羽田空港・空の日・フェスティバル [航空関連]
自分も今回初めて知ったのであるが、1年のうち、「空の日」と国が決めている日があるのだ。
空の日というのは、
我が国の航空は、昭和27年(1952年)の民間航空再開以来、半世紀の間に目覚ましい発展を遂げ、今や国民生活にとって不可欠の交通機関となるとともに、空港は地域発展の核となっている。
民間航空再開40周年にあたる平成4年(1992年)、より多くの皆様に航空に対するご理解と関心を高めていただくとの趣旨により、9月20日に「空の日」、9月20日~30日に「空の旬間」を設けました。
・・・とのことだそうです。
つまり1年のうち、「空の日」を設けて、航空業界のことをもっとも市民のみなさまに関心を持ってもらいたいという特別な日なんですね。
羽田空港では、空港をもっと身近に感じていただくことを目的に、普段では見ることのできない施設の公開など、「空の日」を記念したイベントを開催しているのだそうだ。
それが、「羽田空港・空の日・フェスティバル」というイベントなのである。
「空の日」とか、「羽田空港・空の日・フェスティバル」とかもちろん自分は初めて知りました。
とても興味深いです。
今年の羽田空港・空の日・フェスティバル2022は、9月17日(土)に開催された。
羽田空港第1,2,3ターミナルの各々のターミナルにおいて、体験コーナーや展示コーナーがあって賑わっていた。
その中に、ANA Team HND Orchestraの空港ライブもイベントとしてあったので、ぜひ自分はこのフェスに参加しようと考えたのである。
羽田空港を2日間に分けて訪問しようと思ったのは、9月17日が空の日フェスティバルなので、空港ライブや展示コーナー見物含め、あまり各ターミナルを散策する時間がないだろう。
それだったら2日に分けて、フェスの前日に探検・散策を堪能しようと思ったのだ。
これはある意味大正解であった。
なので、空の日フェスティバルの日は、空港ライブがメイン・イベントのため、第2ターミナルのみの滞在とした。
空の日フェスティバルの各イベント・コーナーは、やはり小さなお子さん連れの家族が多く、お子様向けに喜ばれる内容のものが多かったように思う。
やっぱり子供にとって飛行機って憧れの乗り物なんでしょうね~。子供って飛行機が大好きに違いない。自分も子供の頃はとても飛行機に憧れていたけれど、空港が近くにある訳ではないので、小さいときはこんな体験はとてもできなかった。だからここに親に連れてきてもらっている子供たちは、ある意味、本当に幸せで恵まれた環境なんだろうと思います。
親が車でわざわざ遠出して、空港に連れてきてもらっているに違いない。
あるコーナーでは、整備士さんたちが、パネルをあげて、「~~~~のときは、高度〇〇〇メートルのときでしょう?」と三択質問すると、子供たちはいっせいに大声で「〇〇〇メートル!」と答えるのだ。
ここにいる子供たちは、飛行機が好きなだけではなく、本当に飛行機のことに詳しいのだ。大人もタジタジである。(笑)
グッズ販売、折り紙ヒコーキ教室、着ぐるみ登場・行進、ワークショップ、飲食・物販ゾーン、空の日限定グッズ・プレゼントなど、楽しいイベント、展示がいろいろな場所で開催されていた。
第2ターミナルの場合は、Market Placeの最上階5Fの展望デッキのガラス越しに見るところのエリアで、たくさんの展示会をおこなっていた。それを五月雨式に写真を撮影してきたので、紹介しよう。
たくさんの子供たちの熱気に押されている雰囲気がよくわかると思う。
このように機内食の展示もおこなっていた。様々な趣向に対応した特別機内食。宗教に対応した特別機内食など。
さきほどの説明にあった整備士さんによる子供たちへのパネル質問はこのコーナーです。
B1Fのモノレール、京成線乗り場のエリアでも物販コーナーありました。
いままで紹介してきたものは、比較的、お子様向けというか内容が軽いものが多いが、もっとビッグ・イベントの体験コーナーもある。こちらは、事前予約申込制だ。自分はこの空の日イベントの存在を知ったのがギリギリだったので、この事前予約申し込みには間に合わなかった。
こちらはかなりマニアックでスゴイ。格納庫見学(ANA/JAL)、グランドハンドリング見学、UnderJETクルーズ、入国審査官体験ツアー、タワー展望室見学・・・
これはかなり自分的にはソソられます。次回チェレンジしたいですね。
空の日フェスティバルは、ハネオケの空港ライブが必ずあるので、できれば空の日フェスティバルを2日制にしてほしいです。ライブを見ると、かなりの時間が費やされるので、これらの体験コーナーの時間がないと推測します。
そして・・・自分にとっては、この空の日フェスの中でのメイン・イベント。ANA Team HND Orchestraの空港ライブを生体験である。まだつい最近存在を知ったばかりなのであるが、こんなに早く、生演奏を体験できる日がやってくるとは思いもいませんでした。
ANA Team HND Orchestraの空の日ライブは、2Fの出発ロビーの一番端で行われます。かなりの大音量なので、おそらく空港業務の邪魔にならないように、という配慮だと思われます。
ハネオケは、非常に熱心なファンが多く、こうやって空港ライブのときは、最前列に陣取って撮影するファンで囲まれます。終演後、YouTubeに上げるのでしょうか?
