サマーミューザコラボレーションブッフェ [クラシック雑感]
じつは今回のホテルメトロポリタン川崎の体験で一番印象が深くて素敵だなと思ったのは、ホテルに隣接しているブッフェ(ビュッフェ)でした。
TERRACE and TABLE といいます。
このブッフェ、本当にお洒落でステキで、いい雰囲気で、今回自分はすごいビックリしてしまいました。このホテルメトロポリタン川崎の最大の魅力ポイントって、じつはこのブッフェなんじゃないかな、と思うほどすごい素敵です。
自分はものすごく気に入ってしまいました。
このブッフェの存在ってじつはあまり知られていないんじゃないかなと思うのです。結構穴場なのでは?
ミューザ川崎のすぐ横にあるんですよ。(笑)
自分はいままでまったくと言っていいほど気が付きませんでした。盲点でした。このブッフェの存在は、今回の最大の収穫だったかもしれません。
ミューザ川崎にコンサートに行く場合は、大抵ミューザ川崎のビルの地下の食堂街か、あるいはラゾーナ川崎プラザのレストラン街で食事をとりますね。
でもカフェというか、ちょっとした休憩の場所って意外と少ないんじゃないかなと思うのです。いわゆるガッツリ食べるというお店はたくさんあるけれど、休憩したりコーヒーなんかでまったりして開演まで待ちたいというような軽いカフェって少ないのでは?
このブッフェは、まさにそんな開演前のちょっとした時間待ちにすごいあっている場所だと思います。
もちろん別にホテルに宿泊しなくてもこのブッフェでお茶や、食事をするだけでも全然OKです。
唯一難点は、ブッフェが開いているのが、ランチタイムとディナータイムのときだけで(それとブレックファースト)、それ以外はクローズドじゃないかな、という心配をしました。
ちょっと直接電話して確認してみました。
そうするとあとで説明するサマーミューザコラボレーションブッフェは、
(ランチ)
・平日 11:30~15:00(最終入店14:30)※時間制限なし
・土日祝 11:00~/11:30~、13:00~/13:30~の二部制 ※100 分の時間制限あり
(ディナー)
・平日 17:30~(最終入店20:30) ※時間制限なし
・土日祝 17:00~ (最終入店19:30)※120分の時間制限あり
こういう時間制限があるけれど、それ以外のティー関係やケーキなどのふつうのメニューは時間制限なくオールディズ1日中やっているとのことでした。
やったね!!!
ということは、ミューザ川崎でコンサートがあるときは、今後はこの「TERRACE and TABLE」で開演前までゆったり過ごせばいいですね。
自分は、今後せひこのブッフェを使わせていただきます。
じゃ、この「TERRACE and TABLE」を紹介しますね。
こんな感じです。
エントランス。この反対側がホテルのエントランスになります。
すごいステキでしょう~。
外のテラス席もあるのです。
こんな素敵な空間が、ミューザ川崎のすぐ横にあるんですから、もうこれは開演前のちょっとしたまったり時間に使わない手はありません。
そして、今回の最大の目玉がこれ。
サマーミューザコラボレーションブッフェ。
ミューザ川崎にて開催される「フェスタサマーミューザ」に合わせて、音楽家にゆかりのあるお料理が召し上がることができることである。
モーツアルトやバッハ、ベートーヴェンなど、著名な音楽家が好んだ、あるいは食べたとされている世界のお料理で、クラシック音楽好きの方にもおすすめなのである。
これは絶対体験したほうがいい。
モーツアルトやバッハ、ベートーヴェンなど、著名な音楽家が好んだ、あるいは食べたとされている世界のお料理って具体的にどんな料理なのか?
全部で13種類のメニューがあるのだけれど、当日行って、どれがどのメニューで、ということがちゃんと認識しながら食べれるのかな、というのが、自分の当日までの心配であった。
で、実際現場に行って試行錯誤しながら、短時間で自分が取得したコツみたいなものを伝授しますね。
まず、音楽家にちなんだお料理の解説カードは、ここにあります!これを全13種類のカードをもらってきます。
このカードに、その作曲家にちなんだお料理のことが写真付きで書いてあるんですね。カードの表が料理の写真、裏に詳しく説明が書かれています。
で、実際ブッフェで取り皿で取り分けていくわけですが、コツは、この大皿で供されている料理の中にはこの音楽家にちなんだ料理と、そうでない普通の料理とチャンポンで混在して並んでいるということです。
音楽家にちなんだ料理は、このような札が立てかけてあって、もう一目瞭然でわかるのです。そうでない料理はなにもそういう札がありません。
だからその札が立ててある料理だけを、まず自分のお皿に取り分けてくるのです。そうして、すでに手元にあるカードの写真とみて、これはどの料理で、その作曲家がそういう経緯で愛した料理なのか、というのを理解するのです。
最初はいちいちカードの写真で確認するのは面倒くさいな~と思うかもしれないけれど、すぐに慣れます。やっぱり13種類全品とも満遍なく体験したいですしね。
自分は全13種類のメニューを全部制覇しました。
順番に紹介していきますね。
(左上)
フランツ・リスト
ウンガリシェ・クラウトウィッケル
ロールキャベツハンガリー風
リストの故郷、ハンガリーの家庭の味。ロールキャベツは母の手料理の中でもリストが好きな食べ物の一つでした。
これは美味しかったねぇ。ボクもロールキャベツ大好きなので。あのロールキャベツそのものの味でした。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(右上)
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
タッフェルスピッツ イン アスピック
牛肉のアスピック
ハイドンは母が元宮廷料理人で、美味しい料理を口にしていたようです。牛肉を煮込んだタッフェルシュピッツは皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の好物として知られており、当時のウィーン市民も皇帝にあやかって昼食によく食べていたそうです。苦労続きの若きハイドンも27歳で伯爵家の楽長就任後、口にすることができたそうです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(左下)
ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト
シュワキネシュニッツエル ミット ピルツエン
豚肉の薄切りソテーきのこソース
モーツァルトの大好きだった料理。そして人生最後に味わった料理のようです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(右下)
ヨハン・セバスティアン・バッハ
テューリンガー ブラットヴルスト
ドイツソーセージリンゴ添え
バッハは、子供のころにドイツのテューリンゲンの森に囲まれたアイゼンナハの街に住んでいたので名物のソーセージ「テューリンガー ラットヴルスト」が大好物でした。まだ、マスタードもケチャップもなかった時代、りんごを炒めたものが添えられていました。今回は「クラカウアー」「ボッグヴルスト」「グリルブラートブルスト」の3種です。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(左上)
ヨハネス・ブラームス
フィッシュフィレ ナッハ ミュラリナート
白身魚のムニエル ベーコン風味
ベーコンのソースで頂くブラームスの故郷、ドイツ ハンブルクの味。ドイツでもこの地域の人々は魚が大好きです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(右上)
ヨハン・セバスティアン・バッハ
ライプツィガー・アラライ
ライプツィヒの茹で野菜
現在もライプツィヒの伝統料理として名高い、温野菜の盛り合わせ。バッハが長い間生活をしてたライプツィヒの街の周辺は海がないため、川海老でエビバターを作り野菜を炒めていたようです。バッハはこの野菜料理を好んで肉の付け合わせにし、野菜を食べたようです。(今回は川海老を使っていません。)
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(左下)
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
ワイサー シュバーゲルザラト
ホワイトアスパラガスのサラダ
オーストリア、ドイツ人にとって春を告げる大事な食材であるホワイトアスパラガス。1600年ごろからウィーン近郊で栽培されるようになったそうで、ハスブルク家のマリア・テレジアは旬の時期に毎日食したようです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(右下)
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
リンドフライッシュサラト ナハ ライヒッシャー アルト
牛肉のサラダ ライン川風
ライン川中流地方ならではの珍しい牛肉のサラダ。パーティーなどでは必ずお目見えする料理のひとつです。貧しい幼少時代を送ったベートーヴェンでしたが、ピアノを教えていたブロイニング家では豪華な食事を楽しみ、この料理も味わったのではないかとのことです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(左上)
ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト
ゲルステンスッペ
大麦入りブイヨンスープ
モーツァルトが病気になった時に父が作ってくれたスープ。牛肉のスープに大麦を加えた粥のようなもので、モーツァルトは大好きでした。神聖ローマ帝国のレオポルト一世も好んだといわれるスープです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(右上)
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
フィッシュ ウント アイ ベートーヴェン
白身魚とオムレツ料理ベートーヴェン風
ベートーヴェンの大好きだった卵と魚の組み合わせによるオムレツ料理。ベートーヴェン自身は卵6個を使ったオムレツや目玉焼きなどをよく食べていたようです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(左上)
ヨハネス・ブラームス
ザルツブガーノッケル
ザルツブルク風スフレ
ザルツブルクの郷土菓子ですが、ブラームスの母がよく作ってくれたブラームスが好きなデザートのひとつです。ブラームスは母が作った素朴なケーキやスフレが好きで、それ以外のデザートは受け付けないほど母の味が染みついていたようです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(左下)
ヨハン・セバスティアン・バッハ
アプリコーゼンクーヘン
アプリコットのケーキ
子供のころはドイツのテューリンゲンの森に囲まれたアイゼンナハの街に住んでいたバッハ。日持ちする素朴な焼き菓子で、ドイツの家庭でお母さんが作る代表的なケーキです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
(右上)
ロベルト・シューマン
アプフェルクーヘン ミット ザーネグース
りんごとサワークリームのケーキ
ドイツ・ツヴィッカウ生まれのシューマン。ドイツではリンゴが一番ポピュラーな果物で多種多様なリンゴケーキのレシピがありますが、こちらは家庭でよく作るリンゴのケーキです。
料理参考文献:誠文堂新光社
「音楽家の食卓」野田浩資
全13品コンプリート!
いやぁどれもすごく美味しかったです。大昔の作曲家が食べたものだから、昔の食材を使っているというのではなくて、あくまで現代の食材を使って、昔の作曲家が大好きだった食べ物を再現しようという試みなんだと思います。
だから現代人の自分にとってなんら違和感なく、どれもすごく美味しかったです。
これはぜひみなさんに体験してほしいなぁ。
フェスタサマーミューザ期間の限定メニューです。2021.7.1 Thu.~2021.8.9 Mon.の期間です。
2021-07-16 19:46
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