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続・カバーはいい! [音楽雑感]

スマホ・ストリーミングで、ザッピング、楽曲検索、ちょい聴き、そしてお気に入りに登録、これを大きく利用しているのが、このカバー探しである。


相変わらず毎日、カバー探しに精を出しています。自分はオリジナルよりカバー、カバーにはいろいろなアレンジが存在して、その曲のいろいろな可能性を無限大に拡げる、カバーにはそんな魅力があると思っています。カバーもただ探せばいいという訳ではなく、それを実際聴いてみて、自分の好みのアレンジなのかを、ちょい聴きしないといけません。


自分の好みのアレンジだけをお気に入りに登録していく訳です。


そのためには、高音質なハンディタイプのストリーミング音楽再生機器が欲しいな~といつも思っているのです。


前回の日記で、名曲中の名曲:What a Wonderful World(この素晴らしき世界)のカバーを紹介しました。ほんとにこの曲のカバーはごまんとあって、もっともっと掘り下げてみたくなりました。


前回の日記で紹介できなかったこの曲のカバーで、すごい魅力的な曲をまた紹介していきたいと思います。




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ケイコ・リーのWhat A Wonderful World


自分がカバーの素晴らしさを訴えたとき、まず頭に過ぎったのが、ケイコ・リーさんやakikoさんのようなジャズ・シンガーたちであった。


ジャズの世界もカバーの世界なのである。



「ジャズ」は奴隷だった人たちがアフリカの音楽を変化させたことが始まりとされている。世界的ジャズミュージシャンとして知られるようになるルイ・アームストロングが生まれたのもルイジアナ州である。


そう!ルイ・アームストロングこそ、この名曲、What a Wonderful Worldのオリジネーターなのである。もともとルイジアナ州は奴隷制度の中心だったことがある。


我々のような音楽ファンにとって注目すべきは、やはりルイジアナ州のニューオリンズは、ジャズ発祥の地ということだ。


せっかくなのだから、そのジャズのルーツとなった歴史をここで紹介してみたいと思う。




・ジャズの発祥の地は、なぜニューオリンズだったのか?


無職だからありあわせの楽器を弾くことにした。


ジャズ発祥の地は、アメリカ南部の港町ルイジアナ州・ニューオーリンズ。


南部の黒人奴隷たちは南北戦争を経て、1863年に自由を手に入れた。しかし自由になったのはいいのだが、食べていくためには自分で稼がなければならない。


当時のニューオーリンズは、アメリカ政府公認の娼館がある唯一の歓楽都市であった。奴隷解放によって仕事を求めた黒人たちは、ダンスホールや酒場などのBGMとして歌ったり、楽器演奏をして生活することにした。これが「ジャズ」の始まりである。


・無職なのに、高価な楽器はどこで調達したのか?


その理由は簡単。南北戦争後ということもあり、南軍の軍楽隊のものがニューオーリンズにあふれ、二束三文で売られていたから。


ジャズの楽器が、ピアノやドラム、トランペットやサックスなのも、元はと言えば軍隊のマーチングなどに使われていた楽器を流用していたからである。



・ジャズのアドリブ(即興)の源流は?



当時、音楽の教育をしっかり受けている黒人は、ほとんどいない。そのため大多数の黒人は、楽譜を読むことができなかった。当時人気のあったトランペット奏者でさえ、そうだったといわれている。


そこで、初期のジャズメンたちは酒場などの営業が終わった早朝に、作曲家やピアニストの演奏を耳コピして曲を覚えていったのだ。


何回も演奏しているうちに、うろ覚えの部分がそれぞれのパートのフレーズで補完され、どんどん違う音楽になっていく。


演奏者のアドリブ次第で同じ曲でも様々なアレンジがされるため、このジャズの自由さの源流は、初期の演奏者たちが譜面を読めなかったことに由来しているのかもしれない。


またニューオーリンズは、様々な人種が何世代もつながることで、多様な文化を形成していた。それは音楽にも作用し、子供の頃から耳に馴染んでいたアフリカの宗教音楽を始め、スペインのハバネラ、フランスの民謡、時にはクラシックまで多種多様な音楽を取り込み、独自のリズムを作りだしていったのだ。


・ニューオーリンズ・ジャズがアメリカ全土へ



華々しく栄えたニューオーリンズの発展にも陰りが見えてくる。きっかけは、歓楽街ストーリーヴィルの閉鎖である。1917年、アメリカが第一次世界大戦に参戦すると、軍規の乱れを気にした海軍長官によって、強制的に閉鎖されていった。


これにより職を失ったジャズミュージシャンたちは、新たな活躍の場を求めて北上していくことになる。ここから、ニューオーリンズのジャズがアメリカ全土に広がっていくこととなったのである。



