カセットテープ復刻 [オーディオ]
今年はカセットテープが静かに復刻するということで(本当??。。笑笑)、カセットテープについていろいろと。カセットテープは自分の青春ど真ん中の記録メディアなので、あまりに想い出ありすぎます。
この復刻の話、本当なのだろうか、とネットでいろいろググってみたのだが、どうもそうらしいことがわかった。驚きとしかいいようがないです。
いまアナログレコードが流行しているのをご存じの方は多いだろう。そんな中、実は同じくアナログのカセットテープも再注目されているそうなのだ。
カセットテープが最も売れていたのは1980年代。ウォークマンやレコードレンタルショップの登場と共に、音楽好きがこぞってカセットテープに音楽を録音して楽しんでいた。
しかしCDの登場と共に徐々にカセット文化は衰退。2000年に差しかかるころには生産量も減少してしまった。
自分のカセットテープ熱がもっとも熱かったのが1983~1986年の大学4年間。もちろん1977~1982年の中学・高校生のときもカセットテープに音楽を録音してビートルズとかよく聴いてました。
でもそれはラジカセであって、本格的なカセットテープデッキが発売されて、カセットテープが一大ムーブメントになったのは、自分が大学生の1983~1986年の頃だと思う。
またカセットテープのブームに火をつけたのが、ソニーが1979年に出したウォークマン第1号。猿のCMとともに大変な話題となりましたね。
外で歩きながら音楽を聴くという文化が初めて花開いた、まさに画期的な発明でした。これは衝撃でした。
そんなカセットテープであるが、2010年代中盤から海外のアーティストを中心にアナログレコードに加えカセット形態で新譜を発売するようになり、その結果カセットは新たに若者の支持を集めはじめているのだそうだ。
デジタル音源が普及し、サブスクリプションサービスで簡単に音楽を聴けるようになった世の中だが、カセットにはデジタル音源が普及した今の時代でも楽しめる特別な価値があるのだそうだ。
これまで日本においてカセットの需要を支え続けていたのは、主に60代以上の高齢者層。用途としては、カラオケや演歌の録音、再生といったものがメインである。
しかし2010年ごろから海外のアーティストが新譜のアルバムをレコードだけでなく、カセットの形態で発売するようになった。
サブスクの影響もあり、フルアルバムではなく聴きたい曲だけを聴く人が増えたため、「アルバム単位で自分たちの作品を聴いてほしい」というアーティストにとってアナログメディアは有効だからだ。
2016年には、あのmaxellで有名だった日立マクセルがあの1970年代の黄金期のカセットテープ maxell UDを復刻版で再発したとか。
日本においてブームの火付け役となっているのは、50代以上の既存ユーザーだけではなく、10代~20代の若年層がブームの火付け役として大きな役割を担っているのである。
つまるところ、カセットやアナログレコードが”シンプルにカッコいい”という一言に集約されるから魅了されているわけ。結構いまの若者、Z世代の人たちにとって、昭和のモノって逆にすごく新鮮に映るらしい。
オンライン、サブスク全盛の時代の無形のモノと比べて、有形、モノの所有というか、レコードやカセットが格好良く映るらしい。
ところでカセットテープって知ってますか?(笑)
こんな感じの磁気テープに音楽を記録する記録メディアです。カセット型のケースに入っています。我々が手で触るのは、このケースのほうです。磁気テープに音楽を記録していくんですね。A面、B面というのがあります。A面まで来たら、B面にひっくり返すという作業が必要になります。
テープに爪があってそこを折ると録音禁止になって、そのすでに録音された音楽は永遠保存版として残せることになります。テープが、デッキのヘッドに絡まるトラブルもよく起こります。そのときは鉛筆をテープケースの丸穴に差し込んでクルクルと巻き戻す作業が必要になります。(よくやりました。)
カセットテープを売っていたメーカーは、ソニー,TDK,maxellとか王道だったですね。自分は、TDK,maxell派だったな。
カセットテープに録音できる分数は、46分、54分、60分、74分、90分、110分でしたね。録音する曲の長さによって選びます。だから、片面のA面、B面に録音できる分数は、その半分になります。
その他にもカセットテープには、その磁気テープの品質でランクがありました。
ノーマルポジション
ハイポジション
フェリクローム
メタル
カセットテープを買うとき、そのランクで高音質用か、ノーマル用か判断して買うのです。やっぱり自分のお気に入りの曲は高音質のテープで録音しておきたいというのがあるじゃないですか。
