のSONYのシングルレイヤーSACDで所有している。

もちろんいまは廃盤。


最近このシングルレイヤーSACDをラックから取り出して、よく聴いている。

自分の青春時代だったな~と思いつつ感傷に浸っている・・・


と、同時に、このSACDビジネスの草創期の頃にソニーから販売されたSONY CLASSICAL SACDシングルレイヤー自分はかなりまとめてコレクションしており、他の録音ディスクもいろいろ聴いている。ケイコ・リーやマイルス・デイビス。自分のお宝ディスクたちである。


このSONY CLASSICAL SACD シングルレイヤーというディスクは、SONYがSACD規格を発売した1999年当時、そのSACD普及のために発売されたシングルレイヤーのSACDで、当初はまだハイブリッドSACDという発想がなかった時代である。SACDがいかにCDと比較して優れた高音質なのか、ということを世に知らしめるために、いわゆるSACDとして高音質なソフトが必要だったのだ。その普及のために、CDと比べ桁外れの音質向上から話題となり、SACD規格普及の一役を担う事となったSACDディスクであった。


ソフトとハードは、いわゆるにわとりが先か卵が先か、というようなところがあり、どんなにソニーがSACDプレーヤーを次世代音楽光ディスク規格として提唱しても、それを再生するソフトがなければ、その高音質の威力が世に伝わらない。ソフトの果たす割合は大きいのである。


それで、1999年当時、SACDは次世代音楽光ディスクとして華々しくデビューしたものの、そのソフトが圧倒的に少なかった。だからSACDの高音質を体験する、ということがなかなか叶わなかった時代だったのである。


いわゆるSACD草創期である。


その問題点を克服するために規格メーカーのSONYが先導になって、リリースしたSACDソフトが、SONY CLASSICAL SACDシングルレイヤーである。


往年のオーディオファン、SACDファンであれば、SONY CLASSICAL SACD シングルレイヤーといえば、すぐにピンとくる。SACDは、一番最初にソフトとして出たのが、このSONY CLASSICAL SACD シングルレイヤー、そしてその後ハイブリッドSACDの黄金期になる。やはりふつうのCDプレーヤーで再生できるようにしてほしい、世に普及しているCDプレーヤーは圧倒的だったので、その救護策とでもいおうか。そしてマルチチャンネル再生。。。このような要望を一気に引き受けたのがSACDの全盛期のハイブリッドSACDである。


SACDといえば、このハイブリッドSACDのことをふつうは言う。シングルレイヤーSACDというのは、SACDでコーデックされた層のみのディスクだからCDプレーヤーでは再生できない。SACDプレーヤーだけで再生できる。


しかし、規格の普及はSACDハイブリッド(通常のCDとSACDが両方とも聞けるタイプのCD規格)が中心となり、シングルレイヤーはその役目を終えるかのように生産終了へと向かった。ところが後年、再生システムの向上からSACDのシングルレイヤーに再び注目が集まり、ブームになったことがある。


つまりシングルレイヤーSACDとしては、2つの時代があるのだ。SACD草創期のSACDを普及させるためにSONYがリリースしたシングルレイヤーSACD。そしてハイブリッドSACDが主流になってからの時代。この時代は長かった。でもやはり高音質なのは、シングルレイヤーのSACDのほうである、という復刻ブーム。復刻ブームは、シングルレイヤーという構造そのものに注目を浴びた規格だったので、レーベルはSONYだけではなかった。いろいろなメーカーがシングルレイヤーSACDをリリースした。



SACD発売開始当時その普及の一役を担ったSONY CLASSICAL SACDシングルレイヤー・シリーズ。生産終了となっていたが、2013年頃かな?お客様の声に押され、今回数量限定で復刻となったことがありますね。


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今回、自分がお話をするシングルレイヤーSACDは、このSACD草創期のSONYがリリースしたシングルレイヤーSACDのほうである。


いま自分のオーディオファン、オーディオマニアとしての略歴を振り返ってみると、自分のオーディオライフと言うのは、1999年に規格発表されたSACDとともに歩んだ時間だったな~と思う。SACDとともにオーディオに熱くなり、膨大な大金を湯水のように使って、機器やSACDソフトを買い漁った時代。月にかけるソフト代は毎月軽く10万は超えた。


