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47歳スーザン・ボイル、「夢はプロの歌手になること」 [ミュージカル]

スーザン・ボイルといえば”天使の声”として一世を風靡した。2009年頃。


オーディションを受けたときに、舞台に現れた彼女の垢抜けない外見、そのあまりに冴えない中年女性の容姿、審査員の質問につっかえながら答える姿はいかにも素人くさく、将来の夢を聞かれて「ミュージカル女優のエレイン・ペイジのようなプロ歌手になりたい」と答えたときには、観客席から失笑もあがった。


しかし、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の挿入歌「夢やぶれて(I Dreamed A Dream)」の最初のワンフレーズを歌う彼女の歌声が会場に響くと審査員は目を丸くし、観客は一瞬息を呑んでから総立ちになり、彼女に割れるような喝采を送った。


会場はスタンディングオベーションとなり、審査員は3人全員が「Yes(合格)」の札を出し、最高の賛辞を贈った。


この番組の模様がYouTubeなどの動画配信サイトに転載されると、9日間で1億回を超える視聴回数を記録し、全世界から注目され、さらにはNHKなど日本メディアにも報じられた。その週のうちにアメリカ・CNNの人気番組「ラリー・キング・ライブ」にも出演し、CDデビューの話も進められた。


中年女性のシンデレラストーリーへの興奮は国境を越え、時代の社会現象のレベルに達した。


この神話は本当である。いまのSNS,Twitter用語でいうならバズるという感じだろうか。当時このオーディションの動画を初めて見たとき、自分はすごい興奮と言うか、涙が出てきてじ~んと感動し、鼓動が収まらなかった。


あきらかにスーザン・ボイルに対して最初からゲテモノ扱いしていた審査員、観客に対して、言葉は悪いけど、ざまぁみろ、見返してやったというような爽快感があった。この動画がバズったのも、この逆転劇があまりに驚きで、その落差が激しくてそれを味わうのが驚きで快感だったのだろう。


それからというもののスーザン・ボイルはシンデレラストーリーまっしぐらである。このオーディション動画とともに、そのシンデレラストーリーに世界中にスーザン旋風が起きた。


その年の2009年に、日本にも招聘され、NHKの紅白歌合戦にも特別ゲスト出演を果たしたのではないだろうか。(これは自分は覚えていないんですよね。)



そのオーディション動画はあとで貼りますので、ぜひ見てほしいです。衝撃で感動しますよ。


そのオーディションを受けたときのスーザン・ボイルの容姿がこれ。


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女性の容姿をとやかく言うのは、いろいろ問題ありと思うが、それにしてもお世辞にも垢ぬけない、冴えない外見で、審査員、観客は完全にバカにしていた。


このオーディションというのは、「ブリテンズ・ゴット・タレント」という番組で、イギリスのテレビ局ITVで放送されている公開オーディション番組。


アメリカNBCのアメリカズ・ゴット・タレントを逆輸入した番組。優勝者にはロイヤル・バラエティー・パフォーマンスの出演権利と賞金25万ポンドが授与される。審査員が3人いて、審査結果として1人ずつコメントとYES/NOを答えていく。最高の栄誉が3人のYES。


そんな番組にでる出場者たちは、きっともっと若くてフォトジニックな若者が多いのだろう。



スコットランド中部のウェスト・ロージアンに位置するブラックバーンで生まれ育ち、教会のボランティアをしながら愛猫と穏やかな日常を過ごしていたスーザンが、イギリスの国民的オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」に出場したのは2009年4月のこと。


髪はボサボサで化粧っ気もなし。中年太りしている47歳の彼女は「プロの歌手になりたい」と意気込みを語るが、審査員は「その夢がかなっていないのはなぜなんだろうね」とゲテモノ扱い。


観客席からは失笑が上がった。


しかし彼女が歌い始めると、声量豊かで表現力のある美しい歌声に誰もが魅了され、会場は総立ちで拍手喝采に。YouTubeを通して世界中の人たちが外見と歌声のギャップに驚愕。


社会現象となった。


番組で準優勝したスーザンは、09年11月にデビュー・アルバムをリリース。15カ国でナンバーワンとなり大みそかには来日して、「第60回紅白歌合戦」に紅組特別応援歌手として出演。代表曲の「夢やぶれて(I Dreamed a Dream)」を披露した。10年11月にリリースされたセカンド・アルバムは、初登場全英・全米両チャートナンバーワンに輝き、世界中にスーザン旋風を巻き起こした。