メタルテープが最高に音がいいということだったけど、やはりお値段も高かったですね。またメタルテープとかは再生するデッキ側にもそれなりの対応がないと効果がないらしく、それを知らない子供の頃の自分は、ふつうのデッキでメタルテープを使ってそんなに音質って変わらないな~とよく思っていました。(笑)
でもこの音楽はぜひいい音で録音しておきたいと思ったときは、よくメタルテープを買ってました。TDKかmaxellだったな~。
カセットテープの音質って丸っこい暖かい音でしたね。いまのようなデジタル音源のようにドンシャリというか、高域や低域を強調するような加工をせず、低域、高域はそのまま減衰して中域が盛り上がるかまぼこ型で、丸っこい音で暖かい音だったと思います。いわゆる心地よく、聴き疲れしにくい音質。
アナログレコードが復活しているのは、よくわかっていますが、カセットテープも復刻しているとは驚きでした。2023年、本当にカセットテープも静かに復刻してくるのでしょうか・・・。
自分にとってまさに青春ど真ん中、思春期の大学4年の1983~1986年は、まさに自分のカセットテープ黄金時代のときでした。
カセットテープをどういう用途で使うかというと、2通りあります。
①アナログレコードからカセットテープにダビングする。
②FMエアチェックする。
①は、やっぱりこの時代はアナログレコードが最大のメディア。アーティストから新譜が届くときは、アナログレコードで新譜発売されます。我々学生は、アナログレコードを買う訳ですが、その新譜を聴くためにいちいちレコードをターンテーブルに乗せるとかというとあまりそういうことはしないんですね。
1度レコードを買ったら、もうすぐにカセットテープにダビングしてしまうのです。そしてそれ以降は、新譜は、全部そのカセットテープのほうで聴くのです。そのほうが利便性がいいから。買ったレコードはそのままレコード棚で終生大事に保管されるのです。
あと大学生だからお金がないから、そんなにレコードをたくさん買えないのですが、そういうときはそのレコードを持っている友達のところでテープにダビングしてもらうのです。
そうやって友達とシエアしながら分担して新譜のレコードを買っていたような気がします。だから、ふつうに音楽を聴くと言ったら、もうカセットテープで聴くことを意味していました。
②のFMエアチェックも流行りましたな~。
いまもそうかもしれませんが、我々どこから音楽情報、特に洋楽のアーティストの情報を得るかと言うと、FMのラジオから仕入れている場合が大半でした。そのFMでの自分のお気に入りの音楽案組やお気に入りの音楽DJから紹介のあった曲をカセットテープにダビングするのです。この行為をFMエアチェックといいます。
おこずかいをはたいて新譜のレコードを買うよりも、FMラジオだから、無料じゃないですか。だからFMエアチェックは絶好の音楽をダビングできるツールだったのです。
いまは記録メディアへの記録はデジタル録音なので、コピーしても品質が落ちないということで、それじゃまずかろうということで、FMのラジオ番組で流す曲は、初めから最後まで通しでかけることはなくなったような気がします。でも当時は、カセットテープへのアナログ録音なので、当時のコピーの解釈は、複写することで品質が落ちるならいい、ということで、FMラジオでの曲紹介も曲をまるごと通しでかけていたように思います。
自分は、この①と②で大学生時代の音楽ライフを楽しんでいました。
この頃は、自分は洋楽ロック専門でした。
これが自分が大学生のときに、一生懸命アルバイトをして買ったFMチューナーとカセットデッキです。
TRIO KT-1010
Victor DD-V7
Victor DD-V7のほうは、1982年発売で79800円。
Trio KT-1010のほうは、1983年発売で59800円。
いま見てもその洗練されたデザイン。カッコいいです。惚れ惚れします。昔はこういうメカニックなデザインが好まれたんですね。買う人は大抵男性だったので。いまも自分の部屋にちゃんと残っています。
FMチューナーのTRIO KT-1010は、いまも現役です。いまもFMラジオで聴くときはこのチューナーで聴いています。TRIO(いまのKENWOOD)の最高傑作といってよかったです。TRIOといえばチューナーでした、自分にとっては。
これでアナログレコードの新譜を買ったら、すぐにターンテーブルに乗せて、このVicotr DD-V7でカセットテープにダビングしてしまうのです。またFMエアチェックするときは、TRIO KT-1010でFMラジオで番組をチューニングして、そして同じくVictor DD-V7でカセットテープにダビングしてしまうのです。
