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DX時代のコンサートホール:プログラムと広告チラシの電子化 [コンサートホール&オペラハウス]

下は2020年度の日本におけるライブエンターティメントの市場規模なのだそうだ。


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音楽市場規模が589億円、ステージ市場規模が518億円。ステージというのは、音楽以外のステージのことでミュージカル、演劇、歌舞伎/狂言、お笑い・寄席、そしてバレエ、パフォーマンスなど音楽以外の俳優さんたちとかのステージのことです。


こうしみると、音楽とステージの規模って同じなんですよ。いままで音楽のライブストリーミングのことばかり言及していましたが、音楽以外のステージ市場でもネットワーク機能がついて、劇場に行けない人がご家庭や車で楽しめるようになると、これはすごいビジネスになるように思うのですが、どうでしょうか。



音楽の市場規模としては、84%がポップス。もう大多数がポップスなんですね。

これは想像してた通りである。


クラシックが12%。自分はこの結果に意外やクラシックって善戦しているんだなと思いました。クラシックのコンサートは、毎度ホールに行く度に客層を見てみると、本当に高齢者層という感じで若い人ってまずいないですよね。もう自分はそれでなんかクラシックのコンサートの将来ってどうなるのかなぁといつも不安になってしまいます。いまこのホールに来ている人が、世代的に、亡くなってしまう時代になったときに公演に来てくれるお客さんっているのだろうか。若い人がその歳になったら急に来てくれるようになる、ということなどあるのだろうか。すごい不安になります。


茂木大輔さんののだめコンサートは、もう圧倒的に若い客層ですよ。年配はほとんどいない。やっぱりコンサートの組み立て方、楽しませ方など工夫していますよね。


いまのクラシックコンサートは、やはり敷居の高い、高度な知識と、あの芸術の極至のような高貴な雰囲気を尊重する。。。これは大事なことだと思うけど、それだけでは若い人はついてこないんじゃないかな、と思ったりします。


でも自分もクラシックファンだけど、あの芸術的で、高貴な雰囲気がいいのであって、これを急に親しみやすく軽いノリにしてしまったら、なんか嫌だなという気持ちもあります。クラシックファンはコンサバですね。


難しい問題だと思います。


ともあれ、この市場規模の数値を把握すると、ライブストリーミングの需要は非常に大きいと思います。これが全部ネットワーク配信できて、それでその収益がきちんと拾えるようになったら大きいと思います。いままだネットが狭帯域で、課金システムもうまく運用できていない状況なので、まだまだ黎明期なんだと思います。これからですね。


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さて、クラシックのコンサートに行ったとき、いつも思うことは、公演のプログラムと、ホール前で配っている公演の大量の広告チラシって電子化できないのだろうか、ということです。


ホールに足を運ぶたびに、いつもそれを考えていました。


今回、DX時代のコンサートホールを書くにあたって、ここのアイデアはぜひ候補に挙げてみたいと思っていたところであります。


クラシックのコンサートに行ったとき、かならず手にするプログラム。自分もコンサート通い、ずいぶん長いこと通っていますが、そのプログラムはきちんと保管しておくという習慣がなかった。もったいないことをしたな、と思っています。


プログラムは、その公演の日の曲目、曲に関する作曲家や曲に対する音楽史的な知識情報、そして演奏家のプロフィールなどが書かれています。これは音楽評論家の先生方の寄稿であることが大半です。やはり専門知識のある投稿になります。公演の公式プログラムですから当然ですね。これらの寄稿文というのは非常に貴重なものなのではないかと思います。音楽評論家の方々が推敲に推敲を重ねて練り上げた文章。また数年後、何十年後に読み返すことがあったなら、それはそれで貴重な資料になる。


自分は、いままでプログラムは、公演前にひと通り目を通しますね。そして公演のコンセプトというのを頭に入れます。公演後はもうそれで終わりと言うことで、特に保管していなかったです。


でも去年の2022年から、自分も自分の行った公演のプログラムをきちんと保管しておこうと思い直しました。やっぱりそのまま破棄するのはもったいない。なんか努力の結晶でできあがったプログラム。それを捨てるなんてなんか失礼な行為にあたるような気がずっとしていたのです。


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プログラムの電子化を考えてみましたが、プログラムはやはり紙がいいかな?(笑)やっぱり自分の想い出・宝物。そのアーティストの情報、演奏目の整理。そのときの音楽評論家の寄稿は宝物の文章である。数年後に見返したときにしみじみと感傷に浸る。自分個人としては、プログラムは、やはり紙として残しておきたい人。案としては、


紙のプログラムにQRコードを記載する。

QRコードに埋め込む情報としては、

・その曲の作曲家に関する情報。(なかなかプログラムではそこまで書けない現状。補足的な意味も含めて作曲家の情報が欲しい。)