自分は本当に驚いたのですが、確かに事前告知だったということもあるのでしょうけれど、これだけのファンが集まってくる、これだけたくさんの熱心なファンに認知されているなんて、本当に素晴らしいことだと思いました。演奏場所の周りは、大変な黒山の人だかり、そして上階ロビーまでずらっとすごいファンで囲まれていました。
結成後11年という長い道のりの賜物ということでしょうけど、これだけ熱心なファン層の心をきちんと掴んでおられるというのは、本当に素晴らしいことだと思いました。
空港ライブは、13:00~と15:30~の2回行われました。でも午前中の10時半からリハーサル、PAチェックなど準備の時間があって、そこからすでにメンバーによる演奏は始まっていました。自分はもちろんそこから参加です。
要は、大事なサビの部分だけとはいえ、本番を3回くらいやっている感じです。リーダーの崔さんが、ユーモラスな本番とは違って細かな指示をメンバーに伝えています。
今日のショーでは、ANAブルーモンスターズだったかな???キッズ、子供たちによるダンスもメンバー演奏といっしょに披露して華を添えます。
Another Sky、情熱大陸、風になりたい・・・コンサートで常連の18番はもちろんのこと、貴重な新曲披露などそれはそれは盛り上がりました。13:00開演で終了が結局13:50くらいだったでしょうか。
空の日のライブは、じつに3年ぶり。本当に久しぶりにホームグラウンドの羽田空港に戻ってきたハネオケのメンバーたち。本当に活き活きとしていて、うれしそうでした。
ANA Team HND Orchestraの空港ライブの生演奏で体験した印象。
もちろんもう最高です!
やっぱり生が最高です。
クラシックの演奏家でもそうですが、実演を体験せずに、オーディオや映像素材だけで何回も繰り返して、そのアーティストを理解しようと思っても無理がありますね。オーディオだけでそのアーティストの評論をしようとするのは無謀です。それをやったとしてもそれはかなり信頼度のない低い評価、実態とかけ離れていると言っていいでしょう。
オーディオマニアが陥りやすい最大の欠点です。
やはり生演奏、ライブを体験しないとダメです。生を体験するだけで、もう一瞬にして、そのアーティストのことが全部わかってしまいます。余計な理論武装いっさいなしです。実演を体験すれば、もう彼らのすべてが一瞬にして、全体像がすべてわかってしまいます。
やっぱりライブありきなんです。
自分の場合、大抵オーディオで研究していたときの感覚よりも、実演で体験したほうがよいイメージの方向にブレます。逆の場合は、ほとんどないです。でもこれは評価する人によって個性様々ですね。
ハネオケは演奏力は非常にプロフェッショナルの領域で、もう数えきれないほどの空港ライブをおこなってきていることもあって、コンサートの盛り上げ方、演奏のグルーブ感など慣れてるな~という印象でした。
そしてなによりも、あまり形式ばらずに、ファンのみなさんといっしょにざっくばらんに楽しみましょう!という庶民的な雰囲気が最高ですね。
実演と普段、家で視聴しているときとの徹底的な差があります。
それはサウンドです。
普段は、彼らの空港ライブを、YouTubeでスマホで観ている場合が圧倒的なのですが、実際の生ライブを聴いたときのなんとリッチなサウンドであること!!!
