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クラシックミステリー名曲探偵アマデウス [クラシック雑感]

ぜひ続編をやってほしい番組に、「クラシックミステリー名曲探偵アマデウス」がある。2008年~2012年にNHK総合、BS-NHKで放映されていた番組である。45分の放送枠でした。


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この番組、本当に大好きだったな~~~、大ファンでした。


NHKだからこそ、できた番組だと思っている。


NHKは、国営放送であるから、どうしても予算、人事権ふくめ、政府の影響を受けざるを得ないところがあって、その報道姿勢に政府の御用機関と揶揄されることも多いのだが、でもその政治経済、社会面でのドキュメンタリー制作、文化面の高度な教養番組、全世界へ張り巡らされた報道ネットワーク網による迅速で正確な報道、など放送局として他の追随を許さない圧倒的なレベルの高さがある。予算、基礎体力が民放とは基本的に違う、という感じですね。


「クラシックミステリー名曲探偵アマデウス」は、そんなNHKだからこそできた番組だったと言えるのではないか。


番組の舞台は、大都会の片隅にある不思議な探偵事務所。クラシック音楽にまつわる悩みに答え、世に名高い名曲の謎を解き明かす。


毎回訪れる依頼人の悩みを解決する。解決の鍵はクラシック音楽の名曲に隠されており、曲の構成や背景などを紐解いてゆくことで番組が進行する。ドラマの途中に演奏家や音楽学者による解説が入り、番組の終盤には演奏の抜粋が流れ、復習ができるようになっている。


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出演者は、天出 臼夫(あまで うすお)の筧利夫、響 カノンの黒川芽以、ディープ内藤の高橋ひとみである。


天出 臼夫(筧利夫)は、探偵事務所「アマデウス」所長。元天才指揮者であり、指揮者としてその将来を嘱望されていたが、ある事件をきっかけに指揮者から名曲探偵へと転身した。


響 カノン(黒川芽以)は、探偵事務所「アマデウス」助手。クラシック音楽には疎いが、音感だけは抜群。


助手の響カノン、黒川芽以さんが好きだったな~。天然なところがよかったです。(笑)


筧利夫が指をパチンと鳴らすと、その曲の演奏の映像が流れるという仕掛けでしたね。(笑)


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このような屋根裏部屋のような一室で、事件解決をやっていくのだが、この空間がなによりも大好きだった。なんか黄昏雰囲気があって超好み。なんか売れない探偵家業なんだろうな、という感じがあるし、好きなクラシックのことで生きていけるなら、売れなくてもギリギリ食べていけるだけで幸せみたいな小確幸が漂っている。


この番組がすごいと思うところは、そのクラシックの名曲について、本当に深いところ、楽譜に隠された真実みたいな楽理的にじつに深いところにスポットを当てているところだ。


クラシックファンは、ある曲を自分のものにしようと勉強するとき、音源を聴いて、本やネットでその情報を調べて学習していくであろう。でもそれだけじゃ得られないもっと専門的で、深層的な専門知識を、番組では解説者の解説とともに紹介していくのだ。


自分は、毎回この解説者の解説を聞いて、うわぁ~これはさすがに一般人じゃわからないよな~。こういう専門的な真実を教えてくれるのは本当にありがたい、と毎回思ったものだ。


でもそれは変に難しくなく、初心者でもとっつきやすいように、すごくわかりやすく教えてくれる。


解説者は、野本由紀夫、平野昭、室田尚子、安田和信、千住明、仲道郁代、小山実稚恵、野平一郎、千住真理子、鈴木雅明といったメンバーである。(敬称略)


懐かしいよ~。特に野本由紀夫先生がフル稼働でしたね。よく覚えています。


そして、この番組は、ある事件が起こって、その事件解決のために、この探偵事務所を訪れて、それが不思議とクラシックの名曲の秘密にその解決の鍵が隠されている。そういう脚本を作るのも結構緻密な作業で、その巧妙な物語構成に毎回驚いたものである。構成作家のレベルの高さに舌を巻いたものである。


この番組の制作スタッフは、本当にクラシック専門で練られたチームだったんだな、と思いました。


絶妙な物語構成に、名曲の専門的な知識。非常に教養の高い、でも初心者でも入り込みやすい、とても教養の高い番組だと思ったものである。さすが、NHKだよな~。NHKだからこそ作れる番組だよな、とその当時よく思っていたのである。ゴローさんがご生存のときで、よくゴローさんにそのことを言っていたっけ?


自分は、この番組でずいぶんあたりまえと思っていたクラシックの名曲について、何度勉強させられたことか!!!


自分はこの番組が本当に好きでした。


パッケージソフトになっていないか、Amazon Prime Videoのような動画配信サービスになってないか、確認したのだけれどないんだよね。なんともったいない。


単行本で、野本由紀夫先生著の本があるだけ。おそらくその名曲に隠された秘密を活字で書いてあるのでしょう。


でも自分は、あの動画で観たいですよね。解説と実際の演奏とともに。あの番組が見たいです。


あの一連の番組ライブラリーは、YouTubeにあがっているみたいです。ここ最近、YouTubeでこの番組を見て楽しんでいます。なんかいろいろな曲について見て勉強するのが楽しいです。



できれば、続編をぜひ望みたいです。いままで、取り上げてきた名曲だけで、もうネタ切れなのでしょうか。(笑)続編をするだけの体力がないのでしょうか・・・。



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