やはりプログラムは音楽評論家の寄稿文や作曲家、楽曲、オーケストラ、アーティスト情報など著作権の塊なので、やはり紙媒体での配布が望ましいと思います。


プログラムを電子化してしまうと、コピー複製やネット上での転送なんかが容易になってしまい、著作権保護が返って難しくなると思うんですよね。コピー複製禁止技術とか、転送不可技術なんかを開発してそれを装備するという考え方もありますが、なかなか大半な作業。


いまの時代、AIがあるんですよ。知ってますか。AIを使うと、あの画像に埋め込んであるWatermark(電子透かし)を簡単に除去できてしまうそんなアプリも出始めているのです。これであなたも簡単に著作権フリーの画像を得られます、みたいな。


著作権の世界は、もうこういう輩との永遠のいたちごっこなのです。そういうことも考えると、プログラムというのは、電子化しないほうがいいという自分の結論です。


またあの冊子というスタイルもいいですよね。やっぱり所有感や高級感があって記念になる。モノというのはこういう高級感、所有感という感覚を人間に持たせるという意味でも大事なことなのです。

 


プログラムに貼るQRコードに埋め込む情報を工夫することで、なにか付加的なサービスを展開できないか。


これは検討の価値あると思います。


またプログラムは、あくまでコンサートのチケットを買って、ホールに来た人のみがもらえる特権。もしプログラムの電子化を考えるなら、プログラムの電子化の一環としてPDFを有料販売してみてはどうか?コンサートに来なかった人に販売する。コピー防止機能と転送不可機能をつけないといけませんが。(笑) なんでも電子化すればいい、というものではない、ということ。著作権、著作物を扱うものは、逆に紙であることのほうがいい場合もあるということです。紙であることが、そのまま複製や転送などを防ぐ著作権保護にもなっているのです。


コンサートホール前で配布している大量の紙媒体のコンサート告知チラシ。



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あの大量の広告チラシは、自分の経験から、公演前や休憩時にパラパラ見て、自分の気になる公演だけ抜き出して、あとはゴミ箱行きですよね。(笑)


これはなんとかしないといけないような気がします。あういうフライヤーの形にするまで紙印刷などですごくお金かかっていると思うんですよね。それが見たら、そのままポイなんて、かかった分の費用回収ができていないように思います。



この広告チラシの部分を全部電子化できないか。

これを考えてみます。



電子チケット(ふつうにぴあなどで紙チケットを購入した場合でもいい)を購入したお客に対してメールアドレスを聞いて、電子広告チラシが必要な顧客については、各個人端末にダウンロードできるようにする。(個別配信)


要は当日コンサートホールの前でコンサート広告のちらしを入手できる人の権利と言うのは、その公演のチケットを買った人である。だから、どんな手段においてでもそのコンサートのチケットを購入した人だけにダウンロードできる仕組みを作ればいい。


電子広告チラシの場合は、そこから直接オンラインでその公演のチケットを即座に買える仕組みにする。(しかも電子チケットでスマホでホール入場。)あるいは、各楽団のHPやぴあやイープラスに飛べるようにでもいい。


いわゆるポータルの役割。後者が現実的でしょうか。ポータル機能は何パーセントの利益を還元してもらう。


あるいはその広告の中に、興味のあるコンサート、好きなアーティストのコンサートがあり、チケット発売日がまだ先の場合、そのチケット発売日を各個人のスケジュール帳にマーキングできる仕組み。そしてその前日にアラーム警告できる仕組み。チケット発売サイトも登録できる。アラーム警告と同時に、そのチケット発売サイトが表示される。広告をクリックした先で簡単に申し込みができるか、ユーザーが欲しい情報がまとまっているかを考えるのも非常に重要です。


コンサートホール前で配布されている大量の紙媒体のコンサート広告ちらしをなんとか電子化したい。一方で、コンサートホールに貼られているポスターはお客さんに対するビジュアル的なアピールとしてもやはり絶対必要。コンサートホール内に貼られているポスターにQRコードを貼ってもらい、そのQRコードを読み込むと、チケット購入サイト、個人のスケジュール帳にそのチケット発売日をマーキングする機能、その前日にアラームで知らせてくれる機能。


コンサートの電子広告と、ホールに貼られているポスターにあるQRコードから以下のことができるようになるといい。スマホやタブレットの電子スケジュール帳に以下の3項目の機能ができるアプリケーションを開発。Apple iPod/Android端末。


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①チケット発売日のマーキング

②前日(あるいは何日前か自由に設定できる)にアラーム機能で告知してくれる機能

③チケット購入サイトのURLのマーキング→そのまま開いてチケット予約できる。(電子チケットでもいいし、紙チケットでもいい~郵送やコンビニ発券でもいい)