だからこういうジャズ史の中で、そのジャズ音楽のありようとして、1920年代から始まり、1950年代に至るまで、そしてその後年というように、ジャズにはスタンダードナンバーというのが存在し、それ中心に動いていく。


ジャズ・スタンダードとは、ジャズ・ミュージシャンのレパートリーの重要な部分を占める楽曲であり、ジャズ・ミュージシャンに広く知られ、演奏され、録音され、聴衆に広く知られたものである。


決定的なジャズ・スタンダードの一覧と言ったものは存在せず、スタンダード・ナンバーは時代と共に変化する。


ジャズこそが、その当時のスタンダード・ナンバーというのを手を変え品を変え、アレンジを変えていき自由即興的なアドリブを加えていきカバーを楽しんでいく、そういう原点の世界のような気がするのだ。


ジャズとはそういう世界なのである。


スタンダードナンバーは、もちろんジャズのオリジナル曲だけではない。後年になってからは、ポップスやロックの人気ヒット曲、あるいはクラシックに至るまで、そのターゲットは幅広い。スタンダード・ナンバーにはありとあらゆる可能性の曲があって、それを独自のアレンジで、自分のカラーにしていくのがジャズの世界なのである。


自分は、そのことをケイコ・リーさんやakikoさんのアルバムや、ジャズ・ライブレストランでの実際のライブで学んだのだ。2004年~おそらく2013年頃まで。まさに彼女たちのライブに湯水のようにお金を注ぎ込んだ。


そして得られた自分の血肉であり、大事な経験値なのだ。


だからカバーはいい!という日記を書いたとき、まず思い浮かべたのが、彼女たちであった。


その、ケイコ・リーさんがWhat A Wonderful Worldをカバーしているのは至極当然だな、と思った。そして自分はこれが納めているSACDアルバムを持っていると思う。


聴いたことあるアレンジだし、聴いていて懐かしい感じがしたからである。絶対持ってますね。じっくり静かに歌い上げるスローなアレンジでした。これもケイコ・リーの歌い方の魅力です。




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中島美嘉のWhat A Wonderful World



中島美嘉さんはあまり普段聴いたことがないですが、独特の声質と歌い方ですね。これはカリスマありますね。息継ぎのブレスとか、吐き出すような発声方法など、独特のカラーでオリジナリティとカリスマあると思います。人気があるのがよくわかるような気がします。中島美嘉さんのWhat a Wonderful Worldは、まさに中島美嘉の世界という感じがします。素晴らしいです。



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スーザン・ボイルのWhat a Wonderful World



スーザン・ボイルは有名ですね。その天使のような歌声で一斉を風靡しました。


世に知られるのにすごい逸話があり、その中年女性のシンデレラストーリーは世界中を驚かせました。



スーザンは2009年4月11日に放送されたイギリスの素人オーディション番組、「ブリテンズ・ゴット・タレント」第3シーズンの初回に出場した。


舞台に現れた彼女の垢抜けない外見や、審査員の質問につっかえながら答える姿はいかにも素人くさく、将来の夢を聞かれて「ミュージカル女優のエレイン・ペイジのようなプロ歌手になりたい」と答えたときには、観客席から失笑もあがった。


しかし、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の挿入歌「夢やぶれて(I Dreamed A Dream)」の最初のワンフレーズを歌う彼女の歌声が会場に響くと審査員は目を丸くし、観客は一瞬息を呑んでから総立ちになり、彼女に割れるような喝采を送った。


会場はスタンディングオベーションとなり、審査員は3人全員が「Yes(合格)」の札を出し、最高の賛辞を贈った。


この番組の模様がYouTubeなどの動画配信サイトに転載されると、9日間で1億回を超える視聴回数を記録し、全世界から注目され、さらにはNHKなど日本メディアにも報じられた。その週のうちにアメリカ・CNNの人気番組「ラリー・キング・ライブ」にも出演し、CDデビューの話も進められた。


中年女性のシンデレラストーリーへの興奮は国境を越え、時代の社会現象のレベルに達した。


この騒動はよく覚えていますね。一見見栄えが悪い中年女性(失礼)なのに、ひとたび発声すると天使の歌声。そのギャップに驚きとしかいいようがなかったです。


スーザン・ボイルの歌うWhat a Wonderful Worldは、彼女の透明感があって声量のある素晴らしい歌唱でしたが、かなりエコーをかけているというか、美しさを出すための録音技師の施しがあるように感じました。


そこまでしなくても彼女の素声でも全然十分なのに、という感じです。



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槇原敬之のWHAT A WONDERFUL WORLD


マッキーのWhat a Wonderful Worldは、まさにマッキーらしいカバーでした。ちょっとタメがあってスローテンポでマッキーのあの率直でストレートな歌い方がよく似合うアレンジです。カバーというのは、いかに自分のスタイルに持っていくか、ということなのだと思います。それを強く感じた曲でした。



