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ブロードウエイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」 [ミュージカル]

渋谷の都市開発は凄まじい。特に渋谷駅中心地区の都市基盤整備。渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエア、渋谷ストリーム、そして渋谷フクラス。渋谷は自分の居住地の横浜と首都圏を結ぶブリッジなので、かならず毎回通る。渋谷駅で東横線に乗るのだ。都市整備開発にともなう渋谷駅の改悪はもうみなさんよくご存じだと思うが、自分も最近ようやく迷わなくなって分かってきた。


自分が使うのは、渋谷ヒカリエ改札。そこを通るとき、いやがうえでも渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエアは目の前を通る。もう最新鋭のショッピングモールという感じで圧倒される訳だが、反面不思議とその中に入ってみたいとは思わないのが不思議だ。


なぜならば、そういう最新鋭のショッピングモールって、いわゆる新しいようで、新しくないからだ。もう内容が分かり切っているというか、お洒落な最新のブランドのテナント、煌びやかで派手なショッピングモール、そしてカフェ・レストラン街、そしてオフィス街・・・それはもう予想つくことで、なんら新しいものとは思えないし、観ていてもつまんない。なんか特徴がないのだ。そういう印象を自分は持つ。


渋谷がどんどん脱個性化というか、つまらない通り一辺倒の世界のどこにでもある街並みになって画一化されていくに過ぎないのではないか。そんな印象を持つ。東京の都市整備、都市開発ってなんなのか。先だっても神宮外苑の大規模開発反対問題。何百年と時間をかけて計画整備されてきた緑は一度伐採すると、それを元に戻すのは不可能だし、大変な時間がかかる。そうまでして造りたい大規模開発とはなんなのか。


それは結局、渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエアみたいな大型最新鋭ショッピングモールを作ることなのか。


ヨーロッパの街景観はすごく厳しい国のルール、規則があると聞く。何千年と過去の歴史が築いてきた伝統ある美しい街景観を、壊してはいけないという厳しい制限ルールが課せられているという。ヨーロッパの街はみんなそうだけど、かならず旧市街と新市街という2つの区分けがある。旧市街は手を加えてはいけないのだ。新しい装いは新市街のほうに追加していく。


都市開発していくのはいいとしても、もっと考えて個性のある街づくりをしてほしいと思うのだが、いまの渋谷の都市開発を見ていると、昔の若者カルチャーの発信源としての渋谷のほうが、ずっとオリジナリティがあってユニークだったような気がする。


どんどん脱個性化していき、世界のどこにでもある最新鋭のショッピングモール街になってしまう渋谷である。


自分にとって渋谷はこの40年間、非常に縁の深い街で、それは交通的にブリッジだったということもあるけど、若いときはプライベートでもよく渋谷の街を歩いていたので、ここ最近の都市開発の速さはほんとうに驚くし、その成長ぶりは度肝を抜かされる。


今回、この渋谷ヒカリエのほうを訪れた。

渋谷ヒカリエはもうすごい。最新のブランド・テナントがずら~と並んでいてもう圧倒される。渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエアの間のところのオフィスビルのところには、なんと!mixiやロッキングオンが入っているようだ。


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家賃高いだろう!(笑)

やはりオフィスは都市機能のあるところにないといろいろ困ることがあるんだろうね。


この日は、ブロードウエイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」を観劇するために、渋谷ヒカリエ11Fにある東急シアターオーブという劇場にやってきた。もう2012年には開館していたようなので、自分はそれまで全然縁がなかった。なにせ渋谷ヒカリエに入ってみよう、という気もしないので。(笑)


渋谷ヒカリエ11Fは、それはそれは最新鋭の新しいフロアで驚いた。

綺麗でお洒落なカフェが印象的である。


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そして中には、LAWSONも装備されているし、オフィスもある。


その中に東急シアターオーブがある。


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渋谷ヒカリエの中核施設である「東急シアターオーブ」は、ミュージカル公演を主体とする劇場。自分はミュージカルってなかなか観劇する機会がないから、今回が初めての体験だった。


ホワイエは、もう最新鋭のデザインという感じで、かなりカッコいい。


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ウエスト・サイド・ストーリーの大型パネルもホワイエに展示されていた。


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終演後は、このパネルの前で記念撮影するお客さんでいっぱいでした。(笑)


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今日の公演は


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・・・だそうです。(笑)