そしてあとは、そのダビングしたカセットテープで普段は音楽を聴いている。これが自分たちの青春時代の音楽の楽しみ方でした。だから思春期の頃の自分はカセットテープとともに音楽生活をエンジョイしていたんですよね~。
このカセットテープへのダビングすることで、大事な儀式があります。
それがカセットテープへのラベリングです。
べつにふつうに手書きで自分の文字で書いてもいいですが、それじゃ味気ないじゃないですか?そこで自分はある雑誌についているカセットテープ用のインデックスカードを利用していました。
FM STATIONって知ってますか?(笑)
まさにこの自分が過ごした1983~1986の大学時代の青春思春期に黄金期だったFM雑誌です。FMの各ラジオ局でどのような番組があるかのいわゆる番組表ですね。それ以外にもアーティストの最新情報とか、インタビューとか満載で、学生の音楽ファンにとってはすごく優しい雑誌でした。みんな愛読していたのではないでしょうか?週刊だったような気がします。
絶対みんな知ってますね。
この毎週発行されるFM STATIONにカセットテープ用のインデックスが付録としてついているのです。これが自分は毎回楽しみで楽しみで堪らなかったです。
鈴木英人さんイラストのカセットインデックス。懐かしすぎる~。(笑)
カセットの背表紙の枠縁が赤、黄、緑、青、とかいろいろカラフルで、その中の白い部分にアーティスト情報や曲名を書いていくんですね。
そして表紙には、あの独特のテイストの鈴木英人さんのイラストが描かれているのです。これが最高に楽しみでした。
自分にとって、FM STATIONを買うということは、この付録についている鈴木英人さんのイラストインデックスをゲットするということを意味していました。
この鈴木英人さんイラストのインデックスにラベリングをする訳ですが、これもまさか手書きする訳にはいきません。今も文房具店にはあると思いますが、専用のレタリングシールを活用するのです。シールの文字はアルファベットです。いまでも文房具屋さんに売っていると思います。
アルファベットのレタリングシールを購入して、このFM STATIONのインデックスにそのシールを貼り付けていくのです。そうすると見栄えのいいカッコいいインデックスが出来上がり、カッコいいカセットテープのコレクションが出来上がるのです。
自分の場合、アナログレコードからカセットテープにダビングしたテープの管理に、このインデックス管理をしていました。
たぶんいまも大事に保管しているのではないか、と思い、押し入れの中でゴソゴソ探したのですが、ありました!大学生当時は、茶色の3段のテープ用ラックを保有していて、それにびっしりラベリング付きのカセットテープを収納していたのですが、いま押入れを探してもどこにも見つかりません。
廃棄してしまったのかな~?勿体なさすぎますね。財産だったのに。
でもその一部だけですが、テープはきちんと保管できていました。
これです!懐かしすぎる~。(笑)FM STATIONの鈴木英人さんイラストによるインデックスでラベリングした自分のカセットテープコレクションです。
まさにカセットテープの黄金期に自分の青春時代があって、カセットテープとともに思春期に音楽を聴いてきたので、忘れようにも忘れられない記録メディアなのです。
その押入れの段ボールの中には、こんなものもありました。
MDって知ってますか?(笑)
ソニーが開発したカセットテープの次の時代の音楽用記録メディアですね。アナログレコードからカセットテープにダビングして普段はテープで音楽を楽しむという時代から、アナログレコードからCDの時代に変わっていって、最初はCDからカセットテープにダビングしていましたが、もっと高音質で楽しむために次世代の音楽専用の記録メディアとしてMDが開発されたんですね。
MDというのはMini Discの略です。
要はいままでの磁気テープではなく、磁気ディスクですね。丸い円盤型のディスク型の記録メディアです。
MDはデジタル録音です。だからCDからMDへのダビングはデジタル録音ですので、そのままコピーしても品質が落ちませんのでCD品質のクローンがそのまま生産されてしまい問題になります。でもそれを可能にするために、コピーするときに音質が劣化すればコピーが許されるんですね、ということで、圧縮という技術を採用することになります。音声圧縮です。
音声圧縮は、データを間引いてデータ容量を少なくすることです。MD用の音声圧縮として、ソニーはATRACという音声圧縮方式を開発しました。
ですので、CDからMDへのダビングは、ATRACで圧縮されてダビングされるので、元ソースよりは音質劣化しているということで、ようやくコピーが認められたのです。そこから先のMDからMDへの孫世代のダビングは許されていなかったと理解しています。
ATRACは懐かしすぎる!