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渡辺美里のWHAT A WONDERFUL WORLD



渡辺美里さんもよく聴いていましたな~。自分は1990年代は、部屋にソニーのミニコンポを買ってCD→MDにダビングできるコンポで、この渡辺美里、広瀬香美とかよく聴いていました。1990年代は自分にとってJ-POPSの全盛時代でした。当時のイメージはまったく変わっておらず、渡辺美里のWhat a Wonderful Worldでした。あのバリバリで元気がでる歌い方です。



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東京スカパラダイスオーケストラのWhat A Wonderful World



自分は東京スカパラダイスオーケストラは名前はよく存じ上げていましたが、実際聴いたことがなかったです。いわゆるスカバンドとして、自分に縁遠いとしてあまり聴こうともしていなかったところがあるかもしれません。


ところがちょい聴きしてみると、なんでしょう!このノリ。(笑)まさにスカバンドで、ファンキーで独特のリズム感。もういっぺんに虜になりました。こういうWhat a Wonderful Worldがあるのか!という驚きです。ふつうこの曲というのは、静かに綺麗に歌い上げて、そのメローな美しさを堪能する曲調アレンジが多いと思うのですが、こういうスカ・リズムというか、独特のカッティングリズムで刻まれていくWhat a Wonderful Worldは最高に素敵だと思いました。今回発見したカバーの中では、自分の1番のお気に入りになりました。




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KONISHIKIのWHAT A WONDERFUL WORLD


KONOSHIKIも出していました。(笑)いやぁ、これはこれでなかなか素晴らしいですよ。もう完全なハワイアンです。ウクレレの伴奏で。うまいとは言えないかもしれないけど、素朴で実直なKONISHIKI・WORLDが広がっていて素晴らしい作品だと思いました。



以上が2回に渡って特集してきたWhat a Wonderful Worldのカバーの特集でした。


番外編として、この曲のカバーを探していると、Spotify Radioの機能で楽曲の特徴が似ている曲をラジオのように流してリコメンドしてくる曲の中で素敵な曲があったので3曲ほどあったので、お勧めしておきます。



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矢野沙織のSing Sing Sing


「シング・シング・シング」(原題:Sing, Sing, Sing (With a Swing))は1936年に発表された曲。ジャズ歌手、トランペット奏者のルイ・プリマが作曲した曲。この曲はスウィング・ジャズの代表曲の一つとして知られており、ビッグバンドやスウィング演奏家の間でよく演奏されている。


この曲は絶対誰もが聴いたことがあると思いますよ。それだけ超有名な曲です。まさにスウィングする感じで、もうノリノリです。


これを矢野沙織が歌う。自分は存じ上げませんでしたが、矢野 沙織さんは、東京都大田区出身のジャズミュージシャン。アルトサクソフォーン奏者。


Sing Sing Singで歌う英語がメチャメチャカッコいいです。このアレンジのカバー、ぜひ聴いてみてほしいです。自分は一気に虜になりました。



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畠山美由紀の涙が欲しいのに



What a Wonderful Worldからの類似楽曲解析で、なんでこの曲が選ばれてくるのかわかりませんが、これが素晴らしいいい曲なんですね~。



畠山 美由紀さんは、宮城県気仙沼市出身のシンガーソングライターである。もちろん自分は知りませんでした。


1991年(平成3年)、高校卒業を機に上京。10人編成バンドDouble Famousや男女ユニットPort of Notesでボーカルを担当。並行して2001年(平成13年)9月にソロ・デビューした。また同年、「リアスさんりく気仙沼大使」を委嘱された。2016年(平成28年)には「みやぎ絆大使」も委嘱された。


いま業界でどれくらいの知名度なのでしょうか。まだ埋もれているダイヤモンド原石なのかもしれませんね。


「涙が欲しいのに」は2003年の曲。いい曲だと思うし、いい歌手だと思います。ストリーミングでは、こういう未知数の歌手と出会うことが容易くなりますね。ストリーミングは宝物発見のためのツールと言っていいですね。




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Cloudberry JamのNothing to Declare



この曲はカッコいい曲ですね。1聴しただけで、いっぺんにカッコいいな~と思い一目ぼれしました。Cloudberry Jamはスウェーデン・リンシェーピング出身のポップ・バンドだそうです。かなりカッコいい曲です。ストリーミングはこういうたまたまの出会いでこんな素敵な曲に出会えますね。



カバーはその曲の無限大の可能性を拡げるし、いろいろなアレンジでその魅力を再発見するそんなチャンスにもなると思います。これからも一生懸命カバーを探していこうと思っています。


そのためには、スマホのストリーミングがツールになりますが、スマホではなく内蔵スピーカーありの高音質再生できる携帯型音楽再生装置を熱望したいところです。












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