自分は座席を選ぶとき、よく考えてみた。

ふつうのクラシックのコンサートであると、やっぱり音響重視で、そしていてオーケストラ全体のパフォーマンスが俯瞰できる場所を好むのだが、オペラはどちらかというと、舞台装置、舞台全体が上から俯瞰できる座席が好みである。そして通常オペラハウスって上階席のほうが音が上に上がってくる感じで音響がいいのだ。だから上階席でステージ全体が見えて、舞台装置が俯瞰できる席、そこを狙った。


ここが東急シアターオーブ。

渋谷ヒカリエが誇る最新鋭ミュージカル劇場である。


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驚くのは、その上階席の急こう配であること。


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もう怖くて怖くて。。。歩行障害のある自分にとって、それはあまりに怖すぎて、手すりにしっかり掴みながらヨーソローで踏みしめながら降りて行った。めちゃめちゃ怖いです。そして座席間のスペースの少なさ、窮屈さ。もう足が長い自分にとって地獄であった。クラシックコンサートの座席間スペースがいかにゆとりをもって設計されているかがよく分かった。東急シアターオーブの上階席は急こう配で前のスペースが狭い地獄のような場所であった。(笑)



ピットは、通常のオペラハウスのような上方が全開のピットではない。ピット自体は、ほとんどステージ下にある感じで、音を出すために、申し訳なさそうに、一部を開いている感じである。自分は思わずバイロイト祝祭劇場のピットを想い出した。あんな感じのイメージである。だから音は籠ると思われた。ブレークの時間になると、お客さんはみんなピットのところの隙間から中を覗いて見ていた。写真を撮っている人もいた。アナウンスでピットの中の写真は撮らないでください、と言っていた。


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こんなピット形状では間違いなく音が籠るだろう、と思ったのだが、ミュージカルは全編PAであった。オーケストラもPAだし、舞台役者さんたちの声、歌も全部PAだ。


オーケストラの音は、生音でピットから出てくる感覚もあるのだが、大半は劇場内のあるSPから音が出ているような感じであったからだ。役者さんのセリフ、歌は間違いなくPAだ。自分は視力が悪いのでよく見えなかったけど、おそらくヘッドマイクを顔に装着しているのだろう。



劇場内にどこにSPがあるのか、確認してみた。


ステージの真上


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ステージ側方


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劇場横上


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劇場天井


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こんな感じだろうか。

まっPAなので、それ相応の音質ということで、そんなに悪い音響ではなかったように思う。十分十分。レベルの高いPA音響だったと思う。外のドーム球場でやるロックコンサートのような割れた感じの耳にキツイひどいPA音響ではない。



さて、いよいよ観劇。


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ミュージカルの王道「ウエスト・サイド・ストーリー」である。

それもミュージカルの本場、ブロードウエイ・ミュージカルである。

ウエスト・サイド・ストーリー、通称WSSは、自分はやはり音楽を担当したレナード・バースタインのミュージカルというイメージが強い。バースタインのCDで一生懸命勉強してきたからだ。



ブロードウェイ は、アメリカ合衆国ニューヨーク州を南北に走る目抜き通りである。中でも、ニューヨーク市マンハッタンを走る区間が特に有名である。マンハッタンの繁華街を南北に貫き、タイムズスクエア付近ではその周辺に劇場街が広がっているため、「ブロードウェイ」という単語は「ミュージカル」の代名詞ともなっている。


このタイムズスクエア付近に広がっている劇場街。ここで上演されるミュージカルがブロードウエイ・ミュージカルである。ブロードウエイという広義の意味では、もっと違うエリアも含有することも多いが、ふつうにブロードウエイというと、このマンハッタンにある「ブロードウェイ」を指す。


ミュージカルファンであれば、一度でいいから本場のマンハッタンの劇場でブロードウエイ・ミュージカルを観劇したいだろう。自分も秘かにその計画を立てていたのだが、なかなか実現できそうにない。


今回のWSSでは、このブロードウエイ・ミュージカルでの上演なのだ。


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ブロードウェイ・ミュージカルの最高峰「ウエスト・サイド・ストーリー」。


2012年に、東急シアターオーブのオープニングを飾った記念すべき作品が再び日本にやって来る!

今回来日を果たすのは、装いも新たに上演されるニュー・バージョンだ。


この不朽の名作を生み出したジェローム・ロビンス(原案・振付・演出)と作曲家レナード・バーンスタインが遺した偉業に敬意を表し、ブロードウェイのベテラン演出家が、全編に躍動する鮮烈なダンスと、ゴージャスな楽曲の神髄を余すところなく伝える。


これぞライヴ・パフォーマンスの醍醐味!