SACDとともにオーディオの世界を見てきて、そしてSACDの終焉と共に、自分のオーディオライフは終わろうとしているんだな~と思う。(笑)


mixiで全国のオーディオ仲間と知り合う。首都圏をはじめ全国津々浦々有名なオーディオファイルのお宅の音を聴かせてもらう。(まさにいい音とは?耳の修行である。)オーディオだけの問題だけではなく、生演奏、コンサートとオーディオの関係について、自分なりの定義づけが必要になり、むさぼるように生演奏、コンサートに出かけた。それはまたコンサートホールの音響そのものへの興味へと移り、国内はもちろん、世界中のコンサートホール、とくにヨーロッパのコンサートホールをじかに体験したいと思い、海外音楽鑑賞旅行を始めた。SACDについては、肝心のSONYがSACDはCDを置き換える規格ではなく、マニア向けの高音質ディスクという位置づけとアナウンスしてから、SACDはマニアが秘かに集める高音質特化型のディスクという位置づけになった。


それに呼応するかのように世界のマイナーレーベル、インディーズレーベルがSACDの規格を積極的に採用して、とくにマルチチャンネルサラウンド再生に熱くなった。PENTATONE,BIS,Channel Classics,CHANDOS,SIMAX。。。こういうSACDを採用するマイナーレーベルに夢中になった。彼らのレーベルの新譜を買うのが趣味なっていった。またPENTATONEのように、マイナーレーベルに所属するアーティストはとても自分には魅力的だった。。。


こんな感じだろうか。(笑)

みなさんもリアルタイムにいっしょに体験してきた時代なので、よくお判りでしょう。


結局、自分のオーディオマニア、オーディオファンとしての時代は、このSACDに始まって、SACDの終焉と共に、終わったと言っていいと思う。いまやストリーミングといっても、完璧に他人事である。もうあの頃のような熱意はオーディオには抱けない。高齢と共に予算体力もなくなって、オーディオに投資する体力もない。自分のオーディオライフは、結局このSACDが活躍した時代だったんだな~というオーディオ振り返りである。


あの頃は、いろいろなオーディオファイルのお宅を訪問して耳を鍛えたことも鍛錬だったが、オーディオショップで試聴する、というのも大きなウエイトを占めていた。秋葉原のダイナミックオーディオ5555とか、HALとか秋葉原も何回か試聴させていただいたが、秋葉原は遠くて、結構身近なところで済ませていたようなところがある。


当時、結構通っていたのは、新宿にあるダイナミックオーディオと、当時広尾にあったU-Audioだったかな?そしてオーディオ機器だけでなくテレビなどのAV機器全般としてアバック横浜店。こんなところが自分のよく出没していたエリアだった。


U-Audioは儲けることなんて鼻から考えておらず、まさに趣味の世界で我が道を行くという感じで好きだったな~。高級住宅街広尾にポツンと立っているU-Audio。(いまは移転していますかね?)U-Audioは何回か行ったけど、あそこで聴いたチェリーのB&W 800Diamondの音はいまでも衝撃で忘れられないです。自分が自宅で再生している800再生とこんなに違うのか!新型の新しいB&Wのその音の素晴らしさ、なんかすごいショックで落ち込んだことを覚えている。


自分が一番の頻度で、いわゆる毎週通っていたのが、ダイナミックオーディオ新宿店である。


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ここは毎週金曜日、会社が終わってからかならず寄っていた。当時は前職の会社に勤めていたので、山手線だったので、金曜日の花金(死語。。笑笑)は、かならず新宿に出ることが日課になっていて、そこでまず一週間働いたご褒美として、麺屋武蔵のラーメンを食べること。(美味しかった時代です。。笑笑)そして、このダイナミックオーディオ新宿店に入って、いろいろ機器を眺めたり、入庫した機器をチェックしたり、試聴させてもらったり、もう入り浸っていた、と言っていい。



ダイナミックオーディオ新宿店は、靖国通り沿いにあって、歌舞伎町から東に5分ほど歩くと新宿店がある。新宿店は同じビルだが、地階、1階、2階に別れており、それぞれ宮越店、角田・小林店、岩瀬店という名称である。1階は初級から中級機器が試聴可能となっており、アクセサリーも比較的多く陳列されている。いわゆる角田・小林店ですね。ここはよく商品覗いていましたよ。どんなの入荷したかな~という感じで。