スマホやタブレットの電子スケジュール帳は、家のPCのスケジュール帳と常に同期作業が行われること。(自分は家のPCのスケジュール帳でいつも自分を管理しているため。)


キーテクノロジーは、QRコードと、その中に含まれる情報①、②、③が含まれているということ。そして、それら3つの情報が、スマホやタブレットの各個人のスケジュール帳に書き込める技術。


でもここでも気づいた。(笑)フライヤーやポスターも著作物ですね。アーティストの肖像画・肖像写真やライターさんのキャッチコピーなど著作権の塊ですね。デジタルにしちゃうと、簡単に複写、転送、ばらまきができてしまいますね。だから紙なんですね。あるいはあってもPDFなんですね。


今さながらここに来て、業界の常識に気づきました。(笑)

であれば、広告ちらしはPDFを配布しましょう。


そしてそのPDFにはQRコードが貼ってあって、そこに情報を仕込むことで、なにか付加的なサービス、コンサートチケットの発売日、チケット購入サイトに飛べる、など電子スケジュール帳に書き込めるようにしてほしいです。


PDFそのもの原寸大をそのちらし枚数分を送るのが大変なら、一覧表のリストを作成して、PDFはサムネイルくらいの扱いで貼り付け、そのリストのURLをクリックしたら、その公演のWebページに飛ぶ。コンサート概要とチケット発売日、購入サイトリンク先が記されている。 その一覧リストをコンサートに来た人(つまりその公演の電子チケットを購入した人)に配信する。



これからのデジタル時代、DX時代は広告ちらしやPDFの時代ではなく、その公演のWebページを作ることではないか。いまのフライヤーの電子版みたいな感じと理解しています。そのWebページには、従来のフライヤーの内容をそのまま網羅していることはもちろんこと、その公演の電子チケット購入や他の購入サイトのページに飛べるようになっている。 またWebページに、アーティストのCD、関連グッズのEC機能を持たせてもいい。Webページだからこそ、こういう連携が容易くなりますね。


(でもあるひとつの公演で、その告知/広告用のWebページを業者に制作させるとなると結構なお値段するんですよね。(笑)いま現状はそうですが、早くそれが普及してあたりまえの世界になってコストダウン、普及価格帯になってほしいです。)



クラシックコンサートや演奏会の集客のために、どのような告知をおこなっているか?

ホールや楽器店などでのフライヤー配布やポスター掲示は従来からおなじみの方法ですが、近年ではWebサイトでの告知もぜひおこないたい集客方法の一つだと思うのである。


広告の電子化の最大のメリットは、チケット購買手段・自分の電子スケジュール帳のカレンダーにチケット発売日のアラームを設定しやすいことである。


コンサート広告用Webページ


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情報引用元

クラシックコンサートのコンサートマネージメント委託を行なっています  Salon d'Art




Salon d'Artでは、こんなことを請け負っているそうです。


当サロンが提供するコンサートマネジメントは、一般的な

・受付

・ステージマネージャー派遣


といったコンサート当日に必要なスタッフの手配に加え、


・プロフィール写真の撮影

・チラシデザイン

・Webチケット販売

・Webページ作成

・お客様情報の共有


いままでコンサートホールの前で大量の広告ちらしを手渡し配布していたのを、今後はその公演の電子チケット、あるいは紙チケットを購入したユーザに対して、各公演のWebページのURLの一覧リストをそのユーザーのメールアドレスに送ること。


→これですべて解決するのではないか。


紙の広告チラシやPDFでもいいので、そのときはQRコードを貼ってもらって、そこに公演のWebページのURLを埋め込んでもらう。


公演の要望に関するアンケートの電子化。チケットを購入するときにその購入者のメールアドレスを聞く以外にない。


アンケートは紙であるメリットは、ほとんどない。絶対電子化すべき。電子アンケートで、選択の該当番号をタップ、そして要望などをスマホ、タブレットでタイプして書くことができ、そしてそれをそのまま送信ボタンを押せば、事務局に届く。


デジタルなので、そのアンケート結果解析など、すぐにグラフ解析・集計・グラフ化することが用意で、マーケティング解析には圧倒的工数がかからず、効率がいい。


電子チケットを購入した人には、そのアドレス先に電子アンケートが届く。同時にアーティストのCD、関連グッズのEC販売サイトも届く。


従来、公演の宣伝としては、フライヤー配布やポスター掲示だと思うのですが、そこにもうひとつWebページというアイテムを追加すると、よりインターネットとの親和性が深くなり、そしてチケット購入サイト、電子チケット、ストリーミング、CD、アーティスト関連グッズのEC販売との連携性も容易になり、便利になると思うんですよね。


Webページ作成の費用の問題があるとは思いますが。。。






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