自分は、デジタル音声の音声圧縮をATRACで勉強しました。音声を圧縮するということは、どうやることなのか、その基本原理をATRACを通して学んだのです。その後、後世には、MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4 AudioとかMPEG-2/MPEG-4 AACとか世界スタンダードな汎用な圧縮方式が開発され世界標準になっていきますが、音声圧縮のやり方は基本そんなに変わらないです。
音声信号を時間軸から周波数軸にFFT変換して、1本1本のスペクトラムにはかならずマスキング領域というエリアが発生して、そのエリアは、そのスペクトラムのキャリアのレベルに邪魔されて、人間の耳には聴こえない領域なんですね。いわゆる冗長成分なのです。Watermarkなんかは、その特徴を活かし、そのマスキング領域に著作権のデジタルデータを埋め込んでいきますが、音声圧縮も、このマスキング領域の人間の耳には聴こえない領域のデータを削除していきます。原則人間の耳には聴こえない部分だから削除してもわからないだろう、という魂胆です。
音声圧縮って、時代が進むにつれてどんどん進化していきますが、ロッシーな圧縮については、根本原理はみんなそこなんだと理解しています。自分はその音声圧縮の基本原理をATRACで一生懸命勉強しました。
画像の圧縮もそうですね。いろいろ進化していきますが、その根底にある基本原理は、人間の眼ではわからない気づかないそういう冗長成分のところを間引いているのです。
そんなMD用に開発されたATRACは自分の音声圧縮技術を学ぶための大切な教材になったのでした。
MDもよく使ってました。ソニーのミニコンポを買って、CDからMDへよくダビングしていました。そしてMDウォークマンを買って歩きながら聴いていたと思います。
段ボールは古いものをみんな放り込んでいるようで、こんなものも出てきました。
CDシングルです。8cmCDですね。ふつうの12cmのCDより小さいシングルのみ(正確にはA面1曲、B面1曲ということで2曲格納。もちろんA面B面なんてないですから、2曲連続再生です。)のCDです。
ふつうのCDプレーヤーで再生するのは、アダプターを装着して12cmCDのサイズにして再生します。こういうシングル専用のCDというのもあったんですね~。
よく買っていたような記憶があります。
左のピンクのジャケットがMISIAの”つつみ込むように”です。MISIAのデビュー曲です。MISIAはいまや日本を代表する大シンガーに成長してたくさんの名曲を歌ってきましたが、自分が一番感動するのは、やはりこのデビュー曲の「つつみ込むように」なんですね。この曲が最高で1番だと思っています。プロモビデオも出されたのですが、もう衝撃でした。なんてカッコいいんだろう!そしてファンキーというかプログレというかちょっと陰影のあるカッコよさというか。歌もうまいし。これは只者ではない新人が出てきたな、と思いました。
当時の自分の入り浸っていたHMV渋谷のお店の中を長時間にわたって歩きながら、ウォークマンでMISIAの「つつみ込むように」を聴いていた記憶があります。プロモビデオも格好良かったです。
このCDシングルを見た瞬間、五月雨式のように想い出が溢れ出てきました。1998年のことだったと思います。
右が、広瀬香美さんのシングル「ストロボ」です。14枚目のシングルでアルペンCMソングだったと思います。もうこの頃、自分は広瀬香美さんの大ファンで、当時彼女は冬の女王とか、ゲレンデの神様とか、冬、そしてスキー場にかかるというイメージキャラクターで売っていた大人気歌手でした。
広い音域をカバーする透明感のある声質と、ボーカル曲らしくない複雑なメロディーのボーカル曲が特徴で、とにかく張りのある声ボーカルで元気がでる曲ばかりで(しかもメロディアス!)聴いていてすごく気持ちがいいんですね。作曲家としてのセンスも最高、すごい才能があるシンガーソングライターだと思っていました。
もう大ファンになってしまい、結構CD買いまくっていました。そして片っ端からMDへダビングして、ミニコンポで自分の部屋でヘッドフォンで聴いていた記憶があります。これも1998年頃だったなー。
広瀬香美さんはこの時代の一大ムーブメントな歌手でした。懐かしすぎる。最近CMでもお見かけするので、元気そうでなにより。また広瀬さんの曲、ストリーミングで聴いてみたいです。
段ボールの中からこんなものも出てきました。
CDウォークマン。
これも重宝しました。もうこの頃は立派なオーディオ機器を揃えていたと思いますが、なぜかこれでロックを部屋でヘッドホンで聴いていた記憶があります。どこかに旅行に行くときなど、つねに音楽が手元にないと、ということで、このCDウォークマン重宝しました。
なんか懐かしい、思い出話に終始しましたが、たまにはいいですね。
なんか楽しかったです。
明日からまた仕事の毎日が始まります。(笑)
2023-01-04 13:43
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