2階の岩瀬店は中古高級オーディオが充実。かなり狭い空間で、そこにびっしりと中古高級オーディオのSPが並んでいた。ゆっくりと試聴できるようになっている。結構自分はここもおじゃましていた。


でも自分にとって、やはりいちばん入り浸っていたのは地下階にある宮越店である。本当に幅の狭い急な階段を下りていくという感じで、入り口のところにはアクセサリーがウィンドウケース内に売られていた。まさにハイエンドオーディオが整然と並べられており、足を踏み入れるのに躊躇してしまうほど壮観であった。1階の角田さん・小林さんのところもときどきハイエンドのSPが入荷することもあったが、やはりハイエンドのレベルとしては、地下階の宮越さんのところが圧倒的だった。トランスポートにしてもEsotericの最高級を始め、蒼々たる顔ぶれ。すごい観ていて楽しかった。


部屋の一番隅っこの中年の男性が2人机に座っていた。おそらく1人が宮越さんなのであろう。いつも行ったら、かならず片方が、お得意さんと電話している感じであった。


かなりハイエンドだったんだけど、SPいま思い出せなんだよね~。よくこんなSP入荷できたな~というようなブツがよく入っていた。そしてなによりも自分はそこで試聴するのが最高の楽しみだった。持ち込みディスクは可能なので、そこでかけさせてもらう。


やっぱり当時、オーディオって高級、ハイエンドなインテリア、置物として鎮座する重厚感、フォルムの美しさなど、素晴らしいリビングでそういうオーディオ機器が鎮座していて、そこで静かにクラシック音楽を聴く、というそういうなにかステレオタイプとでもいうようなイメージがありましたよね。自分はあの雰囲気がなんともいえないくらい好きだった。


やっぱりそういうハイエンド機器で聴く音楽というのは、どんな機器で聴いても高級でいい音に聴こえたものだった。自分はそういうシチュエーションがなによりも格好良かったし、好きだった。自分はあの当時ほんとうにオーディオが好きだったな~と思う。


それを毎週金曜日に仕事が終わったと同時に、自分へのご褒美として実現させていたのが、ダイナミックオーディオ新宿店の宮越店での試聴タイムだったのだ。


そして、ここで自分は運命の出会いをすることになる。


それはその地下の宮越店でラックに飾られて、陳列されていたSONYのSACD。それこそがまさにSONY CLASSICAL SACDシングルレイヤーだったのだ。SONYの草創期のシングルレイヤーSACDはパッケージに特徴がある。まずプラスティックケースではないのだ。丁寧な造りの紙製のBOXタイプで、背表紙が黒なのである。見た目かなり高級感がある仕様になっていて、かなりカッコいい。その黒の背表紙のSACDが、ずら~っと並んでいる姿は、まさに壮観でかなりカッコよかった。


自分はひとめぼれ。

うわぁ~これは欲しいな~と直感で思った。


細長い茶色のラックに格納されていて、ずら~っと黒の背表紙のSONYシングルレイヤーSACDが並んでいるのである。これはかなりカッコいい。高級感があって、いかにもハイエンドなオーディオルームの部屋の風情に似合う光景であった。ラックの濃いめの茶色と、この並んでいる黒の背表紙がみょうにマッチングしていてカッコいいのである。


自分はすかさず、宮越さんに(おそらく)これ、なんのディスクですか?ふつうのプラスティックケースのCDやSACDじゃないですよね?


そうしたら、それがSONYがSACD普及のために特別に開発した初期の頃のシングルレイヤーSACDであることがわかった。


それからである。

自分は同じものが欲しいと思った。


同じものをコレクションして、同じような茶色の細長いラックに格納して、黒の背表紙のSACDをずら~っと並べたいと思ったのだ。それを自分の部屋で実現したかった。


それから自分の格闘が始まった。ネットで探したものの、ふつうのHMVやタワレコのオンラインでは売っているものでもなし。


SACD草創期のディスクですからね。廃盤含め、貴重でなかなか手に入らないですよね。もう目を血眼になって、夜な夜なネット中のサイトを徹底して調べ尽くした。


そうしてようやく見つけた!


