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水戸芸術館に通っていたとき [クラシック指揮者]

児玉桃さんの新譜を聴いて思い出したいいことというのは、自分が小澤征爾さん& 水戸室内管弦楽団がベートーヴェン交響曲全曲演奏会を水戸芸術館でやっていたときに ほとんど皆勤賞で水戸に通っていたのだが、そのライブ録音がDECCAからCDになってリリースされてることを思いついたことだった。


その音源がリリースされた当初は、実演を体験したから、もうお腹いっぱいということもあって、そして予算体力的なものものあって敢えて買わなかったのだけれど、やっぱり全部買おう!そしてもう一回全部聴き込んでそのときの演奏会を思い出そうという思いつきであった。


全集BOXになっているのかな、と思い、いま調べてみると、3番、6番を除いて、全部ばら売りとなっていた。


もちろん全曲制覇、全集は作る予定であったとは思うのだが、小澤さんの健康問題もあってそのままの状態になっているのであろう。


ばら売りを全部購入した。
あらためて聴き込んでみたい、そして想い出に浸りたいと思う。


この中で自分が体験していないのは、アルゲリッチとのベートーヴェンピアノ協奏曲第1番と、第九のときである。それ以外の1番、2番、4番、5番、7番、8番は全部聴いていると思う。


自分にとって小澤さんの指揮実体験は、小澤さんが食道癌を患って、そこからカムバックするまでが大変な高い障壁だったような記憶がある。(これはファンのみなさんがそうだったことでしょう。)


復帰されてから、小澤さんの指揮を拝見したのは、自分の記憶にあるのは、


・サイトウキネンでの「こどもと魔法」(まつもと市民芸術館)
・サイトウキネンでのオーケストラコンサート(キッセイ文化ホール)
・小澤国際室内楽アカデミー奥志賀2014(東京オペラシティ)
・新日本フィルとの特別コンサート(すみだトリフォニー)
・水戸室内管弦楽団特別コンサート&宮田大(天覧コンサート)(サントリーホール)
・水戸室内管弦楽団定期公演(ミューザ川崎)
・水戸室内管弦楽団ベートーヴェン交響曲全曲演奏会(水戸芸術館)


だから自分の記憶に間違いがなければ、のべ12公演の指揮姿を拝見していることになる。復帰してからこの回数だから、いま考えるとこれは本当に凄いことなのではないか、と思う。自分でも驚いてしまう。


本当に自分は幸せ者だと思います。

自分のクラシック鑑賞人生にとって、これは一生の宝物になるでしょう。


ベートーヴェン・ツィクルスがあるので、回数的には圧倒的に水戸室で聴いていることになる。2013年~2017年ですかね。


毎年年初の聴き初めは、水戸芸術館で小澤&水戸室で年をあける、というのが自分のコンサート生活のサイクルでありましたから。


サイトウキネンは年に1回の夏の音楽祭だから、もともとチャンスが少ない。それに比べ、おそらく推測であるが、小澤さんが指揮をしたいと思ったときに、もっとも身近に都合がついたのが水戸室だったということではないだろうか? だからそれだけ小澤さんが水戸室を振る機会が多かったという事実だけなのかもしれない。


ちょうどこの頃に潮田益子さんがお亡くなりになられたこともあり、水戸芸術館で水戸室で小澤さん指揮で、G線上のアリアも拝聴した。G線上のアリアは小澤さんの追悼・黙祷の儀のときに必ず演奏する曲だ。照明を薄暗くして、黙祷した。もちろん演奏終了後、拍手なし。


2013年のサイトウキネンに復帰したときも、初日にG線上のアリアが演奏された。東日本大震災のための黙祷であった。自分はこの年の「こどもの魔法」のときは初日ではなかったので、体験できなかったですね。


だから自分にとって水戸室を指揮する小澤さんが、1番想い出が身近で濃厚なのである。


水戸に一生懸命通っていたときに、ちょっと残念だと思ったのは、予算がなかったので必ず日帰り旅だったことであろうか。そうすると水戸の街を楽しむという余裕がなかったことですね。松本に行けば、松本グルメ、松本城などの観光など結構それなりに楽しんだものですが、水戸はまったくその記憶なし。


水戸芸術館.jpg


水戸芸術館は、水戸駅からバスで行く。そして終演後は、シャトルバスが用意されていて、それで駅まで送迎してくれる。だから水戸に着いたら、そのままコンサートを楽しんで終わったら、そのまま帰るという感じでまったく余裕がないのだ。


もっと余裕を持つには、やはり一泊しないとダメですね。
水戸は日帰りで通えちゃうので。

水戸市を楽しむとなるとなんなんでしょう?