やっぱりスマホはダメだな。(笑)
問題外。
オーディオオフ会でオーディオマニアが好みそうな、じつに聴いていて心地よい気持ちよい電子音サウンド。じつに素晴らしいPAサウンドだと思いました。
やっぱりコンサートホールで聴く楽器の生音とはかなり違いますね。
PAの世界は、これはこれでじつに素晴らしいサウンドだと思いました。野球場でのロックのコンサートにつきものの歪まくりのPAサウンドとは違い、雲泥の差で上質な気持ちのいい音でした。
とにかくサウンドのスケール感が全然違う。エレキベース、電子ピアノ、シンセサイザーのあの低音が全体のサウンドの土台、屋台骨を下支える感じでじつに低域のボリューム感、量感が素晴らしい。それがサウンド全体として、非常に豊かでリッチな感覚を兼ね備え、全体としてすごくスケール感の大きいサウンドにしているんですね。
あのスケール感、低域はスマホじゃ絶対無理ですね。スマホで視聴していたんでは、絶対わからない世界だと思います。
オーケストラ再生でもそうですね。オーケストラのようなダイナミックレンジの大きいサウンドを収録・再生するには、やはり器の大きさが必要ですね。小型のブックシェルフのスピーカー、ミニコンポやスマホじゃその再現は絶対無理ですね。とくに低域再生は。
ANA Team HND Orchestraはこんなにリッチなサウンドをだすバンドだったんだ、ということをその場で知りびっくりしました。
と、同時に、こんなすごいサウンドを出すバンドなのに、YouTubeにアップした途端、映像・音質両方において、著しく画質・音質が損なわれれるのはあまりに勿体なさすぎる!と思いました。
みんな大半の人が、スマホでYouTubeでその演奏を観ているのでしょうから。
このサウンドの凄さがじかにファンに届けれないものだろうか。
この空港ライブを、プロ仕様の収録機材で録ってあげたいと思いました。この生演奏の素晴らしさを、じかにファンに届けたいという主旨で。
彼らの素晴らしいパフォーマンス、サウンドをちゃんとした録音機材で収録してあげたいです。アマチュアの域なのかもしれませんが、全然商用としても最高だと思います。航空マニアには、絶対受けると思います。
ハネオケのプロ仕様のプロモビデオも拝見し、素晴らしいと思いましたが、やっぱり彼らの一番の魅力は、空港ライブの即興演奏だと思うんですよね。
この空港ライブを、高画質・高音質のコンテンツとして制作できないか、そんな要望をファンとして抱きました。
たしかにプロ仕様の機材を使うとなると、製作費含めお金がかかる。お金がかかるコンテンツは、やはり雑な即興演奏ライブではなく、きちんとした型にはまった丁寧な綺麗なコンテンツを制作したい。そういう制作者側の気持ちはよく理解できます。
でもじつはファン心理からすると、丁寧に作られたプロモビデオよりも、雑な感じがする即興演奏のライブ演奏のほうがファンにとって面白いというか惹かれるものなんですよね。
昔から音楽業界にはそういう定説があります。
クラシックの世界では、あのカラヤンが作ったカラヤンの遺産というDVD集があります。カラヤン指揮によるオーケストラ演奏の総大成みたいなものです。当時、オーケストラのコンサートを映像で録るというのは初めての試みでした。
カラヤンは、ライブを録ることを徹底的に嫌いました。
ライブみたいなあんな雑な映像のどこがいいんだ?
カラヤンは、もうスタジオやホールを貸し切り、徹底的に造られた、一糸乱れないプロモビデオのようなオーケストラ演奏を映像化したのです。一発録りではなく、何度も何度も編集を重ねて。
いわゆる作られた映像です。
でもこれって面白くないんですよね。ファンにとってまったく面白くない。観ていて飽きるというか、もう何回も繰り返して観たいとは思わないです。
カラヤンが作ったオーケストラの映像はみんなほとんど観ていてつまらないです。カラヤンの遺産は大半が1回観ればそれでもう十分という感じです。
でもその中ですごく心揺り動かされる演奏があるんですね。それがベルリンフィルハーモニーで収録されたベルリンフィル創立100周年記念イヤーのベートーヴェンの3番、英雄です。
これはまさに素晴らしい映像です。
これはまったく完璧なまでのライブ映像なのです。
まったく作られた要素のない、ライブをそのまま録った映像なのです。
ライブならではの臨場感、リアル感などそのまま伝わってきます。
これこそが本物のオーケストラの映像だと思うのです。
プロモビデオのように意識的に造られた映像は、観ていてまったくつまらないです。リアル感、臨場感、実在感のあるライブ演奏だからこそ、ファンは面白いのです。そこにファンは惹かれるのです。
ファン心理というのはそういうもんです。
たしかに、カラヤンの時代は、オーケストラ・コンサートをどう映像化するか、その黎明期だったわけですから、正解がまだわからなかった時代。その中でカラヤンはライブ映像が好きではなく、映像に関してもカラヤン美学、カラヤン哲学というのがあったというだけなのですが。
そしていまの現代になって、ライブ映像の素晴らしさが認識されてきて、それに準ずるようになってきたというだけだと思います。時代の変遷ですね。
それとANA Team HND Orchestraの空港ライブを結び付けるのは、あまりに極端すぎるかもしれませんが、彼らの造られた美しさのプロモビデオよりも、リアルな即興空港ライブに彼らの本当の魅力があるように思います。
だからこそ、この素晴らしい生サウンド、パフォーマンスをYouTubeだけでファンが楽しんでいるのはなんかもったいないなと思ったのです。
なんとか、このパフォーマンス・サウンドを高画質・高音質でファンに届けられないか、楽しめないかそんな想いを深く感じたひとときでした。