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あの銘店をもう一度 [グルメ]

新横浜ラーメン博物館も2年後の2024年に開館30周年ということで、2022年7月1日から2024年にかけた約2年間、歴代ラーメン店に順次ご出店いただくプロジェクト「あの銘店をもう一度」を立ち上げることとなったそうだ。


まさに、


ラー博史上最大のプロジェクトが始動

~ROAD TO 30th「あの銘店をもう一度」~


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こ~れはラーメンファンには溜まりませんね。1994年に開館ということだから、自分の記憶だと1995年あたりから通っていたのではないだろうか。まさに自分はラー博の歴史とともに歩んできたといっていい。


もういままでの日記でいろいろな体験を紹介してきましたね。自分にとって、やはりラー博といえば、「すみれ」(当時は純連と書いてすみれと読ませていました。)が1番濃厚な想い出です。


あの頃のすみれは本当に美味しかったです。まさしく、あれこそが本場の純連・すみれの味だと思います。いまのすみれ横浜店は、もちろん美味しいけど、あの頃の美味しさとはまたちょっと違うんですよね~。ラーメン屋さんって、意識的なのか、不可抗力なのかわからないけれど、長年にわたってスープの味を変えないというのは、すごい難しいことなんですね。


あと、これもとても美味しくて、今回復活するのがとても楽しみなのが、札幌味噌ラーメンの「けやき」。これも本店は札幌のススキノにカウンター5席くらいしかない本当に小さな店なのですが、でも美味しくて瞬く間に人気になって、いまは支店も多く、自分は最近は北海道に帰省したときは、千歳空港の北海道ラーメン道場の支店で必ず食べるのが旅の楽しみなのでした。


このけやきを初体験したのがラー博だったです。2006年の就職浪人で新しい職を探さないといけなく、港北のハローワークに定期的に申請をしないといけなく新横浜に通っていた時期があったのです。(この申請を毎月やらないと、失業保険がおりない。)


このときに、すみれが卒業して、そのあとにけやきが入店。どれどれ、と試してみたら、これが目から鱗が落ちるくらい美味しい味噌ラーメンで、いっぺんに虜になりました。すみれとは、また全然違う味噌味で、非常に個性的で1回食べたら病みつきになりそうなそんな魔力がありました。


けやきの味噌ラーメンは美味しいと思うな~。このけやきもきっと今回のプロジェクト「あの銘店をもう一度」で復活すると思います。


いまはもう北海道に帰ったときしか食べられないので、それが頻繁に食べれるようになるんだったら、それこそそんな嬉しいことはないです。



あと、ラーメンの鬼、佐野実さんの「支那そばや」ですかね。自分の好みからすると、病みつきになるほどうまいという感じではなく、そんな中毒性はないんだけど、非常にさっぱりしていて美しいラーメンでしたね。あっさりしたラーメンでした。佐野実さんは素材を徹底的にこだわる研究家でもあって、そういうひとこしらえ、というかラーメンスープに幾重の工夫を重ねたある種の創作ラーメンといってもよかったです。麺製造に”かんすい”を多く使うラーメンでしたね。国産小麦の自家製麺、厳選素材の基盤を作ったパイオニアでした。


藤沢の本店にも行ったこともありますよ。あの佐野実さんが調理している目の前に座っていました。調理台をカウンターがロの字で囲む形で、お客さんはみんな佐野実さんがラーメン作っているのをし~んと固唾を飲んで見ている感じなのです。


もちろんお喋りなんかできません。佐野さんに怒られます。みんな、し~んとして佐野さんがラーメンを作っているのをただひたすら眺めているだけです。一種独特な雰囲気でした。


その「支那そばや」もラー博に入っていたことがあります。自分も何回か通ったことがあります。相変わらずさっぱりした美しいラーメンだなぁと感心しました。佐野さんが厨房にいた頃と亡くなった後にも行きました。


日本で初めてラーメンを誕生させた「来々軒」さん。この日本初のラーメンを復活させるにあたって、この「支那そばや」さんの協力が大きかったのです。この日、ひさしぶりに目の前を通ったら、開店の時とくらべて暖簾が変わってましたね。でも相変わらず繁盛している感じで安心しました。よかったです。


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そして、今回自分もあの懐かしの銘店をぜひもう一回行ってみたいと思っていたラーメンを体験しにこのROAD TO 30th「あの銘店をもう一度」に行って参りました。


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自分が今回行きたいと思っていたのは、ご当地ラーメンの元祖ともいえるべき和歌山ラーメンの「井出商店」です。懐かしすぎる~~~。(笑)


ラー博は全国の美味しいラーメンの名店を飛行機に乗らずして東京で食べようというのがコンセプトですから、当然地方の美味しいラーメンが集まります。


その中で一種のブームになったのがご当地ラーメンというものです。


いわゆるその地方でとても有名で、そしてそのラーメンスタイルもかなり個性的で、東京では絶対食べられない類のラーメンのことです。


あれは何年くらい前だったかなぁ・・・。


おそらく1998年頃だったと思います。ご当地ラーメンというのがすごいもてはやされて、日本で一大ブームになったことがあります。和歌山ラーメン、徳島ラーメン、尾道ラーメン・・・


みんなすごい特徴があって美味しいです。東京では絶対食べられない、いかにも地方ラーメンという感じです。


自分はこのご当地ラーメンに結構ハマったんですよね。特に和歌山ラーメンには相当ハマりました。


和歌山ラーメンの代表が「井出商店」です。もうラーメンとは言いません。中華そばなのです。中華そばという呼び方が一番です。


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ラー博に「井出商店」が入ったときは、それはそれは通いました。「井出商店」の和歌山ラーメンがなにがそんなに凄かったかというと、ラーメンスープが「豚骨醤油(とんこつしょうゆ)」だったことです。