全然無名のCDを売っているネットサイトなので、素性が怪しいが、確かにSONYの初期のシングルレイヤーである。値段が3675円であることが特徴だった。


もう自分の目的は、そのディスクの音楽、そのアーティストを聴きたいという意味ではない。自分がやりたいのは、茶色の細長いラックに、この黒の背表紙のSONYシングルレイヤーSACDをずらっと並べたいことなのだ。ますそういう形から入っていきたいのだった。いわばインテリアとしてそういうディスクを集めたいだけであった。


だから、もうむさぼるように、単に数を稼いで集めるために、どんどんそのSONY シングルレイヤーSACDを大人買いしていったのだ。いま考えてみると節操のない買い方というか、もうジャンル的にすごいことになっている。


もちろんクラシックを徹底的に買いこんだが、クラシックだけでは数が足りず、いろんなジャンルの音楽を買った。デューク・エリントン、トニー・ベネット、ウェザー・リポート、ジャーニー、小松亮太、ビリージョエル、ボブディラン、ザ・スクウエア、渡辺貞夫、そしてロックバンドのTOTOなんかもある。(笑)


とにかく黒の背表紙の数を稼ぎたかったので、クラシックだけでなく、いろいろな音楽のディスクを買った。


そしてあとは茶色の細長いラックかな?これはなにかカタログか何かでいろいろ物色して探したような記憶がある。


そうしてようやく完成!


あのダイナミックオーディオ新宿店の地下階の宮越店で見た茶色の細長いラックに黒の背表紙のSONYのシングルレイヤーSACDをずらっと並べる様。


自分の部屋では、こんな感じである。(笑)


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まっ確かに要点は抑えているんだけど、やっぱりあの地下階の宮越店で拝見したようなハイエンドオーディオルームらしいちょっと照明が薄暗いそんな中で見る細長い茶色のラックに黒背表紙のSONY SACDとは、やはりなんか高級感が再現できないというか。。。難しいですね。あの高級感と存在感は、自分の部屋ではなかなか再現できないです。


でも、これで自分のSONY CLASSICAL SACDシングルレイヤー蒐集のための病気は一段落したのである。(笑)


あのとき、あの地下階の宮越店のその細長い茶色のラックには、もうひとつSONYのSACDのロゴがついている置物のようなインテリアが飾ってあって、あれがすごい欲しくて欲しくて堪らなかった。


宮越さんに、これ欲しいんですけど?と聞いたら、どれかオーディオ機器を買っていただければ、プレゼントしてもいいですよ、とのお答え。泣く泣く諦めたことがある。(笑)


そうやってようやく集めたSONY CLASSICAL SACDシングルレイヤー。

もういまとなっては廃盤で入手不可能な貴重なSACDディスクである。


これが樫本大進氏のベートーヴェンのスプリングソナタ。自分のこの曲のリファレンスです。


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なかはこんな感じになっています。紙製のBOXなんですが、厚みがあって高級感あふれる造りとなっています。いまはもうこんなお金のかけた作り方はできませんね。


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ケイコ・リーさんのSONY シングルレイヤーSACDも5枚も蒐集しましたよ。


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若いな~~~。(笑)自分の青春時代のJazz界の愛しのディーヴァでした。(もちろんいまでも大ファンです。)六本木のSTB139、ビルボードライブ東京、ブルーノート東京。もうありとあらゆるライブレストランで彼女のライブを追っかけてましたよ。湯水のようにお金つぎ込んでいました。彼女のSONYから出るアルバムもかならずSACDでリリースしてくれるのが、SACDファンの自分にとっては最高のジャズシンガーなのでした。この初期の頃のシングルレイヤーSACDでもちゃんだと出してくれていたのです。




当時、ジャズを一生懸命勉強したいと、とずっと頑張っていた時代で、ジャズならまずマイルス・デイビスを習得しないだとダメだろう、ということでこのSONYシングルレイヤーSACDもマイルスのアルバムを、なんと16枚も購入しました。その後、通常のハイブリッドSACDでは買わなかったので、マイルス・デイビスのディスクは、これが最初で最後だったです。自分のお宝ディスクです。