2012年の東急シアターオーブ開館と同時にこのWSSのブロードウエイ・ミュージカルの上演が行われたんですね。自分は全然知らなかったです。(笑)この劇場の存在すら知らなかった。


今回は、最上陸。そして前回よりさらにバージョンアップしてご提供ということらしい。


舞台役者さんたちはこの布陣だ。


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自分は、いままでWSSは映画で観てきた。そしてバーンスタインのCDで音楽を聴いてずっと恋焦がれてきたのである。ミュージカルで生の観劇をしたことがなかったのである。


一度は生のミュージカルでWSSを観てみたいとずっと願ってきた。


去年、スティーブン・スピルバーグが自分の長年の夢実現ということで、このWSSの映画化を試みた。それはそれは素晴らしい出来栄えで、しかも高画質、高音質ということで、その華麗な躍動感溢れるWSSのダンスパフォーマンスなど堪能した。


でもそれを観た瞬間、一度でいいからミュージカルで観てみたいという想いが強くなった。


WSSをミュージカルで観てみたい!


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ずばり結論から言おう!


ウエスト・サイド・ストーリーは、やはりミュージカルが一番である。ミュージカルがいい!映画よりミュージカルのほうが断然いい。・・・である。


これが自分の感想である。


一番の理由は、WSSの魅力はやはりバーンスタインの秀逸な音楽と、それに伴う華麗で躍動感のあるダンス・パフォーマンスが一番の売りである。もう断然にミュージカルのほうが、その息遣いがわかるというか、その躍動感がダイレクトに伝わってきて生々しいというかその迫力がよく伝わってくるのである。


ステージ一杯に繰り広げられるダンスの競演、ダンスパフォーマンス。

格好いいな~とため息が出る。


そしてミュージカルのほうがいいと思うのは、やはりストーリー展開というか、物語が進んでいく上でテンポの良さというか、歯切れがよくて飽きないのである。テレビや映画の映像作品だと、どうしても2時間45分の大作なので、どうしても冗長的なところを感じてしまい、集中力が続かないところも出てくる。


でもミュージカルだとそういう集中力が途切れることなく、ずっと集中してのめり込んでいられるのである。それはやはりライブだから、ということと、そのライブが造りだすテンポの良さ、歯切れの良さだと自分は感じた。


舞台装置がよく出来ているのは驚いた。下手なオペラの舞台装置よりお金がかかってそうな感じで、WSSで必要なシーンの場面、家の中、ロミオとジュリエットを演じるあのベランダの場面、すべてのシーンをこの舞台装置で全部網羅するというか、ちゃんとそのシーンを想像できた、あ~あの場面なんだな、ということが想定できた。


大変よくできている舞台装置だと感じた。


家の舞台装置をこう人手でくるくる移動させるのだが、あの重い装置をどうやってあのようにスムーズにクルクル移動させているのか、とても不思議に思った。下のキャスターがついているのか、とか・・・。


舞台転換が非常に違和感なくシームレスで秀逸だと思った。これぞミュージカルだな、と感心するところである。


やっぱりウエスト・サイド・ストーリーは、ブロードウエイ・ミュージカルの最高峰だと思う。


そう確信した。


バースタインのトニーとマリアがデュエットする「TONIGHT」をはじめ、「AMERICA」、「I FEEL PRETTY」、「SOMEWHERE」など。もう素敵な珠玉の名曲ばかり♪


つぎからつぎへとこの名曲たちが流れてくるので、もう観ていてすごいリッチで豊かな気分になるし、あぁぁ~いま自分は、ブロードウエイ・ミュージカルの最高峰の名作を観ているんだな~という幸福感、しあわせ感をひしひしと感じる。


そしてこれらの名曲とともに、躍動感あふれるダンスパフォーマンス。


もう最高~~~!ってな感じである。


途中ブレークを入れて2幕構成で、けっして短い作品ではないけど、ミュージカルは進行にテンポ感が良く、集中力が途切れなく、つねに興奮している感じが続いて自分はとてもいいと感じた。


舞台役者さんたちはみんなよかった。

やはりトニーとマリアがよかったかな。


ブロードウエイ・ミュージカルの「ウエスト・サイド・ストーリー」を観劇できるなんて、そうそうなかなかチャンスはないと思いますよ。日本初演から12年経過した。いま逃すとまた10年以上は観れない訳だ。


ぜひ観劇することをお勧めしたいです。

ミュージカルの不朽の名作だと思います。


渋谷の東急シアターオーブでは7/5~7/23までやってます。

そのあと、高崎で、7/31~8/2、大阪で、8/5と8/6でやってます。



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