これは自分にとってカルチャーショックでした。ラーメンというのは、醤油、味噌、塩、この3種が基本だと思っていましたから、豚骨醤油ってなんだ?という感じです。


いわゆる醤油ですと、透き通った醤油味ですが、それに豚骨味が合体したちょっとミルキーな感じで全体として混濁の茶色の色で、豚骨味と醤油味を合体させたようなそんな味です。


この豚骨醤油を世に知らしめたのは、まさにこの「井出商店」の和歌山ラーメンだったのです。


これはまさに革命的でした。それ以降、豚骨醤油はラーメン界では至極あたりまえのスープになりましたが、その功労者が和歌山ラーメン「井出商店」だったのです。


ラー博では、そのご当地ラーメンブームにのって、ご当地ラーメンの代表格として紹介されていたのが井出商店でした。そのラー博の井出商店には数えきれないほど通いました。もうその頃からすごい行列でしたよ。相当並ばないと食べれないラーメンでした。


自分はその和歌山ラーメンブームにのっとって、和歌山に旅行に行きたいなと思ったくらいでしたから。自分は高校野球で、和歌山県代表の箕島高校の大ファンでしたから、箕島高校のキャンパスを体験したいのと、この井出商店の現地の本店を表敬訪問したいと思っていたのでした。


これが和歌山にある井出商店の本店です。


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もうひとつ自分を夢中にさせたご当地ラーメンが徳島ラーメンです。まさに和歌山ラーメンと双璧をなすご当地ラーメンでした。


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このように強烈に濃厚な豚骨醤油に、すきやき風のお肉、生卵が入っているのが徳島ラーメンの特徴です。徳島ラーメンの代表的なお店って覚えていないんですよね。ネットでググっても自分が通っていたと思うようなお店がない。自分はどこに通っていたんだろう、と思いますが、徳島ラーメンも当時相当美味しいと思いました。


これもご当地の徳島に旅行に行って食べてみたいと思った一品です。


尾道ラーメンも体験したいな、と思い、ネットでググって渋谷にある尾道ラーメンのお店に通ったことがあります。


このようにご当地ラーメンというのはラーメン界では一大ムーヴメントだったのです。ご当地ラーメンを食べていると、現地に飛んで、その元祖のお店で食べてみたいという衝動に駆られるんですよね。まさに聖地巡礼、そういう気持ちになります。


では、話をもとに戻し・・・


ROAD TO 30th「あの銘店をもう一度」で和歌山ラーメンの「井出商店」がラー博に復活します。もうこの井出商店目当てに行って参りました。昔、佐野実さんの「支那そばや」が入っていた場所でした。


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昔の「井出商店」はここに入っていました。いまや店舗が入っていなく閉鎖されていました。


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予想はしていましたが、もうincredibleな行列になっておりました。ちょっと昨今では思い出せないくらい、信じられないくらいの長行列です。さすが、「あの銘店をもう一度」で井出商店の復活はラーメンファンにとって衝撃ニュースだったんですね。


一番最後尾につくと、スタッフから整理券番号を渡され、それをLineのQRコードで読ませると、順番が近づいたら、Lineでお知らせしてくれるので、それまで自由にどこかで休憩していてくださいというシステム。



ようやくありつけます。店内は、そのまま佐野実さんの「支那そばや」のときと同じそのままです。


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自分はスタンダードな中華そばを注文。


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なんかやはり今風ですね。どんぶりがすごいお洒落です。今風の洒落た器で、サイズも小さめ。すごい上品で美しい現代ラーメンという装いでした。


自分は、これは違うんじゃないかな~と思いました。(笑)


やっぱり当時のご当地ラーメン、いわゆる地方のラーメンというのは、もっと田舎臭さ、標準のラーメン丼、ありきたりの昔からラーメンというイメージ、大衆性。。。もっと昔からのイメージ通りのラーメンそのもの、もうラーメンと呼ぶよりは中華そば。そういう呼び方が一番しっくりくる。けっして現代風にお洒落風になってはいけないものなのではないか、と思いました。


もっと下品に食べたいです。(笑)


今回の井出商店の和歌山ラーメンはあまりにお洒落な装いです。


さっそく食してみますと、おぉぉぉ~これこそが和歌山ラーメン。そのもの図星でございました。ミルキーな豚骨醤油のスープ、細麺のストレート麺。とてもスタンダードなラーメンでございました。


懐かしい味。。涙が出てきました。そういや~随分夢中になって通ってたな・・・そんな想い出が走馬灯のように頭の中を巡り巡ってきました。



このラー博30周年記念、ROAD TO 30th「あの銘店をもう一度」プロジェクト。

これからの2年間、楽しみに通わせていただきたいと思います。


年間パスポート買ったほうがいいかもですね。


「井出商店」の井出紀生さんも横浜に入られました。ラー博、岩岡館長との2ショットです。


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ありがとうございました。今度和歌山の本店に伺います。美味しかったです。


そしてご当地ラーメンをはじめ、全国各地の噂の美味しいラーメンの情報をつねにアンテナを敏感に立てつつスカウトされている新横浜ラーメン博物館さま、ラーメン大好き人間として、これからも末永くお付き合いさせていただきたく存じます。







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