水戸芸術館へのコンサートは、小澤さん以外でも行きましたよ。大野和士氏&水戸室、準・メルクル氏&小菅優さん&水戸室、ホリガー氏&水戸室、庄司紗矢香さんの新ダヴィッド同盟とか。


今日は想い出日記なので、そうすると自分は相当回数水戸室の公演を聴いていることになるんですね。こうやって思い出してみて自分でもちょっと驚きです。


水戸室は、弦がとても厚く、アンサンブル能力が極めて高い、少数精鋭の素晴らしい室内楽オーケストラでした。期待を裏切られたことはなかったです。指揮者なしで演奏することにも常であり慣れており、ポリシーのもと、曲ごとに奏者の座席替えがあることでも有名でしたね。


室内楽オーケストラなのに、ベートーヴェンの交響曲のような大編成曲でも全然申し分なしの大迫力でした。


なかなか大変だとは思っていますが、これを機会に吉田秀和さん全集でも読み始めてみますか?(笑)


いまだから告白できますが、12回も小澤さん演奏会を体験出来て、正規でチケットを購入できたのはほとんどなかったのではないでしょうか?小澤チケットはオンセールとともに瞬殺で終わりますので、まず入手不可能です。やはり必要悪という手段も必要でした。


必要悪がなければ、自分は12回も体験できなかったと思います。でも水戸室公演は不思議と正規で取れたことも多かったような記憶があります。法改正により、もう必要悪も難しくなりましたから、もう小澤チケットは難しいかもしれませんね。


2000~2010年の間の小澤さんは、自分にとってはウィーン国立歌劇場の音楽監督という記憶しかない。世界のオザワを誉に想ったし、NHKで有働由美子アナウンサーとの100年インタビューだったかな?とても面白く拝見しました。きちんと録画してあります。


この期間のベルリンフィル、ウィーンフィルなどへの客演などたくさん、もちろんゴローさんのBlu-rayの悲愴もいい想い出である。ザルツブルク音楽祭やニューイヤーコンサートなどこの頃の華やかしいご活躍は、自分は実演ではなく、テレビ放送、映像メディアや音源を通しての小澤体験であった。実演ではなかった。


小澤さんのボストン時代は残念ながら自分の記憶にはないのであるが、ボストン・シンフォニー・ホールは生涯どうしても行ってみたいホールのひとつです。


自分が唯一悔いが残るのが、小澤音楽塾で小澤さんが指揮する姿を拝見できなかったこと。これはとても悔しいです。でも東京文化会館大ホールで小澤音楽塾生による演奏で、蝶々夫人のセミオペラステージを鑑賞したことがありました。そのときは小澤さんは観客席で観ていました。


このときはゴローさんとオーディオ仲間でいっしょに観劇したなー。あのときの蝶々夫人はじつに素晴らしくて、終演後にゴローさんとオーディオ仲間と夜遅くまで興奮冷めやらず、夜遅くまで熱く語り尽くしていたような記憶があります。


もう次から次へと記憶が五月雨式のように蘇る・・・


小澤さんは、このコロナ禍、元気でお過ごしになられているのであろうか・・・?
ご高齢のこともあり、今の時期は外出はやめたほうがいいですね。

もうカラヤンの歳を超えていらっしゃるのであろうか?


また指揮する姿を観たいと思うことももちろんであるが、無理せずできる限り長生きしてほしいと思います。 生きているだけで有難くわれわれの精神の支えとなると思います。


まずは、小澤征爾&水戸室内管弦楽団のベートーヴェン・ツィクルスのCDをじっくり聴き込むことにしましょう。




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