まさにシンデレラストーリーである。


あの冴えない47歳の中年女性がデビューして、こうなってしまうのである。


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「エレイン・ペイジのような歌手になりたい。」


そうスーザンが答えたときは、審査員、観客とも失笑である。


エレイン・ペイジは、イギリスのミュージカル女優、歌手。メゾソプラノ。 「エビータ」や、「キャッツ」のグリザベラ、「サンセット大通り」のノーマ・デズモンドなど数々の主役で知られる。


後年、エレイン・ペイジとスーザン・ボイルは共演で歌っています。夢が叶ったのです。youtubeにも上がってます。



正式にデビューしてから、スーザン・ボイルは7枚のCDリリースをしているようだ。ちょっとスマホ・ストリーミングで聴いてみた。




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I Dreamed a Dream (夢破れて)


スーザン・ボイルといえばこの曲。自分を世に送り出してくれた曲。このデビューアルバム。これは素晴らしいです。レ・ミゼラブルの「I Dreamed a Dream」は、もうこのミュージカルの中で最高に好きな曲。レ・ミゼラブルを観劇すると、もう涙がドバーと出てしまいますが、特にこの曲を聴くと、そのあまりに美しさに涙腺がゆるゆるになってしまいます。スーザンの出世作。最高だと思います。



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Autum Leaves


ジャズ・スタンダードにもこの曲ありますが、なかなかいいアレンジで珠玉の曲が集まっていて素晴らしいアルバムだと思います。



まさにどん底から夢のような世界を掴んだスーザン・ボイルなのだが、現在はどうなのか。いろいろあり、必ずしもその幸せ絶頂のときをキープしているとは言えなさそうだ。


これは自分の考え方なのだが、不幸にも不遇な生活を余儀なくされていた人にとって、いきなり突然のように大成功が舞い込んできたときに、それを自分の器、キャラが十分吸収できるかどうかなのである。そのまま大成功を続ける人は、貪欲でその大成功をそのまま自分の血肉としてどんどん身に着けていくだけの獰猛さがある。


でも大半の人は、自分の器がその大成功を消化できずに消化不良となり、病んでしまう。人の幸せというのは、自分の器、限界、キャラというのを自分がよく知っているうえで、その範囲内、自分でコントロールできる範囲内での小幸福を長く続けていくというやり方のほうが、じつは自分にとって1番幸せなのではないのか、ということである。


これは自分の最近の悟った真実である。


大成功は必ずしも人を幸せにしない。自分の器とよく相談する、ということである。


スーザン・ボイルの場合、前者であった。突然の大成功に自分の器がついていけなかった。ここでは詳しくは書かないが、かねてからの持病など、いろいろな問題が起こって、現在は静かに暮らしていらっしゃるようだ。


でもオーデション前よりは断然幸せであることは間違いなく、そのまま穏やかに暮らしていけるといいな、と思っています。


それでは、スーザン・ボイルを一気にスターに追い上げた運命のオーディションの動画、紹介します。



現在求職中

大勢の観客の前で歌いたかった。

ここで革命を起こすわ

47歳

3人の審査員、あきれ顔、観客から失笑。

プロの歌手になりたい。

なぜいままで叶わなかった?

機会がなかった。だけどここで変えたい。

誰みたいになりたい。

エレイン・ペイジ

今夜は何を。

レ・ミゼラブルからI dreamed a dreamを

観客から失笑

審査員は余裕の顔、どんな感じ。

歌いだした第1声でもう観客は大歓声。審査員の顔つきが驚きで激変。

歌い込むにつれて、もう大歓声。審査員もスタンディングで拍手。

歌い終わる寸前で、スタンディングオーベーションで大拍手と大歓声。

3人の審査員もオール・スタンディングで拍手。

疑いなく今までで最も大きな衝撃

番組の3年間で

君はそこでにやけながら「エレイン・ペイジになりたい」

みんなが失笑した

もう誰も笑わない

今のは衝撃

歌も素晴らしかった

驚いた

動揺を隠せない

君はどう?

驚いた

なぜならみんな呆れてた

ここにいる皆が鼻で笑っていて

そこに大きな鐘を鳴らした

私は言いたい

ここで聴けたことは間違いなく栄誉

桁外れだった

あの声

驚いた






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