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いま振り返ってみて、自分のオーディオライフ、オーディオマニアの人生は、SACDとともに生きてきた人生だったな~と統括できると思いますが、やはりあの頃の機器はすごく格好良かったですよ。


やはり自分の原点は、SONYが1999年にリリースしたSACD旗艦機、SCD-1,TA-E1,TA-N1,SS-1EDでしょう。ソニーの最初で最後のセパレート型アンプ。そして長岡鉄男さんが愛したパワーアンプTA-N1。


定価400万のソニーのSACDフラグシップ。


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自分のオーディオ人生はこのセットがすべてだったですね。

中古ですが、全部揃えて所有していた時期があります。

5年くらい聴いたのかなぁ~。


特にスピーカーのSS-1EDは、日本に15台しかない代物と言われ、中古市場でも滅多にでない珍SPではありました。オーディオ友人が某喫茶店で、単に飾られているだけでほとんど使われていないところを発見して、交渉してそのオーナーから譲ってもらったのでした。その幻のSS-1EDが自分の部屋にやって来て、かけられている毛布をさっと外されたときに、そのお姿を拝見したときのあの胸のドキドキ感、天にも昇る昇天気分、興奮はいまでも忘れられません。


じつにカッコいいSPです。


意外やサランネットをつけた姿ってお目見えしないというか、見たことのない人が多いと思います。頂点に付いているスーパーツィーターがソニー自慢のSPTWで、100KHz再生を謳った自慢のモノです。


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このSPのサウンドを聴いたことのある人は、おそらくオーディオマニアの中でもかなり希少というか少ないのではないか、と思います。非常に力感溢れる線太い骨太な音で、完璧なまでのピラミッドバランスの取れた帯域バランスのようなサウンドです。


SACDの設計はおそらくクラシック音楽をリファレンスにして音作りをしていると思うのですが、このSS-1EDは、どちらかというと、ロックやジャズのようなオンマイク録音のような骨太なサウンドが力感溢れてよく鳴るというか、そういうサウンド傾向にあると思いました。


解像感や繊細な感じとしては、B&WのSPのほうが軍配が上がったと思います。


SCD-1はまさに不動のフラグシッププレーヤーとしてベストセラーの大人気商品となりました。高級感が溢れていてカッコよかったな~。


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このスタビライザーのスライド式の開閉、動きもゆったりな動きでいかにも高級感溢れています。でもすぐピックアップ読み取り不良になることで有名な機器でした。(笑)


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やっぱりこのSACDフラグシップ旗艦機、カッコよかったよ~。こういう気品漂うというか、高級感が滲み出ているカッコよいフォルムって、まさにこれこそがハイエンド・オーディオの極致だと思います。


もう最近のオーディオ機器ではほとんど期待できないのではないでしょうか。


やっぱりオーディオ機器って自分にとってはフォルムがすごく大事な要素なんですね。どんなに音が良くても、デザインの好みでない機器は、自分はまず投資しないです。自分のリビングや居間にずっと置いていっしょに生活していこうとしていく相棒ですから、デザインが自分の好みじゃないともう息苦しくて呼吸できなくて、その瞬間でもうアウトです。



時代とは言え、もうこういうスタイルのフォルムのオーディオ機器は現れないような気がしますね。


この完璧なまでに美しくて高級感溢れるフォルムのSACDフラグシップ旗艦機に黒背表紙の草創期のSONYのシングルレイヤーSACD。まさにこのSACD時代が、自分のオーディオライフ、オーディオ人生のもっとも輝いていた時期でした。


もういまやそんな熱意もなし。


この頃をピークに、その後どんどん予算や意欲も薄れていき、ストリーミング時代になっていき、高級感とは程遠い、そして音楽の聴き方の根本的な変化、音楽の業界そのものの変容の時代となって行くことを肌で感じながら、ただただ茫然と横目で見ているのが、今と言う感じでしょうか。


最近はほとんどオーディオトピックスは、あまりめぼしいものはないと思いますが、今年秋にQubozがついに日本にローンチという噂がありますね。


まっいざそうなったら、ちょっとどんなもんなのか、試してはみますよ。


でも自分的には、ストリーミングはもうSpotifyで全然事足りてますよ。(笑)

いまさら、これ以上のものはそんなに要らないかな、という感じです。









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